美瑛富士

6/25(火)は可もなく不可もなくという天気予報で、美瑛富士に向かうことにする。

十勝岳登山口の望岳台を6時半ちょっと前に出発した。

ちょっと先に標識の岩。

しばらく行くと白銀荘への分岐。

出発して40分ほどで十勝岳と美瑛岳との分岐。正面の稜線は2年前に歩いた

なんとかキンバイ?

イソツツジ。

天気が良くなってきた。

エゾノツガザクラ。

美瑛富士が見えた。このあたりは2年前に歩いた道。

エゾコザクラ。

ウコンウツギ。

ルンルン気分で歩いていたら突然、目の前に雪渓!!

結構、傾斜もあるし、滑り落ちたらタダでは済まない。もちろん、アイゼンは無し。また敗退かと一気に気分が落ち込んだ。

上部の状態はよくわからないのだが、横の斜面を眺めてみたところ、上に巻いているようなかすかな足跡が目に入った。わりと傾斜はあるけれど登れないほどの斜面ではない。ポールを出した。

灌木につかまったりしながら何とか向こう側に抜けることができた。しかし滑りやすい斜面でこれはこれでスリリングではあった。

チングルマ。

そしてシャクナゲ。

その後も何度か雪渓のトラバースがあったが、いずれも何とか渡ることができた。

そして沢を渡る。融雪期なので水量が多かったが、完全な水没までは至らずに渡ることができた。

このあとはしばらく急登。

そして美瑛岳と美瑛富士の分岐へ。2年前は美瑛岳からここに下りてきた。

美瑛富士に向かうためにはこの雪渓を渡らなければならないのだが、行くしかない。

その後も何度か雪の斜面を渡って、コルへのフラットな道になった。この頃から風が強くなってきた。

9時45分、ようやくコルに到着した。風が強かったので雨具のジャケットを羽織った。

縦走路は右の方に行くが、美瑛富士は正面を登る。

ガラガラの歩きにくい道だがジグザグにトレースがあるのでそれからはずれないようにひたすら登る。

このあたりから周囲はガスってほとんど視界が無くなってしまった。

10時12分、美瑛富士の山頂(1888m)に到着した。

展望も何も無いので早々に下山。

少し下りたら視界が開けてきて、振り返ったらチングルマのお花畑越しに山頂が見えた。

コルに戻ったら池塘が見えたのでちょっと行ってみた。

コルから少し下りて風の当たらないところで美瑛富士を眺めながらおにぎり休憩にした。腰を下ろすのは今日初めて。

例の雪渓のトラバースは安全第一で帰りも上を巻いた。

その後、天候が崩れてきて、本降りの雨になってきたので雨具の上下を羽織ったが、よくあることでほんの少ししたら止んでしまった。

十勝岳への道に合流する手前で雨具を脱いで、ポールをしまって、パンを食べた。

火山の礫の道は足元が不安定なので疲れる。ようやく登山口が見えてきた。

午後2時ちょうどに駐車場に戻ってきた。

風呂は近場の白金温泉へ。

「杖忘れの湯」という変わった名前の宿。こじんまりしたいい雰囲気ではあったけれど、露天もあるものの浴槽も洗い場も小さいので週末は避けた方が良さそう。

そして帰り道にあの「青い池」。陽がさしていないと青く見えないとのことだがうまい具合に晴れている。

ここも駐車料金500円で、アトサヌプリのようにいい場所がないか探ってみたけれどどうにも見当たらず、諦めて駐車場に入った。

平日にもかかわらずかなり混んでいた。ただし耳に入る言葉はほとんど中国語。台湾人かも知れないけれど。

なぜ青く見えるかというと、

その後、美瑛駅のそばの道の駅に行ってみたが思いのほか小さかったので、また昨日と同じビルケに停めた。

硫黄山敗退

今日(6/23)も天気はあまり良くないが雨ではないので硫黄山に向かうことにする。

未舗装路をカムイワッカ湯の滝に向かう。

2年前に来た時の駐車スペースに車を停めた。実は登山者用の駐車スペースは少し手前にあったようなのだが、よくわからずに通過した。

日曜日なので混んでいるかもと思ったが誰もいなかった。

このところ寒かったのでTシャツを一枚重ね着して、パンツも暖かいタイプをはいた。

林道通行許可証を箱に入れて、7時ちょっと過ぎに出発した。

このあたりは人よりもヒグマの方が多いと言われているエリアだが、実際はシカだらけ。

ほんの5分ほどで登山口へ。

いきなりの急登だが今日は大丈夫。

30分ほど上ると噴火の跡のような地形になってきた。

硫黄の採掘場所の跡。

噴火の跡。

一部、ずるずると滑りやすい場所があった。何で滑るのかよくわからない。

それにしても意外と暑い。標高が上がれば気温も下がってくるのではないかと思っていたが、曇天のせいかあまり気温も下がらず、たまらずTシャツを脱いだ。

このあと樹林帯に入った。

このあとしばらくは大きな石や倒木で歩きにくい道がしばらく続いた。

エゾイソツツジ。

しばらく下ったら沢に出た。

沢を少し上がったら雪が出てきた。ここでポールを出した。

エゾコザクラでしょう。北海道なのだから。

雪はすぐに消えて、しばらくナメ滝を巻いたりしながら登っていった。

しばらく上るとしっかりと雪の残った雪渓が現れた。

今回はアイゼンを持ってきていない。甘く見過ぎたようだ。

少し登ってみたがこれでは下りが危なすぎる。もし足を滑らせたらピッケルがなくては止められない。

ここで引き返すことにした。9時25分。標高1000mちょっと。

今日は日曜日なのできっと登ってくる人がたくさんいるだろうと思って、すれ違うたびに「敗退しました」と弁解するのは面倒だなぁと思ったが、結果的にすれ違ったのは1パーティだけだった。

最後の樹林帯は不気味だった。クマが現れそうな気配があって、声を出しながら下った。

11時18分に登山口まで下りてきたので、興味のあった知床林道へ行ってみることにした。実は末端の番屋まで一日かけて往復したいと思っていたのだが、時間があるので様子を見ておくことにした。

登山口でおにぎり休憩をとって、その後、数分で知床大橋へ。

オホーツク海は霧で見えない。

橋のすぐ先にがっちりしたゲートが設置されていた。

その気になればこれくらいのゲートなら越えられるが、そこまでするほどではないと思ってここで引き返した。この道はやはりオホーツク海が眺望できないと歩く価値がないと思う。

それにしてもこのあたりのシカの多さには驚いた。まるで動物園で自分が客のシカから眺められる動物になったような気分。

2年前に来た時はカムイワッカ湯の滝の中には入らなかったので、今回はどんなお湯なのか味わってみようと思ってサンダルで行ったところ、

結局、橋から眺めるだけで終わってしまった。また来ることはあるだろうか。

このあたりはスマホ圏外なので一旦ウトロの道の駅に戻って、天気予報などを見て今後の行程を考えた。

明日は雨で、その後もすっきりしない。昆布岳が晴れだった以降はもう4日間晴れ間無しで、明日も雨予報。天候が回復するのは週末あたりからという予報。梅雨の無い北海道に来ているのにまるで梅雨真っ只中という状態。

さすがに気持ちが萎えてきた。

こんな日が続くくらいならもう帰ってしまおうかという気持ちが湧いてきて、フェリーの混み具合を調べてみたところ、明日以降も空席がある模様。

それならと思って予約変更をしようとしたところ、満席で変更できないという返事が返ってきた。

詳しく調べると私が予約している半個室でカギのかかるタイプの部屋だけが満室になっている。明後日も同じ。

今の予約をキャンセルして別のタイプの部屋で新たに予約することはできそうだが、往復割引が適用されないなど料金面でかなり損をする。

そこまでやる気にはなれないので、いろいろと調べながら明日以降の行程を考えた。

目国内岳

6/20(木)は目国内(めくんない)岳から雷電山に向かう。ここは昨秋に行こうと思っていたが、すでに道路が冬季閉鎖になっていて登山口に辿りつけずに諦めたコース。

目国内岳の山名は目国内川の水源に位置することによるが、アイヌ語で「メクウンナイ」は「物の背後にある谷川」を意味する。

結構な距離があるので雷電山まで行けるかどうかはわからないが、往復コースなのでいつでも戻ることはできる。

登山口の新見峠に向かう途中で、昨日登った昆布岳を望む。

6時半過ぎに新見峠の駐車場に到着したが、すでに何台かの車が止まっていた。そのうちの1台の屋根にラジオが置かれていて、大きな音で放送が流れていた。左の車の屋根。

最初、迷惑な車だと思ったのだが、おそらく熊避けのためだったと思う。

小雨が降ってきたので雨具のジャケットを羽織って7時前に出発した。

登山口は駐車場のすぐそば。

少し進むと急登が出てきた。早くもポールの出番となったのだが、どうも身体が重い。昨日の下山時の脚筋疲労というのではなく、どうにも気持ちが乗ってこない。

一汗かいたら体調も戻るのではないかと期待したが、残念ながらそうはなってくれない。雨が本降りぽくなってきたので雨具のパンツを着用。

前目国内岳が見えてきた。

ゴゼンタチバナ。

出発して50分ほどで前目国内岳(980.5m)に到着した。雨が止んでいるので雨具を脱いだ。

このあと標高で100mほど下る。緩い下り。

エゾフウロ?、チシマフウロ?

目の前に目国内岳。

こういう花、山でよく見かけるけれど、いまだに何かわからない。セリ?

岩ノ門。

上りになると一段と身体が重い。今日は目国内岳だけでお終いにしようと思った。

ようやく山頂部が見えてきた。

最後は岩場を上がって、9時7分に目国内岳山頂(1220m)に到着した。

ニセコ連山と羊蹄山。

遠くに駒ヶ岳も見えていた。

駐車場はスマホが圏外なので前目国内岳で腰を下ろしてスマホで天気予報などをチェックして、この先の行程を考えた。

11時10分、登山口に下りてきた。

駐車場の車のラジオはなくなっていた。

このあとしばらく天気が良くない。山は楽しめそうにないので、山以外に予定していた訪問先を訪ねてみることにした。

内陸部を走ってもおもしろくないので、日本海側で留萌に向かうことにした。

小樽を通過したが、運河のあたりの人混みはすごかった。昨秋に来た時とは比較にならない大勢の観光客だった。

小樽の街をしばらく過ぎたあたりのラーメン店でチャーシュー麺を食べたが、チャーシューたっぷりで満腹になった。

増毛で「オーベルジュましけ」の「トロン温泉」という案内が目に入ったのでここに立ち寄ることにした。

留萌のマックスバリュで買い物をして、近くの道の駅に入った。

昆布岳

6/19(水)はニセコ郊外の昆布岳へ。

何ともかわいらしい山名だが、元々はアイヌ語の「トコンポ・ヌプリ」(小さなコブ山)から来ている。

確かに山頂部がコブのように突出している。

登山口に到着したら2台の車が来ていて、出発準備をしていた。

8時15分に最後尾で出発した。

ほどなく一合目の標識。

遠くから眺めた山容の通り、ゆるやかな上り道。

しばらく行くと先行の2パーティを追い越してしまった。おそらく今日の先頭だと思う。

1時間足らず登ると山頂部が見えた。

マイヅルソウ。

上りがきつくなってきた。

タカネシオガマ?

山頂に近づくと道がさらに厳しくなってきて、ロープの張ってあるところもあった。

10時7分、昆布岳の山頂(1044.9m)に到着した。

羊蹄山がど〜ん。

洞爺湖。

駒ヶ岳も見えていた。

パノラマ映像はこちら。

ひとしきり眺望を楽しんだら下山。

なだらかな下りになってからが想定外の難関だった。穏やかな道なので自然とスピードが出てしまって、制御できなくなってしまうのだ。

フラットな道なので横にカベのようなものもなく、何とか横の草地で止まろうとしても踏ん張り切れずにあえなく転倒!! というようなことを何度か繰り返しているうちにますます脚が踏ん張れなくなるという悪循環。

幸い、道端には岩などはなく、少し汚れたくらいでケガもなく下りてくることができた

11時45分に登山口に戻った時は脚筋はほぼ売り切れという状態だった。後から考えたらポールを使えば良かったのかも。

さて、今日はニセコに向かうのだが、その前に黄金温泉へ。一昨年の秋に一度訪れていて、その時の印象が非常に良かったのでぜひ再訪したいと思っていた。

しかしここはこぢんまりした風呂で、洗い場が二人分しかないので、週末には行く気にならない。

幸い、今日は水曜日なので空いているだろうと期待して行ったところ、案の定先客は二人だけで、ゆっくりと汗を流すことができた。

実はここに来たのはもう一つ目的があって、前回来た時に食べたカレーが安くておいしてくボリュームもたっぷりという三拍子整った優れものだったので、下山後も何も食べずにやってきた。

ところがそのカレーが無くなっていた。店に人によると昨年からやっていないとのこと。やめた理由は聞かなかったが、意外と手間がかかるのではないかと思われた。

時間があるので倶知安のマックスバリュへ行ってお気に入りのイオンブランドのプレミアムビールを買って、ニセコの道の駅に車を停めた。

ここはゴミ箱があるのがうれしい。私がこういう車中泊の旅を始めたのは4年くらい前からだが、その当時は道の駅はどこでもゴミ箱があったのだが、いつの間にやらほとんどの道の駅からゴミ箱が撤去されてしまった。今や自動販売機の空き缶さえ捨てるところが無いというところがほとんど。

最近は駅でもゴミ箱が減ってきていて、ここまで街中のゴミ箱が無くなると結果的にポイ捨てや不法投棄が増えてしまうのではないかという気がする。

高速道路のSAのゴミ箱はどこも満杯状態だが、結局あるところに集中することになってしまうのだ。

羊蹄山を眺めながらのんびりした。

鷲峰山

6/16(日)は講座で山城の鷲峰山(じゅうぶざん)に行ってきた。

JR加茂駅からバスで和束町原山まで行って、ここから参道を登る。この道は東海自然歩道。

写真ではそれほどには見えないが、茶畑の畦道はなかなかの急登

畦道が終わるとなだらかなハイキング道になった。

このあとジメジメした道になって、そのあたりはヒルだらけだった。私も三カ所ほどちょっとだけ吸われた。

林道に出て金胎寺の山門に着いたが、いつの間にやら中に入らなくてもこのあたりを歩くだけで入山料(300円)を払わなければならなくなっている。

致し方なく払って、本堂へ。このあたりで昼食にした。

そばに行者堂。

昼食後は最高地点(682m)へ。

その後、一等三角点に向かう。

標高681m。

琵琶湖が望める。写真ではよく見えないが左の方。

少し戻って東海自然歩道の林道を下る。

しばらく下って休憩所のあるところから林道をはずれて維中のバス停に向かって未舗装道を行く。なぜか入り口が鎖で閉じられているが、理由は不明。

45分ほどで参道の入り口まで下りてきた。

あとはひたすら車道を維中のバス停まで。

途中に信西入道塚(しんぜいにゅうどうづか)。源平の争乱によって死んだ信西入道=藤原通憲の受難を今に伝えるもの。

午後3時過ぎにバス停に到着して、ここで解散した。

横高山、水井山

6/12(水)は京都一周トレイルの講座で比叡山北方の横高山と水井山に登ってきた。京都一周トレイルのコースではもっとも標高の高いエリア。

いつものように登山口のバス停から歩いて集合地の横川へ行って、そこから皆さんと一緒にせりあい地蔵へ向かう。

せりあい地蔵から横高山へ。

急登を十数分で横高山の山頂(767m)に到着。

ちょっと下ってからまた急登を上がって水井山(793.9m)へ。ここが京都一周トレイルの最高地点。

これまではいつもここで昼食だったのだが、バスの時間の関係で今日はこれまでより1時間ほど早く出発したので先に進む。

水井山から1時間足らずで仰木峠に到着した。

いつも足を伸ばす展望場所で昼食にした。展望場所から琵琶湖方面の眺め。

大原へ向かう道から分かれてボーイスカウト道に入る。

30分少々で林道まで下りてきた。

出発が早かったために時間の余裕があるので、惟喬親王の墓に立ち寄った。

そして戸寺に下山。

左から金比羅山、小ピークの右に翆黛山。右遠方に焼杉山。

戸寺のバス停で解散した。

バスはこれまでに出会ったことのないような混雑で、たまらず八瀬駅で下車して叡電で帰ることにした。

六個山

6/3(月)は講座で北摂の六個山へ行ってきた。六個山はずいぶん以前に一度随行で来ているが、まったく記憶に無い。

阪急の箕面駅に集合して、滝の方へは向かわずに住宅街の坂道を上る。まるで六甲に向かうよう。

10分少々歩いてハイキング道の入り口へ。

展望場所から大阪方面を望む。ビル街の向こうは葛城金剛山系。

所々ロープのある急斜面を這い上がって六個山の山頂(395.8m)に到着。ここで早めの昼食にした。

昼食後は少し行くとゴルフ場のすぐそばをしばらく歩く。

お次は五月山霊園。駐車場から神戸方面の眺め。

そして日の丸展望台でひと休み。

展望台の上からは大阪空港を離陸する飛行機が何機か見えた。

すぐそばの三角点(314.9m)に立ち寄っておく。

住宅街に下りてきた。

時間があるので池田城址に寄り道。

ハナショウブ。

その後、阪急の池田駅で解散した。

ひき岩群

ひき岩群は和歌山県田辺市の郊外にある景勝地で、以前にたまたまテレビで見て、それ以来興味を持っていた。

車なら問題なく行けるがわりと距離もあって、高速料金もかかるので、できれば電車で行きたいと思っていた。

登山口までは駅から4kmくらいだろうか。途中までバス便があるが本数が極めて少なく、適当な時間の便が無いので、駅から歩いて往復することにした。

5/22(水)に、全席指定の特急くろしおを奮発して紀伊田辺に向かった。紀伊田辺駅に着いたのは10時前だった。

駅のきれいな待合の椅子で準備して、10時過ぎに出発した。

しばらく車道を行く。会津川を渡って右岸を行くと秋津王子の案内板があった。以前に中辺路を歩いた時もここを歩いたに違いない。

おおむね予定通りの1時間弱で自然公園センターに到着した。

これでようやく山道に入れると思ってほっとした。

岩口池のほとりの舗装路を行く。

記録を見ると北側からぐるっと周回するルートがあるようなのでその方向に向かった。

ところがほどなく道が不明瞭になって、この先に遊歩道は無いという標識が現れた。

この北側はすぐに車道なのだが、とりあえずそちらに出る。

結局、車道を20分ほど歩いて岩屋観音の入り口まで来た。

石段を上がってみた。これが本堂?

裏山に新西国三十三番霊場めぐりのルートがあるのだがどれくらいの時間がかかるのかわからないし、今日の目的のひき岩群はまだ先なので、ここで引き返すことにした。

またしばらく車道を行く。あれが蟾蜍(ひき)岩?

ひき岩群への道の入り口がわかりにくかったが、ちょうど反対側に案内板が貼られていた。

しばらく行くとそれらしい雰囲気になってきた。

眼前に壮大な風景が広がってきた。あれが下から見えた蟾蜍岩だろうか。

この硬そうな岩を削って道を整備するのは大変だったろうと思う。

第2展望地からの眺め。

しばらくすると下りになって樹林帯に入った。

そばには小さな沢が流れていて、ところどころ道が泥沼状態になっている。

またひと登りすると第1展望地に出た。

ここから見えている巨大な岩は「像の背」と呼ぶらしい。

第1展望地は小さな場所で、ここを過ぎるとすぐに下って樹林帯に入るので、ここでおにぎり休憩にすることにした。

絶景はこれでお終い。

一周回って岩口池の見えるところまで戻ってくると、ササユリが群生している場所があった。

特に柵などは設置されていなかったので保護されているのではなさそう。このあたりはシカがいない?

1時前には自然センターに戻ってきた。時間があるので中に入ってみる。

靴を脱がなければならないのが面倒だったが、ほんの数分ぐるっと回った。アカデミックな展示内容で、あまりじっくり見る気分ではなかった。

このまま往路を戻ると2時には駅に着いてしまうので、動鳴気峡(どうめいききょう)に寄っていくことにした。

車道を南へ向かうとほんの数分で動鳴気峡の看板の場所に出た。

名勝と書かれているがどのあたりが名勝なのかよくわからない。

車道を辿って往路の道に合流した。

帰りは4時半の特急の指定券を買っている。まだまだ2時間以上あるので、駅の北側にあるちょっとした丘に寄ってみる。

細い道を上ると八幡宮という神社があった。

そばのベンチに腰掛けてソイジョイを食べたりしたが、蚊が寄ってきてうっとうしいので駅に向かうことにした。

軽く食べられてビールが飲めそうな店がないかとちょっとウロウロしてみたが適当な店が見当たらず、2時半に駅に戻ってきた。

わりと大きな待合室があって、すぐそばにセブンイレブンがあるので、缶ビールを買ってのんびりすることにした。

ひと息ついたら歩いて数分のところにある闘鶏神社に行ってみることにした。

めずらしい名前の神社だがこんな謂れが。

本殿は立派。

帰りは車窓から海を眺めていたらいつの間にか寝入ってしまった。

地蔵山、愛宕山

5/19(日)は講座で地蔵山と愛宕山を歩いてきた。

JR山陰線の八木駅からバスで越畑へ。

車道を少し歩いてから登山道に入る。

まずは芦見峠へ。

1時間ほど登って、地蔵山手前のお地蔵さん。

ほどなく地蔵山(947.3m)に到着した。一等三角点がある。実は愛宕山より少し高い。

愛宕山に向かうが、途中で道を少しそれてスキー場跡の碑のところで昼食にした。

中山再次郎氏の像がこの上に建っていたのだが、戦争で鉄の供出のために撤去されてしまった。

昼食後は愛宕山の三角点(889.8m)へ。

愛宕山の三角点は山頂から少し離れたところに設置されていて、真の山頂は愛宕神社のあるところ(924m)。

愛宕神社に向かう手前の展望場所から真ん中に比叡山。

そして愛宕神社に参拝。

今日は水尾に下りる。表参道のそばにクリンソウ。

水尾の分かれの少し手前でまたまた寄り道。ケーブル愛宕駅の跡。

戦前の建物なのでかなり劣化していて危ないのではないかと思われるが、立ち入り禁止などの標識は無く、柵なども無い。

裏側には線路の溝が残っている。ケーブルも戦争による鉄の供出のために廃止された。

別の道で表参道に戻ったら水尾の分かれはすぐそこだった。

50分ほどの下りで下道に出た。

少し時間があるので清和天皇社に立ち寄り。

その後、コミュニティバスでJR保津峡駅に戻って解散した。

天子山地

富士山の西側にある天子(てんし)山地はUTMF(現Mt.FUJI100)のコースの一部になっている。山が長く続いて、レースの中でも厳しいパートになっている。

ここがどんな場所なのか怖れと期待の両方の気持ちを抱いていたのだが、私が参加した時は悪天のために天子山地に入る手前の朝霧高原でレースが打ち切りになってしまって、ここを走る(歩く?)ことができなかった。

それ以来、天子山地だけでも歩いてみたいという気持ちをずっと持ち続けていた。しかしなかなかうまいスケジュールが立てられず、ずるずると時間ばかりが過ぎてしまっていた。

ワンウェイなのでもし車で行くとすると出発地点に戻ってこなくてはならないのだが、このあたりを走るバスは本数が限られていて、最終を逃すと翌日まで待たなくてはならない。20kmの車道を走って戻るなんて今はもう考えられない。

テント泊にすると荷物が重くなるし、それに稜線歩きなので水場が無い。

さんざん迷ったあげく、午後のバスで本栖湖を出発して、夜を徹して歩いて早朝に南の端の白糸の滝にゴールするという計画を立てた。

夜間歩行になる部分は登山地図では不明瞭な道という表記になっていて、経験者と同行するようにという注意書きが書かれているのだが、これまでにUTMFで何度も走られているし、半月ほど前には Mt.FUJI100 のレースが行われた後なので、それほど不明瞭ということはないのではないかと考えた。

5/10(金)の朝に家を出て、まずは新幹線で新富士駅へ。

新富士駅のホームからは富士山がくっきりと眺められた。

左には天子山地。意外とボコボコしている。

駅にある店で生しらす丼というのを食べた。新鮮でおいしかった。

バスの出発が25分遅れるとのこと。バスも運転手もすでに到着しているのにどうしてなのかはわからない。

このバスはUTMFに参加した時にも使った便で、その時はガラ空き状態だったのだが、今日はかなりの乗客がいる。半分以上が外国人旅行客。途中の富士宮駅からは立ち客が出るくらいだった。

天子山地を左に眺める。

あれは天子山地最高峰の毛無山?

これは竜ヶ岳。

本栖湖の手前に芝桜のイベントをやっている会場があって、ここでたくさんの乗客が降りた。しかし外国人が料金の支払いに手間取って、ここで15分か20分くらい待たされた。

予定の時刻から1時間くらい遅れて2時半くらいにようやく本栖湖に到着した。ここで降りたのは私一人だった。

本栖湖を出発したのは2時45分くらいだった。しばらく車道を行く。

道標に導かれて竜ヶ岳の登山道に入る。

キャンプ場を抜けて少し車道を歩いてからまた登山道に入る。

しばらくすると木の階段が出てきた。歩きにくいのでできるだけ横を登る。

本栖湖を見下ろす。

あたりが開けてきて、左側には富士山の雄大な姿。

何やら、お地蔵さん?

4時22分、竜ヶ岳の山頂(1485m)に到着した。

毛無山は遠いのか近いのか・・・。

ちょっと何か補給したいところだが風が強くて寒いので先に進む。

風の当たらない場所で腰を下ろして小さなパウンドケーキを食べて、少し行ったらすぐに端足峠(はしたとうげ)に出た。

登りになったら道が厳しくなってきて、ついにポールを出した。

6時8分、雨ヶ岳(1771.6m)に到着した。

しばらく風が強くて寒くて、今日の装備で大丈夫かどうか不安を感じたが、うまい具合に風は収まってきた。

富士山を眺めながら気分良く進む。竜ヶ岳の登りで下山してくる人に何人か出会ったが、その後は誰にも出会わず。おそらくこの先も出会うことはないだろう。

午後7時、かなり薄暗くなってきたのでヘッドランプを出した。

その後、あたりが暗いせいかスマホのカメラのシャッターが切れなくなってしまった。フラッシュをONにしてもダメ。翌朝まで証拠写真は無しとなってしまった。

ここから先はアップダウンが厳しくてスムーズに進めなかった。

毛無山の最高地点と思われるあたりを通過したが、UTMFの映像で見覚えのある山頂の標識が見当たらない。しばらくやや下り気味のおだやかな稜線になって、いつの間にか標識を見落としてしまったのではないかと思っていたら、7時58分に山頂(1945.4m)に到着した。

このあたりの最高地点は1964mなのだが、山頂の標識と三角点は少し西に下ったところに設置されている。

ここで腰を下ろしておにぎり休憩にした。

厳しい道を下って地蔵峠に下り立って、少し進んで朝霧高原への下山路を見送って先に進む。

ここからの登りも厳しかった。あたりが見えないのでいつまで登りが続くのかわからず、急登の途中で腰を下ろして少し休憩した。

その少し先が雪見岳(1605m)だった。10時4分。

それにしても厳しいルートで、のんびり歩けるようなところがほとんど無い。暗いのでよくわからないが両側が切れた狭い馬の背のようなところもあった。

熊森山(1574.9m)は10時57分に通過した。

熊森山を下ってしばらくすると道が穏やかになってきた。フラットでのんびり歩けるようなところもあって、ずっとこれが続いてくれることを祈った。

厳しい部分も多少はあったがおおむね穏やかな道で、1時40分に長者ヶ岳(1335.7m)に到着した。ベンチがあったので腰掛けておにぎり休憩にした。

ここからは東海自然歩道で田貫湖に下りる道が分かれているが、私はさらに南の天子ヶ岳に向かう。

天子ヶ岳の手前で「天子ヶ岳0.9km、白糸の滝9.9km」という道標があったが、いくら何でも白糸の滝まで9.9kmはないだろうと思った。

天子ヶ岳の山頂(1330m)の標識は山頂と思われるところから少し下った場所にあった。2時18分。地形としては天子山地はまだこの先、南の方にしばらく延びているのだが、この稜線は道が無いもよう。三角点のあるピークもいくつかあるのだが。

あとは白糸の滝に向かって下るだけだが、この下りはうんざりするほど長かった。

しばらく段差のあるジグザグを下って、広い道に出たのでこのまますんなり下るのかと思ったらまた登山道の細い道になって、しかも尾根が広くて踏み跡がいろいろあるのでどこが正しいルートなのかよくわからず、gpsを何度も確認しながら慎重に下った。

一旦、車道に出たが、すぐにまた山道に入る。涸れた沢のような道をひたすら下る。

3時58分、ようやくまともな車道に出た。しかし白糸の滝まではまだしばらくある。

4時20分、空が少し白んできてようやくカメラのシャッターが押せた。

白糸の滝に到着したのは4時35分だった。

まずはバスの時刻を確認する。新富士へ行くバスは10時過ぎなのだが、富士宮までならもっと本数があるのではないかと期待した。

バス停で確認すると6時半にあるようなので、それまで白糸の滝を見たりして時間潰しする。

そばにファミリーマートがあるのがわかっていたので、まずは暖かいカップラーメンで一服することにした。ゴールしたらビールをぐいっと思ったりしていたのだが、寒くてそういう気分にはならなかった。

一息ついたらまずは音止の滝へ。まぁ、普通の滝。

そして白糸の滝へ。

ここは不思議な滝で、川や沢の水が落ちているのではなく、断層から地下水が溢れて滝になっている。昼間なら相当の観光客で賑わっていると思うが、朝の5時なので誰もいない。

またファミリーマートへ行ってコーヒーを買ってそばの広場でのんびりしてからバス停に向かった。

バス停から来し方を振り返る。左が天子ヶ岳で右が長者ヶ岳。

さらに右奥には毛無山。

ガラ空きのバスで7時過ぎに富士宮に着いた。しかし新富士へのバスは10時過ぎらしい。路線バスを乗り継いで新富士へ行くルートもあるようだが、初めての場所で路線バスを乗り継ぐというのは不安なので、10時過ぎまでのんびりすることにした。

実は歩いて10分くらいのところに富士山本宮浅間大社があって、時間潰しにはちょうどいいのだが、天子山地で満足してしまって足を伸ばす気分にはなれなかった。

気温も上がってきたので近くのセブンイレブンでビールのロング缶を買ってきて、駅のベンチで朝ビールを楽しんだ。一睡もしていないのでアルコールがまわるとすぐにウトウトして、いつの間にやらバスの出発時刻になっていた。

gpsのトラックによると歩行距離約30km、14時間30分で、昨年のニペソツを超える厳しい山行になった。