交野山、国見山

明日は登山教室の随行なので、安全第一で山田池クロカンコースにしておこうかと迷ったのだが、レースという目標が無くなると単調な周回コースの練習は精神的につらいので、結局三週連続で交野山に向かった。
久しぶりの定番コースで、津田サイエンスヒルズの階段を駆け上がる。
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ここがジョグのリズムで上がれたことに気分を良くして、そのままトレイルに入ってもジョグのリズムで進んだ。
ゆっくりペースではあったけれど、交野山の最後の急登の手前までずっとジョグのリズムで上がれた。
頂上直下からの観音岩。
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以前はこのあたりは高い木が茂っていて、このアングルで観音岩は見えなかったのだが、何年か前に木が伐採されて見えるようになった。
山頂からの生駒、葛城、金剛方面。
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若草山が見えるらしいが、かすんでいるせいかよくわからなかった。
今日は帰りにちょっと寄り道をしようと思っていた。
いつもはめったに立ち寄らない、国見山の山頂へ向かった。
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国見山(284m)の山頂からの眺めもなかなかのものだ。
高槻方面の山々。
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その右側は遠くに愛宕山が望める。
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山頂までは何度か来たことがあるけれど、この先は少し進んで谷沿いの道に合流したことが一度あるだけ。
今日はその先を進んでみようと思う。
またまた展望台が現れた。遠方は比叡山。
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円通谷というコースがあるらしいが、そこは通行止めになっていた。
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こういうのを見るとまた行きたくなるのだが、まだ通ったことのない道がしっかり先に延びていたので、今日はまずそこをトレースすることにした。
この道は津田サイエンスヒルズからトレイルに入ってすぐのところに下りてきた。
スパバレイの横を通った時に、陸上クラブの知り合い二人にばったり出会った。二人も交野山へ行ったらしい。
左足のハムストリングに少し疲労感が残っているけれど、たぶん大したことはないだろう。
約 19km、2時間 45 分くらいののんびりトレイルだった。

石仏の道から交野山

先週、源氏の滝から交野山へ行った時に下りてきた『石仏の道』というのがちょっと気になっていた。
と言うことでさっそく今日、行ってみることにした。
そしてそろそろ長い距離にも挑戦してみようと、家からジョグで出かけた。

家を出たのは午後2時頃。おおむね往復3時間と考えた。
昨日の競技場での練習会の疲れか、左足に少し違和感を感じる。1000m を6分以上のジョグしかやらなかったのに。
しかししばらくして身体が暖まってくると違和感も無くなった。
先週自転車で走った道は車が多いので、スパバレイ経由、第二京阪側道で倉治へ向かう。
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倉治公園のグラウンドでは野球の練習をやっていた。
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しかし少年野球の指導者の罵声は何度聞いても不快感しか感じない。
出発してほぼ1時間で石仏の道に入る。
登りも行けるところまではジョグで、と思っていたけれど、どうも左足の具合がよろしくない。明日は登山教室の随行なので何が何でも無傷で帰らなくてはならないので、あっさりと歩きに切り替える。
先週は素通りした石造弥勒仏座像。
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実は道はコンクリート舗装されていて、脚力のある人ならマウンテンバイクで上がれそうだ。
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石仏はここまでのようで、この先は土砂崩れで補修工事をやっていて(今日は休み)、登山道はその脇を登って行く。
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急登をひと登りすると展望台が現れた。しかし木が茂っていて視界を遮っている。
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もうひと登りしたら見慣れた場所に飛び出した。交野山の山頂から南の方に少し下った場所だ。
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ここはいつもは下ってくる場所だけれど、今日は登り。
山頂直下の祠で初詣。
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山頂のこういうアングルの写真はたぶん初めてだと思う。
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山頂に到着したのは3時半過ぎくらいだった。
白旗池堰堤の左側の斜面は先週登ってきた道だ。
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今日は源氏の滝より北側に下りる道を行こうと思っている。
野外活動センターへの分かれを過ぎたあたり、久しぶりに来たら随分木が伐採されている。
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一体どうしたことかと思ったら、どうも松食い虫の被害にあっているようだ、
下る予定をしていた分岐は国見山への分かれの少し手前。道標が立っているのを覚えていたので、そこで確認したところ、何と予定のコースが通行止めになっている。
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しかしこういうのを見るとますます行きたくなるのが我が山岳会の文化なので、迷うことなくそちらへ向かった。
確かに土砂崩れで道が寸断されている箇所があったけれど、大したことはなかった。
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ただし道の不明瞭なヤブ山歩きに慣れていない人にはルートがわかりにくいかも知れません。
ほどなくしっかりした林道に出た。
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しばらく下ると通行止めのゲートがあった。
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住宅街を少し下るとすぐに第二京阪の側道に飛び出した。
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いつの間にやら左足の違和感は無くなっていた。
あとは勝手知った道を帰るだけだが、左足の調子を伺いながらゆっくりと下って行った。
穂谷川沿いの道からはきれいな夕陽と六甲の山並みを味わうことができた。
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家に帰り着いたのは5時過ぎ。予定通りほぼ3時間の行程だった。
幸い、左足にダメージは無かったけれど、念のために夕食後は退院時に病院でもらったロキソニンを服用しておいた。
今日は全行程約 20km で、このところしばらく 10km 少々ばかりだったので、一気に倍増してしまったが、結果的には思い切ってやって良かったと思っている。
明日、ダメージが出ませんように・・・。

京都一周トレイル

先月は週末に用事が続いて、UTMF の2ヶ月前という時期なのに月間走行距離が 300km にも満たずに終わってしまった。唯一の成果は水晶岳だが、それもほぼ1ヶ月前のこと。
UTMF がほぼ3週間後ということを考えると、長い距離や時間をかける練習ができるのはこの週末が最後になる。しかし日曜日は雨模様なので、土曜日がラストチャンスだった。
できればロードでの長い距離の練習をやっておきたかったが、いくら猛暑は過ぎたとは言えまだまだ暑い。
と言うことで、先日トライして嵐山で終わってしまった京都一周トレイル全コースを、上桂まできっちりと仕上げることにした。
前回と同様に始発で出かけて、伏見稲荷を6時前にスタートした。
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この時間帯はまだ涼しかった。四ツ辻からの眺めも快適。
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住宅街を過ぎてようやく山道に入る。
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このところ雨が続いているためか、路面は結構濡れている。
7時前に清水山を通過。
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インクラインは7時25分で、悪くないペースだ。
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日向大神宮からの道は、このところいつも雨の岩戸のあるコースを行っているので、久しぶりに以前の本道の方へ行ってみることにした。ところがこの道、滑りやすい急なアップダウンで、こちらを行く人は少ないのではないかと感じた。
大文字山に向かっていると、前からランナーが。何と陸上クラブの仲間ではないか。職場に向かっているとか。
彼は 100km ウルトラは7時間少々。鯖街道ウルトラマラソンは何度も優勝している実力者なので、これくらい朝飯前なのだろう。
気楽に走っていたら、何とロスト!!。ちょっと変だなと思ったら、gps のルートからどんどんはずれてきた。このあたり、最近林道が延びてきていたりして、おまけに分かれも随所にあるので、注意していないと思わぬ道迷いになってしまう。
大文字山は8時17分くらいだった。腰を下ろしてジェルを補給する。
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いつも通り朝鮮学校の校庭を横切って、バプテスト病院脇から山道に入る。
この先はいつも沢沿いの道を行っているのだが、今日は久しぶりに瓜生山を経由してみることにした。しかしトレイルルートの分かれより早く尾根道に入ってしまったようで、いかにも人があまり歩いていない感じ。蜘蛛の巣もたくさん残っている。しかし上に行けば瓜生山に向かうはずなので、そのまま進む。
少ししたら右側を少し下った場所に道標が見えて、そこがトレイルルートだった。
9時11分に瓜生山に到着。
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このあたりからしばらくは快適に走れる場所なのだが、どうも調子が上がらない。何となくエネルギー切れのような感じがしたので、早めに対処しておこうと思って少し脇道に入って総菜パンを半分食べた。
帰ってからトラックデータを過去の記録と較べてみると、このあたりから徐々にペースが落ちてきていた。
雲母坂に出会う手前の沢で水を補給する。
雲母坂に入った展望場所は今日は素通りしようと思っていたのだが、ちょうどすぐ後ろにトレランのグループが来ていたので、すぐ後ろにつけられるのはイヤなので彼らを先行させるために展望場所で写真を撮った。
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このグループはそれほど速くないので、私とあまりペースが変わらない。おかげでこのあとしばらくこのグループの後をぴったりと追いかけるような位置になってしまった。
私は山でもロードでも、練習会を除けば極力一人でマイペースで行きたい方なので、こういうのは精神的に疲れる。その影響かどうかわからないが、比叡山山頂エリアに出る直前で彼らと別れてから急に疲れが出てきて、明らかなガス欠症状になってきた。
スキー場跡の芝生に腰を下ろして、しばらく休憩することにした。空腹感があったので本当は固形物を食べたかったのだが、こういう状態になった時にジェルの補給だけでどの程度の効果があるのかを試してみようと思って、あえてジェルだけの補給にしてみた。
しばし目をつぶったりして、10分少々休んで再スタートした。何とまた、あのトレラングループに出会ってしまって、また気分が落ちた。
彼らは私より後から出発して追いついてきているので、私より速いペースで進んでいるのだが、何故かしばしば前方に現れる。
横高山の登りではまた追いついてしまった。
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水井山でまた追いついてしまったので、私はここでおにぎり休憩にした。
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しかしこのあたりでは前回よりペースが落ちていることがはっきりしてきて、完走に不安を感じるようになってきた。一時期よりは涼しくなったとは言え、やはりこういう持久的な運動をやるにはまだまだ暑い。
静原の自動販売機でいつも通りコーラを買ったが、近くのベンチに腰を下ろしてゆっくり飲んだ。
鞍馬には1時半くらには着きたかったのだが、もうすでに2時を過ぎていた。
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ただ、この時はまだ気持ちは前を向いていて、自動販売機でポカリのボトルを買って、ザックのポケットの水と入れ直した。
ここからしばらく車道になるのだが、ここは前回とはまったく違ってまともに走れず、スロージョグでおまけに時々は歩きになるくらいだった。すぐそばを電車が通るので、思わず誘惑にかられそうになる。
二ノ瀬の小さな橋は、今回は通行できるようになっていた。
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夜泣き峠への登りの手前で、階段に腰を下ろして総菜パン休憩にした。
冷静に考えると、今回はもはや時間切れだ。このまま進むとどう考えても上桂は9時は過ぎる。夜間走になるのは覚悟してきているのでヘッドランプは用意しているが、そこまで気持ちを持たせる自信が無くなってきた。
最大の問題は、途中でリタイアできる適当な場所が無いということ。
そんなことを考えていたら、何とまたあのトレラングループがやってきた。ずっと前に進んでいると思っていたのに。
随分迷ったが、今回はここで終了することにした。

前回に嵐山までは行っているので、今回はアクシデントが無ければ完走できると思っていたが、逆に変な余裕があって緊張感を持って臨むことができなかった。何だかんだ言っても 70km ほどあるコースなので、そんなに簡単に完走できるものではないのだが、それにふさわしい心構えができなかったのだ。
UTMF のおかげで京都一周トレイル全コースや比良縦走、水晶岳などにチャレンジしてきたが、おかげで自分にとって一番楽しいのは決められたコースを行くことではなくて、自分で目標を決めて地図を眺めながらコースを選択して、それを実行することなのだということがはっきりとわかって、レースやわかりきったコースを辿ることに対する興味がかなり薄れてきてしまったのだ。
何か UTMF が完走できなった場合の予防線を張っているようなのが自分でもイヤなのだが、これが今の偽らざる本音だ。
このコースに再挑戦することはもう無いだろう。京都一周トレイルコースを自分の意志で行くことももう無いだろうと思う。

おんたけウルトラトレイル100k

昨日は久しぶりの大会で『おんたけウルトラトレイル100k』を走ってきた。今年になってからは篠山、キャノンボールとリタイア続きで、9月に控える UTMF も完走はかなり難しいので、不本意な結果のままで大会参加から身を引くのはちょっと淋しいので、それなりのプレッシャーはあった。
場合によっては最後の大舞台になるかも知れなかったこの大会だが、UTMF に当たったおかげで、UTMF への調整レースに格下げとなってしまった。しかし内容そのものが易しくなるわけではない。
今回は特に目標というものは無かった。昨年は終盤のラストスパートで何とか 15 時間切り(14:55:49)が達成できて、ゴール後はこんな走りはもう二度とできないだろうと思ったので、記録よりも今の自分にどんな走りができるのかをレースの舞台で確認してみたいと思った。同じ大会だと比較もやりやすい。
心がけることとしては、下りは昨年よりは攻めること。そしてエネルギー補給をしっかりとやること。
これまでのコースの一部が道路崩壊のために、今回は序盤のコースの一部が昨年と異なっている。その影響で、距離も若干長くなっているとのこと(例年は 101km くらいだが、今年は 101.5km くらい)。
ウエアをどうするは迷ったが、以外と気温が高く、昼間は暑くなることが予想されたので、上は半袖のジップシャツ、下はサポートタイツ付きのパンツにした。念のためにアームウォーマーと、転倒時のためにヒザにサポーターを着用する。先月、比良へ行ったときと同じスタイルだ。
シューズは昨年と同様、サロモンの XR CROSSMAX にゲイターを着ける。
都市マラソンに較べれば桁違いに少ない 1000 人程度の参加者だが、それでもスタートは混雑する。真ん中あたりの位置に入ったが、大屋根の下に入ったせいか、GPS が衛星をなかなか捕捉できない。
原良和さんが参加されているらしいが、姿はまったく見えず。
午前0時にスタート。ゲートを越えるまで1分くらいかかった。
駐車場に上がってくる車道を下るが、転倒している人がいた。うつぶせで動かない状態だったが、かまっている余裕も無いのでそのまま素通りした。ここで転倒して打撲でもしたら棄権の口実ができるなぁというような邪悪な気持ちが頭の隅にふと過ぎった。
橋を渡って少し車道を行くと、林道への登りにさしかかる。この大会のコースで良いのは、すれ違えないようなシングルトラックがまったく無いこと。登りでも自分のペースで行けるので、余計な体力を使ったり、イライラさせられたりすることが無いのだ。
5km ほど行くと未舗装の林道に入る。台風後の雨上がりなのでいたるところに水たまりができており、早くもシューズはどろどろのびしょびしょだ。10km は 1:23。後で確認したら昨年は 1:29 だった。このあたりはまだ昨年と同じコースなのだが、そんなに飛ばしたという感覚は無かった。
どうも GPS の調子が悪い。昨年もそうだったが、なぜかふと見ると GPS がオフになっている。スタートさせてもすぐに勝手にオフになってしまうのだ。最初にちゃんと捕捉できなかったのが原因かも知れない。あまりに調子が悪いので、トラッキングはあきらめた。
この後あたりからコースが昨年と異なる。一旦車道に下りて車道をしばらく行ってから林道を延々と登って行く。この登りはなかなか厳しく、早くもジョグのリズムでは行けなくなった。
それよりも不安は、右股関節に痛みが出てきたこと。
このところ大腰筋の簡単なトレーニングをやっているのだが、その影響で右の股関節に軽い痛みを感じることがある。ちょうどそれが出てきたのだ。まだ走りに差し支えるほどのものではないが、徐々に痛みが強くなってきているので、このままどんどん悪化するとまずい。まさかの第1関門でリタイアというような悪夢が脳裏をかすめる。
昨年は第1関門まで5時間少々だったが、今年は 3km ほど先になっているとか。すでに夜が明けている。気持ちはどんどん落ちていくが、こういう長いレースでは必ずいつか持ち直してくると信じて、足を進める。
第1関門に到着したのは 5:15 くらいだった。おそらく 38km くらい。昨年と同じく、おにぎり、バナナをいただいて、気休めにバッファリンを服用する。
ここから次のエイドまでは走れるコースが続く。しかしこれまでにかなり体力の消耗を感じるので、あまりムリをしないようにする。とは言っても、これまでなら抜かれることが多かった下りでもそれほどではない。下りやフラットな部分での走りを意識して練習してきたのが若干効果が出ているのかも知れない。
50km は 6:57 くらいだった。昨年も確かこれくらいだったように思うので(正確には 7:04)、思ったよりはいいペースだ。
三浦貯水池わきのフラットな道は昨年よりは走ったように思う。
いよいよ第2関門に向けての長い登りが始まる。ここがこのコースで一番厳しい部分だ。トップ選手たちはおそらく走って上がっていくのだろうが、我々のレベルだとほとんどみんな歩いている。たまの緩い部分でちょっとジョグにするくらいだ。
右股関節に痛みはバッファリンが効いたのか、おおむね治まっている。その代わりに左足首に違和感を感じるようになってきた。痛みというものではないが、何とも言えない変な疲労感だ。疲労が積もって関節がダメージを受けているような感じ。
たまに雨がぱらついてきた。時折晴れ間が出たりしたのでいよいよ暑くなるのかと思いきや、むしろ天候は崩れる方向のようだ。風が吹くと寒さを感じる。アームウォーマーを着用してきて良かった。ただ、まだジャケットを着用するほどではない。
第2関門に入ったのは 9:43 くらいだった。68km くらい。昨年よりは少し早いかも(昨年は 9:48)。
ドロップバッグからお楽しみのコーラを出す。これは大正解だったと思ったが、記録を見たら実は昨年もコーラを用意していた。手持ちの小さなパウンドケーキで腹ごしらえする。
10 時ちょうどにエイドを出発する。雨は強くなったり弱くなったり。時折風が吹くことがあり、その時はかなり冷える。ジャケットを着用しようかどうか迷うが、こういう天候だと風が止むと蒸れて暑いので、我慢してシャツのままで進む。
適宜ジェルを補給しながら進む。
第3関門までの下りは結構うまく走れた。たまたま同じようなペースの人が近くに二人ほどいたのが良かったのかも知れない。
12 時に第3関門に到着。 82km くらい。ここでは具無しそうめん、バナナ、ミニトマトなどをいただく。
このあたりで昨年よりいいペースで進んでいることを確信した。序盤はかなり弱気になることもあったが、なんとか気持ちと身体をうまくコントロールしてここまで来ることができた。
ここから 90km あたりまでの登りはなかなか厳しいが、昨年一度経験しているので気分的には余裕がある。おそらく昨年のタイムを更新できるだろう。
雨はあいかわらず弱くなったり強くなったりで、時折強い風が吹く。風が吹いた時はかなり冷えて、さすがにジャケットを着ようかと迷うが、あと1時間ほど頑張れば最後の下りになる。何とかそこまで耐えたい。
このあたりまで来ると道ばたで座り込んでいる人や、緩い下りなのにとぼとぼと歩いている人が増えてくる。申し訳ないが、こういうのを見ると元気が出てくる。つぶれた人の最後のエネルギーを吸い取って走っている感じだ。
90km の通過は 13:24 くらいだった。このあたりの下りは昨年は気持ちを切り替えてガンガン下ったところだが、足元も悪く、よくこんなところを攻められたものだと自分ながら感心する。
今日は 14 時間台はほぼ間違い無いので、この期に及んで転倒などのヘマをやらかさないよう、慎重に下った。
最後の水だけエイドを越えて少し緩い登りになる。あと 7km 弱。昨年は気落ちしながらも走り続けたが、今年は少し歩いてしまった。しかし昨年のことを思い出して、やはり最後まで力を振り絞らなければならないと思い直して、すぐに走りに戻した。
ようやく最後の車道になった。あと 5km くらいだろうか。GPS が動いていないのでペースがわからないが、キロ6分くらいだろうか。
100km の標識が現れて、あとわずかということで安心した。
ちょっとした登りを越えてスポーツ公園に入る橋を渡る。昨年はこの橋のたもとが 100km だった。
昨年はここからゴールまでの登りで最後のスイッチが入って、たくさんのランナーをごぼう抜きにしたが、今年はそこまでの余裕は無く、目の前のランナーもそれほど多くない。
この大会もこれが最後だと思って、その味をかみしめながら坂を登った。
結果は 14:43:54。昨年より 10 分少々タイムを更新した。コースが若干違うので単純な比較はできないが、昨年より距離が若干延びて、さらに第1関門までのコース変更は登りの標高差が若干増えたのではないかと思う。
ただしトレイルの大会ではコースを知っているかどうかはタイムに大きく影響するので、純粋に力が上がったとは言い切れない。ゴールした時の喜びは昨年にははるかに及ばなかった。
しかし記録更新は意識せず、自然な流れの中でこういう結果を残せたことは、素直に喜びたいと思う。ひょっとしたら UTMF も完走できるかも知れないという気持ちが若干は芽生えたのは事実だ。
ただ、走っている間に、レースそのものを楽しめているかどうかはかなり疑問が残る。はっきり言って、走っていて楽しいコースではないと思う。2回も走ればもうそれで十分という気持ちだ。

生駒全コース

昨日は自宅スタートで生駒を走って王寺まで行った。予定では朝護孫子寺を往復するつもりだったが、気持ちが切れて片道で終了した。
13時間以上かかると思ったので、朝5時37分に家を出た。空には厚い雲がかかっており、天候状況としては良い。
おおむね 80km くらいになるので、余裕のあるペースで穂谷川沿いを行く。おおむねキロ6分少々というところ。
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1時間半くらいかかってようやく交野山山頂へ到着。大阪市内はよく見える。
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生駒のロングの時はいつも一服するくろんど園地の休憩所は今日は通過する。
ゴルフ場の道から生駒山を望む。
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いつも一服する生駒のハイキングコース入り口で一服しようと思っていたのだが、どうもそこまでは持たない感じ。ムリをするとダメージが大きくなるので、車道を渡って室池園地に入った所にベンチがあったので、ここでぼた餅休憩にする。スタートして3時間10分。
3時間半くらいで阪奈道路に出たいと思っていたが、おおむね予定通りだった。
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いつも休憩する場所は通過する。人が一杯だったのでちょうど良かった。
今日は生駒山山頂へは行かずに舗装道路をそのまま進む。山頂への分かれを4時間20分ほどで通過。
しばらく舗装道路を行くが、ちょうどあじさいが満開で、突然ゲートが現れて『ランナーは走らないように』との警告。人も多いので、ここは早歩きで進む。
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それでも走って上がって来るランナーが何人かいた。こういう連中がランナーの印象を悪くするのだ。
ショートカットの山道は空いていたので、ジョグで下る。舗装道路に合流した所はおそらくラン規制エリアをはずれていると思ったので、ここからはジョグで下る。
このあたりの坂はなかなか急で、復路は苦しいだろうと思いながら下った。
ぼくらの広場へ上がる登山道の下の休憩エリアでおにぎり休憩。スタートしておおむね5時間。
ぼくらの広場で大阪市内の展望を楽しむ。
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復路では鳴川峠から舗装道路に下りて、ここはカットしようと思った。
滑りやすい道を注意して下って、鳴川峠を越えて先へ進む。もう信貴山まではほとんど登山道だ。アップダウンはそれほどではないが、舗装道路や林道を走るようなペースでは進めない。
まだ体力的には余裕はあるものの、疲労感は感じてきた。タイム的にはおおむね想定の範囲内だが、ここをまた戻るのかと考えると気持ちが重い。
十三峠を通過。
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高安山から分かれて信貴山への道に入った頃には、気持ちは王寺へ下りる方に大きく傾いていた。
信貴山では山頂の展望エリアへ立ち寄った。
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ここまで来るともうすっかり観光地だ。
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当初予定していた折り返し地点へは12時半頃に到着した。もう気持ちはこのまま王寺へ下ることにほぼ決まっていたが、ひょっとしたら気持ちが変わるかもと思って、自動販売機でコーラを買ってベンチに座って一服した。
ここまでほぼ7時間だったので、復路は8時間以上かかるだろう。帰り着くのは9時くらいになるかも知れない。
まだ体力的には余裕があったので、何か新鮮味のあるコースならそれでも先に進んだと思うが、今回のような完全な練習モードではもはやそこまでの気力が出ない。
練習モードならコースを熟知している方がいいと考えていたが、実際にその場になってみると、そうではないようだ。特に電車の駅までさほど遠くない場所からの折り返しとなるとなおさらで、もはやここから戻る気持ちはまったく無くなっていた。
車道を走って王寺駅に着いたのはちょうど午後1時、約 46km だった。
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駅前の西友のトイレで着替えて、休憩エリアで缶ビールを飲んだ。万が一に備えて最低限度の着替えとお金を持っておいたので助かった。
ビールはおいしかった。一息ついても、復路も行ったら良かったという気持ちはまったく起こらなかった。
練習のために一人でキャノンボールランをやろうと思っていたが、もう止めようと思った。おそらく今回と同じ結果になるだろう。
長い距離は来月のおんたけウルトラトレイル 100k だけにして、あとは先日の比良の様に自分自身が興味を持って楽しめるルートにしようと思った。

比良山系縦走

昨日は比良山系縦走へ行ってきた。終日曇りという絶好のコンディションに恵まれて、念願のコースを踏破することができた。

比良山系はおおむねYの字の形状になっている。
全山縦走と称して歩かれるのはたいがいYの字の右側コース。こちらの方が距離が短く、交通の便も良い。私もこれまでに何度か行っている。
それに対してYの字の左側コースは距離が長く、北側の交通の便が悪い。こちらのコースを行く場合もほとんどが朽木から蛇谷ヶ峰を終点、もしくは始点にしていると思う。
蛇谷ヶ峰のさらに北に阿弥陀山という小さな山があるのだが、この間はあまり歩かれておらず、道も不明瞭のようだ。
しかし稜線ははっきりとつながっているので、蛇谷ヶ峰で切るのでは不完全燃焼だ。やるからには完全にトレースしたい。
と言うことでこのコースはここ何年か温めていた企画なのだが、なかなか思い切るチャンスが無かった。正直言って、完全踏破する自信が無かった。
ようやく思い切ったのはやはり UTMF を控えているから。
ルートの不明瞭な北部から入って、もしまたルート迷い等で時間をロスしたら適当に下りてこられる時間の余裕を持っておいて、何度も歩いている南部は暗くなっても何とかなるだろうという気持ちで挑戦することにした。
先日、朽木へ行った時と同じ電車で安曇川へ行って、7時40分に駅をスタートした。
しばらくはフラットな車道を行く。彼方には蛇谷ヶ峰から武奈ガ岳への稜線がくっきり見える。
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武奈ガ岳に何時頃に到着できるかが勝負ポイントだ。うまくいけば1時。2時くらいなら最後はライト覚悟で進もうと思っていた。
gps でルートを確認しながら阿弥陀山への登山道を目指す。林道から登山道に入る所がよくわからなかったが、何の標識も無い橋がそのポイントだった。道には雑草が生えて、ほとんど人が入っている雰囲気が無い。
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道も崩壊している。
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これでは先が思いやられると不安になってきた。
突然、太山寺城跡という看板。もうしばらく誰も来ていないだろう。ここで初めて阿弥陀山への道標に出会う。
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登山道は、上部に行くにしたがってむしろはっきりしてきた。
8時50分に今日最初のピークの阿弥陀山(453m)へ到着。展望は無し。
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何年か前の登山地図によるとこの先少し、ブッシュで難路とのこと。かすかな踏み跡を辿る。
このあたりはすぐそばに林道が来ている。少し行ったらそばに林道が見えて、迷彩色の服を着た自衛隊員が見えた。こちらを見てちょっとびっくりしている感じだった。
ここからしばらく林道を行く。どうも自衛隊の演習エリアになっているようだ。
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ルートは思ったよりははるかにはっきりしていた。かなり古いが赤テープも随所に残っている。
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そして突然ビワイチの道標が現れた。
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ビワイチは入部谷越のトンネルの方へ下っていたので、そこは下らずに稜線をそのまま進む。かすかだが踏み跡はある。
不安だった箇所が予想外にスムーズに通過できそうで、一気に気分が上がってきた。これなら踏破できそうだ。
木々の間から朽木のスキー場のゲレンデが見えてきて、ゲレンデに飛び出した。
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しかしここから蛇谷の頂上手前までの登りは苦しかった。曇りで気温があまり上がらなかったので何とか行けたが、もし快晴で暑かったら、蛇谷で終わりにしたかも知れない。
スタートして2時間40分ほどで蛇谷ヶ峰に到着した。
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ここでぼた餅休憩。甲府から来た山岳部員と思われる女子4人と指導教官のような男性がいた。なぜわざわざ山梨からと尋ねてみたら、この夏にインターハイの登山競技がここであるとのこと。
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ここから先はトレランのためにあるような超快適なコースだった。アップダウンも少なく、足元もフラットで、ガンガン行ける。
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11時12分に地蔵山(790m)を通過。
この後、徐々に登りが始まって、ようやく視界が開けて釣瓶が見えた。
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すぐに行けそうに見えたが、実際は近づくとニセピークが二つほどあって、11時55分にようやく釣瓶岳(1098m)に到着した。
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少し疲れを感じてきたので、ここでおにぎり休憩にした。
視界が開けると武奈ガ岳が見えた。思ったより距離がありそうだ。早めに補給しておいて良かった。
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ようやく登山者とすれ違うようになってきた。
武奈ガ岳(1214m)には12時35分に到着。スタートして5時間弱だった。
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北方にはこれまで歩いてきた稜線が望める。こう見ると蛇谷ヶ峰はかなり遠く、阿弥陀山などはるか彼方だ。
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武奈ガ岳は本当に久しぶりだ。比良には近年もしばしば訪れているが、武奈にはずいぶんご無沙汰している。しかし風が強くて少し寒いので、人混みを避けて早々に下ることにする。
予定のルートは中峠から金糞峠だったが、分かれをミスして八雲ヶ原の方へ向かってしまった。気が付いたが、スキー場が無くなってからの八雲ヶ原がどうなっているのか興味もあったので、そのまま下りることした。
沢筋の道は随所で崩壊していて、なかなかスリリングな箇所もあった。
沢の水を補給して、歩きにくい道が終わるとイブルキのコバ。
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八雲ヶ原そのものは以前とあまり変わっていないように思える。
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人混みからちょっと離れた場所で顔を洗って、クリ鹿の子を食べる。おいしい。
金糞峠へは13時36分に到着した。これなら明るいうちに下山できそうだ。
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縦走路もわりと荒れていて、巻き道が作られているところもあった。
しばらく進んでいると、道をふさぐように子鹿が横たわっている。近づいても動く気配が無い。頭も下ろしているので、まさか死んでいるのはないだろうなと思って横を通り過ぎようとしたところ、突然驚いたように立ち上がって横の斜面に走り出した。
ところがこのシカ、まだ小さいのか、足元が不安定で転倒して、ゴロゴロと転がって落ちていった。
ケガをしていないだろうかとこちらが心配になったが、5mほど下ったら座ってこちらを眺めていた。写真上端の真ん中あたり、小さいのでわかりにくいけど。
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さすがに疲れが出てきて、南比良峠では腰を下ろして干し梅などを食べる。
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ここからしばらくは荒れた急な道のアップダウンが続き、心身ともに疲れる部分だ。HOKA の威力を感じる。
葛川越を越えて、比良岳まであと一踏ん張り。
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比良岳(1051m)には14時47分に到着した。ここでも腰を下ろして、ジェルを補給。
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難路を終えて、少し下った水場で水を補給する。
木戸峠まではすぐだった。
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木戸峠のキャンプ場の施設はきれいになっていたが、やはり水道は締められていた。
びわ湖バレイのゲレンデを登って、15時25分にようやく打見山へ到着した。
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自動販売機でコーラを買って、パックサンドを食べる。
15分ほど休憩して、少し下ってからまた蓬莱山へ向かってゲレンデを登る。
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ノンストップで登り切って、15時55分に蓬莱山頂(1174m)へ到着。
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権現山はすぐ近くに見える。
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適当に下って行ったら、どうも小女郎池の方に行きそうで、縦走路に合流できそうにないので、笹藪を強引にトラバースして縦走路に合流した。
小女郎峠を通過。
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ここから少し登った丘のような場所にはかつて山岳会で一緒だった方で、定年を過ぎていよいよこれからたっぷり山を楽しめると楽しみにされていながらガンで亡くなった女性のお地蔵さんがある。
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酒の好きな女性だったが、今日は残念ながらアルコール類を持ってきていないので水をかけて清めて、お参りした。
ホッケ山を越えると権現まではあとわずか。
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権現山(996m)には16時37分に到着した。
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ここからの下山は霊仙山のピークを通過するルートと沢筋を下るルートがあって、当然沢筋ルートの方が楽で早いのだが、せっかくここまで来たのだからきっちりと霊仙山のピークを踏んで行こうと思った。
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急でガラガラの道を慎重に下る。ようやく歩きにくい部分が終わったと思ったら、突然林道が!!。
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一体何のための林道なのか。登山道が断ち切られている。所々に小さな標識が立ってはいるが。
gps には沢筋を行くルートを入れてきたので、霊仙山へ向かう分岐がわからない。
林道をそのまま下ると和迩に行くような道標があったので、あたりを注意深く眺めてみたら、霊仙山へ向かうと思われるかすかな踏み跡に気が付いた。
ちょっとした登りがあって、17時8分に霊仙山(750m)に到着。
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それでなくても忘れ去られたような霊仙山だが、これでは一段と人が減るのではないかと思う。
最後の固形物でぼた餅休憩にする。
滑りやすい急な道を下りながら、もうまもなく終わってしまうのを少し淋しく感じた。
電波塔のある車道に出て、山道はこれで終了。
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車道を和迩に向けて下って行く。HOKA のクッションに助けられて順調に下るが、時折右足首あたりに軽い痛みが出る。しかし先日とは違う箇所で、少ししたら消えていた。
緩い下りでもキロ6分をちょっと切るくらいだが、しっかりと走れている。
和迩駅に到着したのは18時10分。約45km、10時間30分だった。
駅のそばの平和堂に入って缶ビールを買って、椅子に座ってぐっと飲んだ。おいしいと言いたいところだが、実はそれほどではなかった。ジェルや飴、干し梅などで、舌の感覚が普通ではない状態になっていたせいかも知れない。
しかしこの時間は至福の時間帯だった。
今回、予想よりうまくいった最大の要因は天候だ。ずっと曇りで気温があまり上がらず、ウエアも上は半袖とアームウォーマーにして、いつもの長袖をやめた。下はサポートスパッツタイプの短パンとヒザに緩いサポーター。ヒザのサポーターは転倒時のヒザのケガ対策。
そして威力絶大だったのが HOKA のシューズである。これには随分助けられたと感じる。これまで愛用してきた軽量タイプのシューズだったら、もっと脚筋疲労が大きかったと思う。
HOKA のシューズはもう少し安くなってほしい。いくら何でも2万円近いというのはあまりにも高い。おまけに耐久性はあまり期待できない。
今回のように運良く上品の中古が入手できるチャンスなどそうは無いだろう。
大きな悩みである。

京都一周トレイル

昨日は予定通り、京都一周トレイル全コースワンデイに挑戦してきた。
正直、上桂まで行ける自信は無かった。行けても嵐山くらいが限界という感じだが、このコースは鞍馬を越えて後半戦に入ると非常に交通の便の悪い地域をたどるため、途中で気楽にリタイアすることができない。実質的には、山幸橋を越えたらもう嵐山までは行かざるを得ない。

心配された早朝の雨も上がって、猛暑だった前日に比べるとコンディションははるかに良い感じ。始発に乗って、6時前には伏見稲荷をスタートできた。
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こんな早朝でも参拝者はそれなりにいて、途中までは北側の裏道を行く。約 15 分で四ツ辻に到着。
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休日の昼間は混雑する一周トレイルコースも、さすがにこの時間はまだほとんどハイカーもいない。
スタートして1時間少々で清水山。
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そして将軍塚を抜ける。
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30 分ほどで蹴上。インクライン越しに浄水場のツツジ。
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日向大神宮で顔を洗ってリフレッシュして、天の岩戸経由のコースを行く。
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山頂に近づいてくると、突然林道が現れた。そう言えば先日の登山教室でこのあたりに来た時も見かけた。何のためだろう?
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8時15分頃、大文字山に到着。前方に嵐山の山並みが見える。はたしてあそこまで到達できるだろうか。
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スタートして2時間を過ぎているので、腰を下ろしてぼたもち休憩にする。
北白川の病院横で駐車場の方へ少し入ってしまったが、すぐに気が付いて戻る。
稜線に出ると走れるくらいの緩やかな登りで、ここはいつも快適。このあたりから前日のトレイルレースの標識が随所に出てきた。
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時折日射しが出るが、このあたりは樹林帯なので暑さは感じない。前日に来なくて良かった。
雲母坂に出会う手前の沢で水を補給して、いつもの展望場所では腰を下ろしてジェルを補給した。
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10時半頃に比叡山山頂エリアに到着した。ドライブウェイ脇の道を少し行ったあたりで、おにぎり休憩にする。横高山と水井山のアップダウンに備えるためだ。
玉体杉。こんな杉があるのは今日初めて気が付いた。これも登山教室の影響か。
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いよいよ横高山(767m)の登りにさしかかったが、ここはほんの数分程度。
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むしろ水井山の登りの方が長い。
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スタートして5時間半。できれば鞍馬まで7時間くらいでカバーしたいと思っていたが、それはちょっと難しそうだ。
仰木峠でトレイルレースのコースと別れる。
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東海自然歩道と別れて急な稜線を下りて、谷で水を補給した。
戸寺は12時18分。標高が下がって、おまけに日射しが強くなってきて暑い。
静原の自動販売機でコーラを買って、しばらく歩きながら飲んだ。そして薬王坂をひと頑張りして登る。
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鞍馬ゴールならこれでお終いというところだが、今日はようやくスタート地点に到着したという感じ。勝負はこれからだ。
鞍馬は素通りする。
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ここから二ノ瀬まではやや下りの車道を行く。ペースはキロ6分少々というところ。鞍馬でゴールなら本当に気持ちいいのにと恨めしくなった。
私はやはりこれくらいのパフォーマンスが自分の実力に一番合っているようだ。これくらいだと充実感はあるが、まだ若干の余裕もある。楽しいと感じられるレベルで終われるのだ。
今日は最初からここが実質のスタートと思っていたので、これまでに較べると疲労感は大きくないが、何となく気分が憂鬱になってきた。なぜなら、ここから先は簡単にリタイアできないからだ。
二ノ瀬の手前は車道はトンネルができていた。ただし車のみ。
以前に台風で壊れた橋は改修されていたが、まだ通行はできないようだ。
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いよいよ夜泣峠への登りにさしかかる。ここはなかなかの急登が続く。しかしここが後半戦最大の山場という感じなので、ここを登り切るとあとは氷室への登りくらい。
20分足らずで峠に到着したが、休憩している人がたくさんいたので休まずに向山へ向かう。
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ここの登りも最初はなかなかのもの。
向山のピークを避けてトラバースルートを行ったところ、ここはトレイルコースではないという看板が現れたので、適当に向山のピークに出た。ここでぼたもち休憩にする。
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腰を下ろしていたら、夜泣峠で休憩していた10人くらいのグループが上がってきて、まだあまり歩いていないので休まずに行こうと話している。これは困ったと思ったが、私はすぐに出られる状態ではない。仕方無く見送る。
もう少し休んでから出発したら、案の定そのグループに追いついてしまった。しかし幸いなことに、少し行くと休憩エリアがあって、彼らはそこで休憩にしたようで、すんなりパスすることができた。
段差の大きい下りを注意して下って、山幸橋からまた緩い登りに入る。このあたりはこれまで1回しか来ていないので、記憶が曖昧だ。
氷室への長い登りにさしかかる。谷筋で水が流れているが、水はあまりきれいとは思えない。顔を洗うだけにしておく。
30分ほどで登り切って、氷室の集落に出た。何となく記憶のある車道をスロージョグで進む。前坂の登りは歩いていた。
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下りに入るとすぐに、ハンバーグで有名なはせがわの前を折れる。
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少し空腹感を感じてきたが、こんなところでゆっくり休んだら先に進めなくなってしまう。
水分の残りが少し不安になってきたが、道ばたに流れる水は飲用にするのはちょっと不安だ。しかしそろそろ補給した方がいいだろうと思って、腰を下ろしてパックサンドを食べた。水分でノドに流し込む感じ。
気分的にもかなり疲れてきた。しかしここまで来たらもう嵐山までは何としても行くしかない。
なだらかなアップダウンでわりと快適なトレイルを進むと、沢の池への車道に出た。このあたりで gps のバッテリーが少なくなってきて、ルートを表示させることができなくなってしまった。
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沢の池を越えて高雄へ向かうあたりから、なぜか体力気力が回復してきた。なだらかで快適なトレイルというのが気分を良くしてくれたのかも知れない。緩い登りなら走れるくらいで、しかも気持ちいい。これなら上桂まで行けるのではないかという気分になってきた。
しかし高雄からの車道で、バカなミスをしてしまった。道標があるのに気が付いていたのに、しっかり確認せずに橋を渡って変な林道に入ってしまったのだ。清滝川の右岸という意識が強く残っていて、それに引きずられてしまったのだ。
林道に入ってから一度腰を下ろしてジェルを補給して、さらに先へ進んだ。しかしふと気が付くと、流れの上流に向かっている。さすがにこれはおかしいと思って、諦めて道標のあった場所まで戻ることにした。ロスタイムは15分くらいだったろうか。時間よりも体力的なロスが痛い。
その道標の少し先に自動販売機があったので、そこでコーラ買って、開き直ってそばにあった椅子に座ってゆっくり休憩することにした。
おかげで気分はリフレッシュできて、また先を目指す気力が戻ってきた。今日はきっと上桂まで行けると思った。少し暗くなるかも知れないが、ライトは持ってきている。
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六丁峠への登りもジョグのリズムで上がりきった。もうあとは松尾山への登りだけと思っていたら、峠から下って嵐山のエリアに入ってきた頃に、突然、右足首のスネのあたりに痛みが走った。何となくイヤな感じの痛みだと思った。一時的なものではなく、骨に疲労が蓄積している感じ。
サロンパスを吹きかけてみたがまったく効果無し。
もうあとわずかだと言うのに何と言うことか。しかしこれはムリをすると長引きそうな感じの痛みだ。
何度か歩いたりジョグにしたりとしてみたが、ジョグにすると痛みは増すばかり。幸い、もう嵐山のエリアまで来ているので、今日はここで諦めて嵐山から電車で帰った方が良いと思った。まだ体力は残っているので残念だが、レースではないので大きな後遺症を残す訳にはいかない。
JRの嵐山が近そうだったのでそこを目指したが、途中にあった道標に従って歩いたら変な方向に行ってしまい、余分にうろうろさせられてしまった。こんな観光地にこんないい加減な道標があるとは。
結局、午後7時半すぎにJRの嵐山駅に到着して、ここで終了とした。13時間半の行動だった、
最終目標の上桂にはあと一歩届かなかったが、約70kmのトレイルで、個人でやったトレイルではこれまでで最長だった。それよりもこれだけの距離を行っても終盤にまだ余裕があったこと、12時間を越えてもしっかり行動できたことで少し安心した。ただ、このペースでは本番の関門を通過できるかどうかはわからない。
こういうことを何度か繰り返していきたいと思っている。

朽木から鞍馬

昨日、先月ルートミスで序盤で終わってしまったコースに再挑戦してきた。
好天に恵まれて、快適なトレイルが楽しめた。

先日と同じ電車でまずは安曇川へ。
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バスの待ち時間が 20 分ほどあるので、できるだけ出発の準備をしておく。
バスの乗客は高齢の女性と私の二人だけ。この女性が途中で降りて私だけになったが、その先の集落で学生が何人か乗ってきた。
先月同様、好天の休日だと言うのに、ハイカーのような人は誰もいない。蛇谷ヶ峰は結構登山者が多いのだが、みんな車で来ているのだろう。
朽木学校前の終点で降りて準備をして、前回より少し早い8時20分に出発した。
快晴だが、すぐに樹林帯に入ることがわかっているので、帽子はかぶらない。
ザックは最近新たに購入した Ultimate Direction の PB Adventure。Salomon の Skin Pro とよく似たベストタイプだが、ショルダーハーネスにちょっとした小物入れがついているのと、サイドポケットにジッパーがついているのが少し違う。実はこれがなかなか便利なのだ。
ボトルホルダーが前面に2個ついていて、600ml ボトルも2本付属しているが、今回は1本はこのボトルにスポーツドリンクを入れて、もう片方は Salomon のソフトフラスクに水を入れてきた。前回のようにボトルが揺れないので快適だ。
序盤はコースもはっきりわかっているので、登山道入り口のフェンスを開けて入って行く。
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明護坂を上がって、8時50分に東山を通過。
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行者山は9時1分。
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雲洞谷山は9時20分だった。
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木の間から蛇谷ヶ峰。
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ここから数分で、前回間違えた箇所にさしかかった。
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登山地図を見ると前回間違えた方も一応ルートにはなっているようで、鉄塔に出る前に左へ曲がっているのだが、前回確認のために戻ってきて見回した限りではそういう分岐は見あたらなかった。
9時40分に大彦峠。前回の終了地点までわずか1時間20分だった。
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ここから先は未知のルートなので、地図を手に進むことにする。
稜線は開けた植林で、まだ植えられてあまり年数が経っていない感じ。
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このあたりで林業の仕事をしている人に出会って、わざわざこんなところまで大変だなぁと思っていたら、林道がすぐそばまできていた。
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地図をしっかり確認せずにこの林道を進んでしまったが、少し行ってこれはおかしいと感じた。稜線からどんどん離れてくるのだ。
林道に出たところまで戻ったところ、案の定、道をわたった反対側に登山道があった。
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また鉄塔に出会ったところで道がよくわからなくなったが、道標を発見して一安心。
人手の入った植林をしばらく進んでいたら、次第に雰囲気がおかしくなってきた。道には違い無いが、しばしば現れるテープが出てこないし、稜線をトラバースするようになっている。結構な傾斜の斜面で、トレイルのレースが行われたとは思えない感じだ。
古い木の橋があったりするので道には違い無いと思うが、やはりここは稜線を目指してヤブを這い上がることにしよう。
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5分ほど上がると稜線の道に出会った。
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ここも後から登山地図で見ると一応はルートになっているようだ。gps のトラックを見るとちょうどこのルートを辿ったように見えるが、私は最後はヤブを這い上がってきた。
少し行くと鷹ケ峯の標識が現れたが、登山地図とは位置が合わない。
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しばらく行くと村井への分岐。ここも地図の位置より少し南にずれている。
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烏帽子岳を10時50分に通過。
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そして小川へ下りる分岐。ここを下ると鯖街道ウルトラマラソンでエイドがあった箇所に出る。
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もうあとわずかで白倉岳というところで今日初めて二人の女性登山者が下りてくるのに出会った。
白倉岳の到着は11時ちょうどだった。
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今日初めて腰を下ろしてジェルを補給する。しかしまだまだ先が長いので、数分程度で出発する。
数分で中岳。
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そして南岳。
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東尾根はまさにトレランのためにあるような快適な道で、どんどん攻めて11時52分に栃生に下りた。出発して3時間半だった。
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ここからはしばらくR367の車道を行く。今回はロードをしっかり走るということも大きな狙いなので、気持ちを引き締めて走る。登り以外はおおむねキロ5分台後半なので、これなら上々だ。
当初は梅の木の自動販売機でコーラ休憩にしようと思っていたのだが、さほど汗もかいていないので坊村まで行くことにする。
道ばたにはいたるところにシャガ(たぶん?)が咲いている。
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坊村には12時30分に到着した。鎌倉山登山口の手前の神社でおにぎり休憩にした。
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神社の水で顔を洗って、10分ほどの休憩で後半戦のスタートだ。最後の登りだが標高差が 650m くらいあって、なかなかのアルバイトになりそうだ。
休憩後にいきなりの急登はなかなかこたえる。林道と交差してさらに高度を稼いで、ようやく少し傾斜が緩くなってきたと思ったらぶな平という場所だった。
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だいぶ上まで上がってきたあたりに、今日初めての山での花で、ミワカガミがあった。
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今日は、山で出会った花はこれだけだった。ほんの二日前の横山岳とは大きな違いだ。そんなに遠く離れている山域でもないのだが。
必死で登っていると、上から子供の大軍のような声が聞こえてきた。30人か40人くらいの大軍が下りてきた。挨拶してくれるのはいいが、こちらは一人で、おまけに登りなので、本音はわずらわしい。指導者と覚しき大人が数人いたが、下りが道を譲るというマナーにはまったく無頓着の大人ばかりだった。
もうあとわずかで鎌倉山というあたりで、かなり疲労感が強くなってきた。少し頭がぼうっとしてきて、このところたまに起こる低血糖状態だ。しかし何とか頂上までは持ちこたえて、坊村を出発してちょうど1時間で鎌倉山の頂上に到着した。
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腰を下ろしてどら焼き休憩にする。随分涼しくなってきた。
もう大きな登りは無く、八丁平を過ぎるとあとはほとんど車道だ。
オグロ坂峠を目指して下って行くと、千年杉というのがあった。
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ちょっとした登りが何度かあったが、何度も通ったオグロ坂峠に到着した。このルートでオグロ坂峠に来るのは初めて。
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1年ぶりの八丁平。
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中学や高校の頃の秘境のイメージはもはやまったく無い。
しばらく林道を下って、懸案のフジ坂へ向かう。分岐に通行不可の案内が出ていたが、何とかなるのではないかと思って向かったところ、予想をはるかに超える悲惨な状況に唖然とした。
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さすがにこれは戻るしかないかと思ったが、地図で元の道を見るとこの谷の左岸を下りているので、何とかなるのではないかと思って、とにかく突入してみることにした。
上部では所々道の痕跡が残っていたが、そのうちそれも無くなってしまい、ヤブの斜面を強引に下りるしか無くなった。もはやここからまた戻る気にはなれないので、崩れた部分から若干の距離を取りながら、急なヤブ斜面を強引に下った。
ほぼ下りきって小さな沢を渡ってからは、おおむね崩れた部分を行った。少しは踏み跡のような痕跡も伺える。
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流木の上を行ったりしながら、何とか下の林道まで下ることができた。
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いやはや、とんでもないところだった。登山地図の 2014 年版にはこのルートが残っているが、この崩壊は 2013 年秋の台風の影響なので、2015 年版では訂正されるだろう。
もうあとは車道のみ。このあとのロードをしっかりと走りたいところだ。
尾越の集落を越える。
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この後、前坂峠への急登が待っていた。ここは鯖街道ウルトラでも走れなかった箇所。今日は何とかと頑張ったが、最後の方は歩いてしまった。
しばらく下って、今日は百井へ向かう。大見尾根の道はもう何度も通っているし、さほど気持ちの良い道ではない。今日は課題のロード走のためにあえて車道を選んだ。
百井への分岐に道標がまったく無かったので少し大見方向へ行ってしまったが、gps のおかげで大きなロスにはならずに済んだ。
ここからヒノコまでは緩い下りなので、キロ5分半から6分以内のペースで進む。ここまで来てのこのペースは自分としては悪くない。
ヒノコは15時40分。当初はできれば出町柳までランと考えたりしていたが、時間的にも体力的にも鞍馬がゴールだ。
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ここから百井峠へは登りが続く。百井の集落はたくさんの人が畑仕事だった。
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ここで鞍馬まで 8.7km という標識が現れる。あと 5km くらいかなと思っていたので、予想外の距離にちょっとがっかりする。鞍馬は17時くらいになりそうだ。
16時20分にようやく百井峠に到着。このあたりから鞍馬温泉の手前まで、山道を歩いて下ったことが以前にあったので、その分かれがないかどうか注意しながら下ったが、結局見つからなかった。よく考えたら天が岳の方に少し入ってからだったかも知れない。
花脊街道に合流してからの下りはおおむねキロ4分台のペースで走った。翌日に大腿四頭筋の筋肉痛が出るくらいの気持ちで攻めた。
ここからが以外と長くて、鞍馬駅にゴールしたのはちょうど17時だった。
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gps の表示では 50km、帰ってからカシミールで確認したら 48km ほどだった。
鞍馬ゴールに日和ったのが多少心残りだったが、おかげで最後までロードの走りをしっかりできたので、おおむね満足の一日だった。
一晩明けたが、期待した筋肉痛はほとんど無し。まだまだ頑張りが足りないということだろうか。

朽木の山

昨日は朽木の山へ行ってきた。
本当はもっと長い距離を踏んで、鞍馬までは行くつもりだったのだが、思いがけない序盤のルートロストで変なところに下りてしまい、予定の半分にも満たない状態で終わってしまった。
ルートの前半は昨秋にトレイルレースが開催された場所なので、まさかこれほどコースが不明瞭とは思わなかった。

朝5時半に家を出て、朽木の道の駅をスタートしたのは3時間後の8時半だった。
今日は久しぶりに gregory のザックで、ボトルポーチにボトルを入れてショルダーハーネスに付けたのだが、はやりボトルが揺れて具合が悪い。以前にも何度か同じ思いをしているのだが、また懲りずにやってしまった。
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登山地図のルートに従って車道を進むが、明護坂への登山道がよくわからない。山へ入って行く雰囲気の道が左にあるが、道標などは何も無い。このまま車道を進むと下って行きそうだったので、ここを左へ行ってみることにした。
山に入るあたりに『近畿自然歩道』という標識があり、少し登ると明護坂への標識が現れた。
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なかなかの急登だが、急登は以外とすぐに終わった。
このあたりからイワカガミが出てきた。
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9時過ぎに最初のピークの東山(417m)へ到着。
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なかなかいい雰囲気のエリアで、昨秋のトレイル大会は『フェアリートレイル』という名称になっていたのだが、なかなかいい名前の付け方だと思った。本当に妖精が出てきそうな雰囲気だ。
次のピークは行者山(571m)。
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登りはあまり急ではないので、快調に距離が稼げる。おまけに誰にも出会わず、今日は素晴らしい一日になりそうだとテンションが上がった。
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次なるピークは雲洞谷山(622m)。9時40分。ここでボトルポーチをはずしてサイドポケットにボトルを入れた。
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次のピークは頂上を経由せずに西側をトラバースする道の方へ入った。所々に現れる赤テープに導かれて行った。
結構な傾斜の斜面をトラバースしていく。落ち葉がかぶっていて足を滑らせたらずり落ちて行きそうだ。しかし明らかに踏み跡に見える。
頂上経由の道に合流したらまた赤テープが現れた。そしてほどなく送電線の鉄塔に出会う。
送電線は2本通っているのだが、2本目を過ぎてからの道がまったくわからない。gps を見ると本来のルートからは少し西にずれているようだが、この尾根の東側はわりと急に切れ込んでいて、そちらに道があるとは思えない。
よくわからないまま強引に下ってみたが、本来のルートからはさらにはずれていくので、ヤブを適当に東側に向かって進んだが、なぜか切れ込んだ沢が見える。
結局ヤブをかき分けて鉄塔の所に戻った。そして赤テープのある場所まで戻って、もっと東へ向かう道があるのではないかと探してみたが、それらしい踏み跡は見あたらず。
鉄塔からの斜面は植林で、人手が入っている。下生えはあまり無いので、行こうと思えばほとんどどこでも行ける。
それらしい雰囲気の方向へ下ってみるが、やはり gps のルートからははずれる。
またまた鉄塔まで戻って、何となくこれがルートではないかと思える踏み跡を発見して、そこを下った。ここも gps のルートからは西に外れていくが、もうここくらいしか考えられない。
少し下ると下の方に車道が見えてきた。はやり西側の谷に下りてしまったと思ったが、もはやまた登り返してルートを探す気持ちにはなれなかった。
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時間は11時。今日は適当なところで切り上げてバスで戻るしかないと思った。
ひとまず道路脇に腰を下ろして、おにぎりで休憩する。
地図を見るとこの車道はR367と鯖街道で走る車道の間に位置していて、鯖街道の車道に出るにはまだそこそこの距離がある。しかも出るのは平良より北で、そんな所に出たら鞍馬まで行くのも大変だ。
北へ向かうと朽木に出られる。これなら距離的にも問題無さそうだが、それではあまりにつまらない。それに、今日のコースはぜひ再挑戦したいが、ロストした場所の確認をしておかなければまた同じことを繰り返しそうだ。
登山地図を見たところ、今休んでいるあたりから本来のルート上の大彦峠へ出る道がある。これを辿って峠へ出て、そこから北上すれば今日来たルートにどこかで合流できる。そうすれば間違った箇所がわかるはずだ。
そう考えてこの道へ行こうとしたのだが、これがまたさっぱりわからない。地図で見る限りではまさにこのあたりから東へ道が書かれているのだが、うろうろしたがそれらしい道も道標もまったく見あたらない。
ただ、このあたりの山肌も植林なので、尾根状のところを強引に東へ向かって登って行った。結構な急登だったが、期待通り20分ほどで稜線の本来のルートに合流した。
ここから南に向かってせめて白倉岳だけでもという考えもチラッと浮かんだが、梅の木からのバスの時間もまったくわからないし、それに何と言っても今日のミスの原因をはっきりさせておかなければならない。
と言うことで本来のルートを逆に戻ることにした。大彦峠はすぐだった。
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登山地図にあった車道からのルートは、もっと北にあったのかも知れない。
しばらく登ると送電線の鉄塔に出た。うろうろ迷った場所とは明らかに違う。つまり鉄塔に出た時にはすでにルートをはずしていたのだ。実は gps でも少し西側にずれてはいたのだが、それまでのテープ表示などなどでそこがすでに違っているという考えは浮かばなかった。
さらに登って行くと gps のトラックに近づいてきた。ちょっとしたピークを越えて少し下った所で、gps のトラックに合流した。
左側を見ると赤テープが2カ所見えた。
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あのテープに導かれて進んでしまったのだ。あのトラバース道だ。昨秋の大会ではここは北上しているので、それならまず間違うことはない。
間違った場所がはっきりと特定できて、気分がすっきりした。これで次回は大丈夫だろう。
戻る時に鉄塔から北の方向を眺めると、先ほどうろうろしていた箇所が見えた。
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向こうの尾根の鉄塔で迷っていたのだ。
大彦峠からはR367の岩瀬に下りることにした。そしてR367を梅の木まで行こう。そうすれば出町柳へのバスがある。ただ、一日に2本しかなく、時間はまったくわからない。いずれにしても夕方だ。結構待たなければならないだろう。
UTMF を意識して、車道は普段よりはちょっと気合いを入れて走った。このところ車道の下りなどで思い切った走り方がぜんぜんできなくなっているので、そのあたりを少し練習しようと思った。とは言ってもキロ5分半くらいのペースだが。
岩瀬に出たのはほぼ午後1時だった。ここからは前方左に蛇谷ヶ峰。
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右には釣瓶岳が望める。
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R367は交通量が多い。こんな道を走るのはうんざりだが、ここはロードの練習と割り切って、緩い登りでキロ6分少々、下りでは5分後半くらいのペースで梅の木を目指した。このままのペースで何時間も走り続けるのはムリだが、これくらいは巡航速度と感じられるようにはしておきたい。
1時間少々で 10km ほど走って、午後2時過ぎに梅の木に到着した。ここでのんびりバスを待とうと思った。
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が、バスの時間を見てみると、出町柳行きは何と5時過ぎ。いくら何でもこれは遅すぎる。しかし堅田行きが3時43分にあるらしい。これで帰ることにしよう。
停留所のそばの休憩エリアの自動販売機でコーラを買って、トイレ脇のベンチに座ってサンドイッチを食べた。
そしてこのあたりでのんびり時間をつぶそうと思ったのだが、持って生まれた貧乏性で、何もせずにぼんやりと時間を過ごすということができない。かと言って、もはや気持ちも切れているので、もう一度走ろうという気分にはなれない。
そこで、時間つぶしとバス代節約を兼ねて、南を目指してR367を歩くことにした。
結局、中村の学校前まで 5km ほどを1時間ほどかけて歩いた。バスの時刻まではまだ20分ほどあるが、この先を目指すとバスに追い越されてしまう可能性があるので、ここでバスを待つことにした。
何とも締まらない一日だったが、まぁこんなこともあるだろう。

音の花温泉マラニック

昨日はクラブの有志恒例の音の花温泉マラニックだった。
昨年はヒザの故障で不参加だったので2年ぶり。このところ連日の雨だが、昨日だけは絶好の好天だった。
UTMF 出場が決まってから、個人練習も少し気合いが入っている。ただしスピード練習のようなものではなく、普段の軽いジョグの時に若干スピードを上げること。特に下り坂では意識してスピードを上げることだ。
昨日は河内森駅の集合だったが、いつも通り家からジョグで行く。朝7時過ぎに選挙を済ませて、11km あまりをおおむねキロ6分くらいのペースで河内森駅へ行った。
このマラニックはクラブ全体の行事ではなく、一部有志だけで行っており、そのために参加メンバーのレベルはなかなか高い。
マラニックと言うものの、先頭の方は結構なスピードのトレランという感じで登り坂も走って行く。
せっかくなので私は練習モードで行くことにした。
まずはほしだ園地に入って、星のブランコを渡り、飯盛霊園へ向かう。一人なら歩くような登りもジョグのリズムで行く。
堂尾池への登りもジョグで上がりきる。
室池を越えて、阪奈道路のコンビニで大休止。ここまででおおむね 20km くらい。家からスタートした私にとっては半分くらいだ。
持参したドーナツをほうばるが、これまで結構頑張ってきているので、これだけで最後まで行けるかどうか若干不安を感じた。しかしこれからは鳴川峠からの下りを除いてはほとんどが舗装道路でアップダウンもきつくないので、何とかなるだろうと思った。
少しトレイルを行って、舗装された生駒のハイキング道路へ入る。一人の時はトレイルの方へ行くのだが、昨日はみんなに合わせて舗装道路を行く。こちらの方が距離は長いが、今日は練習モードだ。
ずっと先頭グループで行く。いつものショートカットもせずに、一気に登り切る。一人では絶対にできないようなペースで走り続ける。まるで生駒チャレンジの大会に参加しているような気分だ。ただし下りはみんなそれほど飛ばさない。
暗峠を越えて、府民の森の休憩所で小休止。ちょっとガス欠ぎみになってきた。
この後、展望エリアへの登りに入るが、このあたりから明らかな疲労感を感じてきた。疲労と言うよりはエネルギー切れだ。空腹感が襲ってきて、力が入らなくなってきた。
口に入れられるものは小さなクエン酸タブレット一つと残りわずかのスポーツドリンクのみ。後は下りだけなので、頂上エリアでこれらを口に入れる。
鳴川峠への下りになるといよいよあやうくなってきた。明らかなエネルギー切れの症状で、頭が少しぼうっとして目の前が白んで見える。連日の雨で道がぬかるんで滑りやすいので、余計に負担がかかる。
鳴川峠からの下りはさらに道がどろどろのずるずるで、ここはいつもこうなのだ。
距離的には千光寺まではもうわずかだが、千光寺から音の花温泉までのロードが残っている。このロードが走れなくなると大幅に遅れてしまうので、何とかそれだけは避けようと、山道はもう早歩きくらいにしようと思った。
途中で湧き水が取れる所があったので、これ幸いと水で空腹感をまぎらわせる。
前回はトップスピードで駆け抜けたフラットな部分もスロージョグという感じで、ようやく千光寺に到着した。
ここはそこそこの観光地なので、きっと自動販売機くらいはあるだろうと探してみたら、案の定小さな自動販売機が見つかった。
なるべくカロリーの高そうなものということで、アズキ入りおしるこというのを飲んで少し回復した。これだけではまだ先が不安なので、甘そうなミルクティーも買って、これを手に持って飲みながらみんなを追いかけた。
ここが走れなかったらどうしようと思っていたが、何とかそれだけは避けられた。
少し遅れていた二人に追いついて、ようやく這々の体で1時半頃に音の花温泉に到着した。
一人だったり、キャノンボールランのような時には絶対にやらないようなスピードで行ったので、この結果は当然と言えば当然かも知れない。ただ、このところは『ちょっとやばいな』と感じると、その後急速にパフォーマンスが落ちてしまう。
元々あまりエネルギーを蓄積できない体質のように感じているが、それがさらに進んでいるような気がする。
UTMF などでもいい結果を出している人はたいていエネルギー補給をしっかりやっていて、時計はそのために持っているというような人さえいるくらいだ。
昔はフルマラソンは水とスポーツドリンクだけで走っていたし、六甲全山も大福一つくらいで走っていたので、その頃のイメージがどうしても拭いきれなくて、ついついあまり補給せずに行ってしまうことがあるのだが、もはやそういうやり方ではダメということをはっきりと認識させられたマラニックだった。
今朝になっても筋肉痛のようなものはほとんど無いので、やはりエネルギー切れだったと思う。
まだまだ準備時間がたっぷるある時期だったので、こういう経験ができて良かったと思う。