黄泉比良坂、松江城

以前にネットの映像で古事記の伝承地である島根県東部にある「黄泉比良坂(よもつひらさか)」を見て、いつかぜひ訪れてみたいと思っていた。

いよいよ訪れるタイミングかなという気分になって、9/25(水)に出発して、その後、山陰本線で下関まで辿ってみようと思った。

最近、電車の人身事故が頻発している。何かあったら困るので少し早めに出て、京阪電車は無事だったものの、JRは不安が的中して事故で遅れていて、当初予定していた新幹線の便には間に合わず、ギリギリのタイミングでのぞみの自由席に飛び乗った。

岡山から伯備線の特急に乗り換えて米子へ向かう。この特急「やくも」は全席指定席なので乗り遅れると指定券の再発行が非常に面倒なのだが、何とか数分の乗り換え時間で間に合った。

この列車は今年の4月にデビューした新型車両で、以前の「やくも」は揺れがひどいことで有名だったのだが、新しく「車上型の制御付自然振り子方式」を採用して、かなり改善されたそうである。

私は以前の車両には乗ったことがないので違いはわからないのだが、それでもこれまでに私が乗った様々な特急車両の中ではかなり揺れるほうだったと思う。

新見(にいみ)に停車。

昨年、木次線に乗りに行った時は岡山から普通列車で来て、ここで芸備線に乗り換えた。

岡山から2時間少々で米子に着いて、ここで山陰本線の普通列車に乗り換える。

米子から3つめの駅の揖屋(いや)で下車した。

ネットの映像では若い人が駅からレンタサイクルで来たと言っていたが、レンタサイクルをやっている「東出雲町まちの駅」は水曜日は休業日だった。私はもともと歩いて行くつもり。

大きな歩道橋を渡って駅の南側に行く。

ちょうど昼過ぎで昼食時ではあるのだが、電車の本数が少ないので後のことを考えてまずは目的地に向かう。

しばらく国道9号線を歩く。

駅から15分ほど歩いて、あらかじめ調べておいたショートカットできる道に向かった。案内板がありました。

ちょっとした登り坂。木陰の山道に入ったので気分は爽快。

峠には「塞(さえ)の神」。

坂を下ったら「伊賦夜(いふや)坂」という古びた案内板があった。

すぐ横には映像で見た池があった。見覚えのある場所に出てきた。

ちょっと変わった鳥居をくぐっていよいよ核心部へ。

ここが黄泉の国と現世の境界地。

こんな場所です。

黄泉の国にちょっと足を踏み入れてみたが、無事戻って来られた。

神話では伊奘諾(いざなぎ)命が桃の実を黄泉の軍に投げつけたら軍が引き返したということになっている。

さて、次は伊弉冉(いざなみ)尊を祀った揖屋神社へ向かう。

先ほどの池のそばには彼岸花が咲いていたが、ここにはヒマワリが満開。夏と秋が混在している。

10分ほど歩いて揖屋神社へ。前の道は出雲街道。

平安朝以前からある古い神社。出雲国造との関係が深い。

このあと駅に戻ったが、店で食べられるほどの時間がないので近くのスーパーでパックのちらし寿司を買ってホームの待合室で急いで食べた。

松江駅で下車。

松江城の方に向かう。橋の上から穴道湖方面を眺める。

まずは松江歴史館へ。正直、それほど松江に興味があるわけではないのだが、せっかくここまで来たので立ち寄ってみようという感じ。

510円払って有料展示に入ってみた。

そして松江城へ。

600円払って天守閣に入る。

予想以上に立派な城だった。5階ほどあって、急な木の階段で上がっていく。姫路城に匹敵するくらいの規模だった。

最上階から穴道湖。

その後、松江しんじ湖温泉の「ホテル一畑」にチェックインした。

今日は結構歩いたので疲れを癒すべくひと風呂浴びてから夕食に出かけた。

ホテルから数分のところの居酒屋へ。

今日も晴れで暑い一日だったが、おいしいという評判のおでんなどをいただいた。

上階にある風呂からは穴道湖が見下ろせるのだが、夜は何も見えず、ただのんびりと湯船でゆったりして過ごした。