椎間板ヘルニア手術 その3

朝になって採血されて、その後、移動式レントゲン装置が部屋にやってきた。こういうのを見るのは初めて。
身体の下に板を置いて、上から撮影された。
身体を移動させるたびに看護師さんが二人がかりで持ち上げてくれるのだが、大変そうだ。ただ、私は男にしては体重はかなり軽い方だと思うので、80kg くらいある患者なら二人では持ち上げられないのではないかと思ってしまう。
朝食がやってきたが、まだベッドに横たわったまま。看護師さんがパンにジャムを塗ってくれた。
白い普通の食パンだったが、電子レンジで温められているようで、温かかった。
朝食が終わってしばらくしたら、医者がやってきた。血液検査もレントゲンも異常が無かったとのことで、ようやく拘束体勢から解放されることになった。
尿管カテーテルを抜かれる時は非常に痛いという話を聞いていたので、今か今かと戦々恐々の気分だったが、何やらごそごそとまさぐられているうちに抜かれていて、拍子抜けした。
背中の管はまだ残っているが、その上からコルセットを着ける。管につながっている袋を落とさないようにコルセットにはさんで、点滴の薬も首から提げられるような袋に入れられていた。
昼食はベッドに腰掛けて取ることができた。
昼過ぎにはさっそくリハビリ担当の方がやってこられた。
たかだか1日ベッドに横になっていただけだが、立ち上がって歩くのは若干の不安を感じる。気のせいか軽いめまいのようなものを感じる。
今日のところは部屋から出て、すぐそばの廊下で手すりを持って軽くつま先立ちをしたり、ほんの 20m ほど歩いたりするだけだったが、それでも無事にこなせたら少しほっとした。
ただその後に、左足のスネにあの違和感の残照のような感覚を感じて、やはり手術の効果はそれほどではなかったのではないかといささか落胆した。
夕方に医師が回診に来られた時に、スネの違和感が残っているという話をした。
医師の話によると、ヘルニアで神経が圧迫された状態がしばらく続いていると、神経が炎症を起こしたような状態になっていて、その炎症は圧迫を解除してもすぐには治まらないとのことだった。
それなら時間と共に快方に向かうはずなので、少し気持ちは楽になった。
尿管カテーテルを抜かれてからまだトイレに行っていなかったのだが、看護師さんが少し心配されて、あまり出ないとまた尿管カテーテルを入れなければならないという話をされたので、それはたまらんと思ってさっそくトイレへ行ってみた。
最初は痛かった。おかげで身体がこわばってほんの少ししか出なかった。しかし少しは出たので、これなら大丈夫かなと思った。そして3回くらい行ったら痛みは無くなった。