岐阜の能郷白山は関西の山ヤには人気のある山だが、私はこれまで行ったことが無い。
場所が中途半端で、前泊するほど遠くはないけれど日帰りにはちょっと遠いと感じていたのだが、高速も延びて十分日帰りできるということがわかった。
北の温見峠(ぬくみとうげ)からだと2時間もあれば登れるらしいが、これではあまりに物足らない。
南の能郷谷ルートだと標高差が 1200m ほどあって、通常登り4時間くらいらしいので、ここを往復することにした。
10/11 の日曜日、途中でカップ麺とおにぎり、コーヒーの朝食を取って、2時間半ほどで能郷根尾まで来たのだが、またもや google のナビで変な所に追い込まれて、とんでもない狭い荒れた林道をウロウロさせられてしまった。
何とか正しい場所に着いて、駐車スペースを出発したのは8時5分だった。すでに1台停まっていた。
しばらく舗装された林道を歩く。横の沢から水が流れ出している場所が出てくるが、最初の関門は沢側を飛び石伝いに越えた。ポールがあって助かった。
道端にツリフネソウ。
舗装道路が終わった。
と思ったら、舗装道路の残骸が現れた。
出発して1時間足らずで登山口に到着。
すぐに橋を渡る。
尾根に取り付いて急登を上がる。ロープが垂れている場所もいくつか出てきた。
20分ほどヒイコラ上がると少しなだらかになってきた。まだまだ先は長い。
標高 1000m あたりに突然ガードレールの残骸が。
最初歩いた林道は昔はここよりもっと先まであったようだが、もはやどこが道路だったのかまったくわからない。おそらく林業ではなくて、堰堤を作るための作業路だったのだろうと思う。
それにしても地形図の道は山間部ではまったくあてにならない。記載されている山道が現地に行くとまったく消滅していたなんてことはこれまでに何度もあった。
こういうのは遭難事故につながることなので、もう少し責任を持って管理してほしいと思う。すべて国土地理院で調査するのは不可能だと思うので、各種山岳団体などに情報を求めればいいのではないだろうか。
また急登が出てくる。短時間で標高がかせげるので効率がいい。「お迎えブナ」。
そのすぐ上に「ももすり石」。腿のこと? いずれにしても何か歴史的な謂れのあるようなものには見えない。
1/6 から 30 分近くかかってようやく 2/6。まだあと 3.5km もある。意外と時間がかかりそう。
山頂につながる東側の稜線が近づいてきた。
振り返ると左に能郷谷、右は徳山湖。能郷谷のずっと向こうには岐阜の平野が見えていた。
頂上稜線に上がって 4/6。3/6 は見落としたよう。
頂上稜線はなだらかで、しばらく緩い下りが続く。あまり下りたくないのだが・・・。
山頂はガスがかかって見えない。
山頂まであと 500m 少々。
最後の登りを越えて、たぶんあれが山頂への分岐。
まずは山頂へ。
11時21分、能郷白山の山頂(1617.4m)に到着した。出発してから3時間16分だった。
やはり山頂エリアはハイカーが多い。ほとんどは温見峠からの人たちだろう。展望も無いので早々に引き返して奥の院へ向かう。
ここにも休憩している人たちが何人かいた。それにしても味気ない祠。
ここの貼り紙を読むと、山頂の看板と自分を撮影した写真を見せると、麓のうすずみ温泉が割引料金(850 円-> 500 円)になるとのこと。
ということで、山頂におられた方にシャッターを押していただきました。ワキにぶら下げているのは熊除けスプレー。
残念ながら展望は無し。
上部にはリンドウがたくさんあったが、まだほとんどが蕾。一輪だけちょっとだけ開いていた。
山頂から少し下った所で腰を下ろしておにぎり休憩にして、上から2時間少々で登山口まで下りてきた。
下の林道は舗装部分は走った。
午後2時4分、駐車スペースに戻ってきた。出発からほぼ6時間だった。
後片付けをしたら「うすずみ温泉」へ。この近くに「うすずみ桜」という桜の名所がある。
露天はもちろん、ジャグジーや水風呂もあって良かったけれど、コロナ対策で元々それほど多くない洗い場が一つおきに制限されていて、少し待たなければならなかった。仕方のないことだけれど、コロナ後に行った温泉でこういうのは初めて出会った。休憩室のソファなどはどこでもそういう制限をしているけれど。
そろそろ 1000m 超だと寒いかもと思って暖かい用意をして行ったが、この日はかなり暑くなって、急登もあって汗かきまくりだった。
予想外に帰り道は渋滞も無く、6時過ぎには家に帰り着くことができた。