美ヶ原

さすがに諏訪では朝はかなり気温が下がって、ライターの火がなかなか点かなくてちょっとあせった。これからはオイルライターにしようと思う。

公園のトイレは快適なホット便座でした。

ビーナスラインが冬期閉鎖なのでちょっと大回りして、9時過ぎに美ヶ原の山本小屋前の駐車場に到着した。天気は曇り。ちょっと風があって結構寒い。

寒いのでジャケットとオーバーパンツ、帽子はボア付きの頭をすっぽりと覆うタイプのものを着用して、9時25分に出発した。小屋をちょっと過ぎた所でさっそくスキーを履いた。

美ヶ原は夏の避暑には2回ほど来たことがあるけれど、冬は初めて。ここもやはり雪が少ない。

美しの塔。

まずは王ヶ頭(おうがとう)に向かう。

雪面は雪上車のキャタピラの跡で堅くなっている。本当は柔らかい雪の上を歩きたいのだけれど仕方無い。

ホテルの手前は少しだけ登りになっていて、帰りにうまく滑れるかどうかちょっと心配という感じ。

出発して1時間ほどで王ヶ頭ホテルに到着した。ここはこの時期も営業していて、バスで送迎してもらえる。結構繁盛している感じ。

このあたりは生駒山並みに電波塔が並んでいる。

ホテルの向こう側には御嶽神社。ここから御嶽山が望めるということで名づけられているとか。

そしてそのすぐそばが王ヶ頭(2034.4m)。美ヶ原、そして今回全体での最高峰。

時間があるので王ヶ鼻(おうがはな)にも向かうことにする。背景は松本盆地。

ここから広い車道までは細い道をショートカットで下って行くのでスキーは担ぐ。

ほどなく車道に出て、またスキーを履いて進む。ホテルに泊まった観光客がたくさん散策している。

王ヶ頭から25分ほどで王ヶ鼻(2008m)に到着した。

このあと目指す茶臼山。背景の雲に隠れているのは南アルプス。

戻る途中のベンチのあった所でおにぎり休憩にした。

富士山と、手前には昨日登った車山。

これは浅間山。

王ヶ頭ホテルからの下りは何とかコケずに下れたが、これくらいの傾斜が限界という感じ。そのあとはタラタラで快適。

分岐まで戻って来た。今、12時18分。このまま戻ったら1時前に終わってしまうので、予定通り茶臼山へ向かうことにする。しかし道標には茶臼山まで3.2kmと表記されている。そんなことは無いだろう。

茶臼山へ向かう人が少なそうで、スノーシューやツボ足のトレースが少し残っているくらい。少し進んだ所で広い道から横にはずれる。ここの道標には1.8kmとあったので、これが妥当な感じ。

茶臼山へのルートはこれまでのように踏み固められていないので気持ちいい。

王ヶ頭、王ヶ鼻を振り返る。

せっかくなので新雪斜面に入ったりしてみたけれど、板の長さが短いせいか、以外と潜る。ササ藪に何度かスキーが突っ込んでしまって、これではラッセルもそれほど効果が期待できないかも。

山頂に近づいてくると急に登山道らしくなってきたので、スキーはここにデポしておく。

午後1時8分、分岐から50分で茶臼山山頂(2006.5m)に到着した。写真ではよく見えないけれど、真ん中奥に富士山。その手前に車山。左端は蓼科山。

山々は雲がかかっているとは言え、素晴らしい眺望。おまけに誰もいないので、ここで腰を下ろして大福休憩にした。

デポしたスキーを履いていたらスノーシューの3人パーティがやってきた。

今日はほぼ終日スキーを履いていたので、さすがに少しは慣れてきた。美ヶ原は HOK スキーには絶好のエリアだったけれど、残念ながらこんな場所は滅多に無い。

多少は楽しさを感じられるようになってきたので、またどこかへ行きたいけれど、さてどこへ行こうか? なんて考えていたら駐車場に戻ってきた。

午後2時38分、車までスキーを履いたままだった。

片付けをして、諏訪の温泉に向かう。最初に向かった温泉は数台分しかない駐車場が一杯で入れなかったので、この近くの小さな温泉に行った。ここも数台分しか無かったけれど運良く空きがあった。

ここ、下諏訪温泉・新湯はシンプルな街の銭湯で、入浴料は何と 240 円!!。当然石けん、シャンプーは無いので石けんだけ買ったけれど、それも 50 円。しめて 290 円でした。ちなみに昨日の片倉館は 750 円。

帰りはおそらく渋滞がひどいだろうと思って、時間つぶしをして遅くなってから帰ろうと思っていたけれど、どうも今のところそれほど渋滞はひどくない様子。なので渋滞に出会うまで走ろうと思って岡谷から高速に乗った。

予想外の快走で、プチ渋滞だった箇所も次第に解消されてきて、滋賀県までスムーズに戻ってきた。

これなら10時過ぎくらいには帰れそうだと喜んでいたら、何とまたもや事故!!。京滋バイパスに入る手前での事故で、通過時間が不明な状態。

結局、12/29に続いて草津田上で高速を降りて下道で帰ることになってしまった。

車山

せっかく買った Hok スキーを何とか楽しみたいと思って、好天期待の正月に雪原ハイクに行くことにした。

渋滞を避けるために日中の移動は避けて、2日の早朝4時過ぎに家を出て、一路霧ヶ峰に向かった。

諏訪ICで降りて、まずは燃料の補給。京阪神あたりで入れた軽油は寒冷地では凍ってしまうそうで、その土地で売られている軽油を入れるというのがディーゼル車のセオリーらしい。

9時半頃に車山肩駐車場に到着した。それにしても雪が少ない。標高1800mを越えているというのに、岐阜や福井の山よりも少ないんじゃないか。

左の方に見えている白いものが車山山頂の気象レーダー。

好天だが空気は冷たいので、ジャケットを羽織って9時50分に出発した。スキーは担いで。

35分ほどであっさり山頂(1925m)に着いてしまった。ちょうど反対側にはスキー場があって山頂直下までリフトが来ているので、スキーヤーもたくさん来ている。

山頂には車山神社。昭和の始め頃の建立。

富士山が望めるが、あまり白くは見えない。

富士山の右には南アルプス。

左には八ヶ岳。

さて、これから車山高原を周回するのだけれど、下に降りるルートが見つからない。降りたいルートはちょうどスキー場のゲレンデになっている。

うろうろした挙げ句、スキー場のコースの端を歩いて降りることにした。スキー場のコースをスキーを担いで歩いて降りるなんて、まったくサマにならない。しかしこの板を履いて滑って降りることは今の私には不可能。

10分ほどでハイキングコースの入り口にたどりついた。そしてそこでスキーを履いて、誰もいない静かな雪原に入って行った。

どうも私と同じようなスキーで歩いている人のトレースがある。しかし今日は雪面がわりと堅いので、何日か前のものだと思う。

ここは中央分水嶺トレイルのコースになっているらしい。

雪面が堅いので、ちょっとした下りでもすぅっと進んでしまってコケる。

ちょうど座れるくらいの岩がいくつかある場所に来たので、腰を下ろしておにぎり休憩にした。

このスキーはシールが装着されているけれど、普通の山スキーでの全面シールほどは抵抗がしっかりしていないので、登坂力は乏しい。それにエッジもあまりしっかり効かないので、まともな登りは難しい。

前のピークは山スキーなら何と言うこともない程度だけれど、このスキーではうまく登れないと思ったので、ここでスキーを脱いで担ぐことにした。このスキーの特性は多少はわかってきた。

幸い、ツボ足でも潜ることはなく、12時7分に山彦谷・南の耳(1838m)に到着した。背景は蓼科山。

このあと急斜面を一気に下ってから登り返して、12時20分に山彦谷・北の耳(1829m)。背景は浅間山。

来し方を振り返る。

このあとそばを通る予定の八島ヶ原湿原。

そしてゼブラ山(1776m)。背景は明日行く予定の美ヶ原。

今日のピークはこれでお終い。八島ヶ原湿原に向かって下るが、ササ藪に雪が積もっている感じで、結構足が潜る。それならということでスキーを履いてみたけれど、そこそこ傾斜があるのでとてもまともに滑れず、数分ほどであっさり諦めてまたツボ足で下った。

八島ヶ原湿原そばの道は林道のようなほぼ真っ平らの道。標柱に腰掛けてドーナツ休憩を取って、それからスキーで歩くことにした。

ツボ足でも歩けるけれど、せっかくなので慣れるためにも。

しばらくすると急な登りが出てきたので、また履くつもりで板を肩に担いで登った。

そのうちにまた平らになるんじゃないかと期待していたが、なかなかそうなってくれない。ずっと登り一辺倒の登山道。

gpsを見るともう駐車場は近いので、スキーはザックにくくり付けることにした。

午後2時40分、駐車場に戻ってきた。

もしただの歩きだけだったら面白くも何ともなかったと思うけれど、スキーで歩けたので結構楽しむことができた。

その後は一旦諏訪まで降りて、片倉館の千人風呂へ。

片倉館は歴史的に重要な建物だそうで、建物の見学などもできる(もちろん有料)。

風呂も歴史を感じさせるちょっとレトロな造りで、湯船の深さが何と1メートルほどある。底はタイルではなくて、丸い小石が敷き詰められている。黒いので深さがよくわからず、何気なしに足を下ろしたらあまりの深さにびっくりしてバランスを崩して、あやうく溺れそうになった。

その後、スーパーで食べ物を調達して、諏訪湖の近くの公園の駐車場で一人宴会にした。

銀杏峰

先週の HOK スキーデビューで、これを楽しめるのは近場ではここしかないだろうと考えたのが、福井の銀杏峰(げなんぽ)と部子山(へこさん)の稜線。

ここはかつて山スキーで何度か訪れた場所で、銀杏峰から部子山への稜線はタラタラの広い稜線だったと記憶している。山スキーでは傾斜がなさ過ぎて退屈な場所だった。

しかし今の私にとってはこれぞ求める場所という感じ。

今度は日帰りで、昨日の日曜日(12/29)、朝3時45分に家を出た。

途中でカップ麺とおにぎり、コーヒーの朝食をとって、7時過ぎに登山口の宝慶寺いこいの森に到着した。山スキーで来た頃は積雪のためにここまで車では上がれなかったので、車で来るのは初めて。

すでに数台の車が停まっていて、出発準備をしている人もいた。

準備を整えて、7時25分に出発した。いきなりの階段と急登。

一度ちょっとだけ林道に出て、またすぐに登山道に入る。水場があった。

見返りの松から大野平野と背景の白山を望む。今日もいい眺望が得られそうだ。

なかなかの登り坂が続く。標高1000mあたりから雪が出てきた。気持ちのいい原生林。

次第に雪が増えてきて、傾斜も一段と急になってきた。しばしばロープが出てくる。かつて山スキーでは下から上までスキーのままで登り上げていて、そんなに急だった記憶は無いのだけれど。

どうもこのところあまり雪が降っていないようで、雪が踏み固められて、まだ朝が早いので雪面が堅くしまって滑りやすい。ポールのピックを出して、一歩ずつキックステップで這い上がる。アイゼンを履けばいいのだけれど面倒くさい。

急登を這い上がったら銀杏峰前峰(1150m)に飛び出した。前峰と言ってもそれほど明瞭なピークではなくて、ほんの肩という程度。

さらに樹林帯を登る。大野平野と白山。

霧氷が美しい。

ちょっと平らな場所に出る。銀杏峰は正面の山の奥のはず。

9時50分、銀杏峰山頂(1440.6m)に到着した。先行者が二人いた。

白山がどーん。右は別山。

右に御嶽。左手前が荒島岳で、その奥は乗鞍。

さて、西の部子山方面は?

何か以前の印象と随分違う。思ったよりも雪が少ない。まぁ適当に戻ってくればいいのでスキーを履いて先に進むことにする。

ほどなく期待通りの地形が現れた。

ワカンで歩いている人のトレースが残っている。途中、傾斜の急な場所はあっさりスキーを脱いで担いで進んだが、急な下りになるとトレースが消えてしまった。どうもここで戻っているようだ。

gps で確認すると方向もおかしい。北に向かっていて、後からわかったのだけれど、これはもう1本ある別の登山道だった。

しかし部子山に向かう稜線はヤブヤブで、とても行けそうにない。以前の真っ白な斜面とは大違い。夏道は無いのかも知れない。奥美濃周辺の山々は積雪期しか登れない(つまり夏道が無い)という山は少なくない。

私もあっさり諦めてここで戻ることにした。このあたりの山スキーのシーズンは1月から2月なので、まだ積雪が十分ではないことはわかっていたけれど、もう少しあることを期待していたが、この暖冬ではムリでした。

銀杏峰まで戻って、腰を下ろしておにぎり休憩にした。

そしてここでアイゼンに履き替えた。もう雪が緩んできているかも知れないけれど、北斜面なので念のためにということで。

11時過ぎに下山開始。たくさんの人が登ってきたのでトレースは歩きやすくなっていた。アイゼンは不要だったかも。

本当なら下りの方が危ない急斜面も階段状になっていてあっさり下れて、12時37分に駐車場まで降りてくることができた。

今日の温泉はみらくる亭。前回来たのはもう10年以上前で、たぶん山スキーで銀杏峰に来た時だったと思う。

湯船一つだけの温泉で、露天も水風呂も無しというシンプルなものだけれど、520円なのでまぁいいかなという感じ。

帰りはスムーズだった先週とはうって変わって、草津手前までは順調だったものの、京滋バイパスが事故渋滞で、その渋滞が名神の草津まで伸びていて、京都南ICですら時間が読めないという表示。

長時間トロトロ運転はマニュアル車では一番やりたくないことなので、草津田上で下りて下道で帰ってきた。それでも帰り着いたのは6時半でした。

大日ヶ岳

今月は駅伝や随行が続いて、個人山行は1日の鈴鹿以来の3週間ぶり。

ようやく雪の季節がやってきた。やはり雪をまとった山は美しい。花を愛でるようなタイプではないので、山が一番魅力的なのは冬だと思っている。

一昔前は山スキーにいそしんだものの、末端冷え症がひどい体質で、手の指先は何度か軽い凍傷にやられた。今も多少は後遺症が残っていて、指先の感覚にちょっと違和感がある。

それが原因でしばらく山スキーからは離れていたが、やはり雪山への思いは捨てがたく、今年の冬には何度かゲレンデスキーへ行って、ゴールデンウィークには白馬乗鞍岳へ行ってはみたものの、あまりの無残な結果にひどく落胆して、もう山スキーはムリと断念した。

そうは言っても雪山を完全に諦めるわけにはいかない。諦められるはずもない。

しかしスノーシューはどうしても手を出す気になれず、さりとて今さらワカンというのも芸が無い。

実はここ2〜3年前から気になっていたのがこれ。

Altai skis The Hok。スノーシューと山スキーの中間のようなもので、スキーシューとも称されている。

ただ、利用者の評判を見ると滑りは非常に難しいという感想ばかりで、それでこれまで購入に思い切ることができなかった。しかし山スキー復活を断念した今となってはもはや他に選択肢が見あたらなかった。

ほしいモデルが国内で入手できる業者が見つからなかったが、アメリカの amazon からなら直輸入できて、しかも配送料と関税を含めても国内の業者で買うよりも少し安いくらいだったので、勢いで注文してしまった。

今月初めに到着したので、先の週末にはデビュー戦に出かけようと月初めから考えていた。

この冬はもとより暖冬予想だったが予想以上の雪不足で、当初予定していた取立山は断念して、岐阜の大日ヶ岳に向かうことにした。

片道3時間少々なので早朝発で何とか日帰りできる距離ではあるけれど、久しぶりに車中泊を楽しんでみたいという気持ちもあったので、土曜日の午後から出かけた。

登山口の駐車場に到着した時はすでに真っ暗で、ナビがなければとてもたどり着けないような道だった。他には誰もいなかった。

明るくなってから出発するつもりだったので朝は6時に起きた。カップ麺とおにぎり、コーヒーで朝食をとっているうちに後続車がやってきたようで、二人パーティが出発して行った。

準備を整えて7時15分に出発した。汗をかきそうなのでジャケットとオーバーパンツはザックにくくりつけておいた。もちろんスキーも。

高島トレイルなみの気持ちのいいブナ林だが、ちょくちょく急登が出てくる。

高鷲スノーパークがそばにあるせいで、スキー場からの騒音が耳障り。これさえなければ本当に快適なのだけれど・・・。

木々の間から大日ヶ岳が望める。今日は登山靴で来ているので、以外と遠く感じる。

標高1300mあたりから雪が出てきて、出発して1時間15分ほどで一ぷく平。

そろそろスキーを履きたいところだけれど、ちょくちょく倒木や段差が出てくる。

もう少し進んだ所でスキーを履いた。

しばらく山スキー気分で頑張ってみたけれど、やはりと言うか、ほんのちょっとした下りでもまったく制動できずに転倒しまくり。何度かスキーを履いたり担いだりを繰り返しているうちにちょっと先に溝のような登りが見えたので、もう断念してスキーは担ぐことにした。

山頂が見えてきた。左が山頂かと思っていたが、実は真ん中の方でした。

上の写真で見える溝のような道を直登して、10時8分、大日ヶ岳の山頂(1709m)に飛び出した。途中で先行していた二人を追い抜いたので、おそらく今日の一番乗り。

今日はあまり天気が良くない予報だったけれど、展望は素晴らしかった。

御嶽山。

槍穂高連峰。

左端はたぶん剣岳。真ん中は黒部五郎かな?

反対側に目をやると真ん中に白山御前峰。右端が大汝峰で、左端は別山。

そうこうしているうちに後続の登山者がぞろぞろとやってきた。

今日はショートコースなので、北西にある天狗山まで足を延ばしてみようかという考えもちょっとあったのだけれど、わざわざここよりも低いマイナーピークに向かうのも面倒くさいという気分になって、おにぎりを食べて早々に引き返すことにした。

時間があるので高鷲スノーパークへ行って、ゲレンデの下の方で練習してみようかと思ったけれど、スキー場へ行くと駐車料金を取られそうなので、一ぷく平でしばらく練習することにした。

登りは深雪斜面で傾斜がそれほど急でなければ気持ち良さそうだけれど、下りは使える場所がかなり限られそう。最初からシールが貼り付けられているのでテールをスムーズにずらすことができず、エッジもあまりうまく使えない。

緩い下りならテレマーク姿勢の方が良さそう。YouTube の映像を見ると、物干し竿のような長い棒(Tiakというらしい)を使って体重を後ろにかけて滑っているシーンがたくさんあった。

メーカー名の Altai というのは中国内陸部のアルタイ地方のことで、このあたりでは冬場の狩猟のためにこういうスキーが昔から使われていたらしい。広大な草原のような地形なので、日本の山のようなボコボコの地形とはまったく自然が異なる。

美ヶ原のような雪原歩きなら楽しそうだけれど、汎用性から言えばスノーシューかワカンの方が良かったかなというのが正直なところです。

これでの滑りを練習するくらいなら山スキーの復活を目指した方がまだマシではないかという感じ。

とは言っても、せっかく買ったのでこれからも使ってみるつもり。軽いワカンを買って両方持っていけば、深雪の登りはスキー、急登や下りはワカンという使い分けもできそうだ。

一ぷく平で 30 分ほど練習して、12時40分に駐車場に戻ってきた。駐車場には10台近く停まっていた。

そして湯の平温泉へ。ここは初めて。露天風呂もそこそこの大きさで気持ち良かったけれど、水風呂が無かったのが残念。

めずらしく高速の渋滞もまったく無く、6時前には家に帰り着くことができた。

雲取山

12/15 の日曜日は講座で京都北山の雲取山を登ってきた。

雲取山は私にとっては中学2年でワンダーフォーゲル部に入って初めてテント泊で登った思い出の山。1年半ほど前にも訪れた。

出町柳駅に集合して、バスで花脊まで行った。

スキー場跡のそばを通って寺山峠に向かう。

歩き出して40分ほどで寺山峠に到着。

ここは右京区と左京区の境界になっている。実は右京区は北区のずっと北まで広がっている。

一ノ谷に入って、雲取山荘。どこの所有?

所々にロープのある急斜面を登って、雲取峠(フカンド峠)に飛び出した。

眺望を楽しむべく雲取山北峰に向かう。山頂手前の展望場所から、中央奥に比良の武奈ガ岳。

ほどなく雲取山北峰。約 900m。

中央奥は比叡山。

そして出発してから2時間ほどで雲取山山頂(911m)に到着した。三角点はあるけれど、地形図には山名が記載されていない。

展望もほとんど無く、風が冷たいので早々にニノ谷に下る。

急坂を下って平らになった場所で昼食にした。

昼食後はニノ谷をさらに下って立命ワンゲルの小屋。「二十歳の原点」の高野悦子さんゆかりの小屋。

気持ちのいい沢筋の道を下る。

一ノ谷と出会って、三ノ谷との出会いへ。

このあとは林道で芹生へ。勢竜(せりょう)天満宮。

このあとはしばらく車道で芹生峠へ。

車道をぐんぐん下って貴船神社の奥宮。

そして貴船神社に参拝。さすがに12月ともなると日曜日でもさほど混雑していない。

午後3時半、叡電の貴船口駅に到着して解散した。改装工事をしていた。

これで私が担当する今年の講座はすべて終了した。今年も楽しい一年でした。

江文峠、薬王坂

水曜日(12/11)は京都一周トレイルの講座で江文峠から薬王坂を歩いてきた。

本来の順番では比叡山北方の横高山、水井山に登って、仰木峠から戸寺へ下るコースなのだけれど、12月に入ると比叡山山頂エリアの公共交通機関が運行停止になってしまうので、ここをスキップして先に進むことになった。このコースは来年春に歩く予定。

集合は戸寺のバス停。ここの店はこぢんまりしているけれどなかなかの人気店で、朝からさっそくお土産を買っている人も何人かいた。

まずは江文神社に向かう。真ん中奥は比良の山だけれど、まだ雪はまったく無し。

一周トレイルのルートは江文神社の手前を江文峠に向かうけれど、神社に立ち寄っておく。たまたま鳥居を再建しているめずらしい風景に出会えた。

江文神社にお詣り。平安時代創建の由緒ある神社。

山道をしばらく登って車道に出て、峠からちょっと下った所の金比羅山への登山口。

車道を渡って土道をしばらく下って、また車道に出て静原に入る。

いつもと同じく静原神社の横の公園で昼食。

そして薬王坂への上り。ここの登りは短いけれどなかなか厳しい。

板碑。南北朝時代後期のもの。

薬王坂(やこうさか)に到着。実はここは峠。昔、伝教大師(最澄)が鞍馬で薬王如来の像を造り、比叡山に帰ろうとしてこの坂を越えた時、薬王がその姿を現したことからその名がつけられたとのこと。

そしてこの後はこれもいつも通りで竜王岳(500m)に寄り道。一般路からははずれているので訪れる人は多くないけれど、鞍馬寺の全景が望める穴場の場所。

そして鞍馬駅にゴールした。天狗の置物が代替わりするそうで、新旧両方が置かれているのは今月末までらしい。右はかつて大雪で鼻が折れた古い方で、左が新しい方。古い方は何と発泡スチロール製らしい。

晴れを予想してきたけれど、結局晴れ間はほとんど無かった。

天香久山、耳成山

月曜日(12/9)は講座で奈良の天香久山と耳成山に行ってきた。

今年1月に畝傍山に行ったので、大和三山を完成させようという企画。大和三山は個人的に3年近く前に行ったことがある。

集合は近鉄の畝傍御陵前駅。

車道を歩いて、まずは本薬師寺跡へ。

飛鳥川を渡って、天香久山へ向かう。

麓にある天岩戸神社。

ようやく山道へ入る。

ほどなく山頂(152m)の國常立(くにとこたち)神社。

山頂から正面に畝傍山。後ろのやや左が大和葛城山。

天香久山神社に下山した。

このあとはずっと舗装道路を歩いて、耳成山を眺めながら藤原京跡に向かう。

そして藤原京跡で昼食にした。

昼食後は畑の畦道を経て車道に出て、耳成山に向かう。

石段を上がって、耳成山口神社。

耳成山の山頂(139.3m)には三角点があります。こんな神聖な山に三角点を埋めてもいいのでしょうか?

山頂直下の展望場所からは大峰が望めた。写真ではよく見えないけれど。

このあとはしばらく車道を歩いて大和八木駅で解散した。

好天に恵まれて楽しい一日でした。

おおさかシティリレーマラソン

12/8 の日曜日は1年ぶりに昔の職場の同僚との駅伝に行ってきた。レースと称するものに参加するのはここ何年かはこれだけ。

会場は鶴見緑地で、ここ2回続けて参加している大会と同じと思っていたけれど、実は別の大会でした。

大会の規模や雰囲気は昨年と同じような感じで、参加したハーフマラソンの部の出場チームも 30 くらい。

2年続けて入賞しているので今年もと思ったけれど、結果的には今年は少しレベルが高かった。

1周約 2.2km のコースを9周とちょっと。

私は2回走って、正確なタイムは取っていないけれど、2回ともおおむね10分少々。キロ5分をちょっと切っているくらい?

トータル1時間半ちょっとで、3位入賞には遠く及ばずでした。

終了後は昨年、一昨年と一緒に走った仲間が今日の奈良マラソンを走った後に合流するために京都の伏見へ。

鳥せい本店で打ち上げをやりました。

オリジナルメンバーで駅伝を始めてから今年で 29 年。まさかこんなに続くとは夢にも思っていなかった。

御池岳、土倉岳

このところ好天の終末が続いている。昨日(12/1)は、その前週に高島トレイルから眺めた鈴鹿の御池岳へ行くことにした。

御池岳には何度か行っているけれど、頂上のそばにある展望台のボタンブチへは行ったことが無い。何となく気になる名称なのだけれど、主稜からはずれているので訪れる機会が無かった。

そこで、これまでに歩いたことのないT字尾根から登って、ボタンブチを経由して御池岳へ。そしてまた戻ってきて土倉岳(はぜくらだけ)を周回しようと思った。

せっかくの好天の日曜日に半日コースというのはもったいない気もするけれど、適当な延長ルートが見あたらないし、欲張って痛い目に遭う必要も無いだろうと思った。

今日のアプローチは早朝なら2時間もかからないくらいなので、家で朝食を取ってから出かけた。

登山口の駐車場は思いのほか大きかったが、まだ1台も停まっていなかった。

7時15分に出発した。まずは車道を登山口に向かう。

なぜこんなに大きな駐車場があるのだろうと思っていたら、すぐそばの川でキャンプする人がいるためのようだった。すでに寒いのに河原にテントが二張りあって、親子連れが河原で遊んでいた。

10分ほどで登山口に到着した。登山地図には載っていない道なのだけれど、道標はしっかりしている。

いきなりの急登が始まる。

10分少々登ったら傾斜もおだやかになって、高島トレイルなみの快適な雰囲気になってきた。

登山道に入って45分ほどでP918へ。ここから東向きの尾根に入る。

このあと尾根の様相が一変してヤセ尾根になって、ロープも出てきた。

北側には主稜線の大岩壁が見える。

主稜線に出る手前は傾斜がきつくなると同時に踏み跡も不明瞭になって、ついに道がわからなくなってしまった。しかし主稜線はもうすぐそこなので強引に直登した。

9時ちょうどに主稜線に出た。何ともおだやかな平原が広がっている。奥の平と呼ぶらしい。正面奥が御池岳の山頂。

おそらく途中で眺めた岩壁の上であろう展望場所から琵琶湖方面を望む。遠景は比良山系から比叡山の山並み。

この稜線にも大きな池が。

稜線漫歩という感じでボタンブチに到着。

さすがにここまで来たら人がいた。ボタンブチから高島トレイル方面を望む。

そして9時26分、御池岳(1247m)に到着した。鈴鹿山系の最高峰。

正面の山々は養老山地。

山頂は人が多いので、写真を撮ったら早々に引き返した。

山頂エリアには石灰岩のカレンフェルト。しかし霊仙山ほどではないので歩きには問題無い。

T字尾根への分岐を越えてしばらく進んだら土倉岳への道標が現れた。

ここから一気に急斜面を下った。下りきったコルで腰を下ろしておにぎり休憩にした。

そこからほんの5分ほど登った丘のような所が土倉岳(はぜくらだけ、1049.4m)だった。ここまで来ればよかった。

送電線の鉄塔の所から藤原岳を望む。どれが藤原岳かよくわからず。

道が沢筋に入ると以外と厳しくなってきた。急斜面の細いトラバース道が何カ所かあった。

最後に沢を橋で渡って林道に出た。林道とは言ってももはや車は入れない状態。

あとは駐車場まで歩くだけと思っていたら水濠が現れた。足首くらいまでの水量。もう駐車場まであとわずかなのでバシャバシャ行っても構わないのだけれど、少しでも濡れを少なくしたいと思って、右側の下流へ少し行って、岩を利用して渡った。それでも両足一歩ずつは靴半分くらいまで水に浸かった。

11時24分、駐車場に戻ってきた。駐車場には他に車が3台ほど停まっていた。

わずか4時間少々の行程だったけれど、今日もそれなりに楽しむことはできた。

時間がたっぷりあるので帰りは高速料金節約のために下道で帰ってきた。

高島トレイル 大御影山、三重嶽、武奈ヶ嶽

先の日曜日(11/24)は高島トレイルを周回してきた。この日は少し前までの天気予報では雨予報だったのが、次第に雨が遅れてきたので、思い切って出かけることにした。

朝4時半に家を出て、途中でカップ麺とおにぎり、コーヒーで朝食をとって、7時前にビラデスト今津に到着した。ここに来るのは初めて。

初めてなので様子がわからず、立て看板で場所を確認してから平池(だいいけ)そばのスペースに車を停めた。実は離合用のスペースでした。

準備を整えて7時ちょっと過ぎに出発した。林道を少し戻って登山口へ。

道標に導かれて登山道に入る。

自然感たっぷりの気持ちのいい道。稜線に上がると木々の向こうに琵琶湖が望めた。

さらに進むと古道近江坂とバイパスの分岐に出会った。近江坂へ入る。

しばらく進むとバイパスと合流して、その後、林道と交差。

少し登ると大谷山からの高島トレイルに合流した。

このあとはしばらく素晴らしいブナ林が続く。思わず歓声が出る。

9時10分、最初のピークの大御影山(949.9m)に到着した。

ここでちょっと腰を下ろして一休みしようと思っていたのが、まさかの先客。単独行の男性でした。

写真を撮ったら早々に先に向かった。西側にはこのあと目指す三重嶽。

少し進んだところでぼたもち休憩にした。

一旦下って登り返して、小一時間で三重嶽分岐。

ここも気持ちのいいブナ林。稜線からは来し方の大御影山。

まさに極楽!!。こんなに気持ちのいい場所がこの世にあるのかと思えるほどの桃源郷だ。

11時ちょっと過ぎ、三重嶽(973.9m)に到着した。本日の最高峰。



幸い一人だったので、腰を下ろして琵琶湖や伊吹山、鈴鹿の山並みを眺めながらおにぎり休憩にした。真ん中左の突起が伊吹山。右の一番高いのが御池岳。その右に藤原岳。

さて、これから本日最後のピークの武奈ヶ嶽に向かう。比良の武奈ヶ岳には中学生以来もう何度も訪れているけれど、この武奈ヶ嶽はずいぶん以前から知ってはいるものの行くのは初めてだ。

結構距離があるので気持ちを引き締めて足を進めた。

テープマークを目印に進んでいたが、急坂を随分下ってきた。標高がどれくらいなのか確認しようと gps を眺めたところ、何とロストしていた!!。南の稜線を下っている。

テープマークはしっかりしているのでおそらくこのまま下って車道に出られるとは思うが、ここまで来て武奈ヶ嶽に行かずに終えるわけにはいかない。戻るしかないだろう。

標高差で100mくらいをヒイコラ登り返して間違った場所に戻ったら、標識の無くなった柱と高島トレイルのテープがあった。まったく気がつかなかった。

気を取り直して先に進む。若狭湾と琵琶湖が両方望める。これは若狭湾方面。たぶん小浜。

こんな稜線に結構大きな池がある。ここの水はどこから?

午後1時10分、ようやく武奈ヶ嶽(865m)に到着した。湖北武奈ヶ嶽と表されているが、どちらかと言うと湖西では?

今日、最後の展望で、比良山系。真ん中の一番高いのが比良の武奈ヶ岳。

高島トレイルに別れを告げて東側に下りる。

立派な道標があったのに、急に踏み跡が不明瞭になった。少ないテープマークを拾いながら何とか赤岩山(740.1m)まで来た。あとはひたすら下るだけ。

何の疑いも無くこの角川区という標識に従って下った。急坂を下ると下からバイクのエンジン音が聞こえてきた。

どれくらい下ったかなと gps を見たら、何とまたまたロスト!!。東側に下らなければならないのに南に下っていた。

たぶん集落までは下れるだろうが、戻る場所からは大きく離れてしまう。登り返すしかない。

結局、赤岩山まで登り返したが、東側には道は見あたらない。ヤブに少し入ってみたら、古いテープが見つかった。

古いテープを探しながら慎重に下った。こんな所を適当に下ったらとんでもないことになる。これまで何度も痛い目に遭ってきた。

それにしてももはや踏み跡すらほとんど無く、目印は古いテープのみ。しかもそれも倒木で先が見えない。

荒れた急斜面に難渋して、さらにテープ探しにも神経をすり減らし、午後2時35分、ようやく林道に下り立った。よくこんなルートでテープマークを見失わずに下りてこられたと我ながら感心した。

もうすでに快適だった稜線歩きの感動は醒めてしまっていたが、まだこの先、スタート地点までの林道走りが残っている。距離ははっきりとは確認してきていないけれど、おそらく1時間くらいはかかるだろう。しかも gps を見たところ、スタート地点まで標高差で 200m くらい登らなければならない。

石田川ダムを背にしてスロージョグで進む。

思ったより遠い。1時間たってもまだまだ先がある。対岸に天狗岩。

後ろから走ってきた軽トラの男性が「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。車道になってから初めて出会った車で、出会った車は後にも先にもこの1台だけだった。

もちろんここまできてキセルするわけにはいかないので「少し先に車を置いているので大丈夫です」とお返事した。

車に戻ったのは午後4時ちょっと過ぎ。出発してからちょうど9時間だった。後から調べたら車道部分はほぼ10km、トータル約32kmでした。

車に戻った時はやれやれという気分だったが、やはり今日のコースは本当に素晴らしかった。高島トレイルは部分的にはこれまでに何度も歩いているけれど、これまでで最高の雰囲気だった。

高島トレイルは全般的にアプローチが非常に不便なので、おかげで歩く人が少なくて自然感がたっぷり残っている。登山者が多いのは大谷山から三国山の間くらいだろう。ここはマキノ高原からすんなり来られて、周回もやりやすい。

今日のコースはぜひ雪のシーズンに再訪してみたいと思った。