木次線スイッチバック

登山や山スキー、トレランなどは体力的にかなり厳しくなってきていて、自分で納得できる山行きなどができるのはもうあとせいぜい2〜3年くらいだろうと思っている。

もちろんハイキング程度の軽登山は続けると思うが、事故の危険性のあるような山はもう辞めた方がいいだろうと思っている。もちろん低山でも事故の危険性はあるのだが。

そこでその次に何をやりたいかと言うと、鉄道を使った旅をやりたいと思っている。

鉄道旅に対するあこがれは何年も前からあって、昨年はJRのジパング倶楽部という高齢者対象の割引プログラムに入った。

今月いっぱいで有効期限が終わりになってしまうのだが、これまでにはまだ2回使っただけで、それも利用できる最低距離に近いくらいの旅程なのでまだ会費の元も取れていない。

実はすでに更新されて新しい会員手帳が届いているのだが、以前のものもまだ今月いっぱいは使えるので、何とかこれを活用したいと思っていた。

何ヶ月か前にネットの番組でJR木次(きすき)線のスイッチバックというのを見た。鉄道で標高差の大きい斜面を通過するためにZ字状に線路を敷いて、一旦一方にたどり着いたら運転手が反対側へ移って逆方向に進むということを何度か繰り返す。箱根登山鉄道が有名だが、JRではここくらいだろうか。

箱根のような超観光地には足は向かないので、今や廃線の危機に瀕しているというこの木次線に乗ってみたいと思って、鉄道旅を計画してみた。

5/24(水)の朝に家を出て、まずは新幹線で岡山へ。そして伯備線で新見(にいみ)へ向かう。ギリギリのスケジュールは避けて一本早い便に乗った。

1時間半ほどで新見に到着。

ちょうど昼時だったので駅前の店でランチを食べた。意外と混雑していた。

そして芸備線で備後落合に向かう。

しかしこの路線、今年3月に落石事故があって、東城駅から先は代行バスでの運行になっている。このバスに乗ったのは私を含めて4人。そのうち一人は途中で下車された。

40分ほどの乗車で備後落合駅に到着した。

この駅、最盛期には100人以上の職員がいたそうで、駅のそばには宿が並んでいて、パチンコ店すらあったとのこと。それが今ではJR西日本でも屈指の赤字路線で、廃線の危機に瀕している。

広島方面から来た列車が停まっている。

この列車からはわりと多くの人が降りてきたが、そのほとんどは木次線に乗るのではなくそのまま引き返すようだった。

さて、しばらくして木次線の電車(実際はこの路線は電化されていないので気動車)がやってきた。もっとレトロな車両がやってくるのかと思っていたが、意外とハイカラだった。

乗客は10人程度だった。ここでも乗ってきてそのまま引き返す人が何人かおられた。

定刻の14時43分に備後落合駅を出発した。

JR西日本の駅の中で最も標高の高い三井野原駅(727m)を過ぎると下りにさしかかり、奥出雲おろちループの手前の高架橋が目に入ってきた。

このあたりはゆっくりと走ってくれる。これは奥出雲おろちループ。

そして3回スイッチバックを繰り返す。

3回目の場所は出雲坂根駅。ここで何人かの方が下車された。

こんな立て看板が。

宍道に近づくにつれてそれなりに乗客も増えて、17時38分の定刻に宍道駅に到着した。木次線3時間の旅だった。

そして今宵の宿の出雲市に向かった。

本場ののどぐろを味わった。まぁこんなもんかなという感じ。

そしてホテルにチェックインした。