天ヶ岳

昨日(5/20)は登山講座で京都北山の天ヶ岳へ行ってきた。
天ヶ岳は私にとっては忘れることのできない山である。
中学二年生になった時、ワンダーフォーゲル部に入部した。その当時、ワンダーフォーゲル部には私の学年は一人しか部員がおらず、顧問だった理科の先生が授業でもしばしば「ワンダーフォーゲル部へ」と勧誘されていた。
スポーツ音痴だった私は野球やサッカー、テニスなどにはまったく興味が無かったけれど、山歩きならできるかもと思ったのかも知れない。初めてのトレーニングで腹筋運動をやって、翌日大変な筋肉痛に襲われたことを今でもはっきり覚えている。
そして初めてテント山行に行くことになった。上級生をリーダーにして、いつの間にか増えた同学年の二人と共に、四人で北山に向かった。
テント、まだシュラフを持っていなかったので毛布、そしてガソリンコンロ(往年の名器のホエーブス)を担いで、雲ヶ畑から直谷(すぐだに)をつめて、その後、芹生(せりょう)を越えて雲取山。そして百井から天ヶ岳を経由して大原に下った二泊三日の山旅だった。
体力の無かった私はバテバテで、腰を下ろすと睡魔に襲われてウトウトしてしまうという有様だったけれど、私の登山キャリアの第一歩だった。
今なら軽装で一日で行ってしまえるくらいのコースだけれど、その当時の中学生としてはなかなかの冒険だった。

その後、天ヶ岳には何度か登っているけれど、今日の予定のしゃくなげ尾根は初めてだ。
バスで小出石まで行って、しばらく車道を歩く。
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いよいよしゃくなげ尾根へ。
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なかなかの急登が続く。
稜線に上がると気持ちのいい道が続く。1ヶ月前ならシャクナゲ満開という感じ。
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どういうわけかたった一輪だけ、まだ開ききる前?
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鉄塔のある展望台からは鈴鹿山脈が望める。
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ルートからちょっとはずれた小高い場所で昼食。
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もうすぐで天ヶ岳という所で突然林道が。
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前回天ヶ岳に来たのはもう 10 年くらい前だろうか。所属している山岳会で亡くなられた二名の方(いずれも遭難ではなく病気)の追悼登山で訪れたのだけれど、その時はこんな道は無かった。
山頂(788m)はこの林道のすぐそばだった。
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下山は大原へ。途中、木々の向こうに鈴鹿北部が望めたけれど、写真ではわからない。
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モチツツジ。
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林道まで下りてきた。
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そして寂光院のそば。
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一応ここで解散して、大原のバス停からバスで帰ってきた。
それにしても天ヶ岳そばの林道にはがっかりした。百井峠の車道からはわずかな距離なので、こういう道が出来ていても不思議ではないのだけれど、まだこのあたりは林業が活きているということなのだろうか。
廃れていく峠道もあれば新たな林道が出来る所もある。北山のような山の道は登山者の都合ではなくて生活者の都合で出来たり廃れたりするのだろう。