白馬岳

週末の天気予報は今ひとつだったけれど、直前になって日曜日(8/25)の白馬地域は晴れ間も期待できそうになってきた。

と言うことで、このところ続けて敗退している白馬岳へ向かうことにした。

何度目の白馬岳かよく覚えていないのだけれど、初めて登ったのは高校1年生の時。中学校のワンダーフォーゲルクラブの夏山にOB面して連れていってもらった。蓮華温泉に下山して、露天風呂に入ったのを記憶している。

今回は白馬岳だけではもの足らないので、白馬三山を縦走して猿倉へ戻ってくるという計画にした。

土曜日の昼前に家を出て、420km ほど走って猿倉に到着した。

暗くなってから一時本降りの雨になったが、夜中にトイレに出た時は雨は止んでいた、ただし星はほとんど見えなかった。

朝2時に起きて、カップ麺とおにぎり、コーヒーで朝食を済ませて、2時52分に駐車場を出発した。星はチラホラ。

猿倉荘の前を通って少し登山道を上がって、林道に合流して少し行くと小日向山(おびなたやま)からの道に出会う。ここに下りてくる予定。

歩き出して1時間足らずで白馬尻小屋に到着。

小屋の前にあった案内板によると、大雪渓は下部は雪渓に入らずに右岸の秋道を行くとのこと。3年前に来た時もそうだった。

できれば夜が明けてから大雪渓のエリアに入りたかったのだけれど(3年前に暗闇の大雪渓で敗退しているので)、夜明けまではまだ1時間以上ありそう。

マーキングに注意しながら歩きにくいザレ道を登る。そうしたら何と雨。致し方なくジャケットを羽織って、ザックカバーをつけた。

白馬尻から25分ほど登ったら、雪渓にロープが張られている場所に出た。

これより上には行くなという印だと思う。しかしロープの先は雪渓が崩れている。ロープ伝いには進めない。

悩んだ末、少し下で雪渓を渡ることにした。チェーンスパイクを着ける。

雪渓を渡ってモレーンに這い上がって、そこから上に向かった。5時頃になってようやく辺りが見渡せるようになってきた。

ようやくまたマークを発見して、ザレた斜面を上がる。まだ上に小雪渓があるのでチェーンスパイクは履いたまま。

雨が止んで暑くなってきたのでジャケットを脱いだ。ふと振り返ったら戸隠連山の向こうから御来光。

天候も回復してきて、気分は上々。

しかし好天は長くは続かなかった。ほどなくまた雨。ジャケットを羽織る。

危うく違う沢に入り込んでしまいそうになったけれど、すぐに戻った。

雪渓を眺めると、どうも雪渓上にもルートがある模様。しかしそれも間も無く終わりなので、そのまま土道を行く。

ミヤマトリカブト。

雨は少しで止んだけれど、風が出てきたのでジャケットは着たまま進む。

岩室跡。

このあたりから下山者とすれ違うようになってきた。小雪渓はもう雪は無さそう。

シナノキンバイ。

6時41分、ようやく白馬頂上宿舎に到着した。

風が強くて寒い。雨具のパンツも履く。上は薄いジップシャツの上に雨具のジャケットだけなので寒い。薄い中綿ジャケットは持ってきているけれど、もうすぐ山頂なのでこのまま進む。

ウサギギク(?)。

稜線に出たら一段と風が強くなった。しかも眺望はまったく無し。もう白馬三山縦走は止めようという気分。

白馬山荘は通過。

7時16分、白馬岳山頂(2932.2m)に到着した。

写真を撮ったら早々に退散。白馬山荘に入って少し休憩した。ちょっと総菜パンをかじったけれど、あまり食欲が無い。

寒さは中綿ジャケットを羽織れば何とかなりそうに思うけれど、何せ眺望がまったく無い。こんな条件での稜線縦走は耐寒訓練にしかならない。往路を下山という判断に迷いは無かった。この稜線は何度か歩いているのでこだわりは無い。

稜線をはずれると風はマシになった。コオニユリ(クルマユリ?)。

チシマギキョウ。

ハクサンフウロ。

上から眺める大雪渓。暑くなってきたので雨具を脱いだ。

チェーンスパイクを履いて大雪渓に下りる。

しばらく下ったら、朝に迷った場所に出た。

写真ではよく見えないけれど、この真ん中あたりに向こう岸から手前に向かってロープが張られている。私はこの写真の左の下あたりを対岸にトラバースしたのだけれど、実はこの右側の斜面にマークが続いていた。

10時3分、ようやく白馬尻小屋まで戻って来た。

ここで腰を下ろしておにぎり休憩にした。林道終点まではあと少し。

エゾアジサイ。

サンカヨウ(?) ← 多分違う(8/28)。

長走沢(ながしりさわ)。

10時50分、猿倉荘に戻って来た。

まだ昼前。とは言っても3時前に出発しているので8時間歩いた。満足とは言えないけれど、標高差1700mを往復したのでまぁそれなり。

荷物を整理したら、一度行きたいと思っていた「おびなたの湯」に向かう。

小さな露天風呂だけれど、なかなかいいお湯でした。

馬ノ鞍峰

昨日(8/12)、何処へ行くかは元々気持ちは決まっていた。二週連続の台高山脈。 

前登志夫氏の「吉野紀行」を読んでから後南朝の歴史、特に自天王に興味が惹かれて、先週の白鬚岳の後も自天王ゆかりの金剛寺に寄るつもりだった。

実はほんのすぐそばまで来ていたのだけれど、金剛寺の場所を錯覚していて、本来の場所の反対側を眺めて見あたらず、諦めて帰ってしまった。

そして三之公(さんのこ)のかくし平もぜひ訪れてみたいと思っていた。

そのためだけにわざわざ川上村の山奥まで行くわけにはいかないので、馬ノ鞍峰を目指す。馬ノ鞍峰だけではもの足らないと思うので、さらに足を延ばして池小屋山までピストンしようと思った。

そして下山後は入ノ波(しおのは)温泉。そして金剛寺にも立ち寄る。

こんな欲張りな計画を立てて、朝3時半に家を出た。

先週と同様に途中でカップ麺とおにぎり、そしてコンビニコーヒーで休憩を取って、三之公林道の終点を目指す。

入ノ波温泉までは先週走っているので気分的には余裕がある。しかしその先、三之公林道に入ると道は険しくなってきた。が、どういうわけか結構車が道路脇に停まっている。河原でキャンプしている人たちがいる。

そして何と、フロントガラスに雨粒が落ちてきた。まさか・・・。台風の影響? そう言えば前日の天気予報で近畿南部に雨マークが出ていたような気がする。

ほぼ3時間かかってようやく三之公林道終点に到着した。運転にも疲れて、さらに雨。正直、これで池小屋山を辞めるいい口実ができたと思った。



念のためにと持ってきたザックカバーをつけて、ライトジャケットを羽織って6時47分に出発した。

まずは上の写真の左にある階段を上がって、登山道に入る。

さっそく木の橋が出てきた。雨で濡れているので滑る。このあと10箇所以上の橋があったが、帰りは下りになるので心配だ。

少し歩くと暑くなってきた。樹林帯なので雨はそれほど強くは当たらない。中から濡れるか外から濡れるかの違いだけなので、ライトジャケットを脱いだ。

池木屋山には行かないので時間的には余裕がある。明神滝に立ち寄る。なかなか立派な滝。

結構しょっぱい箇所が続けて出てくる。雨で足元が滑るので緊張を強いられる。まさかこんなに厳しいとは・・・。今日もポールは持ってきていない。

出発して1時間10分ほどでかくし平の入り口に到着。

この道標の矢印がどこを指しているのか良くわからず、対岸にある細いトレースに向かった。しかしほどなく消滅。戻る時に、来た道がよくわからず、沢に下りる時に苦労した。

8時14分、出発して1時間半で三之公行宮跡に到着した。

右に建っている標柱の文言は、「文安五年(1448)、尊義王(小倉宮皇子)は、神璽を奉って自天王と忠義王を連れ、都から三之公へ潜居された。尊義王は、川上郷民の助けを借りて、吉野朝復興を画策したが病で倒れられた。尊義王が北朝方を避け、八幡平から移り住んだ御所の跡である。」

さらに進んで沢を対岸に渡ると「尊義親王御墓」の標識。あたりを見渡してみたけれどそれらしいものは見あたらない。帰りにじっくり探そうと思って先に進む。

このあと、稜線までの斜面はなかなか急で、おまけに雨で滑りやすくて苦労した。下りが思いやられる。これまでもずっと、杖になるような木がないかと探していたけれど、体重がかけられそうなものが見つけられなかったが、稜線に出る少し手前でようやくいいものを発見。ちょっと一安心した。

8時40分、稜線に出た。

台風の影響か、南側から強い風が雨粒を伴って吹き付ける。寒いのでまたライトジャケットを羽織る。

ヒメシャラ。

急登を上がって、9時10分、馬ノ鞍峰(1177.7m)に到着した。

寒いので写真だけ撮って滞在1分で帰路についた。

ちょっと様子が変と思ったらロストしていた。トラバースでルートに戻った。

急斜面の下りは杖に助けられた。これが無かったらかなり苦労したと思う。ひょっとしたら危なかったかも。

10時に「尊義親王御墓」の標識まで下りてきて、再度じっくりと探してみたけれど、結局見つけることができなかった。帰ってからガイドブックで調べたところ、西側の斜面を少し上がっていかなければならないようだった。そんな標識は無かった。

そのあと沢筋でまたプチロストしたけれど、先週の教訓でテープマークのある所まで戻った。

何か足がかゆいと思ったらカーフサポートに血がついている。ヒルにやられていた。ヒルが多いというのは聞いていたのでカーフサポートの下にはヒザ下までのストッキングを履いていたけれど、ほんのちょっと素肌が出ているヒザのちょっと下あたりがやられていた。

かくし平でおにぎり休憩にしようかと思っていたけれど、小さなアブやヒルがうるさいので、もう一気に下山してしまおう。

滑りやすい木の橋も杖のおかげで何とか渡ることができた。これからはポールは必ず持つようにしようと思う。

途中、沢筋に岩場を懸垂で下りている人がいるのが見えた。この沢は沢登りをやる人がいるというのは聞いていた。しかし何でまたこんな雨の日に?

11時前、無事戻ってくることができた。もう1台、車が停まっていた。おそらくあの沢屋さん。何と品川ナンバーだった。

着替えのためにカーフサポートを脱いだところ、何と2箇所にヒルがついていた。実は帰ってから汚れ物を洗濯したところ、洗濯機にヒルがへばりついていた。

さて、一息ついたら入之波温泉へ。

こんな場所の温泉に来る人がどれくらいいるのだろうかと思っていたが、実は車の置き場に困るくらいの人で、相当な人気湯のようだった。

お湯は有馬の金の湯のような茶色。温度はぬるめ。中の雰囲気もいかにもひなびた秘湯という感じで、人気があるのがわかるような気がした。

そして、今日最後の目的地の金剛寺へ向かう。

今回はすぐに場所はわかった。車を停めた場所のすぐ横に石の階段があって、それを上がると本堂への石段が続く。

ここを上がると本堂。

ここはかの役行者の開基と伝えられている。

裏手には自天親王神社。

生前の自天王を偲ぶ「御朝拝式」という儀式が毎年2月5日に行われている。五百数十年にわたってただの一度も途切れることなく続けられている。

私はただの観光資源と化した「○○祭り」とやらにはまったく興味を感じないけれど、こういうのは一度見てみたいと思う。

自天王の墓は石段をしばらく上がった場所にあるそうだけれど、入り口が閉じられていて行くことができなかった。ただし宮内庁は上北山村の瀧川寺を陵としている。

見損ねた箇所がいくつかあるけれど、それなりに満足のいく一日でした。再訪するかどうかは????

灼熱の陸上競技場

この三連休は栂海新道へ行くつもりだった。

片道コースなので、私にしてはめずらしく往路の電車の指定券まで買っていた。

ところが先週、思いがけない事態が発生して、この週末はそういう遠出はできなくなってしまった。せっかくの好天だと言うのに・・・・。

で、今日は競技場での練習会に行ってきた。

朝から気温が高く、9時でも30度を超えていたのではないだろうか。

暑さのせいか連休のせいか、いつもいる小学生の団体がいなくて、他の利用者も少なかった。

今日の練習メニューはインターバル 1000m × 5、つなぎ 400m。競技場での練習会のメニューは基本的にスピード練習だけれど、私はもはやそういうスピード練習を必要とするような大会には参加しないので、個人的に 10000m をキロ5分半くらいで走って、その後 2000m をキロ4分台にペースアップして終えるようにしている。

しかしこの酷暑ではそういう持久系の練習はきつすぎるし、それに危ない。

なので、鈍足ながらみんなと一緒にインターバルをやることにした。

ちょうど 1000m を5分前後くらいのペースで5本走った。昔なら単なるジョグのペースだ。

来年の東京オリンピックはこういう環境で競技が行われるのだろう。死者が出るのではないかと懸念せざるを得ない。

家までの帰り、穂谷川沿いの遊歩道では時折熱風が吹き付けてきた。

さて、明日はどこへ行こうか。最低でも 1000m を越えないと単なる耐久登山になってしまいそう。

白鬚岳

6月に行った池木屋山のルートが非常に良かったので、また台高山脈へ行こうと考えていた。

テント泊の縦走は大変なので日帰りできる山ということで、白鬚岳の周回に行くことにした。

日曜日(8/4)の朝4時半に家を出て、奈良県川上村の神之谷(こうのたに)へ向かう。

いつものパターンで途中でカップ麺とおにぎり。そしてコンビニコーヒーで休憩を取って、google のナビに従って走っていたが、どうも様子がおかしい。入之波(しおのは)温泉まで来てしまっている。

登山地図を頼りにしばらく戻って、柏木から林道に入った。しかし登山口がよくわからない。

登山用の gps を起動させて現在位置を確認して、何とか登山口にたどり着いたが、駐車できるスペースはロープが張られて駐車禁止になっている。

仕方無く路肩にちょっとしたスペースのある場所に路駐した。他には車は無い。こんな所に停めておいて大丈夫だろうか・・・。

準備を整えて出発したのは7時40分だった。

登山道は駐車禁止のロープの林道を入って行く。

しばらく沢筋を行く。

きれいな滝。無名?

このあたりから道が険しくなってきた。滑りやすく、片側が切れた急斜面が続く。

最後の水場。

出発して1時間5分ほどで稜線に這い上がった。標高は 1000m を越えた。なかなか厳しい登りだった。下りでなくて良かった。

稜線に上がってからも道は険しい。次から次へとロープが出てくる。

9時9分に小白髭岳(1282m)を通過。

大峰はあまりはっきりは見えない。

白鬚岳がだいぶ近づいてきた。

急斜面は手を使って登る。

その時、ふと見たら目の前にマ、マムシ〜〜。手が届くくらいの距離。こちらをじっと見ている。

刺激しないようにしばしじっとしておいて、襲ってこなさそうな雰囲気になってからじりじりと離れる。

少し離れてから写真を撮ったけれど、残念ながらうまく撮れていなかった。

こんな所でマムシに噛まれたら生きて帰れる可能性は少ない。ポイズンリムーバーは持ってきているけれど、そんなくらいでは毒を吸いきれないだろう。

これまで登山者には一人も会っていないし、このあと誰かくるかどうかもわからない。おまけに携帯は圏外。

あやうくココヘリ(小型の電波発信機。ヘリ捜索用のため)のお世話になるところだった。

9時46分、出発して2時間5分で白鬚岳(1378.2m)に到着した。本日の最高峰。

ここでおにぎり休憩にして、周回コースへ向かう。下り始めはルートがわかりにくかった。

道というほどしっかりしたものは無く、たまにテープマークが出てくるくらい。ただし尾根スジはわりとはっきりしている。

白鬚岳への登りほどではないけれど、岩っぽいごつごつしたプチピークが続く。

白髭岳から50分ほどで 1168m ピーク。

しばらく下った所で写真を撮ろうと思った時に gps の画面が目に入った。何と、ロストしていた。あわてて戻ったら、間違ったのは 1168m ピークだった。

11時17分に切原(1131.9m)に到着した。ここで小豆モチ休憩。

切原を過ぎると道はこれまでよりははっきりしてきて、穏やかになってきた。1時前には下山できるかなと思いながら下って行った。

しばらく下ると林業のワイヤーが出てきた。もうすぐショウジ山。

11時53分、ショウジ山(984m)に到着。

このレール沿いに下りられるけれど、林道歩きはおもしろくないのでこのまま稜線を下る。

次第に下りが急斜面になってきた。今日はポールは持ってきていない。

所々にある赤テープを目印に下りてきたけれど、トレースが無くなって進む先がわからない。gps では本来のルートを少しはずれているようだ。

本来のルートに向かう方向に強引に行こうとしたけれど、倒木などでなかなかうまくトラバースできない。

斜面を見下ろしてみて、このまま一気に下ってしまおうと思った。

何とかずり落ちながら、下の方のブルーシートのある場所を目指して下った。

ブルーシートまで来たら道があるのではないかと期待して、確かにかすかな踏み跡はあったけれど、これもすぐに消えてしまった。

本来のルートからはさらに離れている。もうこのまま下るしかない。

地形図では沢沿いに道があるようなので、それに期待して下る。

何とか道の痕跡のような所まで下りてきた。

このままこの道が車道まで続いてくれることを祈りながら歩いた。土砂で崩れていやらしい箇所も何度かあった。

あと少しというところで堰堤が!!!。

万事休す。仕方無い。高巻きのためにまた斜面を這い上がる。

下の方は傾斜が急なので、傾斜が緩む所まで上がる。

しばらく上がったら、同じような人がいるのか、林業のためなのか、かすかな踏み跡が出てきた。これもあぶないトラバースが何度かあったけれど、ようやく本来のルートのテープに合流した。しかしここも道というほどはっきりしたものではなく、テープが無ければ見過ごしてしまいそうなかすかなものだった。

午後1時40分、ようやく林道に下り立った。ショウジ山から2時間近くかかってしまった。

ここから車を置いた場所までは5分足らずだった。今日一日、まったく誰一人出会うことが無かった。

こんなに追い込まれた気分になったのは本当に久しぶりだった。最悪、登り返せば何とかなるとは思っていたけれど、もうほとんど終わった気分でいた後にその選択はなかなか取れない。

恐いのは急斜面のトラバースで足元が崩れること。頭などを強打して気を失ったりしたら救助を求めることもできない。いずれにしてもこのあたりは携帯は圏外。何が何でも自力で下山しなければならない。

想定外のハプニングは多少であればいい思い出になったりするけれど、今日はそのレベルを超えていた。林道に出た時は胸をなで下ろした。

帰りは杉の湯の温泉でゆっくりして、6時前には家に帰ってきたけれど、どうもすっきりしない気分をぬぐえない。

やはりもっと早めに元に戻るべきだった。事故になっていても不思議ではなかった。運が良かったとしか言いようが無い日だった。

大正池マラニック

昨日(7/28)は今月最後の日曜日なので、月イチのロングトレイルで伏見稲荷から京都トレイルを鞍馬まで行こうと考えていた。

ところが土曜日の練習会で、この日にクラブのマラニックがあるということを知った。マラニックがあることは知っていたけれど、行くつもりがなかったのでこの日ということをまったく意識していなかった。

コースは3年前に行ったマラニックとほぼ同じ。今年のクラブの合宿は井手町の大正池でやるので、その下見をかねてという企画。

みんなと一緒に走るのはもうしんどいので辞めていたけれど、練習という位置づけならいいかも知れないと思った。距離がちょっと短いけれど、前回と同様にスタートのJR三山木駅まで走れば15kmほどになるし、アップダウンもそれなりにあって、一人なら走れないような道も走って追い込めるかもと思って、久しぶりに集団走に参加することにした。

家からJR三山木駅までは約14km、1時間40分ほどかかった。氷室の峠越えは結構しんどかった。

総勢13名が集まった。

8時40分くらいに出発した。今日は暑くなりそう。私は家からここまで走っているので、すでに汗びっしょり。

木津川を渡って、ちょっと川沿いを行ってからしばらく車道を走って、勤労者福祉会館でトイレ休憩。

そして万灯呂山(まんどろやま)展望台を目指す。

何とか走れるくらいの登りがずっと続く。一人ならくじけそう。途中の展望箇所から西側の生駒方面。

さっきの分岐から25分ほどで展望台に到着した。

宇治田原方面の展望。

少し戻って、大正池に向かう。

このあとすぐに下りの未舗装路になったように思っていたけれど、実はまだしばらく車道の登りだった。

15分ほど走ってようやく未舗装路。

展望台から1時間以上かかって、ようやく大正池グリーンパークに到着した。

コーラで水分補給して、その後、合宿の時の練習コースの下見をして、さらにまた炭酸飲料の水分補給をして、一休温泉への山道に向かった。

いよいよ艮山(うしとらやま)への山道に入る。

ところがこの道に入るととんでもない障害物群が現れた。

昨秋の台風の影響に違い無い。しかし行くしかない。

道が完全に消失していて、gps のおかげで何とか踏み跡に合流できた。

12時53分、艮山(443.7m)に到着した。

しかしこれから先も甘くはなかった。下るにつれて次第に踏み跡が怪しくなってきて、古いテープは残っているものの、もはやほとんど人が歩いていない。

ヤブをかきわけて、ようやく沢筋に下り立った。

何度か沢を渡る。ジャブジャブ行くしかない。

最後は荒れた林道を走って、2時20分、ようやくR307に出た。

ここはちょうど上方温泉一休の真ん前。ようやくのゴールでした。

その後、バスで京田辺駅に出て、いつもの王将で打ち上げ。私はだいたいはビールは1本しか飲まないのだけれど、さすがに今日は2本飲みました。

総距離は37kmくらいだったけれど、一人では走れないような所も走れたので、練習にはなったように思う。

伊吹山

日曜日(7/21)は講座で伊吹山へ行ってきた。

JR近江長岡駅からバスで伊吹山登山口へ。バスは通勤ラッシュ並みの混雑だった。天候は今ひとつとは言え、このあたりでは唯一の百名山なので休日は混雑する。

三之宮神社から出発。

「ケカチの水」は水量少なし。

30分ほどで旧ゲレンデ下に到着。一合目。

旧ゲレンデ斜面を登って三合目へ。

ハクサンフウロ(ヒメフウロ?)。

五合目から上部を眺める。六合目の避難小屋の上はガス。

足元には琵琶湖。

六合目の避難小屋。はたしてどういう人が利用しているのだろう。

イブキジャコウソウ。

カワラナデシコ。

次第に傾斜が強くなってきて、しかも濡れていて滑りやすいので要注意。あと一息。

神社から4時間近くかかってようやく山頂直下に到着した。

イブキトラノオ。

ヤマトタケルの像。

午後1時15分、山頂(1377.3m)に到着した。

だいぶ時間がかかったので、往路を下るのは止めてスカイテラスからバスで下山にする。最短コースでスカイテラスへ。

シモツケソウ。

イブキボウフウ。

ホタルブクロ。

その後、スカイテラス2時半発のバスで関ヶ原に下山した。

白山三峰

この三連休は天気が良ければテント泊で遠出しようと楽しみにしていた。しかしながら生憎の連日雨予報。しかしせっかくの三連休にどこも行かないというわけにはいかないし、生駒の日帰りで終わらせるわけにもいかない。

土曜日は陸上クラブの練習会に行って、少し天気が回復しそうな月曜日(7/15)の一日に賭けることにした。

行き先に困った時はやっぱり白山。ここ何年かは毎年白山に行っているが、今年はまだ行っていない。それどころか今年はまだ大きな山に一度も行っていない。ゴールデンウィーク前半に白馬乗鞍岳に行ってはいるけれど、あれは行ったうちには入らない。

と言うことで、久しぶりに行きたいと思っていた平瀬道を登ることにした。そして天気が悪くなければ三峰の周回。

中学生の時に学校のワンダーフォーゲルクラブに入って、最初に行った大きな山が白山だった。中学2年の夏で、別当出合から登って室堂に泊まって、翌朝御前峰に登ってから平瀬道を下った。ほとんど雨だった。

山スキーでは白山東面は何度か行っているけれど、平瀬道は中学以来なのでほとんど50年ぶり。記憶などあろうはずも無い。

その頃は大遠征の気分だったけれど、今や車で4時間くらいで登山口まで行けてしまう。

平瀬から林道に入る。ここは山スキーの時はザックとスキーをかついでマウンテンバイクで2時間近くかけて登った道。山スキーの時期はまだ林道は車では入れない。車でも30分くらいかかった。あんなことはもう二度とできない。以外と下りてくる車が多くて、すれ違いに難儀した。今度の車は車幅が広くて、こういう時は困る。

5時過ぎに大白川ダムの駐車場に着いた。小雨。

一人宴会で夕食を済ませて、8時前にはシュラフにもぐった。以外と暖かい。外は雨。

朝は3時に起きた。雨は止んでいた。しかしここで心配していたことが起こった。ライターの火が点かない。ライターは2個用意していたのだけれど、いずれも同じくらいの時期に買ったもので、ガスの残量が乏しかった。

わかっていたので来る時に買おうと思っていたのが、すっかり忘れてしまっていた。昨夜はかろうじて点いてくれて、そのまま消さずに夕食を終えた。

昨秋の白山でもコンロの不調で朝にお湯が沸かせなかった。原因は違うとは言え、またまた白山での不覚。致し方なく、おにぎりと行動食のドライマンゴーで朝食を終えた。

3時43分、駐車場を出発した。まずは登山口へ。

最初は木の階段が多くてあまり楽しくない。

歩き出して1時間もしたらすっかり明るくなった。登山道がしっかりと整備されていて助かる。

展望の開けた場所から御前峰(左)と剣ヶ峰(右)が望めた。行きまっせ。

いつものことですが、白山は活火山です。

ニッコウキスゲ。

キヌガサソウ。

真新しい鎖場。

5時半に大倉山避難小屋に到着した。標高2000mを越えた。

コイワカガミ。

ミヤマキンバイ。

標高2400mくらいになると視界が開けてきて、御前峰がすぐそこ。

バイケイソウ。

ハウサンフウロ。

ヨツバシオガマ。

室堂が見えた。ラジオ体操の音楽が流れてきて興ざめ。

6時47分、出発からほぼ3時間で室堂に到着した。ここでどら焼き休憩にして、御前峰に向かう。

クロユリ。

7時24分、御前峰(2702.1m)に到着。

雲がかかってアルプスの展望は望めない。山頂がちらっと出ているのはおそらく北岳。北アルプスは雲の中。

剣ヶ峰。

油ヶ池と大汝峰。

さて、剣ヶ峰を目指します。

7時55分、無事剣ヶ峰(2677m)に登頂。

最後の目標は大汝峰。ショートカットしようとしてハイマツ帯に阻まれて、結局ウロウロさせられることになってしまった。

8時40分、大汝峰(2684m)に到着。

大汝峰から見る御前峰(右)と剣ヶ峰(左)はいつも素晴らしい。

これで今日の課題はすべて終了したので、室堂に戻る。イワウメ。

あとはひたすら戻るだけ。室堂は雑踏なので避けて、平瀬道に入った所でおにぎり休憩にした。

帰りは花の写真を摂りながら下った。実は上の花の写真は大半が下りで摂ったものです。早朝はあまり咲いていないので。

平瀬道の下の方でギンリョウソウ。

その後、何かエンジン音が聞こえると思ったら、ブッシュ苅りをしている男性二人に出会った。本当にありがたい限りです。厚くお礼を述べておきました。おかげで朝は夜露で身体の右半分がびしょびしょに濡れたのが、快適に下りることができました。

室堂から2時間少々、11時半に登山口に下り立った。

その後は大白川露天風呂で汗を流して、気分良く帰ってきた。

満足の一日でした。

大文字山

水曜日(7/10)は京都一周トレイルの講座で大文字山に登ってきた。

地下鉄の蹴上駅に集合して、ねじりマンボをくぐる。

義経地蔵。今回初めて気がついた。

道ばたにキツリフネ。

日向大神宮へ。

そして天の岩戸をくぐる。

思案処で休憩。

展望場所から山科方面を望む。

大文字山の山頂(465.3m)で昼食にした。

山頂からの京都市内と西山の眺め。



実は大文字山の山頂は京都一周トレイルコースには含まれておらず、山頂の手前で鹿ヶ谷を下る。

これまでも取りあえず山頂までは来て、少し戻って鹿ヶ谷を下ったのだけれど、昨秋の台風の影響で沢筋はわりと荒れている。

そこで今回はこのまま火床を経由して銀閣寺へ下りることにした。

火床から眺める京都市街。真ん中奥は愛宕山。

そして大の字の左のはらいの部分を下る。

数分くらいで正規ルートに合流した。

銀閣寺。

参道の商店街を抜けて、公衆トイレの所で解散した。

今日はそのまますんなり出町柳まで歩いて帰った。

高塚山

月曜日(7/8)は講座で醍醐の高塚山へ行ってきた。本当は1週間前の予定だったけれど、天気予報の降水確率が高かったので延期になった。

こういう里山の低山は交野周辺を除いてはあまり知らないのだけれど、実はこの山は個人的に来たことがある。

地下鉄の醍醐駅に集合して、しばらく車道を歩く。

醍醐寺の裏のあたり。

右に行くと有料エリアの上醍醐。以前に講座で行った

登山道になると結構な登りが続く。

山道に入ってから1時間少々で横嶺峠に到着した。

お地蔵さんがあります。

醍醐山の方に寄り道する。

10分ほどで醍醐山の山頂(454m)に到着した。

電柱に標識が置かれている。前回来た時はまったく気付かずに通り過ぎた。

横嶺峠に戻って昼食にして、車道を北に向かう。

展望場所から山科や京都南部を望む。真ん中の低い山々は大岩山や伏見桃山城のあたり。

そして高塚山への山道に入る。

ほどなく高塚山の山頂(485m)に到着した。

展望場所から山科の北の方を望む。

そして長尾天満宮に下山した。

来し方を振り返る。左が高塚山。右が醍醐山。

醍醐寺の山門。

その後、醍醐駅に戻って解散した。

たかだか400m程度の山でも上と市街では随分空気が違うことを実感した。

高島トレイル 乗鞍岳から大谷山

野坂山地はあまり歩いたことが無い。記憶にあるのは講座で行った大谷山くらい。

高島トレイルは中央分水嶺に位置していて、ここの北側に降った雨は日本海に流れて、南側に降った雨は太平洋に出る。

7/6は好天は期待できないけれど、本降りの雨が続くということは無さそう。南の方は天候が悪そうなので、北に向かうことにした。

メタセコイアの並木道を抜けて、マキノの登山者用駐車場に車を置く。ここは初めて。まだ1台も停まっていない。

準備を整えて、7時15分に出発した。しばらくは車道の緩い登りで、途中から林道に入る。

次第に傾斜がきつくなって歩きにして、未舗装になってしばらく登って、8時22分に黒河越に到着した。ここには公衆トイレがある。

捕虫網を持った男性が一人おられた。

ここから左が赤坂山への登山道だけれど、乗鞍岳への登山口がよくわからない。何度か行ったり来たりして、ようやく林道の少し先に右に入る道を見つけた。

急な縦溝の道を登り切ると、幻想的なブナ林が現れた。いつクマに出会っても不思議では無い雰囲気。

しばらくこんな感じで、結構走れる。

ヤマボウシ。

コアジサイがたくさんあるけれど、咲いているのはまだごく一部。

黒河越から1時間10分ほど経って、突然車道が現れた。送電鉄塔の管理道路のよう。

高島トレイルにもハシゴがあります。

あと少しで乗鞍岳という所で一株だけササユリ。ササユリはシカの好物とか。

9時49分、乗鞍岳(865.1m)に到着した。展望は無し。

来た道を戻って、黒河越に11時3分に着いて、ここでおにぎり休憩にした。そして後半戦の赤坂山へ向かう。

ここでまた捕虫網を持った別の男性に遭遇。何を捕りに来たのか尋ねてみたら、カミキリムシとのこと。カミキリムシと言っても何百種類もあるそうです。

ジグザグを上がると突然お花畑。キリンソウ?

ヤマボウシの赤花。

11時53分、三国山(876.1m)に到着した。本日の最高峰。

次なる赤坂山へ向かうが、このあたりからちょっと山の雰囲気が変わってきた。乗鞍岳からこのあたりまでは野生の動植物の世界という空気だったのが、人の気配を強く感じるようになってきた。

案の定、何人かのハイカーとすれ違って、さらに中学生のような集団が坂道を駆け下りてきた。非常に危ない。引率者に文句を言ってやろうと思ったけれど、それらしき人はいなかった。

ちょっとリトル比良のような感じになって、明王の禿。

そして12時半に赤坂山(823.6m)に到着した。

展望は今ひとつだけれど、西の方、正面真ん中奥は雲谷山。その右は若狭湾。

ここでちょっと腰を下ろそうかと思っていたけれど、やはり何人かが昼食休憩だったので、写真を撮ったら先に向かった。

粟柄越。

このあたりのブナ林もいい雰囲気。ブナ林は晴れよりも曇っている方がいい。

午後1時21分、寒風(かんぷう)に到着した。

ガスが晴れてきてびわ湖が見下ろせる。

メタセコイアの並木道もくっきり。

正面真ん中に乗鞍岳。

こちらは真ん中やや左が三国山。かぶっていてわかりにくいけれど、その手前に赤坂山。やや右の禿げた部分が明王の禿。

そして南にはこれから目指す大谷山。

一度峠に下りてから登り返して、午後1時41分、今日最後のピークの大谷山(813.7m)に到着した。

寒風まで戻って、ひたすらスキー場に向かって下る。

寒風から40分ほどで、ようやくゲレンデが近づいてきた。

午後2時43分、無事、登山口に下り立った。

あとは車道を下るだけ。「さらさ」の温泉に寄って帰りたいところだけれど、今日は買い物をして帰らなければならないので諦める。

午後2時50分、駐車場に戻ってきた。

約30kmを7時間45分。山の雰囲気も非常に良くて、会心の一日だった。