先の週末は天気が良ければ遠出を考えていたのだけれど、生憎の雨予報。しかも先日の台風21号通過で近場の山の状況はよくわからない。おそらくかなり荒れているだろう。
日中の雨はそれほどではなかったので、土曜日の午前中は陸上クラブの練習会へ行って、日曜日(9/9)は石清水八幡宮へ行くことにした。
石清水八幡宮は30台の全盛期の頃は毎週の様に練習に通った場所なのだけれど、いつも走り抜けるばかりで、ゆっくりと中を歩いたことが無い。いつの間にやら国宝になっていて、京都市内を眺められる展望台があるということをつい最近知ったので、そのあたりを散策してみようと思った。
家を3時に出て男山に向かう。
丘陵地の稜線にあたる場所にちょうど車道が通っていて、そこが石清水八幡宮に向かって若干の登りになって、クロカン走のような練習ができる。ただし信号が何カ所かある。
最後にひと登りして駐車場のエリアへ。このあたりは竹林。
男山の竹林と言えばエジソン。エジソンが発明した電球のフィラメントに男山の竹が使われたのは有名な話。
久しぶりに眺めたのだけれど、昔はこんなんじゃなかったような気がする・・・。
そして本殿へ。
たいていの神社では本殿の前に拝殿があるのだけれど、ここは拝殿が無い?
展望台へ行こうとしたところ、分岐が半分通行止めになっている。そばで仕事をしていた人に尋ねてみたら、展望台へは行けるけれど下には下りられないとのこと。
展望台から比叡山。
愛宕山は雲の中。
谷崎潤一郎の文学碑。
当初の予定ではここから八幡市駅の方に下りて、淀川の河川敷を走って帰ろうと思っていた。しかし裏参道は悲惨!!
さすがにここに突っ込もうとは思わない。そばの灯籠も大きな被害。
これでは来た道を戻るしかないかなと思った。鳩ヶ峰から八幡市駅に下りるというルートもあるけれど、道の状態が心配だ。
表参道はどうかと思って覗いてみたところ・・・。
どうもすでに整備されているようだ。もし荒れているのであればここに通行止めの表示があるはず。
濡れていて滑りやすい石段をゆっくりと下りて、無事正面まで下りてきた。
八幡市駅はすぐそば。
会社員時代に久御山の事業所に通っていた頃は朝はこの駅で降りて、御幸橋を渡って木津川沿いのジャリ道を走って行った。帰りはここで電車に乗るか、時間のある時や走り込みの時期は家まで走って帰った。と言ってもたかだか 12 〜 13km くらいだったと思うけど。
そう言えば台風で背割の桜が何本か倒れたとかニュースで言っていた。
会社員時代には背割の桜なんて無かった。
あとは単調な河川敷の道を淡々と家に向かった。雨が降ったり止んだり。思いがけず陸上クラブの人が走っているのと遭遇した。
約 20km。2時間半ちょっとののんびりジョグでした。
鉢伏山、旗振山、鉄拐山
月曜日(9/3)は講座で六甲最西部の鉢伏山、旗振山、鉄拐山(てっかんやま)へ行ってきた。台風の影響で暖かい空気が南から流れ込んで、蒸し暑い一日だった。
出発は須磨浦公園。
まずは平敦盛の塚へ寄り道。こんな所へ来るのは初めて。
また元に戻って、全山縦走路の階段に入る。
最初の展望台から淡路島。
遊園地の展望台。
すぐそばが鉢伏山の山頂(260m)で、ここで早めの昼食にした。全山縦走路は 20 回くらい通っているけれど、ここに来るのは初めてかも?
少し涼しくなるかと思ってカップラーメンとホットコーヒーにしたけれど、判断ミスだった。
そして旗振山(252.6m)へ。
旗振茶屋。
今日、最後のピークの鉄拐山に向かいます。
鉄拐山(234m)。ここも全山縦走の時はパスする山頂。
今日はここから下山。途中にある毎日登山の署名所。
今日、最後の展望台。
一ノ谷に下りてきた。
2時前に須磨駅に着いて、解散となった。それにしても暑い一日だった。
大天井ヶ岳、山上ヶ岳
23日から26日まで随行で穂高周回の予定だったのだけれど、台風直撃で中止となってしまった。しかし台風は24日に通過したので土日の週末は大丈夫のはず。
天気予報では台風が過ぎても台風一過の快晴とはならないとのことだったので遠出は避けて、さりとて近場の 1000m 程度の山ではおそらく暑さが厳しいので、近すぎず遠すぎずの適当な場所ということで大峰を選択した。
吉野から高野山へ至る「弘法大師の道」というのが以前から気になっていて、そのコースで「Kobo Trail」というトレランレースがここ何年か5月に開催されている。このコースはその大半が登山地図には記載されていない不明瞭な道で、しかもずっと稜線を辿るので水場がまったく無い。
弘法大師が高野山を開く時、吉野から辿ったルートがこれではないかと推測されているのだけれど、正確な記録はまったく残っていない。
約 55km のコースで、もはやレースに参加しようという気にはならないけれど、今の自分では一気に駆け抜けるのはまずムリ。テントを担いで1泊2日なら何とか行けるかもと思うけれど、水場のことを考えるとなかなか思い切ることができない。
とは言っても少しくらいはどんなコースなのか味わってみたいという気持ちはあって、序盤にこのコースの一部を辿るルート設定にした。
朝5時前に家を出て、ノンストップ約2時間で洞川の母公堂(ははこどう)前の駐車場に到着した。ここは昨年3月に山上ヶ岳へ行った時に利用した所。
母公堂は役行者が、大峰で修行している自分を心配して追いかけてくる母親のために建てたと言われているもので、母親がこれ以上、山に近づくと危険なので結界門を設置して、それから大峰の女人禁制が始まったとか。
7時5分に駐車場を出発して、車道を一旦温泉街に戻って、スロージョグで小南峠(こみなみとうげ)へ向かう。
今回のルートで唯一不安なのが、小南トンネル脇から稜線へ乗り上げる所。地図には道は無く、はっきりした情報も得られなかった。しかし Kobo Trail では洞川温泉を出発して小南峠で稜線に合流するコースもあるので、何らかの標識が残っているのではないかと期待していた。
と思っていたところ、さっそく道ばたに残骸が出てきた。
そしてトンネル手前には期待通りの標識が。
おそらく Kobo Trail のために造られた道で、それ以外の時はほとんど誰も通っていないだろう。踏み跡も不明瞭で、所々に残るテープマークが唯一の目印。
わずか3分ほどで小南峠に出た。ちょうど8時。
道は不明瞭で、杉の枯れ枝がたくさん落ちていて、傾斜は緩いけれど足元が悪くて走れない。ただし稜線を辿るので大きくロストする心配は無さそう。
最初のピークの高山(1169.6m)。展望はまったく無し。「弘法大師の道」という標識が随所に設置されている。
小天井ヶ岳(1170m)には9時4分、出発してほぼ2時間で到着した。このあたりまで来ると足元の杉の枯れ枝はほとんど無くなっていた。
大天井ヶ岳が近づいてきて、ようやく奥駆道の稜線が眺められるようになってきた。
山頂直下でも木材搬出のためのレールが設置されている。
大天井ヶ岳(おおてんじょうがだけ、1439m)には9時43分に到着した。ここも展望は無し。
少し下って奥駆道に合流した。ここまでが Kobo Trail のコースの逆走。よくこんな道でレースをやるなぁという感じ。おそらくレースの時以外は歩く人は非常にまれだろうと思う。行くならレースが開催されている今のうちだ。今ならコースマークが随所に残っているけれど、これが無くなったら一段と道が荒れて、相当困難になるだろう。
ここからはガンガン下る。ここで今日初めて登ってくる二人パーティに出会った。
女人結界門の五番関に到着。ここで今日初めて腰を下ろしておにぎり休憩にした。
ここからの道は所々鎖場などがあるけれど、なかなか気持ち良くて楽しい道だった。
たまには南の方の展望も。
もちろんこんな箇所も。
法螺貝の音が聞こえてきて、11時22分に洞辻茶屋に到着した。
修行の集団がたくさんいて、運悪く数人グループの後になってしまったが、次の休憩所で止まってくれたので先に出ることができた。
前回来たのは積雪期だったので修行者には逢わなかったので知らなかったのだけれど、このあたりでは山中で人に出会うと「おまいり〜」と挨拶するようだ。
朝からずっとほとんど人に会わずに歩いてきたので、突然別世界に入り込んだ気分。
有名な「西の覗」にも寄っておく。
ここから身を乗り出します。体験料 500 円なり。
こんなロープで大丈夫なのか?
ようやく山門へ。
あとちょっと思ったらとんでもない障害物。前日の台風のせい?
本堂の広場に到着。
お花畑には花は無し。
最高点の湧出岩(ゆうしゅついわ、1719.4m)。12時5分。出発してちょうど5時間だった。
目の前に稲村ヶ岳。後ろは弥山や八経ヶ岳あたり。
レンゲ辻方面への道がよくわからなくて少しウロウロしたけれど、ようやく分岐を発見。
ここからの下りはなかなかの道で、岩場や階段などがたくさん出てきた。昨年の正月に来た時にはレンゲ辻の手前で敗退したけれど、あそこで戻って正解だったと思った。積雪期にトレランシューズ、スパイク、ポールで歩けるような道ではない。
一気に下ってレンゲ辻へ。ここも女人結界門。ここで腰を下ろしてどら焼き休憩にした。
これで今回興味のあったコースはほぼ終了。あとは消化試合という感じ。で、これまでに歩いたことのある稲村小屋経由で母公堂に下りようと思っていたのだけれど、いざ歩き出すとなかなかの登りで、どうも気持ちが切れてしまった感じ。レンゲ辻から直接下る道もあるので、そちらに気持ちが揺らいだ。
実は今回、やりたかったことがもう一つある。それは、洞川温泉にはもう何度も来ているのだけれど、温泉にはまだ一度も入っていない。今回はぜひ温泉に入って帰りたいと思っていた。
レンゲ辻から沢筋を下ると終盤がずっと車道になるので、ずっと山道の稲村小屋コースを考えていたのだけれど、早く下って早く温泉に行きたいという気持ちが大きくなって、踵を返して沢筋を下ることにした。
しかしこの道もなかなかの難路だった。鎖場が随所にあって、しかも前日の台風のことを途中で思い出して、もしどこかが崩れていて下れなくなったらどうしようという不安の念が頭に広がってきた。
流れを何度も渡りながら下っていくのだけれど、下れば下るほど水量が多くなって、ルート取りを間違うと困ったことになる。テープマークが所々にあるけれど、元々そこにあったのか、流されてそこに来てしまっているのかわからない。
最後の方ではムリに石を飛んで転倒するよりも足が濡れるくらいの方がマシと思ってジャブジャブと渡った。こういう時はトレランシューズはいい。登山靴やトレッキングシューズではなかなかここまでは思い切れない。
レンゲ辻から約50分、ようやく車道まで下りてくることができた。
車道は当然走る。数分で清浄大橋に来て、ここの女人結界門にちょっと寄り道。
母公堂には午後2時ちょっと前に戻ってきた。これなら温泉でゆっくりできる。
これまで来た時はすべて冬だったので、休日でも温泉街は閑散としていて、これで営業が成り立っているんだろうかと心配になるくらいだったけれど、今日は結構な数の観光客で賑わっていた。何となく温泉は冬場の方が気持ちいいんじゃないかと思っているのだけれど、どうも世間ではそういうわけでも無さそうだ。
温泉そのものは可も無く不可も無くという感じで600円は妥当なところ。洞川は大峰講の宿場としての歴史は古いけれど、温泉が掘られたのはまだ30数年前くらいのことらしい。昔から温泉が湧いていたというのではなくて、観光資源として掘削して温泉を掘り当てたというのが実情のようだ。
帰りの道もスムーズで、6時前には家に帰り着くことができた。昔は大峰は交通の便が悪くて、大峰へ行くくらいなら白山にでも行った方がコストパフォーマンスがいいという感じだったけれど、高速道路のおかげで随分便利になった。
夜叉ヶ丸
先の日曜日(8/19)は講座で福井岐阜県境の夜叉ヶ丸へ行ってきた。
夜叉ヶ池は龍神伝説で有名だけれど、夜叉ヶ丸はそのすぐ南にあるピーク。昨今は「夜叉ヶ池山」と呼ばれることもあるよう。
貸し切りのマイクロバスで3時間少々かかって登山口の夜叉龍神社へ到着。
鳥居をくぐって登山道に入る。
いきなり急登が始まる。
滝壺の大きな滝。
2回ほど沢を渡る。
なかなかの登りが続いて、池まであと 500m。
午後1時ころ、ようやく夜叉ヶ池に到着して昼食にした。
稜線間近にこんな大きな池があるのは不思議な感じ。ここには「ヤシャゲンゴロウ」という固有種が生息しているらしい。絶滅危惧I類。
昼食後は夜叉ヶ丸を目指す。左側が崩れたなかなかの難路。
ここを抜けると上部は深い笹藪で、山頂(1206m)はたぶんこのあたり。
中央奥に能郷白山。左端は三周ヶ岳。
いやらしい道を戻る。
目の前に夜叉壁。
午後4時過ぎ、無事登山口に戻ってきた。
夜叉ヶ池は昔から知ってはいたけれど、訪れるのは初めてだった。奥美濃の山は整備された登山道のある山が少なくて、どちらかと言うと山スキーのエリアという感じ。少し南にある土蔵岳は10年以上前に山スキーで行った。
一時の猛暑もようやく峠を越えた感じで、それほど汗まみれになることなく歩けた。
江文峠、薬王坂から鞍馬へ
水曜日(8/8)は京都一周トレイルの講座で前回解散した戸寺から江文峠、静原、薬王坂を越えて鞍馬まで歩いてきた。
戸寺のバス停から江文神社に向かう。
左の山は翠黛山(すいたいさん)。真ん中奥は焼杉山(やけすぎやま)。
江文神社に寄って行くのだけれど、手前の分岐にトレイルルートの「迂回路」の標識が。
まずは江文神社へ。
拝殿は入れなくなっていた。
偵察したところ迂回路に回らなくても行けそうだったので、正規ルートを行くことにした。どうも沢を渡る所が一時崩れていたようだ。
車道に出て江文峠に到着。
荒れた土道と車道を通って静原へ。
静原神社のそばの公園で昼食にした。今日も昼はいなりとぶっかけそば、そしてアイスコーヒー。
薬王坂への急な舗装路を上がって山道へ入る。
薬王坂弥陀二尊板碑。説明板には南北朝時代後期と書かれているけれど、真偽のほどは不明。
薬王坂に到着。
時間があるので希望者のみで竜王岳へ寄り道する。
二日前に鞍馬寺から竜王岳を眺めたのだけれど、今日は反対に鞍馬寺を眺める。前回来たときに比べると木が茂って見えにくくなっていた。
そして鞍馬寺へ。
陽が陰っている時間帯が長くて、思ったよりも過ごしやすい一日だった。
鞍馬山
月曜日(8/6)は講座で鞍馬山へ行った。週末の立山からの連チャンだけれど、受講生でも連チャンの方が一人おられた。
叡電の鞍馬駅に集合して、鞍馬寺に入る。愛山費 300 円なり。
今日は時間的に余裕があるので、見所をゆっくりと味わいながら行く。
火祭りで有名な由岐神社。
立派な杉。
義経公の供養塔。
坂道をジグザグに上がって、本殿金堂。パワースポットとして人気があるらしい。
ここから東南方向の眺め。手前は竜王山で奥は比叡山。
こんなところに何故かオクラの花が。
そして奥の院に向かう。
峠に着いて、義経公背比べ石。
本当の鞍馬山はここから尾根を北の方に行くのだけれど、立ち入り禁止になっている。道は荒れている感じ。実は3年前の冬に歩いたことがある。
少し横にそれて大杉権現社へ。
ここのそばでちょっと早めの昼食にした。爽やかな風が通って結構快適だった。さすがに今日はカップラーメンはやめて出来合いのそうめんにした。コーヒーもアイス。
昼食後、まずは義経堂。
そしてようやく奥の院魔王殿。
少し下るとほどなく貴船に出た。
月曜日だというのに観光客でごったがえしている。貴船神社の本殿は参拝客でいっぱい。
さて、最後は車道を貴船口駅まで歩く。道ばたにキツネノカミソリ。
2時前に駅に到着して、解散となった。
思ったよりは暑さはマシで、特に昼食時は風があって快適だった。これならカップラーメンでも良かったかも・・・。
立山
先週末は恒例の夏山登山で立山へ行ってきた。好天のせいで暑さを覚悟して行ったのだけれど、山の上は思いのほか涼しかった。
貸し切りバスのおかげで室堂までバスで行くことができた。もっと暑いかと思ったけれど、以外と涼しい。
正面に立山三山と、右には今日(8/4)行く浄土山。
室堂を出発したのは3時前くらい。浄土山への石段を登る。
チングルマ。
後ろに剱が見えてきた。
イワギキョウ。
1時間半ちょっとで浄土山(2831m)へ到着した。
明日登る立山三山。
5時半過ぎに宿泊地の一の越山荘に到着して、大部屋でゆっくり就寝した。実はほとんど眠れなかったのだけれど・・・。
日曜日(8/5)は朝食を弁当にしてもらって、4時半過ぎに小屋を出発した。西から冷たい風が吹きつけて寒い。気温は 15 度くらい。
大きな石がごろごろしていて歩きにくい。
1時間ほどで山頂(2991.8m)に到着した。
雄山の山頂(3003m)は500円いるので私はパス。
朝方は曇っていて御来光は拝めなかったのだけれど、山頂に着いた時は晴れていて、槍ガ岳まで見渡せた。
ここで弁当を食べて、お次は立山三山最高峰の大汝山へ向かう。
大汝山は標高 3015m。
剱の絶景。八ツ峰の稜線がくっきり。
そして富士ノ折立へ。
無事、山頂(2999m)に到着しました。
逆光で見えにくいけれど後立山連峰。真ん中の鋭鋒は針ノ木岳。
あとは雷鳥沢に向けて下山。
ようやくキャンプ場が近づいてきた。ここまで下ると風も収まって暖かくなってきた。
少し登り返して、山崎カール。
ミクリガ池。
12時過ぎに室堂に戻ってきた。
その後、立山山麓温泉で温泉に入って、暑い京都に帰ってきた。
立山へ行ったのは何十年ぶりだろうか。懐かしいという気持ちも湧かないほど記憶が無い。はたして再訪はあるだろうか・・・。
三郎ヶ岳
先の日曜日(7/22)は登山講座で亀岡の三郎ヶ岳だった。
「不要不急の外出は控えて下さい」という警告の出る酷暑が続いているというのに、登山講座は中止にならない。文化センターの他の屋外講座では酷暑のために中止になったものもあったらしい(この日かどうかは不明)。
亀岡駅からふるさとバスに乗って池尻停留所で降りて、しばらく暑い車道を歩く。
近くの池がハスの自生地らしい。
まだ少し早かったけれど、咲いているものもありました。
いよいよ登山道へ。
それにしても暑い!! 暑いというよりは「熱い!!」
休憩をはさみながら2時間ほどで山頂(616m)に到着した。
山頂から少し下った所にパラグライダーの飛び立つ場所がある。下からここまで車で運んでくれるらしい。
このあたりで昼食にした。今日もいつもどおりのおにぎりとカップラーメン。そして熱いコーヒー。
下山は登った道を下りた。下りてくるとやはり上は少しは暑さがマシだったということに気付く。
見上げるとパラグライダーがたくさん飛んでいた。聞くところによると長い人は5時間くらい飛んでいるとか。
予定したいたバス便が実は平日しか運行していないということがわかって、時間つぶしに出雲大神宮に参拝に行った。立派な神社で、このあたりの一之宮だった。
奥には磐座。
出雲神社前のバス停から千代川駅に向かった。
横高山、水井山
7/18は京都一周トレイルの講座で比叡山北方の横高山、水井山を歩いてきた。
京都では連日 38 度超が続いている。とても低山の山歩きをするような日ではないけれど、講座なので行かざるを得ない。さすがに酷暑を理由に参加を取りやめた人が何人かおられた。賢明なご判断だと思う。
今日の集合地は前回解散した横川のバスターミナル。いくら酷暑とは言え、バスで行く訳にはいかない。
前回下山した道を登山口のバス停から登って行く。
序盤に渡る沢の状況が心配だったけれど、まったく問題無し。
ただし少し登った箇所に前回は無かった倒木があった。
せりあい地蔵まで約 50 分、横川までは1時間少々だった。前回より数分余分にかかった。暑さのせいもあるけれど、やはり加齢による体力の低下。
暑さは心配したほどではない。コースは大半が木陰で、日射しが照りつけている時間は少ない。
そしてみなさんと一緒にせりあい地蔵に戻る。
30分くらいでせりあい地蔵へ。
15分ほど急登を上がって横高山(767m)に到着した。
一旦下ってから登り返して、昼前に水井山(793.9m)に到着。ここで昼食にした。ここは京都一周トレイルの最高標高地点。
私は講座の時はいつも昼食はおにぎりなどのご飯ものとカップラーメンにしている。真夏でもこのパターンを踏襲している。しかしさすがにこの酷暑では暑いラーメンは厳しいのではないかと心配したけれど、以外と抵抗無く食べることができた。食後はのこったお湯で熱いコーヒー。これもいつものパターン。
昼食後は稜線を下って仰木峠へ。
そしていつもの展望台へ。暑さのせいで遠方は霞んでしまっている。
大原へ行く道から分かれてボーイスカウト道を下りる。
この道はなかなかの急坂で、下ってくると山の上は少しは涼しかったのだと実感する。
戸寺のバス停そばに出て、ここで解散した。
鈴鹿縦走3日目 御在所山から綿向山
夜は薄いシュラフに入ってちょうどいいくらいの気温で、熟睡することができた。
昨夜もそうだったのだけれど、深夜にシカがテントのすぐそばまでやってきて、鳴き声を上げてしばらく様子を窺っていた。シカなので襲ってくるようなことは無いと思うけれど、あまり気持ちのいいものではない。
昨日よりは少し早く、5時25分に出発した。今日も暑くなりそうだ。しかし2本ずつ持ってきたビールと日本酒、そして食料もほとんど無くなって、背中は軽い。
しばらく舗装道路を歩いて、石段を上がって御在所山山頂(1209.4m)へ。
しかし真の最高地点はここから少し先に見える所にある。
当然、こちらにも立ち寄る(1212m)。
西側にはこれから向かう雨乞岳。
武平峠へは下らずに、主稜線から南西に下る不明瞭な道を目指す。この道は長者池のそばから出ているので、まずは長者池へ。
池のそばの木に古いテープが巻かれていたので、これが目印かと思ってその方向に入ってみたけれど、すぐに道は無くなった。それにこの方向は沢筋で、目指す道は尾根筋のはずなので、ヤブの斜面を適当に尾根に向かって上がったところ、御岳大権現(おんたけだいごんげん)に出た。ここには木曽の御岳権現の分霊が祀られているらしい。
ここの裏あたりに道があるはずと思って背後に出たところ、テープマークを発見。この道が見つけられるかどうか心配だったのだけれど、これで一安心。その後はテープマークに導かれてのんびりと下って行った。
30分ほどで武平峠の下から東雨乞岳に向かう道に合流した。ここから東雨乞岳へはなかなかタフな登りが続いた。歩く人が少なそうで、踏み跡も所々不明瞭な部分がある。1時間15分くらいでようやく開けた稜線部分に出て、雨乞岳が見えた。
7時54分に東雨乞岳(1225m)に到着した。
雨乞岳(1237.7m)には8時5分に到着した。鈴鹿山脈2番目の標高の山で、今回の最高峰。個人的にも初めてだ。
東側には昨夜を過ごした御在所山。右の突起は鎌ヶ岳。
これから先が今日のふたつめの不安ポイント。綿向山まで不明瞭な破線ルートになっている。大峠への道標に従ってヤブ原に突入したが、それはそれはとんでもない状態だった。地面には数十センチ程度のヤブが苅られた道があるとは言うものの、背丈くらいの濃いヤブに覆われていてどこが道なのか目ではまったくわからない。
ヤブをかき分けて足元の道を確認しながら一歩一歩進むという感じで、いったいいつまでこれが続くのだろうかと不安になる。
しかしこんなに濃いのはほんの数分程度で、ほどなくうっすらと道が判断できるくらいの丈になった。
またこんなヤブが出てこないことを祈りながら足を進めたが、このあたりは展望の開けた気持ちいい稜線歩きだった。ただし暑い!!
そして清水頭に到着。
このあとは次第に樹林帯に入って、最後は一気に下って大峠に出た。ここが雨乞岳と綿向山の間の峠。
綿向山への登りの道はよくわからなかったが、方向を見定めてしばらく登ると古いテープが出てきた。
次第に傾斜がきつくなって、木の根などをつかまないと上がれないくらいの斜面が続く。さらに稜線の左側はこんな斜面。
稜線の少し右側の斜面を這うようにテープマークがあったけれど、あるところで先のテープが見えなくなった。踏み跡もわからない。直登は難しそうに見えたのでトラバース気味に進んでみたけれど、どうにもおかしい。また戻ってそのあたりをうろうろしてみたけれど踏み跡は不明。先ほどのトラバースをさらに進んでみたところ、斜面が崩壊してとても進めない場所に出てしまった。
これは困った。ルート的に、安全な場所に戻るとしたら雨乞岳まで戻らなければならない。大峠からは簡単に下れる道が無い。雨乞岳まで戻っても公共交通機関があるのは一番近くて三重県側の湯ノ山温泉。そこまで行くとしたら5時間くらいかかるだろう。何が何でも前に進むしかない。写真を撮る余裕などまったく無い。
gps のルートからはさほどはずれていないので、また戻って急斜面を這いずり上がって稜線に向かって進んだところ、踏み跡に合流できた。胸をなで下ろした。
ほどなくイハイガ岳(964.1m)に到着した。立派な標識が場違いな感じ。
ここから先は穏やかな稜線になった。暑さは厳しかったけれどこれで最後の山場を越えたという感じがして、気分的に余裕が出てきた。
遙か彼方に見えた綿向山も指呼の距離に近づいてきた。左奥が綿向山。
竜王山への分岐に出て、もうあと一息。
ブナの珍変木。気持ちに余裕が出てきたのでくぐっておいた。
綿向山の山頂はすぐそこ。滅多に無い心の高ぶりを感じた。
11時18分、綿向山の山頂(1110m)に到着した。
東側の奥に見えるのは御在所山かと思ったら実は雨乞岳だった。御在所は雨乞の後ろに隠れている(雨乞の方が標高が高いため)。あそこから3時間少々で来たというのは自分でもちょっと意外な感じがした。
気分的にはもう終わった感じだけれど、ここは標高 1000m 超なので、まだたっぷり下りが残っている。しかし道はしっかりしているはずなので不安は無い。
少し下った所に金明水。がぶ飲みして、ボトルを満タンにした。
緩い傾斜のつづら折れが続く。こういう道は気持ちが緩むので意識的に気を引き締める。
行者コバでは消防隊員が訓練をやっていた。祝日だと言うのにご苦労様です。
うんざりする単調な道を1時間10分ほど下って、登山道末端のヒミズ谷出合小屋まで来た。
しかしまだ車道がたっぷり残っている。下界に下りてきたので気温はさらに高い。御幸橋では河原で水遊びをしている家族連れが何組かあった。
昼下がりの炎天下の車道歩きは苦行以外の何物でも無い。平日は一日何本かのコミュニティバスが運行されているけれど、休日は歩くしかない。体力的にはこの3日間の中で一番苦しかった。
近江鉄道バスの北畑口に着いたのは1時36分だった。3日間の鈴鹿縦走が完成した。感無量だった。
ここから近江八幡駅へのバスは1時間に1本ある。次は2時24分。待合室の陰で濡れタオルで身体を拭いて着替えて、自動販売機でコーラを買ってカロリーメイトで小腹を満たせた。
昨年の小辺路で久しぶりに山中1泊をやったけれど、山中2泊というのは本当に久しぶりだった。山スキーで麓にベースキャンプのような形でテントを張って複数日過ごしたことはあったけれど、テントを背負って次のテント地まで歩くというのはいつ以来か思い出せないくらいだ。
それにも増して今回、大きな満足感が得られた要因は、この酷暑で最後まで歩き通したこと。
私は昔から暑さが苦手で、若い頃は夏になると食欲が落ちて体重を減らしていた。とは言ってもその頃は暑いと言ってもせいぜい33度くらいで、今のような酷暑ではなかった。アルプスなどの涼しい高山に行っても食欲が出ず、まともに歩けずに下りてきたこともある。
今回、途中敗退にならずに済んだ原因は、途中下山後の交通機関の不便さが最大の歯止めになったのだけれど、それにしても何とか最後まで歩ききる気力と体力があったということは素直に喜びたいと思う。
ただし歩くスピードは期待したほどでは無かった。今回は暑さの影響があるにせよ、昨秋の黒部五郎や今春の乗鞍などにしても、おおむね標準コースタイム10時間くらいのコースを8時間くらいで歩くというのが一日の行動の基準という感じがする。
次に泊まりで行けるのは秋になりそうだけれど、このあたりを基準にコース設定しようと思う。