三十三間山、ろくろ山

7/5(日) の天気予報は京阪神エリアはほぼ雨。しかし先週は山歩きはしていないのでどこかの山へは行きたい。

各地の予報を見ていたら北の方なら午前中は何とかもちそうな感じだったので、半日で楽しめそうなコースを探した。

野坂山地の三十三間山は京都の山ヤの間ではポピュラーな山だけれど、私はまだ行ったことが無い。昔は近場の低山にはまったく興味が無かったし、近年で言えば満足できそうなコース設定がやりにくそうだったから。

しかしいくら半日コースと言っても一般路ピストンでは短かすぎる。と思っていろいろと情報を探っていたら、尾根を南の方に辿ると周回できそうだった。これなら昼くらいには下山できそう。

ルートを最終決定したのは前日の夕方だった。

朝5時過ぎに家を出て、2時間少々で登山口の駐車場に到着した。着いた時は他には車は停まっていなかったけれど、準備をしている間に1台やってきた。国道にも登山口の大きな案内板が建っているくらいなので先行者がいるだろうと思っていたが、天気予報のせいか思いのほか空いている。

準備を整えて7時半に出発した。来る途中でちょっと霧雨が降ったりしていたけれど、今は雨は降っていない。

登山口には山名の由来を描いた石碑が置いてある。

三十三間堂を建てた時の棟木をこの山中から切り出したとのことだが、他にもいくつかの説があるらしい。

しばらく沢沿いの朽ちた林道を行って、15分ほどで登山道に入る。

風神の滝。読みはわからず。

結構な登りが続く。最近の雨で路面が濡れていてよく滑る。高々 840m くらいの山だけれど登り口が 100m に満たないようなコースなので結構登りごたえがある。

ここには石碑が建っているそうだけれど、気がつかなかった。

出発して1時間10分ほどで稜線に出た。

標高 800m とは思えないようなササ原。

三重嶽方面はガスで見えないけれど、若狭町の街並みは少し見える。

8時53分、展望の無い山頂(842.1m)に到着した。

このあたりは強風のせいで木が南側に傾いている。

展望も無いので早々に引き返す。ちょっとガスが晴れてこれから向かう稜線が望めた。

道標に従って稜線を辿るが、一気に道が不明瞭になって、ササの水滴で膝から下がびしょ濡れになる。

踏み跡が消えて、適当に進んでいたらまた踏み跡が現れるということを何度か繰り返していたら、初めて赤テープに出会った。

このあとしばらく赤テープが続いたが、ろくろ山は地形図には山名が記載されていないのでどの山だかわからない。

ちょっとしたハゲたピークがあって、ここがろくろ山かなと思ったが、そういう標識は建っていない。

次第に展望が開けてきて、背後には三十三間山。

その右に昨秋歩いた三重嶽。山頂は雲の中。

さらに右に行って、湖北武奈ヶ嶽。

ろくろ山はこの先で、9時 36 分に山頂(662.3m)に到着した。

このあと下山の尾根を少し間違えたが、黄テープに導かれて不明瞭な踏み跡を辿る。

ちょっとした小径に出会ったのでそこを辿ってみたが、方向がおかしいので戻った。黄テープに書かれた手書きの文字で方向を定める。

踏み跡を見失って、このあとはテープも見当たらず、この下あたりで林道に出るということはわかっていたので下の方をうかがってみたところ、沢の下の方に林道のようなものが見えた。

ヤブを適当に下って林道に降り立って、しばらく林道を進む。

そして林道がヘアピンカーブするところでまた尾根に乗る。

ここから先は踏み跡があるような無いような状態で、一度違う尾根を少し下ってしまったが gps のおかげで元に戻って、いよいよ国道そばの末端まで来た。

最後の急斜面を枝を掴みながらずり落ちて、無事国道脇の林道に下山した。

それにしても天気予報では次第に雨とのことだったのに、逆に晴れ間が出てきた。

このあとは歩道の無い交通量の多い国道を5分ほどジョグして、登山口への看板のある分岐へ。

11時 5 分、駐車場に戻ってきた。

駐車場にはおそらく地元の人たちであろう、芝刈りの作業の人たちがたくさんおられた。朝に私の後に来た車はすでに無く、他には一般車は停まっていなかった。

朝から塩アメ1個だけしか口に入れていないので、ここで少しゆっくりしようと思っていたのだけれど、芝刈り作業の方がたくさんおられるので、早々に出発した。

時間があるので北へ向かって、「みかた温泉きららの湯」へ行った。入り口で体温検査をされた。

露天も岩風呂で、水風呂もあって、お湯はあまり温泉ぽく無かったけれど、まぁまぁでした。

わずか3時間半の山行だったけれど、思いのほか満足感があった。後半がルートファインディングをしながらだったので、それが楽しかったのだろうと思う。

実は先週の葛城散歩でも高宮廃寺跡を目指していてヤブで道が無くなった時、何となくアドレナリンが出ているのを感じていた。

もはや岩場の危険な場所には行きたいとは思わないけれど、この程度のルートファインディングは多少はあった方が楽しい。ただしヤブが濃い場所では悲惨なことになるので、事前調査は必須です。