岩木山

4/19(火)、秋田には定刻の5時より少し早く到着した。今日は青森の岩木山へ向かう。コンビニで行動食と朝食のパン、コーヒーを買って、車の中で食事を済ませて岩木山に向けて車を走らせた。150km ほど。3時間くらいはかかる。

弘前に入ってしばらく行くと岩木山の勇姿が見えてきた。デカい。

8時過ぎにようやく登山口の嶽(だけ)温泉に到着した。登山口に近いあたりはホテルや旅館専用の駐車場ばかりのように見えたので旅館街の少し下の岩木トレイルセンターの駐車場に停めた。

報告では雪はあまり多くなさそうだったので、歩きで行くことにした。ここから山頂までは標高差で1200mくらいある。決して楽な行程ではない。一抹の不安を感じながら8時半過ぎに出発した。

岩木山なら標識くらいあるだろうと思っていたが、それらしきものが見当たらない。

どうも上に駐車スペースがあるようだが、ここも何の案内も無く、停めていいのかどうかすらわからない。

ここからすでに雪の斜面になった。果たしてどこがルートかと見渡してみたら、少し上に神社の鳥居が見えた。登山口に神社というのはよくあるパターンなので、そちらに向かってみる。さほど明瞭なものではないが明らかに人が歩いたトレースがある。足元を見ながら緩い雪の斜面を進んだ。

これならスキーで来るべきだったと思ったが、今さら戻るわけにはいかない。スキーのトレースも少しはある。上部がどうなっているのかはわからないが、これならスキーだったら帰りは楽勝だ。

快晴の好天だがスキーで来なかったことの後悔があって気分はすっきりしない。

1時間ほど登ると右への道標があった。ピンクテープも見えるが、夏道だろうか。トレースはこのまままっすくなのでそれに従う。

登り出して1時間半ほどで正面奥に岩木山が見えた。まだまだ遠い。(真ん中奥のちらっと頭が出ているところ)

少し傾斜が急になっていたところでアイゼンを装着して、ついでにドーナツを食べた。

振り返ると後ろには白神山地の山々。

左側にスカイラインが見えてきた。さらに上がると正面にまるで雪崩のデブリのよう荒れた雪の斜面。スカイラインの除雪作業を行っているようで、除雪した雪が捨てられているのだろう。捨てる時は下を確認してくれるのだろうか。もしスキーで来ていたらここでデポだろう。

デブリ斜面を這い上がったらリフト乗り場に出た。ここも準備作業中。リフトコースの脇を登るが、途中からリフト下の斜面に移った。なかなかの急斜面でしんどい。そろそろ出発してから標高差で1000mくらい登っている。さすがに疲れてきた。

ようやくリフトの上まで来た。標高1470m。

ここから見える先は雪は無さそう。しかし突然雪が出てくると困るのでしばらくアイゼンのまま歩いたが、さすがに諦めて脱いだ。

避難小屋が現れた。かつて遭難事故があって、その関係者が建てたらしい。

ここから先は岩がゴロゴロした斜面で本当に歩きにくかった。スキーブーツならもっと面倒だったに違いない、と慰めておく。

あと少し。

12時5分、岩木山山頂(1624.6m)に到着した。快晴無風。東北遠征初日を絶好のコンディションで登頂できてうれしかった。おまけに平日とは言えこんな絶好のコンディションなのに誰もいない。

山頂には岩木山神社の奥社。

日本海が見える。右奥は津軽半島。

自撮りや景色の写真を撮ったりおにぎりを食べたりと、私にしてはめずらしく30分ほどゆっくりした。のんびりしていたら別ルートから単独行の男性が現れた。

名残惜しいが下らなければならない。こういう道は登りより下りの方が歩きにくい。転倒すると大ケガする可能性があるので慎重に下った。

15分ほどで避難小屋まで下りてきて、これで一安心。リフト乗り場でアイゼンを装着して、リフトの下の斜面を下まで下った。

デブリ斜面を下りたらあとは単調な緩斜面を淡々と下るだけ。スキーなら何もせずにあっという間に下りてしまえるのだけれど・・・。

だいぶ下りたところでカモシカ(おそらく)に出会った。

前方に神社の建物が見えてきた。午後2時25分、登山口の駐車場まで下りてきた。今日、このコースを歩いたのはおそらく私だけだと思う。

あとは車道を歩いて午後2時35分に車まで戻ってきた。

後片付けをしたら温泉へ。ネットで調べて開いている旅館に行ったところ、今日は日帰り入浴はやっていないとのこと。ずいぶんぶっきらぼうな対応で、別の温泉に向かった。

行ったのは「小松野温泉 旬楽」。

ここは入浴料300円。当然、せっけんシャンプーは無いけれど、今回はしっかり用意してきている。大き目の家庭の風呂という感じだったけれど文句はありません。

ここには自動販売機すら無かったので、たまたま通りかかった岩木山神社の駐車場に停めて自動販売機のジュースを飲んだ。

さて、これから酸ヶ湯温泉に向かう。ちょうど弘前では桜まつりが開催されているそうで、桜が随所に咲いている。

岩木山神社から1時間半ほどかかってようやく酸ヶ湯に到着した。酸ヶ湯温泉の車道を隔てた向かいの駐車場に停めたが、意外と小さい。まだ時間があるので明日の予定の毛無岱への取り付きを調べに行ったところ、いきなり結構な急斜面になっている。明日こそはスキーで思っていたが、地図を見ると途中にも等高線のつまっている箇所がある。また明日も歩きになるのだろうか。

大きな無料駐車場は温泉の少し上だった。きれいなトイレもある。これならゆっくりできそう。左奥に見えているのが八甲田山大岳。