湖南アルプス再挑戦

今日は予定通り、湖南アルプスに再挑戦してきた。天気予報は今ひとつだったが、キャノンボールが悪天になる可能性もあるので(可能性大?)、多少の雨は覚悟で出かけた。
寒くて風が強いという予報だったが、朝の冷え込みは前回や2月の六甲の頃に較べるとマシだった。ウエアは上は半袖Tシャツの上に長袖のジップシャツ、下はロングタイツにした。

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前回と同じ電車で出かけて、石山駅そばで準備をして出かけたのはほぼ8時。気にならない程度の小雨がぱらついている。予報通り風が強くて寒い。
今回のシューズは NorthFace の Single Track Hayasa。ロード部分が多いので軽いタイプにした。おかげでロードはやはり普通のトレイルシューズより走りやすい。
いつの間にか小雨は止んで、身体が暖まってきた。
今日は石山寺からは東海自然歩道を行くつもり。
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石山寺のすぐ前の道を南へ向かう。住宅街のさほど広くない道だが、結構車が通る。安全という意味では歩道のある幹線道路の方が安全だ。
道標がまったく見あたらず(実は2カ所ほどあったのを帰りに気付いた)、あまり西に行かないように進んでいたところ、東海自然歩道から離れてしまって少し早めに幹線道路に出てしまった。しかし南郷の洗堰はもうすぐだ。
道がわかっているというのは気分的に本当に楽だ。しかし今日は関津からの東海自然歩道の山道を行くつもり。先日、峠からの道で途中で出会った道だ。
すんなり見つかるかどうか若干不安だったが、これも問題無くすんなり入れて、これで今日は成功間違い無しとその時は確信した。
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道はしっかりしているが、溝のような道で、このところの雨で落ち葉が濡れて所々水たまりのようになっている。しかしほどなく先日合流した場所を過ぎて、9時半過ぎには笹間ガ岳に到着した。前回より30分ほど早い。
頂上の岩の上は風が当たって寒いので、琵琶湖方面と堂山の写真を撮って早々に下りて、岩の下で少し休憩する。
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腰を下ろしてジェルを補給。
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迷うこと無く矢筈ガ岳への分かれを目指すが、時折雪が舞う。途中の池糖の写真を撮る余裕も。
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早々と例の分かれに到着したが、今日は土砂崩れの看板が無い。復旧したのかと思ってそちら方面へ向かうが、この道はかなり荒れていて、歩く人が少ない感じ。GPS のルートからは少し離れているが、道はこれしかない。
しばらく行くと大石富川へ向かう朽ちた道標が現れた。このまま行くと南の方へ下山してしまうが、道はこれしか見あたらない。少し進んでみたが GPS のルートからますます離れるので、一旦戻る。
しかし他に道は見あたらない。コンパスで方向を確認したが、やはり目指す方向はこの道しか考えられないので、再度そちらへ向かう。
しばらく行ったがずっと下るばかりで、矢筈ガ岳と思われる方向からはどんどん離れてくる。これはやはり大石富川へ向かう道に違い無いと思って、またまた引き返す。今日もまた敗退かという気持ちがよぎる。
引き返して少し行ったら右方向へ踏み跡程度の道があり、木の枝にテープが貼られているのを発見。よくわからないが、方向としてはこちらに行くしかない。
少しすると雪が激しくなってきた。雨は覚悟していたが、まさか雪になるとは。しかし雨よりは雪の方がマシだ。ジャケットを着る。
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かすかな踏み跡をテープに導かれて進む。何度かテープを見失って戻ったりしながら進んでいたら、突然しっかりした道に合流した。GPS のルートでもちょうどルート上に戻っていた。と言うことは、この道をどこかで見失ったということなのだが、そんなところがあったのかどうか、まったく思い出せない。
雪は激しくなるばかり。まさか今日、こんな風景に出会うとは思いもしなかった。
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急登を駆け上がって11時ちょっと過ぎに矢筈ガ岳へ到着。
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展望も無く、寒いので、写真を撮っただけで早々に戻って太神山方面へ向かう。少し休憩したいところだが、この天候では止まって給食する気にはなれない。
少し行くと例の土砂崩れの看板が現れた。逆方向なのでもはや関係無いのだが、まだ崩れているのだろうか。
矢筈ガ岳から30分ほどで東海自然歩道に合流した。不動寺には休憩できる場所があるのではないかと期待して、先を急ぐ。
さすがにこのあたりは登山者に何度か出会う。
期待通り不動寺に休憩場所があったので、そこで腰を下ろして大福餅をほおばる。雪が一段とひどくなってきたので、雨具のパンツとオーバー手袋を着けて、太神山へ。
太神山(599m)まではほんのわずかだった。今日の最高地点だが、ピークには祠がある。
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ここまで来ればもう大丈夫と安心した。東海自然歩道をしばらく下って車道に出ると、前回来た鎧ダムへの分かれはすぐだった。
途中、例の崖崩れの看板が二度ほど現れた。詳しく見てみると崖崩れ箇所は今日通ってきた場所のはずなのだが、ひょっとしたら崖崩れ箇所をエスケープするためにあの道があったのかと思ったりした。
天候が少し回復してきたのでジャケットを脱ごうかと思ったが、今日は天候が不安定なので汗ばむくらいになるまでこのまま行くことにする。
鎧ダムはあっさり通り過ぎて、堂山への登りに入る。ここはつい先日来たばかりなので、地図はしまって気楽に進む。
記憶にあるザレ場を下ってどんどん行く。GPS のルートから少し離れてきているが、きっと表示がうまく更新されていないのだろうと思って軽快に進んで行った。
何かちょっと様子が違うな感じてあたりを見回したところ、右方向の谷を隔てた先に堂山が見える。いつの間にか下山路に入ってしまっていた。
一瞬、堂山は先日登っているのでもうこのまま下りてしまおうかという考えが頭に浮かんだが、まだ時間もたっぷりあるのでやはり戻って完走しないと後悔すると思い直した。
このあたりのメンタリティは昔よりは少しタフになったと思う。昔の自分なら矢筈ガ岳への道がわからなくなった時点で早々に下山したかも知れないし、このミスは間違い無くそのまま下山していたと思う。体力が落ちたが、メンタルは若干強化されているように感じる。と言っても元々弱かったのが少しマシになったという程度だけれど。
1時半頃に堂山に到着。前回が12時くらいだったので、ぐるっと廻ってきたわりには1時間半くらいしか余分にかかっていない。
頂上では琵琶湖方面と笹間ガ岳、矢筈ガ岳、太神山の写真を撮る。
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堂山からの下りは以外とやっかいだ。頂上エリアは風化花崗岩で滑りやすいし、沢に下りると今度は岩が濡れていてまた滑りやすい。前回は沢筋で何度となく足を滑らせた。
今日も沢筋では何度か足を滑らせたが、前回の教訓があったので慎重に行動して、転倒するほどのことは一度も無かった。
最後の木の橋も慎重に渡って、無事車道に出た。
あとは車道のジョグだけなので、ここで雨具上下とオーバー手袋、帽子を脱ぐ。が、走り出してすぐにまた雪、と言うかアラレが降り出した。強くなってきたので取りあえず帽子だけかぶった。
アラレも結局ほんの数分で止んで、記憶に残る車道を石山へ向かう。前回終わった時は、全コースを行っていたら帰りの車道はかなり厳しいかも知れないと感じていたが、今日は快調だ。短かった前回よりも楽なくらい。やはり目標ルートをクリアした満足感からだろうか。
帰りも行きと同じ東海自然歩道の道をたどって、午後3時17分に石山駅に戻ってきた。前回石山に戻ったのが午後2時くらいだったので、ぐるっと廻ってプラス1時間17分だった。堂山のチョンボが無ければたぶんプラス1時間以内だっただろう。
今回は久しぶりに満足のいく内容だった。ルートミスは何度かあったが、本当に重要なのはそのミスをどうリカバーするかということ。ノーミスでいければそれに越したことはないが、現実的にはなかなかそうはいかない。そういう意味では今日は中身が濃かったと思う。
帰りの車道もおもったよりしっかり走れたし(と言ってもキロ6分半から7分くらいだが)、不安定な天候もほとんど気にならなかった。
それにしても今日は寒かった。この冬のトレイルでは今日が一番寒かったと思う。当初はライトジャケットで荷物を軽くしようかと思ったりしていたのだが、結果的にはしっかりした雨具を持っておいて良かった。あの天候でライトジャケットでは厳しい状況になったかも知れない。あの踏み跡程度の場所で厳しい状況になればそれこそ遭難騒ぎになる。
まぁ、今日は自己満足のおだやかな気持ちで眠れそうだ。