東山トレイル

できれば伏見稲荷から上桂まで約 70km をトレースしたいが、たぶんムリだろうなという気持ちで、5時15分の始発に乗って出かけた。

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伏見稲荷駅の近くの小さな公園で準備して、6時前にスタートした。さすがにまだそれほど暑くない。
伏見稲荷の参道はメインルートを避けて、裏道を行った。階段の登りで早くもしっかり汗が出てくる。おおむね1年ぶりだが、所々記憶のはっきりしない部分がある。しかし道標はしっかりしているので間違う心配はほとんど無い。
肩ベルトに付けたボトルが揺れて当たってわずらわしいので、ざっくのサイドポケットに入れる。
最初の休憩は将軍塚。ジェルを少し補給して、手洗いの水で首筋を冷やす。このあと一瞬、横道に入るのを通り過ぎてしまったが、すぐに気付いて戻る。
日向大神宮の水場では水を飲んで、ひしゃくで頭から水をかぶる。一瞬ヒヤッとするのが気持ちいい。
水場のすぐ横の階段を上がって行ったが、どうもいつもと違うような気がする。しかしトレイルコースの案内が出ている。そのまま行ったら天照大神の天の岩戸が現れた。こんなのは初めて見る。しかしこのまま行けばいつものルートに合流できそうだ。
ほとんどずっと木陰なので体感的にはさほど暑さを感じないが、ハーフタイツはすでに汗でびっしょりだ。ここからしばらく大文字山まで登りが続く。さすがに暑くてそろそろ疲れを感じてきた。上桂までは絶対にムリと思った。
汗びっしょりになって大文字山の山頂に到着した。まだほんの 15km 程度だが、2時間20分ほどかかっている。
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空気が霞んでいて、遠くはあまりよく見えない。
昨夜、送り火があったばかりの大の字の所を通過して、下って行く。人が多い。下の方に消防と警官がたくさんいると思ったら、女性を担架で運ぼうとしているところだった。ケガのようには見えなかったので、熱中症だろうか。
いつものように朝鮮学校の校庭を通過して、車道に出る。ちょうど病院に入る角に自動販売機があったので、迷わずコーラを買う。残念ながら小さめの缶しかなかった。
またしばらく登りが続く。鞍馬から鯖街道の車道、賀茂川コースで出町か三条までにしようかという考えが頭に浮かんだ。
雲母坂の道に合流する手前の沢でゆっくり休憩。持ってきた携帯カップで水をがぶ飲みし、頭にも何度もかけた。またジェルなどを補給する。
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雲母坂を登っていると、後ろから足音が近づいてきて、いかにもトレイルランナーという感じの人が抜いて行った。競争するつもりはまったく無いのだが、やはり多少は意識したところがあったのだろう、この登りを結構一生懸命頑張ってしまった。比叡山への登りが終わったときは、全身汗ぐっしょり状態だった。
山頂エリアに自動販売機がないかと探してみるが、延暦寺の敷地内のためか、どこにも見つからない。ドライブウェイと接している所から数十メートルの所にレストランがあるようだが、行って自動販売機が無かったらがっかりなので、少し行った木陰で休憩する。
かなり疲れていて、東海自然歩道を大原へ行ってバスで帰ろうかという考えも浮かぶ。腰掛けてゆっくりしていたら、先ほど登りで抜いて行った人が何故かまた抜いて行った。
きっちり補給したのが良かったようで、横高山と永井山の急登は一気に登れた。こういうところは明らかな進歩だ。以前なら途中で何度か立ち止まらないと登り切れなかっただろう。
永井山でまた一服して、下りに向かう。何とか鞍馬までは行こうと思い直した。
下りは一歩ごとに気温が高くなる感じ。戸寺の手前の沢で、久しぶりに水をたっぷり飲んで、頭も冷やした。
戸寺なら自動販売機があるのではないかと期待していたが、またまた期待を裏切られて、静原まで我慢となる。
静原でようやく自動販売機に出会って、日陰のベンチでコーラを飲んだ。そうしていたら、どういう訳かまた、先ほど抜いて行った人がまた抜いて行った。同じ人に3回抜かれたことになる。
薬王坂の上り口で少しコースミスしたが、すぐに戻って、最後の登りも一気に登り切った。
鞍馬から鯖街道の道というアイディアが一瞬頭に浮かんだが、鞍馬の雑踏を見るとそういう気持ちはきれいに消えてしまった。
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ここまで7時間で来れたら先へ行こうと考えていたが、結局8時間ほどかかった。しかし昨年の暑くない時期でも7時間以上かかっていたので、それはムリだったということだ。
予定の半分ちょっとくらいしか走れなかったが、この時期に鞍馬まで行けただけでも良しとしなければならないだろう。もう本番まで3週間しかないので、あまりに追い込むと精神的に疲れてしまう。
満足はしていないが、そこそこ納得というところだった。
出町柳の乗り換えで猛暑の空気に触れたとき、ムリをしなくて良かったと思った。