弘法大師の道 本編

土曜日(5/25)、午後5時の電車で出かけて、吉野には7時22分に到着した。ここまで電車に乗ったのは私一人だけだった。

出発したのは午後7時35分。街は静かだったけれど、以外と車がたくさん通った。荷物の重さは背負うとそれほど気にならなくて、スロージョグで進んだ。

トレイルレースではスタート地点になっている金峯山寺の蔵王堂を7時56分に通過。

青根ヶ峰の麓を越えるとまた車道になる。このまま車道を行くと楽ができることはわかっているけれど、そういうキセルのようなことをしてはいけない。

ここでポールを出して、本来の奥駆道に入る。

四寸岩山(1235.9m)には午後10時8分に到着。ここで大福休憩にした。

緩い下りは走る。大天井ヶ岳には午後11時44分に到着した。吉野を出発してからほぼ4時間10分。何と、以前に軽装で歩いた時より少し早かった。

気分良く、ここでおにぎり休憩にした。

次は小南峠を目指す。ここは昨年は逆コースで歩いたけれど、今日は下り基調なのですんなり行けると思っていたところ、なかなか峠の標識が出てこない。アップダウンも結構あって、ひょっとしたらすでに通り過ぎているのかもと思っていたが、だいぶしてから記憶にある地形に出会った。

小南峠に到着したのは午前1時33分。何と大天井ヶ岳から1時間40分くらいかかってしまった。昨年の登りとほとんど変わらない時間がかかった。

さて、ここからは未知のルートになる。しかも経験者の報告によるとここから先が厳しいらしい。急斜面のアップダウンの繰り返しで、時間の割には距離が延びないとか。ただ、gpsのトラックで見る限りは標高差はそれほど大きくない。

体力的にはまだまだ余裕はあるけれど、吉野から大天井ヶ岳まで標高差で1200m少々。四寸岩山での200mほどの登り返しなどを考慮すると、すでに標高差で1500mくらいは登っている。脚はそれなりには疲れてきているはずだ。

ジェルを補給して先に向かったところ、いきなり急登が始まった。傾斜で言うと比叡山の横高山の登りくらいだけれど、足元にそれほどしっかりしたステップが無い。と言うか、ただの急斜面。道になっていない。

こんな道がこれから続くのかと思うと先行きに不安を感じざるを得ない。

標高差にするとおそらく100mもあるかないかくらいだったので、一気に登り切った。次はこんな急斜面の下りがあるのかと心配していて、最初ちょっと急な下りがあったけれど、そこを過ぎると平坦な道になって、むしろ走れるくらいの道になった。

その後も以外と走れるような道が続いていて、経験者の報告と様子が随分違う。

その後も部分的にはロープが垂れているような急登が何カ所かあったけれど、それはほんのわずかな区間だけで、全般的にはむしろ大天井ヶ岳の前後の比べればはるかに走れるパートだ。

扇形山(1053.0m)を2時18分に通過。

黒尾山(986.0m)を3時33分に通過した。

ようやく空が明るくなってきて、大峰の山々。真ん中は大普賢岳?

天狗倉山(1061m)には4時36分に到着して、ここでソイジョイとゼリー飲料、そしてボトルにポカリを補給した。

振り返ると木々の間に御来光。

高城山(1111.2m)は5時18分に通過した。

この後、武士ヶ峰の手前で突然、車道に飛び出した。ところがこのあたりにテープマークが見あたらず、しばしウロウロさせられた。gpsにルートは入れてきているものの、ひょっとしたらそばに山道があるのではないかという不安があった。

しかししばらく車道を進むと、ようやくテープマークが出てきた。

このあと、30分近くこの林道を行くことになった。車道はあまり楽しくないけれど、今日は距離がかせげるのでありがたい。

これでこのコースの難関エリアは通過したことになるけれど、感覚的にはそんな難関とは思えなかった。以外と走れる部分が多かったように思う。本当のトレイルランナーにとっては一部の急登が厳しいイメージが残るのかも知れないけれど、ほとんど歩きのつもりで来ている私にとってはむしろ「走れる部分が多い」という印象の方が大きかった。

とは言っても時間はかなり経過している。一時は以外と早く行けるかもと思ったけれど、この様子だと18時間はかかりそう。

ほぼフラットな林道なので、一応走ってはいるけれど、おそらくキロ7〜8分のペースだろう。

ようやく乗鞍岳に向かう登山道へのマークが出た。

どういう訳かこの先あたりでgpsのルート表示が途切れてしまった。ポイント数が限界に達したのだろうか。トラックは表示しているし、紙の地図は持ってきているので、迷うことは無いとおもうけれど、ちょっと不便。

このあたりからかなり脚筋疲労を感じるようになってきた。これまでの走行距離は35kmくらいになっているし、時間もほぼ12時間。こういう長時間長距離行動はここ1年くらいはやっていない。

乗鞍岳への急登が始まった。これが「乗鞍の壁」と言われている場所。写真では大した傾斜には見えないけれど、実際はもし足を滑らせたら斜面の下まで止まらないだろう。標高差にすれば100mもあるかないかくらいだけれど。

乗鞍岳(993.5m)には7時37分に到着した。

ここで冷静に考えた。まだあと20kmくらい残っている。しかも全般的に登り基調になる。

この先の天辻峠は残された唯一のリタイア可能な場所で、ここを越えると高野山まで行くしかない。

天辻峠を越えると少し登りがあって、その次の出屋敷峠までは標高差200mほどの下りになる。つまりここを越えてしまうと、もしその後にリタイアしようと思って戻ろうとしても、それを登り返さなければならなくなる。

ビヴァークシートは持ってきているし、食料も水分もまだ十分あるので、途中で1〜2時間休憩することは可能だけれど、それはやはり避けたい。

次のバスは10時過ぎ。これが最終決定のトリガーになった。日射しも強くなってきたし、この先はこれまでの夜間走のように快適にはいかない。

この先で車道に出て、それをしばらく行って、天辻峠でテープマークに別れを告げた。

バスまではまだ時間があるので、のんびり歩いて道の駅に降り立った。8時35分だった。

13時間で41km。まだ多少の余力はあるけれど、これが今のほぼ限界と考えていいと思う。

もともと一度は諦めたコースなので、悔しいとか残念とかいう気持ちは無い。やらないよりはやって良かったというのが本音だ。身体で限界を感じられれば納得もできる。キャノンボールで六甲を往復していた頃ならできたのではないかと思うけれど、そんなことを今考えても仕方が無いし、このためにまたトレーニングしようとも思わない。

再挑戦は無い。続きをやって高野山までつなげるという考えも無い。こういうのは一気に行くことに意味があるので、六甲全山などもそうだけれど、分割して行くというのは私にとっては無意味だ。

ここ1年あまり、ずっと頭の片隅から離れなかったテーマが終わって、ようやくすっきりした。これで次の目標に気持ち良く向かえる。

弘法大師の道 プロローグ

この1年ほど、ずっと頭にあったのは「弘法大師の道」。

トレランのレースはここ何年か開催されているけれど、もはやレースを走れるだけの力は無いし、気力も無い。

何とか一人で行けないものかとコースの一部試走したりしてきた。

何と言っても、コース上で水を補給できないというのが一番のネックで、レースでなければほぼ全行程分の水分を自分で持つ必要がある。となるとテント泊は難しい。

走力のある人なら早朝に出てその日のうちに帰ってくるということも不可能ではないけれど、私にはまったく不可能。やるとしたら夜発の夜間走だ。昔、これでダイトレ全コースをやったことがある。

吉野を夜に出て、試走したことのあるコースを通って、小南峠あたりで夜が明けると未知の部分は日中走となる。これで15〜16時間というのが漠然と考えた戦略だった。

今年のレースは5月18日。やるならこの前後だとコースマークも充実しているはずで、夜明けもそこそこ早い。

実は先日、氷ノ山へ行った時、前日の午後まで、これを実行するつもりで準備していた。

しかし直前になって、レースに参加した人の記録がいくつか入手できたので、それと自分の試走のタイムを比較してみたところ、考えていた戦略はほぼ不可能ということがわかった。うまくいっても18時間くらいはかかりそうだ。

そんな長時間行動はもう二年半前のキャノンボール以来やっていない。おまけにここ二年ほどは練習の量も質も大きく低下している。

冷静に考えて、「弘法大師の道」はもうムリだと思った。

そこでこの週末は中辺路の続きをやろうと思った。

しかし前日になって、やはりここで「弘法大師の道」にチャレンジしておかないとこの先ずっと後悔するのではないかという気持ちが湧いてきた。

今度は迷いは無かった。出発時間を3時間ほど早めることにして、18時間行動を覚悟して行くことにした。問題は、本当に18時間行動できるかということ。

このコースはリタイアできる場所が少ないというのも難点で、さほど時間をかけずに公共交通機関のある場所に出られるのは二箇所しか無い。

一つは小南峠から洞川温泉。しかしここはまだまだ序盤で、ケガなどのアクシデントでも無い限りはここに下りることはまず無い。

もう一つはコースの3分の2くらいの場所にある天辻峠。ここは30分もかからずにR168に下りられて、大和八木行きのバスに乗ることができる。ただし1日3本。このバスの時刻を調べておくことにした。

この週末はかなりの高温予報だったので、中辺路よりもこちらの方がマシとも思った。

水分は、ポカリと水とお茶をそれぞれ500mlずつ。そして別に2Lの水を持って、粉末ポカリと粉末茶を用意した。また、ゼリー飲料も2つ持った。

さすがにずっしりと重い。7kgくらいになった。これでは走れないのではないかと不安になったが、もう行くしかない。

明神ヶ岳

昨日(5/19)は講座で北摂の明神ヶ岳へ行ってきた。もちろん初めての山。

高槻からバスで田能へ。まずは樫船神社へ向かう。すでに11時前。

石段を上がって本殿へ。

また車道に戻って、亀岡へ抜ける樫田トンネルの手前で旧道(?)に入る。

ほどなく登山道へ。

歩きやすい道をしばらく登って、半国山を望む。

このあたりから昨秋の台風の被害が出てきた。

歩き出してほぼ1時間で明神ヶ岳の山頂(523.4m)に到着した。ここで昼食。

下山は東の方に向かう。30分ほどで車道に出た。

車道を南(右)に向かうと高槻方面になるが、今日は逆の亀岡方面に向かう。登山道はここでお終い。

この道は穴太善峰巡礼古道。昔ながらの田園風景がまだ残っている。

古い道標も残されている。「左 あのうみち」。

ナメ滝もあります。

背向け地蔵。おそらく昔の道はこのお地蔵さんの前を通っていたのだと思う。

つつじヶ丘の住宅地まで来ると、平和池ダムの跡地。1951年7月11日に、集中豪雨でここにあった平和池ダムが決壊して濁流が下流に流れて、100人近い犠牲者が出た。

住宅地を歩いて、桧谷公園前からバスで亀岡に向かった。

歩いた距離は短かったけれど、それなりに楽しめるルートだったように思う。個人で再訪する機会があるかどうかはわからないけれど・・・。

阿弥陀ヶ峰から稲荷山

今日(5/18)はふと思いついて、午後からタオルとティッシュとポカリだけを持って、阿弥陀ヶ峰に向けて出かけた。

阿弥陀ヶ峰は豊国廟(豊臣秀吉の墓所)のあるところ。先日の京都一周トレイルの講座で京女の森を歩いた時、阿弥陀ヶ峰に向かっていると思われる道があるのに気がついた。これまでここは何度も歩いているけれど、初めて気付いた。

通常、豊国廟は麓でお金を払って(50円?)、500段ほどあるという石段を上がっていく。そういう有料の場所に別ルートでこっそり行ける道を見つけると、ついつい行ってみたくなる。

三輪山鞍馬山などではそういう道には立ち入り禁止の看板が立てられているけれど、ここにはそんな表示は無かったので、気楽な気分で行ってみることにした。

午後1時半に京阪の七条を出発した。前方に阿弥陀ヶ峰。

山門を越えて、ここを真っ直ぐ進むのが本当の参道。

右にそれてバスの駐車場の脇から山道に入る。

5分ほどで脇道に出会った。ここを左に入る。

ほどなく左に石段が見えたので、そちらに出た。

あっさりと豊国廟に到着。来たことがあるのか無いのか、はっきりした記憶が無い。

説明板のようなものはまったく無し。

30分もたたないうちに来てしまったので、取りあえず南に向かうことにした。

京女の森は自然林なので気持ちがいい。こういう所は走るに限る。


氷ノ山よりはるかにいい気分!!

京都一周トレイルコースを南下して、悲田院の展望場所に寄り道した。正面の一番高いのは清水山。その左の丘が阿弥陀ヶ峰(だと思う)。

ベンチに腰を下ろしてポカリを飲んで、しばし京都市内の眺望を楽しんだ。

さらに一周トレイルコースを辿ったが、四ツ辻へは向かわずに階段下の分岐を左に入った。ここはかつて東山マウンテンマラソンでゴールに向かって走ったコースなのだけれど、この先の記憶はもはやまったく無い。

しばらく林道を進んだら、伏見稲荷のエリアに入ってきた。

標識に従って稲荷山の山頂(233m)へ。何年か前に講座で来ていらい。

四ツ辻に出ると一気に観光客が増える。まぁでもここからの眺めはいつも素晴らしい。

混雑具合は土曜日にしてはまだマシな方かも。

そして伏見稲荷駅から電車で帰ってきた。ちょうど2時間のプチトレランでした。思いのほか気持ち良かった。

氷ノ山、鉢伏山

好天間違い無しの日曜日(5/12)は行き先をなかなか決めることができなかった。

実は12日は陸上クラブのマラニックのイベントで、これまでは随行などの用事が重ならない限りはほとんど毎回参加してきたけれど、集団走はしんどいのでもう止めることにした。

地図をいろいろ開いてみても日帰りエリアではなかなか新鮮なルートを見出すことができない。足を延ばして2000m以上となるとまだまだ雪が残っている。

ようやく思いついたのが氷ノ山。まだ行ったことが無い。ここなら早朝発で日帰り可能だ。

さっそくヤマレコで記録を探ってみたら、氷ノ山と鉢伏山を周回する20kmほどのコースがあった。これだと思った。

さっそくgpsにこのデータを入れて、朝3時に起きて車で出かけることにした。

何とシューズを忘れて枚方大橋から戻るという失態を演じてしまったけれど、このくらいのタイムロスで済んでよかった。高速まで行っていたら諦めて戻ってマラニックに行くしかない。

途中でおにぎりとカップ麺の朝食をとって、3時間弱で福定親水公園(読み方不明)に到着した。八重桜がまだ咲き誇っている。

準備をして、7時前に出発した。しばらくは氷ノ山国際スキー場に向かう車道を進む。

なだらかな登りで、自然とジョグになる。ほどなく氷ノ山国際スキー場のエリアへ。

さらに上がると東尾根登山口に着いた。

気持ちのいい登り。

しかしまだ朝7時台だというのに下ってくる人がわりといる。10人くらいの高校生の集団も下りてきた。

稜線に上がると東尾根休憩小屋。このすぐ先でまた高校生の集団が休憩していた。どうも何か行事が行われているようだ。

ヤマアジサイ? ← たぶんオオカメノキ?(5/22)

「一の谷休憩所」とあるけれどベンチとかは何も無い。いつの間にやら標高1000mを越えていた。


お次は神戸大学の小屋。ここにも集団。

この上あたりから雪が出てきた。今回はこういう箇所がいくつかあるという情報を得ていたので、シューズは Brooks のゴアテックスのタイプにした。

あたりが笹原になって、山頂の小屋が見えてきた。

北の方にはこのあと目指す鉢伏山。

それにしても人は多いし、目の前の風景はスキー場の人工物。あまり気分のいい山域ではない感じ。

「古生沼(こせぬま)」に立ち寄ってみたけれど、このとおり。

そして8時54分、出発してほぼ2時間で氷ノ山の山頂(1509.8m)に到着した。

ここでちょっと補給しようかと思っていたけれど、ここにも高校生の集団がいるので、写真を撮ったら早々に先に向かった。

少し下ってスペースのある場所で、今日初めてザックを下ろしてぼたもち休憩していたところ、あの高校生の集団のしゃべり声が近づいてきた。このままだとあの集団の後ろを歩くことになりそうなので、あわててぼたもちの残りを口に放り込んで、お茶も飲まずにリスタートした。

それにしてもべちゃくちゃとうるさい。若くて元気があるせいか、ちょっと足を速めたくらいではなかなか離れてくれない。本当にイライラする。

来し方を振り返って、少しのんびりしたいところだけれど、そうもいかない。先に行かせてしまった方がいいかも・・・。

実はこういうことだった。

せっかく少し離れたと思ったら、今度は小学生の集団。そして中高年グループと、少し立ち止まっているとまた後ろから声が聞こえてくる。

しばらく下るとフラットな部分が出てきたので、ここぞとばかりに走った。

氷ノ山越避難小屋。

このちょっと先が峠なので、高校生がここで下りてくれることを祈って先へ進む。こんな所も昔は伊勢道だった。私が歩いているコースは「ぶん廻し」という呼称がついているらしい。

しばらく登ると鉢伏山が近づいてきた。

ようやく静かになったと思ったら今度は前のグループに追いついてしまった。

最後尾にいた指導者と覚しき人は「どうぞ」と言ってくれるけれど、それだけ。前に10人以上いるというのに前に声をかけるでもない。あきれたけれど、それなりのスピードでは歩いてくれているので、あきらめて付いていく。

しばらく歩いたら小屋が現れて、彼らはここ一本取る(休憩のこと)ようだ。

曽爾高原を思い出すような光景。ここはススキではないけれど。

小代越には小学生の集団が見えるので、その手前の斜面でこの先の登りに備えておにぎり休憩にした。

高丸山(1070.2m)を登り切るとようやく鉢伏山が指呼の距離に近づく。

鉢伏山(1221.6m)には11時8分に到着した。氷ノ山から2時間15分だった。

ここも小学生の集団。それよりもがっかりしたのは、何とバイク!!。マウンテンバイクではなくてモトクロスバイク。こんな場所で排気ガスを吸わされるとは・・・。

眺望を楽しもうという気持ちは早々に失せて、写真を撮ったら下山にうつる。これは氷ノ山。

これは神鍋の方の山々。昔、神鍋高原のトレランレースであの稜線のあたりを走ったはず。

山頂の少し下にちょっとしたジャンクションピークがあったので、ちょっと立ち寄ってみる。神社かなにかがあったのではないかと思われるけれど、すでに崩壊している。しかし静かなのでここで桜餅休憩にした。

しばらく下ったら車道に出た。

しばらく車道、それから未舗装道に入って、ハチ高原スキー場のゲレンデを下る。


ここも麓には小学生の集団。

今回はヤマレコに登録されていた記録のgpsデータを入れてきたのだけれど、これから先のルートは本当にトリッキーだった。よくこんな道を見つけたなという感じ。相当何度も歩いている人に違い無い。googleのナビでもこれは出てこないだろう。

ゲレンデ下からはロッジの横の細い道に入る(左斜め下に延びている細い道)。


このあと、ゲレンデのコースや畑のそばの細い車道などをくねくねと通って、一旦市街地に出る。

しかしこの先もまた地元の人の生活道路のような細い道を辿って、親水公園に向かう車道に出た。

最後は車道をしばらく上がって、12時33分に駐車場に戻ってきた。20.5km、5時間40分だった。

こんなにポピュラーな山だとは知らなかった。

ただ、例え人が少なくて静かに歩けたとしても、また来たいとは思わない。あまりにも人工的景観が多すぎる。

伏見稲荷から京女鳥部の森

水曜日(5/8)は京都一周トレイルの講座で伏見稲荷から京女鳥部の森まで歩いてきた。

集合地の京阪伏見稲荷駅は家から京阪一本で行けるので楽チン。朝もゆっくりでありがたい。

今日は表参道ではなくて出店街を通って行く。

今日は快晴だけれど、その割には人通りは少なめ。

めずらしく「おもかる石」に行列ができていないので、初めて持ってみた。思ったより重かったけれど、願い事はしなかった(と言うか、忘れていた)。

これまではいつも行列で「おもかる石」そのものをはっきり見たことがなかったので(トレランで早朝の時は素通りしている)、実は二つ置いてあるということを今日初めて知った。

お次は膝松さん。

この先、鳥居の一部を修理していて、迂回路になっていた。

そして「こだま池」。特に探し人はありません。

四ツ辻の先の展望場所から西山方面。今日は空気が澄んでいて、あべのハルカスも見えた。冬場なら大阪湾まで望める時もある。

ここでちょっと早めの昼食にした。

その後、住宅街を通り抜けて、泉涌寺へ。中には入ったことが無い。

今日は観音寺には寄らずに京女鳥部の森へ。「京女(きょうじょ)」とは京都女子大学のことです。京都随一のお嬢さん学校(だった?)。

2時前に京女の上にある駐車場に下りて、ここで解散した。

いつもなら京阪の七条まで歩くのだけれど、今日は文化センターの教室に寄る用事があったので、ここからバスで四条河原町に向かった。今日も暑い一日でした。

沓掛山

10連休最終日の月曜日(5/6)は、講座で唐櫃越えの沓掛山へ行ってきた。

唐櫃越えは何度か歩いているので沓掛山もそのたびに通っているけれど、途中から登るのは初めて。

バスの老の坂停留所で下車して、しばらく車道を歩く。

西山霊園のそばの住宅街はなかなかの登り坂で、こんな所に住んだら大変だろうと思う。

先月歩いた小塩山の北方の山並みを望む。

マムシソウ。

歩き出して40分ほどで登山道のある稜線にたどり着いた。これまではだいたいこの車道に出てくるコースで歩いていたので、ちょっと新鮮な感じ。

唐櫃越えは初心者向きのハイキングコースだけれど、昨秋の台風の影響はかなり受けている。倒木はかなり多い。

木が倒されたおかげで展望が開けて、沓掛山が望める。

ちょうど12時過ぎに沓掛山(414.7m)に到着して、昼食にした。

今日は桂坂野鳥園に下りる。

30分足らずで休憩舎に着いて、トイレ休憩。

このあとしばらく桂坂の住宅街を歩く。

その後、東海自然歩道の竹林を進む。

天皇の杜古墳に寄り道。古墳時代のもので、京都では最大クラスの大きさとか。

あとは車道で、街道の本陣跡。

その後、阪急桂駅で解散した。暑い一日でした。

比叡山トレイルレース試走

今月末、比叡山でトレランレースが開催される。

陸上クラブで今回初めて参加される方がおられて、試走に付き合ってほしいと頼まれた。S女史はかつて大阪国際女子マラソンに10回以上出場されて、国体の山岳競技にも出場された経歴の持ち主で、今でもフルマラソンで3時間半を切る走力を維持されている。昨冬にも京都一周トレイルコースを伏見稲荷から鞍馬まで一緒に走った

実は2年ほど前にも同じような状況で試走している

個人的にはこの2年ほどの間に練習の質も量もかなり落ちたので、はたして自分自身が走れるかどうか不安だったけれど、前回と同じルートを取って、本番50kmのうちの序盤の約30kmを行ってみることにした。

前回同様、叡電の修学院駅をスタートして、雲母坂を水飲対陣まで登って本来のコースに合流する。

爽やかな好天で走りやすい天候。

雲母坂も昨秋の台風の影響で倒木がたくさんあった。

水飲対陣で本来のコースの京都一周トレイルコースに合流して、しばらく南下する。

そして無動寺川に下りて、比叡アルプスを登る。

前回とほぼ同じ、2時間ほどで一本杉の展望台に到着して、ここでちょっと休憩した。ここでようやくびわ湖が望める。

ここからはしばらく東海自然歩道を辿って、延暦寺のエリアを少しかすめて大津の坂本へ下る。このあとの登り返しが大変なので憂鬱だけれど、そういうコース設定なので仕方無い。

比叡山高校のグラウンドのそばからケーブルの延暦寺駅に向けてひたすら登る。

1時間少々の登りでようやくケーブル延暦寺駅に到着した。

ここでおにぎり休憩にした。

人混みの延暦寺エリアを通り抜けて、また京都一周トレイルコースに合流。

そして青龍寺に向けてまた下る。このあたりから脚筋疲労を感じるようになってきた。距離的には25kmくらい。S女史が先行する。

お地蔵さんの所まで下って、横高山への登りにさしかかる。

S女史はほどなく見えなくなった。

黙々と足を進める。予定の大尾山まで行けるかどうか、不安を感じてきた。仰木峠から一周トレイルコースで戸寺へ下山というアイディアが頭をかすめる。

小一時間で横高山麓のお地蔵さんの所まで標高差約500mを何とか上がって、腰を下ろしてどら焼き休憩にした。

このあと、登りらしい登りは横高山までと水井山への登りだけ。いずれにしても標高差はほんの数十メートル程度なので、もう行くしかない。

少しでも歩く距離を少なくするために横高山のピーク(767m)はトラバースでカットして、下りはできるだけ走る。

ふと右の方に目をやると、何か林道のようなものを造ろうとしている。こんな場所にどうしてこんなものが必要なのだろうか。

水井山(793.9m)まで、以前に比べると随分木が少なくなって疎林になっている。

仰木峠からはさらに北に向かう。展望エリアも素通りで、しばらく進むと林道に出た。大会のコースマークのテープが随所に張られているので、それに従って林道をそのまま進む。

そろそろ林道から分かれて山道で大尾山に向かうあたりで、少し不安になって左のかすかな踏み跡に入った。

しかし少し進むとまた林道が近づいてきて、そこで山道に入るコース設定になっていた。

山道に入ってしばらく進むと大尾山(681.1m)に到着した。2時ちょっと前。おおむね前回と同じくらいのタイムだと思う。もっと遅れているかと思ったけれど、それほどでもなかった。

S女史はまだまだ余裕がありそうだったけれど、この先、コースは滋賀県側を行く。しかも電車の駅まではかなり遠い。適当なリタイアポイントがほとんど無いので、コースの下見は前回と同じくここでお終いとさせていただく。レースコースとしてはおおむね30kmくらい試走したが、実はここから先の20kmがかなり厳しいという話も聞いている。

ここから三千院までの下山路もなかなかの難路である。特に下部の沢筋は危険箇所がいくつかある。歩く人も少ないので、あまり整備されていない。

案の定、昨秋の台風の影響と思われる倒木が次々と出てきた。倒木と格闘しているうちに、道がまったくわからなくなってしまった。

あまり斜面を上がりすぎるとまずいので、沢筋に近づいてみたところ、対岸(右岸)に道らしきものが見えた。幸い、まだ水量がそれほどではなかったので、無事、トレースに戻ることができた。

しかしこの先もわかりにくくて滑りやすい所が何カ所かあって、苦労させられた。音無の滝を見に来た人影が見えた時はほっとした。

ゴールデンウィークの好天の日なので観光客が多く、人混みの中をそそくさとバス停に向かった。3時過ぎにバス停に到着して、すぐのバスで出町柳まで戻った。

いつもの百万遍の東山湯に向かったところ、何と金曜日が定休日とのこと!! 致し方なくスマホで近くに銭湯が無いか調べて、ここから数分の別の銭湯に行くことができた。学生街のせいか(京都大学)、以外と銭湯がいくつかある。

打ち上げは王将へ。混んでいたせいもあるけれど、店員の要領が悪くてなかなかビールが出てこなくてイライラさせられたけれど、お腹いっぱいになって帰ることができた。

後半は体力の低下をすごく感じたけれど、帰ってからgpsのデータを前回と比べたところ、実はほぼ同タイムだった。遅かったのは最後の下山で倒木に苦しめられた部分くらいで、横高山への登りも前回も同じくらいのペースだった。

とは言っても、この大会に自分が参加しようとは思わないし、参加しても完走はまずムリだと思う(制限11時間)。今日、大尾山まで7時間半くらいだったので、荷物を軽くしてレースモードで走ったとしても、おそらく12時間以上はかかるだろう。

2年前と今回と、2回試走に付き合ったことになるけれど、それも来年はもうムリという感じ。最後の思い出ということにしておこうと思う。

大台ヶ原

ひょんなことで某旅行社の大台ヶ原のツアーに同行することになった。

大台ヶ原は何十年か前に行ったことがあるはず、という程度の記憶しかないが、今回はメインのガイドさんの補助的な立場なので責任感は若干軽い。メインのガイドさんは実は先月、女性のみの講座に行った時の講師の方。

しかしながら軽いハイキングという位置づけのツアーなので、脱落者が出ることが多いらしい。そういう人を駐車場まで下ろすというのが主たる業務とか。

もちろん大台ヶ原までは貸し切りバスで行くのだけれど、何と天王寺9時発というタイムスケジュール。バスの中か現地到着後に弁当の昼食を取って、それから出発ということになる。

幸い、好天の元、9時ちょっと過ぎに天王寺を出発した。

途中、大淀の道の駅でトイレ休憩を取って、12時過ぎに大台ヶ原に到着した。ドライブウェイで車に揺られて気分が悪くなった方が二人ほどおられて、先が思いやられる。

12時半に準備を整えて、体操などで身体をほぐして、ビジターセンター横から登山道に入った。

道は整備されている。ハイカーはたくさん。

歩き出してから30分ほどで展望台に到着して、熊野灘を望む(写真ではよく見えないけれど)。ここまでで脱落者が出ることもよくあるとのことだったので、まずは一安心。

日出ヶ岳の山頂はすぐそこ。

階段を上がる。

しかしこの階段で、前方におられた方が一人休憩。

数分で山頂(1695.1m)の展望台に到着した。

展望台から東の方向を望む。南アルプスや富士山も見えるらしいけれど、遠方は霞んでいる。

これは反対の西側の大峰山脈。これは北部の主要な山々ははっきり見える。

先ほど休憩されていた方はここまでは何とか到達されたものの、このあと稜線を辿っていくのはムリと判断されて、駐車場に戻られることになった。

私が付き添って駐車場まで送り届けて、その後、稜線には戻らずに尾鷲辻に向かうことにした。

平坦な道を必死で飛ばして尾鷲辻へ。

神武天皇像もそそくさと通り過ぎる。

ちょうど大蛇嵓(だいじゃぐら)への分岐で休憩されている所で追いついた。

これが大蛇嵓の末端部分。足元の岩場はしっかりしているけれど、何せ高度感が半端ではないのでビビる。

大蛇嵓見物が終わったら、今日のお楽しみはおしまい。まずはシオカラ谷に向けてシャクナゲ尾根を下る。ただしシャクナゲはまだ。

沢は吊り橋で渡る。

このあと、急な階段の登り返しが何度かあって、5時前、ようやく駐車場のそばまで戻ってきた。

5時ちょっと過ぎ、おおむね予定通りの行程で駐車場に戻ってきた。到着した時は観光バスが何台も停まっていたけれど、こんな時間に残っているのは我々のバスだけ。

大台ヶ原は観光シーズンには駐車場をはみ出た路上駐車の車が長く続いている。今日もかなりの台数があった。そのせいで通行車が離合できず、大きな渋滞が発生することがしばしばあるらしい。

ひょっとしたら日出ヶ岳すら登れないかもと思っていたので、そこまで行けたことは良かったけれど、個人的には仕事でもなければあまり来たいとは思えないエリアだ。自然に興味のある方には魅力的な場所なのかも知れないけれど。

天王寺に帰り着いたのは8時半だった。明日は5時半の電車で京都へ向かって、比叡山のトレランレースのコース下見に行かなければならないので、そそくさと帰路についた。

白馬大雪渓末端まで

今日も朝から快晴だけれど、次第に天気は崩れてくる予報。ツボ足なのでどこまで行けるかわからないけれど、大雪渓の上部あたりまでは行きたい。

朝5時過ぎに駐車場を出発して、まずは猿倉荘へ。

何となく以前の記憶ではこのあたりは雪が無かったように思っていたのだけれど、スキーで歩けるくらいの積雪量。

ここから林道合流までのちょっとした急斜面が朝の冷え込みでガチガチに凍っていて緊張した。思わず途中でピック付きストックのピックを出して、ピッケル代わりにして登った。

林道まで上がってからアイゼンを着用した。

本当はこれからずっと林道を辿らなければならないのだけれど、上からのトレースに惹かれて斜面をしばらく上がってしまった。実はこれは小日向山からのトレース。以前、白馬鑓ガ岳から滑った時はこの斜面を下りてきた。

何か変だなと思ったらやはり足元の先の方に林道を行く人たちが見えた。

元に戻るのは癪なので、傾斜の緩そうな斜面を選んで先の方で合流しようと思った。期待通り、長走沢のあたりで本来のルートに戻った。

振り返ると小日向山。

まだ気温が低いので雪面は凍結していてアイゼン歩きが快適だ。とは言っても日射しが強いので、羽織っていたジャケットを脱いだ。

歩き出して1時間半ほどで白馬尻のあたりまで来た。小屋は雪に埋もれてまったく見えず、テントが何張りかある。

しかし早くも雪が緩んできて、この先あたりから少し足が潜るようになった。

そして少し傾斜が急になったあたりで突然足元がずぼずぼと沈み込みだした。

どういう訳かそれまであったツボ足のトレースが消えている。それに下山者と少しすれ違ったのだけれど、彼らが下りてきたトレースが見あたらない。

トレースはスキーで上がったものばかりで、前方に見える人影もみんなスキーヤー。

少し上がればまた堅い雪面になるのではないかと期待したけれど、なかなかそうはなってくれない。

好天のせいで一気に雪が緩んできているので、このまま登り続けたら下りはさらに苦労することになりそうだ。前方のちょっとした傾斜を登れば大雪渓が拝めそうだけれど、そこまで行くのはかなり大変だ。

スキーで来ていれば何の問題も無く歩けるだろうけれど、こんな斜面は今となってはとてもまともには滑れない。

まだ登りだして2時間半くらいだけれど、いずれにしても大雪渓の途中で引き返すことになるので、そこまで頑張っても仕方無いと思えた。

まだ雪面が少しでも堅いうちに引き返した方がいいだろうと思った。そうと決めたら早々に下山に移った。

駐車場までは1時間で戻った。まだ8時半だけれど、これから天気が下り坂になるので、今日中に帰ることにした。

途中、五竜のあたりの車道に車を停めて、しばし山並みに見とれた。中央右のピークは白馬乗鞍岳だと思う。

まだ時間が早いので、このまますんなり帰ってしまうのはもったいないような気もしたけれど、山が近くに見えなくなってきたらもういいかなと思った。

途中で居眠り休憩を取りながら、午後4時には家に帰った。10時くらいには空を雲が覆ってきて、昼あたりからは雨もぱらついてきたので、山は思いのほか早く天候が崩れてきていたのではないだろうか。

新しい車は、信州までの往復850kmを無補給で走り切ることができた。高速がメインだったので、燃費は約19km/Lだった。期待の20km/Lには及ばなかったものの、燃料費は5千円少々で済んだ。1ヶ月前なら5千円を切っていただろう。

ディーゼル車は車両価格がガソリン車よりも高めなので、燃料費の安さで車両価格の値段差の元を取るのは難しいという意見もあるようだけれど、それにしてもこの安さはうれしい。これまで二十数年間ハイオク車に乗ってきた感覚からすると、とてつもなく安い。