鯖街道試走、鞍馬まで

予定通り昨日、鯖街道の試走へ行ってきた。
全コースは約76kmとのことで、日帰りで全コースの試走は私のレベルでは難しい。しかしこのコースは途中で便利な公共交通機関に出会える場所があまり無く、小浜からコースに入ると鞍馬までは途中リタイアも容易ではない。その鞍馬まででも60kmくらいはある。
六甲縦走キャノンボールを走る前までは鞍馬までの試走すら難しいと感じていたが、キャノンボールを完走したことで気持ちの余裕ができて、思い切ってやってみることにした。

より大きな地図で 鯖街道 を表示
一番早い電車でもバスで遠敷(おにゅう)に着くのが9時過ぎになる。バス停の待合室で準備をして、スタートできたのはもう9時半になろうという時だった。
しばらく車道を行くことになるので、走り出してすぐの所にあった神社のトイレで用を済ませて、車の少ない車道を行く。天気は良くて、低温予報に反して少し暑いくらいだ。
KC3Y0004.jpg
今回も積極的に行く。徐々に登りがきつくなってきて、心拍数は160近い。1時間半くらいたって、ようやくトレイルへの入り口に到着した。
KC3Y0005.jpg
トレイルは落ち葉がたくさん道にたまっていて、どこが道なのか判然としない。わずかな気配で道を判断しながら進む。所々スギの木に赤テープが巻き付けてある。
一度林道に出て、またトレイルに入る。このあたりでは所々まだ雪が残っている。
KC3Y0008.jpg
約800mまで登り切って、しばらく下って車道に出る。ここからは延々と2時間くらい、車道を走らされることになった。途中で一度腰を下ろしてパンを食べて休憩した。
久多でふたたびトレイルに入る。沢を離れて八丁平に向かうところで2回目のパン休憩。
KC3Y0013.jpg
小雨がぱらぱらし出していたが、休んでいるうちに本降りになりそうな気配になってきたので、ジャケットとパンツをはいて、ザックにもカバーを付けた。
ここからはジグザグに登っていく。どういうわけかここでGPSがロスト状態になり、しばらく行っても回復しないので、一旦offにしてから再度起動した。谷の下で、植林の中ではあるけれど、衛星が捕捉できないほどの条件ではないと思うのだが。
ようやく八丁平に到着。中学でワンダーフォーゲルにいた頃は、八丁平は『京都の秘境』という印象で、これまで訪れたことが無かったのだが、まさかこんな歳になって、こんな形でやってくることになるとは思いもしなかった。
KC3Y0013.jpg
小雨がずっとぱらついているが、このあたりでは少しみぞれのような感じだ。
何となくのんびりした気分でいたら、この後たて続けで3回ほどコースミスしてしまった。1回目は花脊への矢印につられて八丁平の周遊道路に入ってしまい、2回目と3回目はうっかり林道を行ってしまった。せっかくGPSに地図を入れてきているのに、林道でスムーズに走り出すとつい確認を怠ってしまう。
そろそろずっしりとした疲れを感じてきた。これまですでに45kmくらい。しかしまだまだ先は長い。平らな車道は走れるが、荒れた山道はフラットでもあまり走れない。緩い登りも早歩きが精一杯というところだ。
2月の六甲試走と同じ状況になってきた。しばしば立ち止まって地図で現在地を確認するが、そのたびに期待したほど進んでいなくてがっかりするということの繰り返し。
もう登りはこれが最後のはずだ。しかし登りと言ってもそんなに急な道ではないので、気分的にはむしろ走らなくて良いだけ気楽なくらいだ。しかし歩きでは距離が進まない。
それにしてもあちこちに古い車やおおきな家庭ゴミが捨てられているのには唖然とする。こんなところまでどうやって運んできたのかと思われるような大形のキャンピングカーまで放置されている。
そうこうするうちにようやく花脊峠へ到着した。午後6時前だった。
KC3Y0014.jpg
ここからはもう車道を下るだけのはず。ここの下りが急でつらいというのを何人かに聞かされていたが、これくらいならそれほどではない。確かに下りで脚へのダメージはあるものの、しっかり走れるので距離が稼げてありがたい。
かなり薄暗くなってきたが、何とかライトを出さずに終われるだろう。
途中で、出町行きのバスが追い越して行った。音楽を流しながら走っていたので、おそらく手を挙げれば乗せてもらえたと思う。過ぎ去って行くのを見ながら、乗せてもらった方が良かったかなと少し後悔したが、そんな気持ちもすぐに消え去った。
途中で地図を確認するが、まだ以外と距離がありそうだ。
かなり暗くなってきた頃、ようやくくらま温泉を通過した。もうすぐだ。
土産物店はすでに全部閉まっていて、食べ物はおろかビールを買うこともできず、鞍馬駅に到着したのは6時45分だった。9時間以上かかって、約63kmの試走がようやく終わった。