比叡山トレイルレース試走

今月末、比叡山でトレランレースが開催される。

陸上クラブで今回初めて参加される方がおられて、試走に付き合ってほしいと頼まれた。S女史はかつて大阪国際女子マラソンに10回以上出場されて、国体の山岳競技にも出場された経歴の持ち主で、今でもフルマラソンで3時間半を切る走力を維持されている。昨冬にも京都一周トレイルコースを伏見稲荷から鞍馬まで一緒に走った

実は2年ほど前にも同じような状況で試走している

個人的にはこの2年ほどの間に練習の質も量もかなり落ちたので、はたして自分自身が走れるかどうか不安だったけれど、前回と同じルートを取って、本番50kmのうちの序盤の約30kmを行ってみることにした。

前回同様、叡電の修学院駅をスタートして、雲母坂を水飲対陣まで登って本来のコースに合流する。

爽やかな好天で走りやすい天候。

雲母坂も昨秋の台風の影響で倒木がたくさんあった。

水飲対陣で本来のコースの京都一周トレイルコースに合流して、しばらく南下する。

そして無動寺川に下りて、比叡アルプスを登る。

前回とほぼ同じ、2時間ほどで一本杉の展望台に到着して、ここでちょっと休憩した。ここでようやくびわ湖が望める。

ここからはしばらく東海自然歩道を辿って、延暦寺のエリアを少しかすめて大津の坂本へ下る。このあとの登り返しが大変なので憂鬱だけれど、そういうコース設定なので仕方無い。

比叡山高校のグラウンドのそばからケーブルの延暦寺駅に向けてひたすら登る。

1時間少々の登りでようやくケーブル延暦寺駅に到着した。

ここでおにぎり休憩にした。

人混みの延暦寺エリアを通り抜けて、また京都一周トレイルコースに合流。

そして青龍寺に向けてまた下る。このあたりから脚筋疲労を感じるようになってきた。距離的には25kmくらい。S女史が先行する。

お地蔵さんの所まで下って、横高山への登りにさしかかる。

S女史はほどなく見えなくなった。

黙々と足を進める。予定の大尾山まで行けるかどうか、不安を感じてきた。仰木峠から一周トレイルコースで戸寺へ下山というアイディアが頭をかすめる。

小一時間で横高山麓のお地蔵さんの所まで標高差約500mを何とか上がって、腰を下ろしてどら焼き休憩にした。

このあと、登りらしい登りは横高山までと水井山への登りだけ。いずれにしても標高差はほんの数十メートル程度なので、もう行くしかない。

少しでも歩く距離を少なくするために横高山のピーク(767m)はトラバースでカットして、下りはできるだけ走る。

ふと右の方に目をやると、何か林道のようなものを造ろうとしている。こんな場所にどうしてこんなものが必要なのだろうか。

水井山(793.9m)まで、以前に比べると随分木が少なくなって疎林になっている。

仰木峠からはさらに北に向かう。展望エリアも素通りで、しばらく進むと林道に出た。大会のコースマークのテープが随所に張られているので、それに従って林道をそのまま進む。

そろそろ林道から分かれて山道で大尾山に向かうあたりで、少し不安になって左のかすかな踏み跡に入った。

しかし少し進むとまた林道が近づいてきて、そこで山道に入るコース設定になっていた。

山道に入ってしばらく進むと大尾山(681.1m)に到着した。2時ちょっと前。おおむね前回と同じくらいのタイムだと思う。もっと遅れているかと思ったけれど、それほどでもなかった。

S女史はまだまだ余裕がありそうだったけれど、この先、コースは滋賀県側を行く。しかも電車の駅まではかなり遠い。適当なリタイアポイントがほとんど無いので、コースの下見は前回と同じくここでお終いとさせていただく。レースコースとしてはおおむね30kmくらい試走したが、実はここから先の20kmがかなり厳しいという話も聞いている。

ここから三千院までの下山路もなかなかの難路である。特に下部の沢筋は危険箇所がいくつかある。歩く人も少ないので、あまり整備されていない。

案の定、昨秋の台風の影響と思われる倒木が次々と出てきた。倒木と格闘しているうちに、道がまったくわからなくなってしまった。

あまり斜面を上がりすぎるとまずいので、沢筋に近づいてみたところ、対岸(右岸)に道らしきものが見えた。幸い、まだ水量がそれほどではなかったので、無事、トレースに戻ることができた。

しかしこの先もわかりにくくて滑りやすい所が何カ所かあって、苦労させられた。音無の滝を見に来た人影が見えた時はほっとした。

ゴールデンウィークの好天の日なので観光客が多く、人混みの中をそそくさとバス停に向かった。3時過ぎにバス停に到着して、すぐのバスで出町柳まで戻った。

いつもの百万遍の東山湯に向かったところ、何と金曜日が定休日とのこと!! 致し方なくスマホで近くに銭湯が無いか調べて、ここから数分の別の銭湯に行くことができた。学生街のせいか(京都大学)、以外と銭湯がいくつかある。

打ち上げは王将へ。混んでいたせいもあるけれど、店員の要領が悪くてなかなかビールが出てこなくてイライラさせられたけれど、お腹いっぱいになって帰ることができた。

後半は体力の低下をすごく感じたけれど、帰ってからgpsのデータを前回と比べたところ、実はほぼ同タイムだった。遅かったのは最後の下山で倒木に苦しめられた部分くらいで、横高山への登りも前回も同じくらいのペースだった。

とは言っても、この大会に自分が参加しようとは思わないし、参加しても完走はまずムリだと思う(制限11時間)。今日、大尾山まで7時間半くらいだったので、荷物を軽くしてレースモードで走ったとしても、おそらく12時間以上はかかるだろう。

2年前と今回と、2回試走に付き合ったことになるけれど、それも来年はもうムリという感じ。最後の思い出ということにしておこうと思う。

大台ヶ原

ひょんなことで某旅行社の大台ヶ原のツアーに同行することになった。

大台ヶ原は何十年か前に行ったことがあるはず、という程度の記憶しかないが、今回はメインのガイドさんの補助的な立場なので責任感は若干軽い。メインのガイドさんは実は先月、女性のみの講座に行った時の講師の方。

しかしながら軽いハイキングという位置づけのツアーなので、脱落者が出ることが多いらしい。そういう人を駐車場まで下ろすというのが主たる業務とか。

もちろん大台ヶ原までは貸し切りバスで行くのだけれど、何と天王寺9時発というタイムスケジュール。バスの中か現地到着後に弁当の昼食を取って、それから出発ということになる。

幸い、好天の元、9時ちょっと過ぎに天王寺を出発した。

途中、大淀の道の駅でトイレ休憩を取って、12時過ぎに大台ヶ原に到着した。ドライブウェイで車に揺られて気分が悪くなった方が二人ほどおられて、先が思いやられる。

12時半に準備を整えて、体操などで身体をほぐして、ビジターセンター横から登山道に入った。

道は整備されている。ハイカーはたくさん。

歩き出してから30分ほどで展望台に到着して、熊野灘を望む(写真ではよく見えないけれど)。ここまでで脱落者が出ることもよくあるとのことだったので、まずは一安心。

日出ヶ岳の山頂はすぐそこ。

階段を上がる。

しかしこの階段で、前方におられた方が一人休憩。

数分で山頂(1695.1m)の展望台に到着した。

展望台から東の方向を望む。南アルプスや富士山も見えるらしいけれど、遠方は霞んでいる。

これは反対の西側の大峰山脈。これは北部の主要な山々ははっきり見える。

先ほど休憩されていた方はここまでは何とか到達されたものの、このあと稜線を辿っていくのはムリと判断されて、駐車場に戻られることになった。

私が付き添って駐車場まで送り届けて、その後、稜線には戻らずに尾鷲辻に向かうことにした。

平坦な道を必死で飛ばして尾鷲辻へ。

神武天皇像もそそくさと通り過ぎる。

ちょうど大蛇嵓(だいじゃぐら)への分岐で休憩されている所で追いついた。

これが大蛇嵓の末端部分。足元の岩場はしっかりしているけれど、何せ高度感が半端ではないのでビビる。

大蛇嵓見物が終わったら、今日のお楽しみはおしまい。まずはシオカラ谷に向けてシャクナゲ尾根を下る。ただしシャクナゲはまだ。

沢は吊り橋で渡る。

このあと、急な階段の登り返しが何度かあって、5時前、ようやく駐車場のそばまで戻ってきた。

5時ちょっと過ぎ、おおむね予定通りの行程で駐車場に戻ってきた。到着した時は観光バスが何台も停まっていたけれど、こんな時間に残っているのは我々のバスだけ。

大台ヶ原は観光シーズンには駐車場をはみ出た路上駐車の車が長く続いている。今日もかなりの台数があった。そのせいで通行車が離合できず、大きな渋滞が発生することがしばしばあるらしい。

ひょっとしたら日出ヶ岳すら登れないかもと思っていたので、そこまで行けたことは良かったけれど、個人的には仕事でもなければあまり来たいとは思えないエリアだ。自然に興味のある方には魅力的な場所なのかも知れないけれど。

天王寺に帰り着いたのは8時半だった。明日は5時半の電車で京都へ向かって、比叡山のトレランレースのコース下見に行かなければならないので、そそくさと帰路についた。

白馬大雪渓末端まで

今日も朝から快晴だけれど、次第に天気は崩れてくる予報。ツボ足なのでどこまで行けるかわからないけれど、大雪渓の上部あたりまでは行きたい。

朝5時過ぎに駐車場を出発して、まずは猿倉荘へ。

何となく以前の記憶ではこのあたりは雪が無かったように思っていたのだけれど、スキーで歩けるくらいの積雪量。

ここから林道合流までのちょっとした急斜面が朝の冷え込みでガチガチに凍っていて緊張した。思わず途中でピック付きストックのピックを出して、ピッケル代わりにして登った。

林道まで上がってからアイゼンを着用した。

本当はこれからずっと林道を辿らなければならないのだけれど、上からのトレースに惹かれて斜面をしばらく上がってしまった。実はこれは小日向山からのトレース。以前、白馬鑓ガ岳から滑った時はこの斜面を下りてきた。

何か変だなと思ったらやはり足元の先の方に林道を行く人たちが見えた。

元に戻るのは癪なので、傾斜の緩そうな斜面を選んで先の方で合流しようと思った。期待通り、長走沢のあたりで本来のルートに戻った。

振り返ると小日向山。

まだ気温が低いので雪面は凍結していてアイゼン歩きが快適だ。とは言っても日射しが強いので、羽織っていたジャケットを脱いだ。

歩き出して1時間半ほどで白馬尻のあたりまで来た。小屋は雪に埋もれてまったく見えず、テントが何張りかある。

しかし早くも雪が緩んできて、この先あたりから少し足が潜るようになった。

そして少し傾斜が急になったあたりで突然足元がずぼずぼと沈み込みだした。

どういう訳かそれまであったツボ足のトレースが消えている。それに下山者と少しすれ違ったのだけれど、彼らが下りてきたトレースが見あたらない。

トレースはスキーで上がったものばかりで、前方に見える人影もみんなスキーヤー。

少し上がればまた堅い雪面になるのではないかと期待したけれど、なかなかそうはなってくれない。

好天のせいで一気に雪が緩んできているので、このまま登り続けたら下りはさらに苦労することになりそうだ。前方のちょっとした傾斜を登れば大雪渓が拝めそうだけれど、そこまで行くのはかなり大変だ。

スキーで来ていれば何の問題も無く歩けるだろうけれど、こんな斜面は今となってはとてもまともには滑れない。

まだ登りだして2時間半くらいだけれど、いずれにしても大雪渓の途中で引き返すことになるので、そこまで頑張っても仕方無いと思えた。

まだ雪面が少しでも堅いうちに引き返した方がいいだろうと思った。そうと決めたら早々に下山に移った。

駐車場までは1時間で戻った。まだ8時半だけれど、これから天気が下り坂になるので、今日中に帰ることにした。

途中、五竜のあたりの車道に車を停めて、しばし山並みに見とれた。中央右のピークは白馬乗鞍岳だと思う。

まだ時間が早いので、このまますんなり帰ってしまうのはもったいないような気もしたけれど、山が近くに見えなくなってきたらもういいかなと思った。

途中で居眠り休憩を取りながら、午後4時には家に帰った。10時くらいには空を雲が覆ってきて、昼あたりからは雨もぱらついてきたので、山は思いのほか早く天候が崩れてきていたのではないだろうか。

新しい車は、信州までの往復850kmを無補給で走り切ることができた。高速がメインだったので、燃費は約19km/Lだった。期待の20km/Lには及ばなかったものの、燃料費は5千円少々で済んだ。1ヶ月前なら5千円を切っていただろう。

ディーゼル車は車両価格がガソリン車よりも高めなので、燃料費の安さで車両価格の値段差の元を取るのは難しいという意見もあるようだけれど、それにしてもこの安さはうれしい。これまで二十数年間ハイオク車に乗ってきた感覚からすると、とてつもなく安い。

白馬乗鞍岳

新しい車で初の車中泊をした。

最初からわかっていたことではあるけれど、シートを倒しても床が完全にフラットにならないので、腰のあたりに段差ができる。段差を改善できるようなマットを用意してきたけれど、狭い場所に敷くのが面倒で、そのまま寝てしまった。寝心地はやはりあまり良くなかった。

夜はかなり冷え込んだが、朝は快晴で、まずはゴンドラで上に向かった。

ロープウェイに乗り継いで、自然園に下り立った。


久しぶりにスキーにシールを貼る。グルー(糊)は少し塗り足してきたけれど、何と言っても10年前のシール。はたしてしっかり効いてくれるだろうか。

みんな天狗原の方に向かうのだろうと軽く考えていたら、二つの方向に向かうパーティに分かれていた。

以前のかすかな記憶で、何か建物のそばを通ったような気がしたので、栂池ヒュッテの方向に進んだ。

しかしどうも地形がおかしいし、こちらに来たパーティは自然園の方向に向かっているように思える。

やはり間違っていた。尾根の方向に向かうべきだったのだ。

元に戻るのは面倒なので、前の尾根に上がっているトレースを追うことにした。おそらく私と同じように間違えた人が戻るために辿ったトレースだろう。

シールはしっかりと効いてくれている。雪の付着も無い。

ほどなく正規のルートに戻って、前の人たちのトレースを追う。

後立山連峰の山々が見渡せる。右の高い山が白馬鑓ヶ岳と杓子岳かな? 10年ほど前、ゴールデンウィークの後くらいの時期に、猿倉から白馬の大雪渓を上がって稜線に出て、白馬鑓ヶ岳からスキーで猿倉まで滑り降りた。

山岳会の人と一緒に行ったもので、途中で白馬鑓温泉の露天風呂を楽しんだ。

天気が良くて暑い。途中でジャケットを脱いだけれど、汗がしたたり落ちる。

上空にヘリが飛んでいる。事故だろうか。下山してから聞いたニュースで、唐松岳付近で事故があったことを伝えていた。

ロープウェイの駅から1時間20分ほどでようやく天狗原に到着した。前回来たときはここから振子沢を下りて蓮華温泉に向かった。

その時は天候が悪くて、我々より後に出たパーティで天狗原で遭難事故が発生して、死者が出た。今日は快晴無風だけれど、その時は強風が吹き荒れていた。ここは真っ平らなので吹きさらしになる。視界が悪いと進む方向がわからなくなる。

登りは順調だった。天狗原から50分ほどで2436.5mの岩峰に到着した。

最高地点はもう少し先だけれど、ここからはハイマツのブッシュ帯なので、スキーには適さない。なので今日はここを最高到達地点にする。

ここでどら焼きを食べて一服する。目の前には妙高の山々。火打山の北面や乙妻山北東斜面など、いずれも素晴らしいコースだった。

しかし問題はこれからの下り。最近、新雪が積もっているようで、しかも結構重い。

シールを剥がして、ブーツのバックルをしっかり締めて、ビンディングを踏み込んだ。

そして恐る恐る滑り出したその瞬間、これはダメだと直感した。ほんの数回のゲレンデ練習など、何の役にも立たないということを悟った。

傾斜はそれほど急ではないので何とかターンはできるけれど、転倒しないようにバランスを維持するのが精一杯で、1ターン毎に休まないと脚が持たない。

天狗原の平原がすぐ下に見えるけれど、そこまでが果てしなく遠く思える。

天狗原からの下りも苦労した。最上部から、昔ならほんの数分程度で下りてきたであろう斜面をほぼ1時間かかった。

実は朝、ゴンドラとロープウェイの往復チケットを買っていた。よく考えたら帰りはロープウェイの部分は滑り降りることができるので、ロープウェイは行きだけで良かったので損をしたと思ったのだけれど、今となっては往復を買っておいて良かったと思った。

ロープウェイの駅にたどり着いた時、これで私の山スキーは終わったと思った。北海道の山スキーなどもはや夢物語。ゲレンデスキーをやるつもりは無いので、おそらく今日が人生最後のスキーになるだろう。

こういう結果に終わるかもということは薄々とは感じていたので、それほどの失望感は無い。やっぱりそうだったかというくらいの気持ちだ。

この歳での10年近いブランクというのはそう簡単に取り戻せるものではないし、もはやそこまでの意欲も無い。

北海道での山スキーという夢があったので山スキーは諦めきれなかったのだけれど、これでもうすっきりした。

こういうこともあり得ると思っていたので、今回は普通の登山靴とアイゼンも用意してきている。明日は白馬の大雪渓にでも行ってみようと思う。

まずは八方の温泉ですっきりして、

昨日と同じスーパーで夕食を買って、猿倉に向かった。

白馬から猿倉に向かう道は以前、走ったことがある。白馬から栂海新道へ行こうとして、大糸線の電車が遅れて猿倉までのバスに乗れず、やむなく走ることになってしまった。一人でタクシーなど恐ろしくて乗れない。

こんな道をよく足で走ったなと思いながら車で進んだ。今なら考えられない。

午後5時に無事、猿倉に到着した。

栂池高原スキー場へ

だいぶ前からゴールデンウィークは山スキーへ行こうと決めていた。

とは言っても10年近いブランクで、ゲレンデにほんの数回行っただけ。はたしてまともに滑れるかどうか?

不安は大きいけれど、ここ数年、ずっと山スキーへの未練が心の底に淀んでいる状態だったので、それをすっきりさせるためにもとにかく行ってみるしかない。そう思った。

行き先はまずは初心者コースの栂池高原スキー場から白馬乗鞍岳と決めていた。ここなら急斜面も無いし、滑落するような危険な場所も無い。天気さえ良ければ危険はほとんど無い。

それに天狗原までは10年ほど前に蓮華温泉へ山スキーで行った時に経験している。

そんなわけで10連休初日の4/27の土曜日、栂池に向けて車を走らせた。

連休初日なので道路が渋滞するのではないかと思って早めに出かけたが、渋滞したのは京滋バイパスの宇治トンネル手前の数キロだけで、あとは名神も中央もスイスイ行けた。

ところで、今度の新しい車にはレーダークルーズ(オートクルーズ)という半自動運転のような機能が付いている。

前の車と一定の車間距離を保つか、前に車が無い時は設定した最高速度で自動的に走るというもので、アクセルやブレーキ操作がまったく必要無い。

実は昨年、奥穂高へ行った時のkenさんの車にこの機能が付いていて、いろいろと説明してもらったけれど、自分で運転していないのでどうもよくわからなかったし、何か設定が面倒そうだった。その時は自分の車にはそんなものはいらないと思った。

しかし最近の車は多くの車種でこの機能が付いているらしい。私の車も標準装備だったので、いらないというわけにはいかなかった。

基本的には高速道路を走る時に使うもので、街中で信号待ちがあるような状況で使うものではない(そんな状況でも使えるようなものもあるとか)。

新しい車に乗り換えてから名神のような長い距離の高速を走る機会が無かったので、これまでこの機能を試したことが無かったのだけれど、ようやく試してみるチャンスが訪れた。

せっかく付いている機能なので、どんなものか一度は試してみようと思った。

設定は車間距離と最高速度だけで、それほど面倒ではない。ハンドルに付いているスイッチで簡単に設定できる。

初めてアクセルペダルから足を外す時は緊張した。高速なので万が一思いがけない動きをしたら大変だ。

最初はアクセルもブレーキも操作していないのに車が自動的に速度調整するのが変な感じだったけれど、ものの数分もしたらその動きに慣れてきた。

前に車が割り込んできたら速度を緩めて車間距離を取ってくれるし、逆に前の車がいなくなったら設定した最高速度まで勝手に上げてくれる。

かつて80km制限になっている場所で108kmくらいで走っていてスピード違反で捕まったことがあるので、そういう場所では最高速度を100kmに設定した。

これはなかなか便利だと感じた。

結局、瀬田東で名神に入ってから安曇野ICまでのほとんどの区間をこの設定で走った。マニュアル車に乗っているのにこんな機能を使うというのはちょっと変な感じもするけれど。

白馬のスーパーで夕食を買って、栂池のゴンドラのそばの駐車場でディナーにした。

小谷山

先の日曜日(4/21)は登山講座で湖北の小谷山(おだにやま)へ行ってきた。

小谷山は小谷城趾で有名。

北陸線の河毛駅に集合して、しばらく車道を歩く。正面の山が小谷山。

清水神社から山道に入っていく。

ここは山崎丸跡。

見所にはしっかりと案内板が設置されている。ここは福寿丸跡。

展望場所から、山本山から賤ヶ岳への山並み。

出発して2時間、12時前に小谷山の山頂(494.6m)に到着した。

ここは大嶽城跡。

ここで昼食にした。

午後はまず山王丸跡。


少し下って、大石垣。

さらに下って、京極丸跡。

そして桜馬場跡。

車道近くまで下りてきました。

しかしこのあとも車道ではなく土道を下って、歴史資料館の所に下りてきた。

このあとは小谷城趾ガイド館に寄り道してトイレ休憩を取って、来た道で河毛駅に戻って解散した。

それにしてもスケールの大きな城跡だった。奈良の高取城に勝るとも劣らないくらい。

歴史ファンには魅力的なエリアだと思う。

小塩山

月曜日(4/15)は登山講座で京都西山の小塩山(おしおやま)へ行ってきた。
文化センターの登山講座は基本的に雨天決行なのだけれど、この講座だけは初心者対象ということで、降水確率が高いと翌週に延期になる。
本当は3月の予定だったのが雨で延期になって、さらに延期になった日も雨で、1ヶ月先になってしまった。

集合は阪急バスの南春日停留所。月曜日だというのに他にもたくさんのハイカーで混雑した。

しばらく車道を歩いて大原野神社へ。


正法寺のそばを通って登山道へ向かう。


登山道に入るとなかなかの登りが続く。


出発して2時間ほどで山頂(642m)の淳和天皇陵に到着した。ただし真の山頂には立ち入ることができない。


そばの電波塔の所で昼食。


このあたりは何カ所か自然観察のためのボランティアの方々がエリアを保全されていて、親切に説明をして下さった。


カタクリ。


ミヤマカタバミ。


他にも春の花がたくさん見られたけれど、とても覚えきれない。
小塩山では他にもたくさんのハイカーと出会ったけれど、北へ向かうと一気に静かになる。


大暑山(おおあつやま、567.6m)。


市街地に下りてきた。


遠方に比叡山。


その後、バス停で解散となったが、私は阪急の洛西口駅まで歩いた。

高雄山から清滝

昨日(4/13)は登山講座で高雄から清滝まで歩いてきた。
実はこの講座は「女性のための〜」というタイトルで、受講生はもちろん、講師も随行も女性ばかりというもの。しかし昨日はいつもの随行の人が来られず、代わりの女性スタッフを見つけることができなかったので、今回限定で私に代役が回ってきた。
正直、気乗りはしなかったけれど、講座担当の方は良く知っている人なので、断り切れなかった。

※何故か gps の電池切れで序盤のみ
京都駅に集合して、バスで高雄に向かう。そしてバス停そばの石段を下って、清滝川そばの東屋で講師の先生のレクチャーを受ける。今日は新しい期の最初の講座で、ハイキング初心者の方もおられる。
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この道は京都一周トレイルのコースなのでこれまで何度も通っているけれど、神護寺に入るのは初めて。神護寺は昔は高雄山寺と呼ばれていて、唐から帰った空海が十何年か修行にこもった。
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空海が硯の代わりに使ったという硯石。
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石段を上がって、桜門。拝観料600円なり。
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境内に入るときれいな桜。
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お寺めぐりではなくて、高雄山への山道を行く。
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性仁法親王墓。どういう人?
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すぐ横に文覚上人墓。
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今日、唯一の展望場所。京都市内を望む。
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このあと少し道無き道を少し登って、高雄山頂(342m)。
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お墓の所に戻って昼食にした。
ほぼ来た道を戻って、金堂。建物そのものは昭和のものだけれど、中には国宝の薬師如来像が置かれているとか。
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車道を下って、清滝川の一周トレイルコースに合流。
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清滝川の右岸を行く。
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少し堂承川沿いに登って、車道に合流。
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愛宕山表参道のそばにはきれいな桜。
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車道を登って、清滝のバス停で最後のレクチャー。
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いつもならここで解散して保津峡駅へ向かうのだけれど、行程ではバスに乗って阪急嵐山まで行くことになっているので、致し方なくバスに乗る。案の定、渋滞で、阪急嵐山まで1時間かかってしまった。

京都一周トレイル・深草

水曜日(3/10)は京都一周トレイルの講座で深草ルートを歩いてきた。

※gps のスイッチを入れ忘れて御香宮から
4/1 の講座に続いてまたもや雨。気温も低くて寒い。
私が登山を始めた頃は近郊の低山のツアーなどは存在しなかったので、こんな日に近場の山に出かけることなどあり得なかった。もちろん予め計画された夏山などは悪天でも出かけたけれど、日帰り山行は雨天中止だった。
近年、中高年の山岳遭難事故がすごく増えているけれど、ひょっとしたらツアー登山で悪天でも決行ということに慣れているのかもと思ったりする。悪天候を厭わないということは決して悪いことではないけれど、こんな日に山を歩いて楽しいことなど何一つ無い。お金がかかっているので止めるに止められない、ただそれだけの理由だ。
京阪の伏見桃山駅に集合して、まずは御香宮へ。新しい期が始まったので、初めての方が数人おられる。
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しばらく車道を歩いて、明治天皇陵の入り口へ。
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そして伏見桃山城。子供の頃はここに遊園地があった。
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公園を抜けて八科峠。
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そしてようやく未舗装の道に入って、大岩山の展望エリアで昼食にした。
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少し下って、大岩神社。昔は結核に御利益があるということで参拝者が多かったとか。
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堂本印象画伯が寄贈した鳥居。
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また車道に下りて、名神高速のガードをくぐる。
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深草エリアに入って、深草の原風景。
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伏見稲荷の参道に合流した。
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それにしてもこの天候の平日だと言うのに伏見稲荷は観光客でごったがえしている。
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2時半過ぎ、本殿そばで解散した。人混みが大の苦手な私は早々に退散した。

釈迦ヶ岳

昨日(4/6)は大峰の釈迦ヶ岳へ行ってきた。
釈迦ヶ岳と言えば何と言っても山頂に立つ釈迦如来像。大正時代に「オニ雅」と呼ばれた強力の岡田雅行氏が一人で担ぎ上げたと言われている。と言ってももちろん一度ではなくて、いくつかに分けて運ばれたそうだが、それでも重い物は 100kg 近くの重さだったらしい。ただ、その後何度か修復されている。
おそらくその頃は東側の前鬼(ぜんき)からのルートだったと思われるが、今は西側の太尾(ふとお)登山口まで車道があって、標高約 1300m からわずか標高差 500m 程度で登ることができる。大峰の名のある山の中ではもっとも簡単に登れる山なのではないだろうか。

朝3時半に家を出て、途中でカップ麺とおにぎりの朝食をとって、3時間少々で登山口に到着した。すでに数台の車が停まっていた。
準備を整えて、6時50分に出発した。
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しばらくぐいぐいと上がるが、ほどなくなだらかな稜線に出る。
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西から冷たい風が吹き付けてきて耳が痛い。天気予報では好天で気温が高くなると言っていたので耳を覆える帽子を持ってこなかった。これ以上冷えたら雨具を着てフードを被るしかない。
古田の森を通過。
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そろそろ雪が出てきた。かくし水と呼ばれる水場があるけれど、今日は流れていない。
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ほどなく奥駆道に合流した。
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出発して1時間半であっさり釈迦ヶ岳の山頂(1799.9m)に到着した。
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まさかこれだけで戻るわけにはいかないので、さらに北に向かって、釈迦ヶ岳より高い仏生ヶ岳まで行こうと思っていた。ところが、
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ロープのある急斜面のノートレース。チェーンスパイクは持ってきているけれど、こういう軟雪ではチェーンスパイクはほとんど効果が無い。このあたりはしばらく難路なので、あっさりと諦めることにした。
代替案は逆に奥駆道を南に向かうこと。ただし南に向かうと標高が下がっていくので、戻りが登り返しになる。ほどほどの所までで戻ることにする。
釈迦ヶ岳から30分ほどで深仙宿に着いた。
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実はここから帰りにショートカットの破線ルートがあるようなので、それを確認しておく。大丈夫そう。
展望は今ひとつ。
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避難小屋はたき火のにおいが漂っていて、こんなところには泊まりたく無い。
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少し登って振り返ると、大きな岩場がいくつかある。大峰にはこういう岩場が随所にある。
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大日岳の麓の道標。あまり危険なことはやりたくないので、行場はパス。
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いかにも厳しそうな山容。
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しばらく行って、太古ノ辻。前鬼からの道はここに出てくる。
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ちょっとしたコブの仙人舞台石。
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ここから30分の所に石楠花岳というのがあるそうなので、そこまでにする。
わずか10分少々で石楠花岳(1472m)に到着した。ここで今日初めて腰を下ろしてぼたもち休憩にした。
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深仙宿からのショートカットルートははっきりしている。
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深仙宿から25分ほどで元の道に合流した。
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ここからは来た道を戻る。行きには気が付かなかった千丈平。
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八経ガ岳は木々の向こう。
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先ほど歩いた道が南東方向に見える。真ん中の尖っているのが大日岳。その左のコルが深仙宿。
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この後、軽装のハイカーがたくさん登ってきた。
12時4分、登山口に戻ってきた。
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行動時間5時間15分程度。累積標高差もおそらく1000mにも満たないくらいで、不完全燃焼感は否めないが、山は無事に戻ってくることが何よりも大切なので、これでいいのだと自分を納得させようと思った。