食品偽装

某大手ホテル系のレストランで、メニューの不適切表示があったという事件が、世間を賑わせている。食品偽装は何年か前に大きな話題になって、その年の漢字に『偽』という文字が選ばれたことがある。
最近でもコメの混ぜものやうなぎの産地偽装などの報道をよく見かけるし、表面化しているだけもこれだけ頻繁にあるということは、実態はその10倍以上はあると見ていいだろう。
私はこういう手合いのレストランに行くことは無いし、行きたいとも思わないので、どちらかと言うと冷ややかな目で見ている。消費者が苦情を呈するのはわからないではないが、その時においしいと思って食べたのであれば、もういいのではないかと思ったりする。少なくとも身体に害があるようなものを食べさせられた訳ではないはずだし。それに、こういう苦情を言うということは、実はその人は本当は味の違いがわかって選んでいたわけではないということになるのではないか。私が被害者ならむしろ黙っておきたいくらいだ。
もちろん今回の件に関してはホテル側に問題があることは明らかで、それなりの対処が求められるのは当然のことだが、それにしても料理に限らず、バッグやアクセサリーなどでも、『ブランド』に対して多くのお金を消費する人たちがこれだけたくさんいるというのはいったいどういうことなのだろう。私にはよく理解できない心理である。
もちろん私も何かを購入するときに、どこの会社の製品化というのは重要な要素の一つである。街で居酒屋などに入る時も、大手チェーンのような店であれば一応はその店のイメージを考える。
しかしその時の心理は、物品購入の場合は訳のわからないメーカーの安物で損をしないようにということがメインだし、居酒屋の場合はあやしげな食材と従業員の過酷な労働を強いて安くしている某チェーンのような店は避けるという、どちらかと言うと付加価値を求めるのではなくてマイナス要素をできるだけ排除したいということが主眼になっている。
食材にしても料理にしても物品にしても、一般的なイメージで平均的レベルのものであれば、今はそれほど大きな価格差は出ない時代になっていると思う。ごく一握り、付加価値を高めて高くなっているものと、逆になんらかの手法で非常に安く提供しているものがあるが、私はごく平均的レベルのもので十分なのだ。
ただ一度だけ、会社員時代に出張でアメリカへ行ったとき、帰りの空港の免税店で、たまたま使いやすそうな財布が目についたので、それを買った。それには値札が付いていなかったのだが、ブランドなどは知らないので、そのあたりに一緒に並んでいたものと同じくらいだろうと勝手に思ってレジへ行ったところ、実はそれらの倍くらいの値段でぎょっとしたのだが、すでにカードも出してしまっているので今更いらないとも言えず、致し方なく買って帰った。
それはカルチェの財布だったのだが、使えば使うほど味が出て手に馴染んで、10年くらいは使い続けたと思う。小銭入れや札入れも内側は布なのだが、10年経ってもすり切れもせず、この時はさすがにブランド物は値打ちがあると思った。
皮の薄いタイプだったので折れ目などが次第にすり切れてきて、買い換える時にも同じ物がほしいと思ってネットで探して同じようなタイプのものを購入したが、微妙にサイズが違って、結局1年も使わずにお蔵入りとなってしまった。やはりこういうものは手にとってさわってみないとダメだと思った。
それ以来、いわゆるブランド物には手を出したことは無い。

三国峠

昨日は登山講座のお手伝いで三国峠へ行ってきた。
三国峠は福井、滋賀、京都の県境付近にある山で、山なのになぜか峠という名前がついている。が、最近の地図では三国岳と表記されていることも多い。鯖街道のルートから少し西に入ったところで、公共交通機関で行こうとするとかなり不便な場所だ。林道もかなり歩かなければならない。
と言うことで、今回はバスをチャーターしての大名登山。上り口でバスを降りて、下山口にはバスが待っていてくれるという、実に贅沢な山行だった。が、実際の負担額は公共交通機関を使った場合とさほど変わらない。いずれにしてもスタッフは個人負担が無いので、本当にありがたい限りだ。

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先月、嵐山周辺に大きな被害をもたらした台風18号は、このあたりにもかなりの爪痕を残していて、安曇川はいたるところで河岸が崩れており、道路の改修もあちらこちらでやっている。はたして上り口までバスで入れるかどうか心配だったが、このあたりの道は崩れるほどの被害は無かったようで、無事目的地まで到着することができた。
予定ルートの谷ははやり増水によってかなり道が荒れていたが、何とか無事にクチクボ峠に到着。ここで一服してから滑りやすい急斜面を登って三国峠へ。11時半くらいに到着したが、早めの昼食にする。頂上からは琵琶湖が望める。
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少し小雨がぱらついてきたが、おそらく本降りにはならないだろうと思って、雨具は出さなかった。
昼食後はブナの原生林を少し散策する。
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ここから西の方は芦生原生林だが、このエリアは許可無しには入ってはいけないことになっているので、端の方を少しだけかすめるように歩いた。
また三国峠に戻って、稜線の道を地蔵峠に下った。ここも部分的には滑りやすい急斜面があって、初心者向きの講座にしてはなかなかの難ルートだったのではないかと思う。私もこういう道を歩くのはあまり得意では無いので、受講生の手前、粗相がないようにと慎重に歩いた。
林道の上部では道が3分の1くらい崩壊しているところがあったが、歩きには影響無し。
3時過ぎには下りてきて、お迎えのバスに乗って早々に京都へ向かっての帰路となった。林道をしばらく下りて生杉(おいすぎ)の集落に出る少し手前で、道ばたの水の流れている所に小さな男の子が二人が、おそらく兄弟だろう、たたずんでいた。街中ではまず見かけることの無いような素朴な出で立ちで、思いっきり素朴な表情で、おもわずここはチベットかと思ってしまった。
三条京阪でバスを降ろしてもらって、6時過ぎには家に帰ることができた。
怪しげな天候のおかげでブナの原生林の雰囲気が非常に良く、ルートもそこそこ慎重に歩かなければならない部分もあったりしたので、なかなか充実感のある山行だった。
こういうことに(あまり多くはないとは言え)ギャラをもらって参加できるというのは本当にありがたいことだ。主役の講師ではないので責任もそれほど重くないし、何か申し訳無いような気持ちになってしまう。
来月はこの近くの百里ガ岳へ行く予定。ここも鯖街道のルートから少し東に入ったところで、私自身は行ったことが無いので、楽しみにしている。

スポーツ中継の理想型

クライマックスシリーズなんてアホらしいと言いながら、楽天とロッテの試合は何度かテレビで観戦した。つい先ほど無事、楽天が優勝を決めたところだ。
クライマックスシリーズはシステムとしてはアホらしいと思うが、やっている選手は完全に本気モードだ。しかしそういったヒリヒリする雰囲気を味わおうと思うと、やはり会場に足を運ばなければならない。
しかし、それに近い雰囲気を味わえるテレビ中継が一つだけある。それは、
NHK BS プロ野球中継の副音声である。解説無しの会場音声のみ。
もう随分以前からやっているが、これはテレビのスポーツ中継の理想型だ。NHK なのでコマーシャルも入らないし、もうこれ以上求めるものは何も無いという理想の姿。
民放のスポーツ中継は試合かコマーシャルかどちらが主役なのかわからないくらいのコマーシャルが流れるので、耐えられなくなって切ってしまうことが多いし、何とかそれに耐えてもアナウンサーの不快な絶叫に気分が悪くなって、たいがい音声を消して画面だけを見ている。
それに較べるとこの NHK BS のプロ野球中継副音声は本当に素晴らしい。これならあまり興味の無いクライマックスシリーズでも見てみようかという気になる。
しかし日本シリーズはジャイアンツと楽天の対戦になって本当に良かった。これで NHK BS で中継があれば見てみたいと思う。ぜひ初戦、おそらく楽天は田中の先発だと思うので、NHK BS で中継してほしい。
余談だが、やはり星野監督の采配は私にはよくわからない。かなり浪花節的な性格の人なんだろうか。ファンは喜ぶかも知れないが、こういうところで田中を出すのはいかがなものか。レギュラーシーズンの優勝決定試合もそうだったけれど、こういう1イニングはいろんな意味で疲れが大きいと思うし、元来が先発完投型のピッチャーなので、やはり普段通りの押さえのピッチャーで締める方が、押さえのピッチャーにとっても良いと思うのだが。

完全休養日

今日は朝から雨。振り出したのは昨日の夕方だったが。
今日は枚方小学生陸上競技大会の特別プログラムで 5000m にエントリーしていた。枚方陸協の大会は 5000m は 20 分を越えると最下位争いになって、場合によっては一人だけ周回遅れになってしまったりするので、もう出場は諦めているが、この大会はそこまでは厳しくないので、今シーズン唯一の 5000m としてエントリーしていた。
しかしこのところ股関節の不調が少し気になるのと、昨日の練習会の疲れもしっかり残っていたので、雨を口実に棄権しようかと迷っていたところ、雨のため中止との連絡が入った。普通の大会ならこれくらいの雨で中止になることは無いのだが、小学生が主役の大会とあって、中止ということになったらしい。
助かった!!。そんな訳で、今日は完全休養日にした。
のんびりと YouTube で Paul Butterfield のライブを見たり、図書館で借りてきた村上春樹のエッセイを開いたりしている。
次の週末はいよいよ六甲縦走キャノンボール。今回は純粋に楽しみである。ワクワクしている。
宝塚のスタートが二部制になったので、9時にスタートすることができる。これなら須磨で少なくとも1時間は休憩できる。ただし須磨浦公園には近くにコンビニが無いので、休憩中の給食は持って行かなければならない。
今回は第9回。前回の第8回は好天に恵まれたが、それまでは降水確率 100% の大会だったので、今回も台風が居座ったりしないか少し心配している。

山田池ビルドアップ

今日の練習会は山田池。朝、起きたときはまだ雨が降っていたが、おそらく出かける頃には止んでいるだろうと思ったが、予想通りで、涼しくて走りやすい気候の中を出かけた。
予定は1周12分から11分台後半くらいで8周。来週はキャノンボールで、明日は今シーズン唯一のトラックの 5000m があるので、あまり目一杯までは追い込まない程度にするつもり。と言うか、目一杯まで追い込むのはもう気分的に厳しい感じ。
何かと理由をつけては目一杯までやらなくて済むように逃げているというのが実態だ。
1周目はほぼ12分ちょうど。体感的にはもう少し速い感じだったが、調子は悪くない。特にペースアップを意識したわけではなかったが、徐々にペースが上がって、4周目は 11’28″。心拍数も160くらいまで上がっている。
いい気分になって上り坂を駆け上がって行ったら、このところしばしば現れる股関節の古傷の違和感が出てきた。痛みではないのだが、着地の時に力が抜けるような感じになる。特に長い距離を走るときは必ず一度はこれが出てくる。しかし幸い、しばらくすると症状が治まるので、今日もそれに期待して何とかこらえて走り続けた。
幸い、数分くらいで違和感は治まって、また快調に周回を重ねる。
6周目くらいまでは2〜3人で一緒に走っていたのだが、いつの間にやら単独走になった。今日は伴走者がいることがペース維持の役にたっていたので、一人になってペースが維持できるかどうか少し不安になったが、7周目は 11’13” までペースアップできた。
最後は目一杯で久しぶりの10分台と思って上り坂を駆け上がる。心拍数は175まで上がっている。ところがまたもや股関節の違和感が再発!!。
下りになっても症状は治まるどころかひどくなる一方で、短い上りでは右脚はもうガクガクという感じ。
最後はペースアップしてきっちりと走りきりたかったが、練習で故障してしまっては元も子もない。終盤はジョグにして、それでも何とか 11’50” で終了した。
11分台の前半で周回を重ねるのはもうできないかも知れないと思っていたが、まだ何とか行けそうだ。競り合う相手がいたら10分台も1周だけなら行けそう。
帰ってからも右脚の違和感が残っているので、明日の 5000m に若干の不安を感じるが、久しぶりに充実した練習ができたように思う。

トレランポールの是非

来年の UTMF はトレランポールは全コース使用不可になったらしい。目的は自然保護とのこと。
ポールの使用は登山ではずいぶん以前から一般的だったが、普及してきた頃からそういう意見は少なからずあった。つまり石突きで地面を傷つけるということだ。
私自身は登山でポールを使ったことは無い。それは自然保護というような高尚な理由ではなくて、単に余計なものを持ちたくないというだけのことだ。ただ、自分自身バランスが悪いので、本当は使った方が良いとは感じていたし、その気持ちは今も変わらない。
トレイルレースではポールの使用を制限している大会も少なくない。ただしその理由はほとんどが、混雑によるトラブル防止のためだ。私自身、前の人のポールが目の前に振り出されて、危ない思いをしたことは何度かある。
しかし自然保護という理由は今ひとつしっくりこない。トレランポールの使用がそこまで自然を傷つけるものなのだろうか。それよりも、多くのランナーが一時に登山路を駆け回る方がよほどインパクトが大きいように思う。
トレランは最近、結構なブームになってきているようだが、一般の人たちからは冷ややかな目で見られている面もかなりあると思う。特に普通の登山者などはトレイルランナーを嫌っている人は多いと思う。私自身、元々山屋から走り始めた人間なので、その感覚は良くわかる。静かな登山道をバタバタと走り抜けられるのは迷惑だろうと思うし、私も登山者とすれ違う時はいつも小さくなって、おとなしく歩くようにしている。
レースの開催にしても、地元の自然保護団体などとの交渉が難しいことが多いそうだ。
たとえ歩きの登山でも多くの人が山に入れば何らかの自然破壊は発生するし、登山者でもポールを使う人はたくさんいる。むしろ初心者向きの書物や講習会などでは安全面からポールの使用を推奨しているのではないかと思う。
自然破壊というのは議論すればキリが無いし、いくら議論しても絶対的な結論が得られるようなものではない。自然保護か安全重視かというのもきっちり線引きできるようなものでもない。
トレランポールを使わないことによってどれだけ自然破壊が抑制できるのかはよくわからないが、まぁ意図はわからないでもないというのが正直なところだ。
とは言ってもキャノンボールにはトレランポールを持って行くつもり。ただし使う場所は限定的にすると思うが。

理解不能なシステム

クライマックスシリーズの阪神タイガースは、予想通りの二連敗で終了となった。試合内容も予想通りの完敗だったようだ。
FAができてからプロ野球に対する興味が薄れてきたということを先日書いたが、さらに興味を無くしたダメ押しの要因はこの『クライマックスシリーズ』というシロモノである。
FAは制度としては必要だと思う。それ以前は選手の人権などまったく無いに等しい状態で、まるで人身売買のようなことがまかり通っていた。一旦どこかのチームに入った途端、将来自分がここでプレーし続けられるか(もちろんそれなりの実力を維持した上でのことだが)、それともどこかにトレードで出されるのか、まったくわからない。
あるチームで主力として長年活躍してきた選手がいきなりトレードに出されて、涙の記者会見なんてことも何度かあったように思う。これではあんまりだと思う。
個人的にはドラフトは完全ウェーバー制で、FA資格取得を今よりも緩くするのがいいと思うが、そうなると一段と選手の流動が激しくなって、大リーグのようになるだろう。
私のような古い人間はさらに野球に対する興味を無くすに違いないが、致し方ないことのように思う。
それにしても『クライマックスシリーズ』という仕組みはまったく理解不能である。一体何のためにリーグ戦を144試合もやっているのだろう。
もしセ・リーグで広島が勝ち上がって、日本シリーズも制したとしたら、リーグ戦の勝率が5割にも満たないチームが今年の日本一のチームということになるのだ。とても現実社会の出来事とは思えない。
パ・リーグがクライマックスシリーズを始めた時は、また人気取りのために奇妙なことを始めたというくらいにしか思っていなかったが、確か始まってからの2年くらいはリーグ戦首位のチームが日本シリーズには出られなかったように記憶している。
あり得ないとシステムだと思ったが、どうもビジネス面ではかなりうまくいっているらしい。シーズン終盤までAクラス争いで客足もあまり衰えなくなったそうだ。
かつては日本シリーズはあまり興味の無いチーム同士でも時々はテレビを見たりしていた。
やはり真の日本一を決めるという雰囲気が漂っていて、ピリピリ感がリーグ戦とはひと味違う。西本監督や仰木監督、野村監督などの采配は、普段とは違う何かを感じさせるものがあった。
しかしセ・リーグまでクライマックスシリーズを導入してからは、日本シリーズは一度も見たことが無い。見る気にもならない。一体何を戦っているのかと思ってしまう。
それにしても一番気の毒なのは現場の選手や監督、コーチ達だろう。
今年であれば、楽天の星野監督や田中投手などは、絶対にジャイアンツと対戦して優勝したいはずだ。しかしここでもし、広島が勝ち上がってしまったらどう思うだろう。
選手や監督だって生身の人間だ。大きく落胆することは間違い無い。モチベーションも一気に下がるだろう。試合も負けるかも知れない。
勝てたとしても、本当に日本一を掴んだという気持ちになれるだろうか。現役時代からジャイアンツに勝つことだけを生き甲斐にしてきたような星野監督であれば、何が何でもジャイアンツと対戦したいはずだ。
クライマックスシリーズはビジネス的には成功しているのかも知れないが、その反面、失ったものは非常に大きいと思う。何よりも日本シリーズの価値が大きく下がってしまったし、本当に今年一番強かったチームはどこかということを決める場を無くしてしまったとも言えるだろう。
こんなことを続けている限りはますます選手はチームよりも個人を重視してFAに走り、実力者はメジャーへ流出ということになっていくだろう。
柔道などの一部の格闘技では敗者復活戦があるが、あれにはちゃんと理由があるし、敗者復活戦を勝ち上がっても最高3位である。今のクライマックスシリーズの仕組みは、敗者復活戦を勝ち上がった選手が優勝もできてしまうということで、こんな理不尽なシステムがもう何年も続けられているのはまったく信じられないとしか言いようが無い。
まぁ、すでに興味も無くなっているのでどうでもいいけど・・・。

やはりトレランポールか?

日曜日の六甲の試走タイムがあまりに悪かったので、中身をいろいろと分析してみた。
今回の主目的は丸山の住宅街のコース確認だが、実はタイムも多少は意識していた。前回のキャノンボールでは復路が10時間以上かかったので、今回はここを10時間以内におさめたいと思っている。目標タイムは往路8時間半、復路9時間半〜10時間というところ。
で、試走では余裕を残して8時間半以内。できれば8時間少々くらいというのが設定タイムだった。ところが結果は前回のキャノンボールの往路よりも遅い9時間弱となってしまった。
宝塚から掬星台までは3時間半で、もう少しいいタイムを期待していたが、まぁ納得できるタイムだった。須磨スタートの場合は掬星台までおおむね5時間くらいなので、下り基調ということを考えると5時間以内では行けると思ったが、結果的には登りよりも遅い5時間半もかかってしまった。
もちろん須磨からスタートするとここは前半で、まだまだ体力に余裕のある時なので、後半になった今回とは単純には比較できないが、それにしても遅すぎる。今回は疲れでおにぎり休憩、コーラ休憩と2回腰を下ろした休憩があったが、その時間を差し引いても巡航速度が遅くなっている。もちろん前回のキャノンボールの復路よりは速いが。
内容を細かく比較してみると、予想通りと言うか、摩耶山から市ヶ原への下り、鍋蓋山の下り、菊水山から高取山登り手前までの下り基調の部分が、前回のキャノンボールの復路の時とほとんど変わらなかった。
原因は『トレランポールを持っていなかった』ということしか考えられない。
私はどうもトレランポールというのがあまり好きではない。元々バランスは良くないので、むしろ持った方が良いというのはわかっているのだが、余計な荷物というイメージが染みついていて、これまで本格的に使ったのは前回のキャノンボールの復路くらいだ。
ただ、その時はその有効性を強く感じたので、長いトレイルでは有効に使いたいと思ったのだが、その後はまったく一度も使っていない。
トレランポールも道具なので、やはりいつも使って慣れていれば邪魔にはならないのだろうと思うが、どうも心理的な抵抗感がぬぐいきれない。カリスマ山スキーヤーのHASUHIRO先生も、無雪期登山では必ずポールを使われている。
UTMBやUTMFではトップ選手もほとんどがトレランポールを使っているので、これからは積極的に利用していこうと思う。

宝塚から六甲縦走

今日は予定通り、宝塚から六甲を縦走してきた。
5時12分の始発に乗って、宝塚到着は6時45分くらい。家を出たときはまだ暗かった。昨日までとはうって変わって、少し寒い。

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湯本台のローソンの裏で支度をして、7時前にスタートする。いきなりの急登は息が上がらない程度にじっくりと。25分ほどで塩尾寺を通過して、55分くらいで大谷乗越。次の車道から山道へ入る分岐を見落としてしまったが、すぐに道が途切れていたので少々のロスで助かった。
気温もやや低めの快晴で、樹林帯の中を快調に進む。1時間50分ほどでドライブウェイに出た。体感よりは時間がかかっているが、あせらないようにしよう。
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日射しを浴びるようになったので帽子をかぶって、少し空腹感を覚えたのでジェルを補給する。
ガーデンテラスへ向かう山道の分岐は一瞬忘れそうになった。
ガーデンテラスは一瞥しただけで通過して、前回のキャノンボールで通過してしまったアゴニー坂への分岐もしっかりと確認して、スタートから3時間半ほどで掬星台に到着した。ここで今日初めて腰を下ろして大福餅を食べる。
前回のキャノンボールの往路や試走で、須磨からここまでおおむね5時間くらいだったので、これなら今日の目標の8時間は何とかいけそうと思った。
下りのショートカットも間違えずに通って、快調に下って行く。しかしモチを食べた後に急な下りでお腹に衝撃が加わったせいか、下腹部に鈍痛を感じるようになってしまった。走りにさしさわるほどではないが、あまり気持ちのいいものではない。
下りは思ったより長かったが、前回若干の大回りをしてしまった箇所も本来のルートを辿って、市ヶ原へ下りてきた頃にはお腹の具合も回復していた。
六甲縦走は宝塚から須磨へ向かう場合、実はここからが正念場だ。細かいアップダウンの繰り返しで、これがボディブローのように効いてくる。あせらずにじっくりと歩みを進める。
鍋蓋山の下りは難渋した。ソールのすり減ったジョギングシューズできたので、細かい砂のかぶった下り坂で何度となく足を滑らせた。キャノンボールの復路ではこんなに難渋した記憶が無いのだが、あのときはトレランポールを持っていたせいかも知れない。
いずれにしてもこのジョギングシューズは今日で引退してもらうことにしよう。結構愛着を感じていて、生駒のトレイルは何度も行ったし、先週のマラニックもこれで走った。別れるのは寂しい気持ちもあるが、私のような走りのへたっぴいがいつまでもこんなシューズを履いていたら、いつか大きなケガをするだろう。
菊水山の下の迂回ルートもしっかり確認して、菊水山ではまたベンチに腰掛けてジェルを補給した。
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菊水山の下ではいつもの水場で水分補給。上部にゴルフ場があるのが気になるが、これまではお腹をこわしたことも無いし、常用するわけでもないので、まぁいいだろう。
鵯越を越えると今回の目的のハイライト、丸山の住宅街に入る。前回のキャノンボールの復路では、思いがけないルートミスに苦しめられた。
たまたま宝塚をスタートして追いついてきた人がいて、ポイントを教えてくれたので、今日は迷うことなく通過できた。
しかしこのあたりまで来るとさすがに疲れを感じてきた。高取山の登りは結構苦しかったが、キャノンボールの復路でもしっかり登っていたことを思い出して、何とか歩みを止めずに登り切った。
下りでは空腹感を覚えて、半分壊れたベンチに腰掛けておにぎりを食べた。8時間での完走はもうムリだと観念した。しかし何とか8時間半以内では走りきりたい。
妙法寺を越えたら高速のトンネルをくぐって、須磨アルプスへ向かう。ノドが渇いた。水分はまだあるが、冷たいものが飲みたい。
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須磨アルプスは馬の背の核心部を越えてからの登りが苦しかった。しかし何とか止まらずに進み続けて、例の階段を下りて、高倉台のピーコックでコーラの500mlボトルにありついた。この様子なら9時間くらいかかりそうだが、もうタイムはどうでもいい。
フラットな部分ではまだそこそこ走れている。これでこのタイムなら、本番ではどうなるのだろう。かなり不安を感じる。
旗振茶屋は大賑わいだった。しかし明石海峡大橋の遠景はやはり気持ち良かった。
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六甲縦走は須磨ゴールの方が気持ちいいと思った。終盤のアップダウンには苦しめられるが、この光景は何とも言えない。ここまでやってきたご褒美のようにも思える。
最後は石段をどんどんと下りて、9時間弱でようやく須磨浦公園駅に到着した。当初は8時間くらいで走って、そのままJR須磨駅まで走ろうと思っていたのだが、須磨浦公園駅からの電車の本数が思いのほか多かったので、ここでお終いにすることにした。
木陰で軽く着替えて、売店でビールを買って、ホームのベンチに腰を下ろした。

競技場変化走

今日の練習会は久しぶりに競技場。今日も朝から暑い。
当初は持久的に10本やろうと思っていたのだが、アップをやっているうちに、せっかくの競技場なのでやはりスピード的に追い込む練習の方がいいのではないかと気が変わった。そこで、速い方を4分少々で行くグループに付いていこうと思ってスタートした。
変化走は最初は遅めから始めるのだが、なかなかのペースだ。4’38″で、速い方に入る。かなりのペースだなと思ったが、最後尾から少し離れたあたりで何とか踏ん張る。4’02″。これは変化走にしてはちょっと速すぎ。
グループに付くことはあまり意識しないようにして、しかしある程度目標にはなるくらいの位置で、周回を重ねる。
その後は遅い方は5分弱、速い方は4分一桁秒だったが、4本目はぐっと落ちて4’24″。さすがにこれでは落ちすぎと思って、5本目を最後にしてもう一度ギアを入れ直す気持ちで走った。少し盛り返して4’14″。
何とも微妙な感じで終わった。どちらかと言うとインターバルを失敗したような感じ。しかし脚筋疲労は結構あるので、内容的にはそこそこの練習だったように思う。
明日は始発で六甲へ行くつもり。