唐櫃越から小塩山、ポンポン山、天王山

京都一周トレイルの西山コースは松尾山から西芳寺に下りたところが登山道の終点になっている。「一周」と銘打っていながら実は逆Uの字のルートで、山の無い南側は欠落している。

これを繋いで本当の一周にしようという企画もあるそうだがどの程度実行されているのかは知らない。

そこで、個人的にこの先をトレイルで繋ぐルートを設定してみようと以前から企てていたので、この連休の好天の日に実行してみることにした。

ただし伏見桃山まではあまりにも遠いし、おまけに無理やり繋ぐとしても桂川や宇治川の河川敷を辿ることになると思うのでそこは省略する。

5/5(金)に阪急の上桂駅まで行って、ホームのベンチで準備を整えて8時半に駅を出発した。

しばらく住宅街をスロージョグで進む。このまま真っ直ぐ進むとすんなり唐櫃(からと)越に入れるのだが、一周トレイルの終点から繋ぐためにここを右に曲がって西芳寺のそばを通ってそこまで行くことにする。

駅から15分ほどで渡渉地点に到着した。昔はここは飛石伝いに渡るしかなかったのだが、何年か前から木の橋がかかっている。

ここから唐櫃越への道は初めて歩くのだが、意外としっかりした道で、わかりにくい分岐には案内板が設置されていて、迷うことなく10分少々の登りで唐櫃越に合流した。

唐櫃越は何度も歩いているのだが、実は前回歩いたのはもう5年目で、かなり記憶があいまいになっていた。

展望場所から比叡山と東山の山並みを眺める。右の奥は音羽山方面。

沓掛(くつかけ)山まではすぐと思っていたのだが、唐櫃越に合流してから1時間以上かかって9時46分にようやく山頂(414.7m)に着いた。

少し進んだところからの愛宕山。

山頂から30分ほどで車道に出た。

ここで唐櫃越と別れてしばらく車道を下る。フジの花。

このあと辿る西山連山。

20分ほどの下りで老ノ坂峠に出た。この歩道橋を渡る。

このあと山道の入り口がわからず、一旦少し反対方面(京都市内方面)に行ってしまってから引き返して入り口を発見した。実はこの道が見つけられるかどうかが今回の一番の懸念点だった。

この道に一歩入ると国道9号の喧騒からは想像できないようなひなびた雰囲気になって、しばらく歩くと小さな道標が目に入った。

「大枝山(おおえやま)」という山があるのを知っていたので迷わずにこちらに入ったが、しばらく急登の厳しい登りが続いた。

急登を20分ほどで人工施設跡に出た。大枝山がどこだったのかよくわからなかったが、このあたりだったのかも知れない。

この先で西山団地に出るので、その手前の倒木に腰掛けておにぎり休憩にした。

こんなところに団地があるというのは不思議な感じがする。民家は少なくて、だいたい作業場や工場のような建物が多かった。

団地の端にはグラウンドがあって、中学生くらいが野球の練習に励んでいた。

この先で登山道に入って、しばらく進んで車道に合流し、また登山道で小塩山に向かう。

12時20分、小塩山山頂(642m)の淳和天皇陵に到着した。

ここからは以前に一度歩いた道を逆に辿るのだが、それはもう8年前のこと。

25分ほどの下りで森林公園に出た。

以前に来た時にここの休憩所で休んだ記憶がある。今日もここで腰掛けてどら焼き休憩にした。

さて、ここからポンポン山の山頂までが今日一番の登りで、標高差で 300m 少々ある。ポンポン山から先もまだかなり距離が残っているのであまり疲れないように登った。

45分ほどの登りでリョウブの丘まで来た。

午後1時56分、おおむね予定通りの森林公園から1時間でポンポン山の山頂(678.8m)に到着した。

山頂から大阪方面の眺め。真ん中が生駒。右奥が葛城・金剛山系。

写真を撮ったら早々に先に進む。20分足らずで釈迦岳(630.8m)に到着。

ここからの下りも8年前に下ったのだが、よくわからない分岐がしばしば出てくる。まったく記憶の無い展望台(大沢山大展望台)に出てルートがわからなくなってしまったが、何とか正規ルートに戻れた。

右手にゴルフ場が現れた。

展望場所から比叡山と東山の山々。左奥には比良も見える。

この先で車道に出て一旦車道を少し走ってから、前回見落としたショートカットの山道に入った。

ちょっとした峠を越えて、車道を渡ってからまた天王山へのハイキング道に入った。

そして午後4時15分に天王山の山頂(270m)に到着した。ようやく終わりが見えてきた感じ。

石段を下って車道に下りてきたが、前回とは違う場所に下りてきた。どこに分岐があったのかよくわからない。

都合でJRの山崎駅に立ち寄る。前回、知らずに改札の無い北側に行ってしまったことを覚えていたので、今日は踏切を渡って南側へ向かった。

できればここをゴールにしてしまいたいところなのだが、淀川の向こう側は八幡で、距離にしたらわずかしかない。ここでJRや阪急に乗って京都まで戻るのはシャクなので、最後の意地で八幡まで行くことにする。

阪急の線路をくぐってR171を渡って堤防から八幡方面を眺めて愕然とした。渡る橋がこんなに遠いとは思っていなかった。

しかしここまで来て今さら駅まで戻るわけにはいかない。覚悟を決めて超スロージョグで橋に向かった。

河川敷から車道に上がったり、車道から下に下りられる場所は限られているので、それだけでもうんざりするほど遠回りをさせられた。

山崎駅から1時間近くかかってようやく木津川の御幸橋までたどり着いた。

京阪の八幡駅にゴールしたのは午後5時46分だった。

何となく軽く考えていたが、結果的には9時間超、約 36km という長丁場だった。30km 超の行程は久しぶりで、まだ何とかなるとプラスに考えるのか、もうこういう距離だとまともに走れないとあきらめるのか、微妙な結果だった。