はたしてこの時期に生駒山往復がきっちり走りきれるかどうかかなり不安だったが、とにかくスピードよりも長時間動き続けることだけを考えて、7時前に家を出た。
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朝の日射しはそれほど強くはなかったが、それでも走り出して10分もすると額に汗が浮かんできた。トレイルということで、ヒザまでのタイツを履いているが、あっと言う間に汗で湿ってきた。
いつもなら走る登りも、少しでも不安を感じたら歩くことにした。
そして、今日はしっかりと補給することも重要なテーマにしている。これまではどちらかと言うと、補給は必要最低限度にして、できるだけ軽快に走るようにしてきたが、ロングトレイルではそういう戦略は通用しないということを感じてきた。
そんなわけで、今日はジェルを4つ持って、カリカリ梅という新兵器も用意してきている。身体が欲しなくても、しっかりと補給するつもりだ。
まずは白旗池で水道水をしっかり飲んで、塩タブレットをかじる。そしてゆっくりと交野山へ。空気は霞んでいる。
ここで一つ目のジェルを補給。
くろんど園地のバーベキュー広場で、『飲まないように』という表示のある水をたっぷり飲んで、解毒のために梅干しをかじる。
ほしだ園地では小さな沢の水を飲んで、飯盛霊園では頭から水をかぶる。舗装道路は暑くて厳しい。
むろいけ園地で腰をおろしてキンツバを食べようとしたが、二口食べただけで口が受け付けない。スタートから3時間近くたっていて、疲れも感じてきている。
ようやく阪奈道路に出た。結構疲れているが、なぜかここで戻ることは考えなかった。コンビニには寄らずに歩道橋を渡る。
生駒のハイキング道路は、できるだけトレイルを行くようにする。その方が距離も短いし、気分も良い。この登りがきっちり走れるかどうか不安だったが、思ったよりもしっかり脚が出てくれる。
いつものショートカットから山頂遊園地へ向かい、長い階段を上がって休憩エリアに到着した。スタートしてからおおむね4時間半。思ったよりもしっかり走れた。
鏑木さんイチ押しのコーラを自動販売機で買って、ここでもしっかりと補給する。ただ、総菜パンは一口かじっただけで、ノドを通らない感じがしてやめた。
ここまで来られたのは良かったが、ここまで来てしまったら何が何でも戻らなければならない。トイレで頭を冷やして、早々に下る。
下りでは脚に負担がかからないように、あまりペースを上げないようにした。しかし、しばらくすると急激に疲れを感じてきて、舗装の緩い下りが走れなくなってきた。これはヤバイ!! まだまだ先は長いのだ。
往路でも休んだベンチに腰掛けて、少し時間をかけて休むことにした。
10分くらい休んだだろうか。おそるおそるスタートしたら、少し回復していた。コンビニでまたコーラを買おうと思った。
コンビニで500mlのコーラを買って、コースの脇に腰掛けてゆっくり休憩した。おかげで、また少し回復してきた。今日のテーマとして、『疲れからの回復』というのもあるのだが、おおむね期待通りにいっているようだ。ロングトレイルでは体調の波があるので、それをうまくコントロールすることも重要なテクニックだ。とにかく疲れを感じたら絶対にムリをしないこと。
下りてくるにつれて暑くなってくるが、おおむね曇りという天候に助けられている。これが快晴だったらとっくの昔にリタイアしていただろう。
飯盛霊園の登りも、何とかスロージョグで上がることができた。残るはゴルフ場とくろんど園地の長い登りだ。
ゴルフ場の登りは冬に生駒山往復をやったときには走れたが、今日はムリだ。足元を見ながら黙々と上がる。かなり疲れてはいるが、まだ気持ちは折れていない。しかしくろんど園地への下りでは、また緩い下りが走れない状態になってしまった。
くろんど園地の自動販売機ではちょうどコーラの500mlがあったので、これ幸いとがぶ飲みした。
バーベキュー広場への登りは歩いたり走ったりで、ようやく傍示まで戻ってきた。ここまで来ると気分的にはかなり近づいてきた感じがする。
白旗池の水場では今日4つめのジェルを補給して、最後の一踏ん張りへと重い腰を上げた。
津田のサイエンスヒルズに出ると、あとは舗装道路のみ。スパバレイの前を通過して、このまま最後まで行ってしまおうと思ったが、アルプラの前を通過する時に自動販売機が目に入って、吸い込まれるようにそちらに脚が向かってしまった。
またまたコーラ500ml。
残りは穂谷川沿いの約5kmだ。実はここが最後に走れるかどうかということをかなり心配していたのだが、思いの外しっかり走れている。おおむねキロ6分半くらい。どう考えてもこれはアルプラで飲んだコーラのおかげだ。もしあのまま水だけで進んでいたら、ラスト2kmくらいは地獄になったのではないかと思える。
いよいよゴールとなると、ほんの少しだけ、この状態をもう少し楽しんでいたいという気分になった。
トータル10時間05分、61kmの長旅だった。
明日は生駒へ
明日どうするかは随分迷った。
今週の初めあたりは、山田池で長時間持久走をやろうと思っていたのだが、トレイルでの下りもしっかり走っておきたいという気持ちになって、それなら思い切って京都トレイル完走(70kmくらい?)を考えてみた。
しかし明日もかなり暑くなりそうで、いくら暑さ耐性が少しは向上してきているとは言うものの、昨夏に何度か惨敗したことを考えると、あまりにも飛躍しすぎだろうと・・・。
と言うことで、今年2月にキャノンボールの準備としてやった、生駒山往復(約60km)の夏ヴァージョンにトライすることにした。
昨年8月には、生駒を信貴山口まで行こうと思いながら、室池手前で早々と断念して、四条畷に敗退した実績がある。
いくら何でもそれ以上は走れると思うが、正直なところ、これに失敗すると精神的ダメージが大きそうで、かなりプレッシャーを感じている。
競技場インターバル
今日のナイター練習会は 1000m X 5 のインターバル。
スピード練習という意味ではまだ記録会の疲れが残っていたので、今日はタイムよりも速いペースでのフォームを意識して走った。まぁ、本音のところはキツいスピードから逃れたかったというところはあるけれど。
最速 4’01″、最遅 4’12” ということで、かなり遅めではあったけれど、おかげで意識したフォームは崩さずに走ることができた。ただ、アキレス腱を使った走りというのはまだ感覚がよくわからない。
鏑木さんの本を読み返したり、ビデオを見たりして、モチベーションを上げている。
鏑木さんは本当に遅咲きの人で、走りもスロースターター。元々スタミナはかなりある方だったようだが、スピードはそれほどではなく、まさに努力で上がってきた人だ。しかももう 40 台半ばだ。
こういう人の存在は本当に勇気づけられる。
マラソンのトップランナーの活躍を見ても、あまりにも次元が違いすぎて、自分のモチベーションにつながることはまず無いが、鏑木さんのような選手の活躍は本当に刺激を受ける。レベルは違うが、自分も頑張ろうという気持ちにさせてもらえる。
これまでに知ったランナーの中では最も刺激を受けた選手に間違い無い。
再起動
記録会は 3000m + 1000m + 50m と、距離的にはほんのわずかだったものの、普段なら絶対に出さないスピードで走ったので、思いの外、疲労が残った。
しかし今日まで二日間のスロージョグで、ほとんど回復した。
身体的なことよりも、気持ちが切り替わってきたということ。
次の目標は100マイル!! 一時的な高揚だけで完走できる舞台では無い。そのためにはしっかりとした準備が欠かせない。
暑い夏場に長時間の練習をこなしていくためには、何よりもメンタルを強くしなければならない。その前提は、自然な意欲が湧いていること。無理矢理な精神状態では絶対に続かない。
ようやくそういう状態になってきたと感じている。
週末の走り込みをどうしようかと考えている。当初は近場のトレイルで長い距離にチャレンジしようと思っていたのだが、あえて山田池で一人8時間走なんてのもいいかなと思ったりしている。
この時期、暑い平地で、いつでも止められる環境で、一人で長時間耐えるというのは、肉体的にも精神的にも厳しいトレーニングになると思う。山田池なら水は持たなくても良いというメリットもある。
明日はナイター練習会。どういうメニューになるのかわからないが、ひとまず明日はスピード練習だ。
競技場記録会
今日は恒例の、競技場での記録会。朝から強い日射しで、昨日の爽やかさから一転して、走るには厳しいコンディションだ。
まずは3000m。目標は12分以内に設定したものの、かなり厳しいと思っていた。
走力の近い人たちがたくさん同じ組だったが、やはり記録会になるとみんなペースが速い。最初の1000mは3分台だったが、秒はよくわからなかった。それでも一時、組の最下位に落ちる。
しかしこのペースを維持すれば、必ず後半に順位が上げられると信じて、ムリをせずにペースを維持することだけに集中した。
予想通り、最下位を脱してからは少しずつ順位を上げたが、当初目標にしていた人には大きく離されて、ゴールは何とか目標以内の11’55″。ほっとした。
1000mも前半は最下位だったが、これも中盤以降は順位を上げて、結果は3’37″。昨年が3’35″だったので、これなら十分だと思った。
最後はお遊びで50mを走ったが、こういう短距離は走り方がよくわからない。昨年、思いっきり出て、転倒しそうになったので、今年はそうならないようにスピードをセーブして走った。タイムは不明。
終わってからは山田池公園に移動して、打ち上げの宴会。走った後のアルコールは最高だ。身体にはあまりよくないらしいけれど。
と言うことで、これからは八ガ岳に向けてスイッチ入れ替えである。
山田池ジョグ
昨日は図書館で、鏑木毅さんの『激走100マイル』を借りてきて、一気に読了してしまった。
UTMBでの3位入賞から、安定した仕事を辞めての独立、その後の故障、UTMFのことなど、ある程度のことは知っていたものの、一冊にまとめられて読んでみると、それはそれはUTMBを完走する以上の大変なことだったと思う。
そろそろシビアな第一線からは徐々に離れていかれるのではないかという気がするが、できるだけ長く、競技の場にいてもらいたいと思う。実は数年前に京都の東山マウンテンマラソンで、鏑木選手のはるか後ろを走ったことがあるのだが、ただの一度も見かけることなく終わってしまった。
そんな刺激もあって、今朝は目覚ましで起きた後に二度寝しかけたのだが、なんとかこらえて山田池へ走りに行くことにした。
明日はクラブの記録会があるので、多少は余裕を残して終わりたい。しかし八ガ岳のことを考えると、あまり短い距離のジョグではまったく意味が無くなってしまう。と言うことで、暑い日の30kmジョグにした。
日射しは強いものの、湿度は低めで、木陰であれば快適に走れるくらいの天気だった。後頭部クーラーとネッククーラーも有効で、途中で塩飴を舐めたり、パワーバージェルを補給したりしながら、キロ6分を少し切るくらいのペースで30km少々を無難に走り終えることができた。
この時期の晴天の日にしては条件が良かったとは言うものの、このところ暑い日のロングジョグを何度かやってきた成果が出てきているように感じる。暑さにはめっぽう弱かったので、昨年までなら今日のようなコンディションでも30kmは走れなかったと思う。
明日の記録会が終わればいよいよ八ガ岳一直線というところなのだが、8月の前半はいろいろと予定が入っていて、週末の走り込みができない。ちょうど本番の1ヶ月前で、しっかり走り込むのには最適の時期なのだが、エントリー以前に決まっていた予定なので如何ともし難い。何とも悩ましいところだ。
山田池ジョグ
昨日のトレランシューズでのジョグが欲求不満気味だったので、今日は軽いシューズで少し刺激を入れようと思った。
昨日に続いて日射しは強いが、風はいくぶん爽やかな感じ。序盤の穂谷川沿いで早くも身体が少し火照った感じになってきたが、山田池に入ると木陰になって、走りやすくなった。
平均でキロ5分半くらいのペース。最後の方は久しぶりにキロ4分台まで上げて終了した。
暑さへの耐性が少しついてきたかなという感じ。
週末は暑そうで、なかなかきびしい記録会になりそうだ。
シューズ新調
新しいトレイルシューズを買った。めずらしい Columbia のモデル。トレイルランナーで Columbia のシューズを履いているという話は聞いたことが無いが、軽いということで購入してみた。
定価 12,600 円がネットで 5,000 円!!。これに惹かれてしまった。オムニテックとか言う防水透湿素材を使っているとのことで、雨の日なんかにいいんじゃないかと思った。
カタログデータで重さはだいたいわかっていたが、実際に手にとってみると以外と重たい。計ってみると、これまで使っていた Montrail の2足がいずれも 300g 未満なのに対して、Columbia のモデルは 325g だった。片足でおおむね 50g 重い。おそらく防水透湿素材が重いのだろう。
さっそく夕方の山田池ジョグで試し履きしてみた。
トレイルシューズなのでロードには向かないことは承知の上。やはり多少の重さは感じるが、中敷きのクッション性は Montrail よりはやわらかい感じ。比良山縦走のような、距離はさほど長くないが、道はほとんどが山道というような時にいいんじゃないかと感じた。
本当は、今度の八ガ岳のような、林道主体で舗装道路も結構あって、山道は一部分というようなコースで履けるシューズがほしかったのだが、あてがはずれてしまった感じ。
このところそういう条件のレースではいつも、ソールがやや厚めのランニングシューズを使っていて、長い距離を何度も走っているのでかなりくたびれてきていて、シューグーで何とか寿命を延ばしている状態なので、そろそろこれの後継シューズがほしいのだ。
しかしこれはこれでモノとしては良品だったと思うので、うまく使い分けていこうと思う。
競技場インターバル
今日の練習会は競技場。予定は 1000m X 5 のインターバル。
起床時の心拍数は49まで下がっていたものの、脚筋疲労はまだ抜けず、競技場へ向かう足取りも重かった。
今度の日曜日はクラブの記録会だが、自分にとってはそれよりも9月の100マイルで頭がいっぱい。スピード練習よりも持久力が重要ということで、今日の練習メニューをどうしようかと最後まで迷った。
まぁ、本音を言えばつらいインターバルから逃れたいという気持ちも少なからずあったのだが、アップのジョグをやっているうちに気持ちが少しずつ前向きになってきて、やはりせっかくの練習会なので決められたメニューをみんなと一緒にやろうと思い、同じくらいの走力の何人かでスタートした。
あまり突っ込まないように慎重にスタートして、割と余裕を持って走り終えた感じだったのだが、予想外にギリギリ4分を切っていた。日射しがほとんど無く、直前まで小雨模様だったせいもあるが、体感よりはかなり好タイムだった。
2本目はそれほど頑張ったつもりはないのに3’55″。気分が良くなって、3本目も3分台。
ここまでくれば久しぶりに5本とも3分台を狙いたいところだったが、グループがくずれて4本目はほとんど単独走になってしまって、ついに4’01″。最後も体感的にはかなり頑張ったが、単独走で4’02″で終了。
終盤は少しペースダウンしてしまったが、心拍数は170を越えていたので、頑張り度としては十分だったと思う。
この3連休、期待していた長時間の走り込みはまったくできなかったが、天候も不安定だったので、まぁこれなら許してやろうというところだ。
週末は天気が良さそうなので、記録会前日の土曜日をどう過ごすか、悩ましいところだ。
「遊ぶ」が勝ち
今朝、起きたとき、まだ脚筋疲労を感じたので、今日は思い切って休養日にした。
で、居眠りしたりしながら読んだのが、先日、図書館で借りてきた『「遊ぶ」が勝ち』。400メートルハードル日本記録保持者の為末大の著書である。
為末氏には現役の頃から、一般的なアスリートのイメージとはちょっと異なる印象を感じていた。
現役時代でも『インベストメント ハードラー』という投資関係の本を書いたりしているし、都心の路上にハードルを置いて走ったりするようなイベントを開催したり、東北大震災の後もいち早く、アスリートを中心とした支援組織を立ち上げたりしていた。
現役引退後はテレビのリポーターやインタビュアーのようなことをやったりもしているし、一流アスリートが引退後は指導者の道に進むという、一般的な進路とは異なる道を歩んでいる。有森裕子の男性版と言ったところだろうか。
現役時代も、所属していた大阪ガスを辞めてプロ宣言をしたり、コーチを付けずに自分で練習メニューを考えるなど、他の選手とはかなり異なるスタイルでやっていた。レースも海外に積極的に出かけるなど、マネージメントも自らこなしていた。
やはりこういうふうな人生を歩んできた人は、単なる一流アスリートというのとは少し違うなと感じてしまう。
この本は、歴史学者ホイジンガの著書『ホモルーデンス』を基軸にして、『遊ぶ』ということの本質をスポーツ行為との対比で解説しようとしているもの。しかしここで言う『遊び』はもちろん、刹那的な快楽主義のことではない。
日本のスポーツ選手がなかなか大舞台で実力を発揮できないのは、この『遊ぶ』という感覚を自分のものとして消化できていないということと、そういう表現を許さない社会の雰囲気にあるのではないかと伝えている。
私のようなアマチュアの場合は、いくらハードなレースであったとしても、それは『遊び』でしかないのだが、オリンピックレベルのトップアスリートにとっては、まったく別次元の行為であろうことは疑いの余地も無い。
強化選手などは強化費として国からのお金も支払われているので、なかなか『遊び』という気持ちになれないだろう。特にメダルが期待されるようなレベルであればなおさらだ。
ただ、ここで述べられている『遊び』というのは先にも述べたように、コスプレでマラソンを走るようなことを言っているわけではない(コスプレを非難したり、見下したりしているわけではありません)。
そこには奥深い考察があるわけで、そういうレベルでの『遊び』のできる人は、とてつもなく深く考えているのである。そのあたりは勘違いしないようにしたい。