高野山黒河道から京大坂道

高野山はずっと興味の対象では無かった。
随行の仕事をするようになる前は吉野や高野山はごちゃごちゃの印象で、登山の対象として見たことが無かった。
随行の仕事のおかげで近郊の低山のおもしろさに気付いて、ここ何年かはこれらの地域へ頻繁に足を延ばすようになってきたが、めぼしい未知のロングルートがだんだんと少なくなってきた。
朽木や大峰などは致し方なく車で行くけれど、車だと元に戻ってこなければならないし、帰りは時間的にどうしても部分的には渋滞に巻き込まれてしまう。
だからできる限り公共交通機関で行きたい。
この週末はできれば大峰の山上ヶ岳へ行きたいと思っていたのだが、ヤマレコで最近行った人の記録を見ると、かなりの積雪のようだ。
雪山は好きだけれど、そうは言っても今さらラッセルはやりたくない。
そこで地図を眺めていて目に入ったのが高野山。
高野山にどんな山があるのかすら知らなかったのだけれど、調べてみると標高はせいぜい 1000m で、直近でも積雪はそれほど大したことが無さそうだった。
それに電車の駅からのロングルートが設定できそうで、もうこれしかないと思った。
設定したルートは、南海(JR)の橋本駅をスタートして黒河道(くろこみち)というルートで高野山に上がって、高野三山を周回。
その後、金剛峯寺を通って天狗岳に登って、京大坂道(きょうおおさかみち)を下る。
京大坂道は極楽橋から下はずっと車道のようだけれど、ランナーの端くれならやはりここは走って橋本駅まで戻るしかないだろう。
40km くらいにはなりそうだけれど、久しぶりにワクワクしながら始発電車で暗い中を出かけた。

橋本駅前で準備を整えて、出発したのは7時7分くらいだった。
気温は低かったけれど、今日はわりと走れるパートが多いのではないかと思って、上は長袖クロロファイバーシャツにトレラン用長袖ジップシャツ。下はロングタイツのみにした。シューズは HOKA の Stinson ATR。
橋本橋で紀ノ川を渡る。
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南海の高野線の踏み切りを渡るといきなり細道に入るようで、ちょっと迷ったけれど、すぐに世界遺産登録ののぼりなどがたくさん出てきた。
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道は車道(と言っても細いコンクリート舗装の坂道)になったり土道になったり。
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少し登ると見晴台に出た。
昨年、何度か足をはこんだダイトレの紀見峠から岩湧山の稜線。
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登山道は杉の枯れ葉がたくさん落ちていて、登山者は少なそうな気配だ。比叡山の登山道のようなものをイメージしてきたのだけれど、ずいぶん雰囲気が違う。
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「黒河道」と言っても一本道ではなく、途中で分かれている所が何カ所かある。どちらへ行っても先では合流するのだけれど、距離や歩きやすさなどは違いがあるようだ。
今回はあらかじめ、最短距離のルートを gps に入れてきた。
よくわからなかったのが明神ヶ田和という分岐で、予定のルートはずっと下っている。ここまできてこんなに下りが続くというのは思っていなかったので(調べていればわかったことなのだが)、少し不安を感じたけれど、所々に道標はあるので、沢沿いの道を下りて行った。部分的には足を滑らせると沢に落ちてしまうような箇所もあった。
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高野山はわりとクマがよく出没するらしい。冬は大丈夫だと思うけれど、山スキーへ行っていた頃に3月の乗鞍周辺で何度もクマに遭遇しているので、注意は必要だ。
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出発して2時間半で久保小学校(廃校)に到着した。
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10 時 20 分に、ようやく今日最初のピークの雪池山(ゆきいけやま)への分岐に着いた。
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このあと、少し登って四等三角点のあった所で、今日初めて腰を下ろしておにぎり休憩にした。
樹林帯で展望がきかないので、ここが雪池山の山頂かと思っていたのだけれど、実は山頂はもう少し先だった。
ピーク(988m)へはなかなかの急登で、おまけに踏み跡もあまりはっきりせず、わずかではあったけれど息を上げて登った。
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ほとんど 1000m だと言うのに、雪はほとんど無い。緯度がほとんど同じくらいの大峰は、最近の豪雪の前でも 1000m まで上がればかなり雪が現れてきていたのに、どういうことなのだろう。おまけに北斜面だと言うのに。
予定ではこのまま南下して楊柳山(ようりゅうやま)の方へ向かうつもりだった。
実はその方向に踏み跡があったのだけれど、そちらは方向がおかしいと思い込んでいて、実は変な方向にあったテープマークに引かれてそちらへ下りてしまった。
少し下りて方向がおかしいということに気が付いたのだけれど、あの急登をまた登り返す気力が出ず、ピークを巻いて元の道に戻ることにした。
無事、黒河道に戻って、南へ向かう。平坦な道だ。
途中、雪池山への分岐の標識があったので、あの踏み跡を辿ればここに出てきたのかも知れないと思った。
楊柳山への分岐の子継峠(こつぎとうげ)に到着。
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この先で、今日初めて単独行の登山者に出会った。
楊柳山(1008.6m)には 11 時 27 分に到着した。出発して4時間 20 分。
写真を撮っただけで先を急いで、11 時 52 分に摩尼山(まにやま、1004m)。
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ここから一旦、弘法大師廊へ下る。どういうわけかこのあたりはわりと積雪がある。
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地形図ではこのあたりから左へ、転軸山(てんじくやま)へ上がる道があるのだが、その登り口がわからない。
さすがにこのあたりは観光客で混雑していて、こんな所にこんな場違いな格好でウロウロしていたくない。
この左(西側)の転軸山の斜面のあたりに古いお墓がたくさん建っている所があったので、そこに突入して行った。
ヤブはそれほど濃くなかったので、そのまま強引に gps のルートの方向に上がって行った。
ほどなく、かすかな踏み跡に合流した。
それを辿ると、無事、転軸山の山頂(915m)に出ることができた。
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さて、これで今日のメインイベントの高野三山を巡ることができた。
できれば 12 時には高野山の街に出たかったのだけれど、街に出るのは午後1時くらいになりそうだ。
金剛峯寺までの道は以外とわかりにくかった。一度は大きな公園に入ってしまって、分岐に戻るのが面倒で車道脇のヤブを這いずり上がった。まさか街中でヤブこぎをすることになるとは思わなかった。
当たり前と言えば当たり前なのだけれど、宗教色の強い街だ。
立派な建物がたくさんあって、これだけの施設を維持しようと思ったら、財テクでもやらないと資金繰りが大変なのかもと思ったりした。
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メインストリートを西に向かって大門へ。
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そして最後のピークの弁天岳へ向かう。
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ここの登りはなかなか苦しかったが、午後1時 45 分に弁天岳山頂(984.2m)に到着した。
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登山道で女人堂に下りる。女人禁制の時代の名残。
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あとは京大坂道をひたすら下るだけだが、まだ距離はたっぷりある。
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不動坂は土道の旧道と石畳の道があって、私は旧道を下ったのだが、部分的にはずいぶん荒れていた。
距離的には旧道の方が若干短いけれど、時間的には石畳の道の方が早そうだった。
極楽橋には午後2時 35 分に到着した。
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ひょっとしたら「ここから電車で」という気持ちが出るかも、と恐れていたけれど、幸いそういう気持ちはまったく湧かず、迷うことなく車道を下った。
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ここの車道は道幅が狭くて、中型車なら歩行者は思いっきり避けないとすれ違えないくらいなのだが、生活道路などでわりと車が走る。朽木の県道をもっと道幅を狭くしたような感じだ。
途中に見所は所々あって、白藤小学校(廃校)。
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結構な急坂があったりして、随分下りてきたのだが、進む方向に丘があるのが気になる。
ここは九度山で、丹生神社・日輪寺の前から登り坂が始まった。
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あとは淡々と下るだけと思っていたので、この期に及んでの登りは気分的に(体力的にも)堪える。
とは言っても登りは 10 分くらいで、峠に上がるともう登りの無い景色が広がっていた。
学文路(かむろ)では苅萱堂へ立ち寄った。
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最後の悪魔の囁きの学文路駅への誘惑も断ち切って、紀ノ川まで戻ってきた。
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橋本高野橋を渡って、橋本駅には午後4時 50 分にゴールした。
約 42km、9時間 45 分の旅でした。

蓬莱山尾山

日曜日は登山講座で琵琶湖の有人島、沖島の蓬莱山尾山へ行ってきた。
蓬莱山尾山はもちろん行くのも名前を聞くのも初めてで、沖島へ渡るのも初めてだった。

近江八幡からバスで堀切港まで行って、そこから舟で島へ渡る。
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舟に乗っているのはほんの 10 分程度。
淡水湖にある有人島というのは世界的にもめずらしいそうで、この島には車が無い。それどころか、車が走れるほどの道はほんのわずかしかなく、港から少し離れると家の軒先のような道になってくる。
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島内の主たる移動手段は後輪が二輪の自転車。
島民の方々は舟と車を所有しておられて、車は対岸の堀切港のそばの駐車場に置かれているらしい。
島内には小学校もある。一体、何人の生徒がいるのだろうか。
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まずは厳島神社へ。
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石段を上がるとお堂がある。
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少し戻って、山道に入る。
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急登を上がると雪が出てきた。
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奇妙な形の杉の木が。
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ちょうど昼頃に蓬莱山尾山(220.2m)に到着して、昼食にした。
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伊吹や鈴鹿方面の雪景色が素晴らしい。
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食後は稜線を辿ってケンケン山(210m)へ。
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ここからは比良方面の眺めがすばらしい。
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急登を下るとお墓に出た。
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次の舟便まで少し時間があるので自由行動ということで、私は島の西端にある頭山というでっぱりに向かうことにした。
麓に神社があって、そこの石段を上がって行く。
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道があったのはここまでで、頭山の頂上に向かう道は無さそうだ。
しかし頂上はもうほんのすぐそこ。
ヤブをかきわけて進もうとするが、なかなかの急傾斜で、真っ直ぐ上には上がれない。
適当に当たりをつけて上がってみたが、大変なヤブに阻まれてここで断念。何となく頂上のように思えた。
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しかしここからの下りはさらに難渋した。
急なヤブ斜面を強引に上がってきたので、元通りにすんなりとは下れない。
下れそうな斜面を探りながら下りるしかない。
登ってきたルートからはずれていることはわかっていたけれど、もはや戻ることもできない。
滑落だけはしないように、慎重に下りる。
舟の時間が心配だ。
何とか小さな畑の裏に下り立った。出港まであと 15 分。しかしここはどこ?
gps があったおかげで、実は登ってきたのとは反対の北側に下りたということがわかった。
家の間の細い道を辿って、数分で港に戻ることができた。
あとから gps のトラックを見たら、頭山の山頂までは行っていなかった。
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無事、堀切港に戻ってきたが、何と次のバス便まで1時間以上あるらしい。
船便もバスも一日にほんの数便しか無いというのに、この接続の悪さは何なのだろう。
このバス(近江鉄道バス)はいまだに IC カードも使えず、それにも拘わらず車内では 1000 円札以外の両替ができないなど、サービス最悪である。
時間つぶしに、伊崎の散策路を少し歩くことになった。
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お地蔵さん、それとも古いお墓?
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1時間ほどの散策だったが、なかなか気持ちのいい林だった。
沖島はまるで 100 年ほどタイムスリップしたかのような世界で、山も自然な感じが残っていて非常に良かったし、おまけの伊崎もいい雰囲気だった。
なかなか味わい深い、いい一日だった。

枚方高槻古墳めぐり

先週の週末は自由時間が土曜日の午後しかなかったので、久しぶりに淀川のロングジョグかなと思ったりしたのだけれど、そういう単調な走りにはもはや意欲が湧かない。
このところちょっと興味を持っている飛鳥の歴史にしばしば登場する藤原鎌足(中臣鎌足)が埋葬されている可能性が高いと言われている古墳が高槻にあるということを知って、その「阿武山古墳」へ行ってみようと思った。
先月、御破裂山へ行った時に、御破裂山の山頂にあった「藤原鎌足の墓」というのは何なのかという気もするけれど。
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ずいぶん新しいお墓だった。
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今日はせっかくなので、枚方の古墳も経由していくことにした。

午後2時に家を出て、まずは家から歩いても 10 分足らずのところにある牧野車塚古墳。もう何度も来ている。
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以前は案内板が立っていたように思うのだが、見あたらなかった。
次は初めて訪れる禁野(きんや)車塚古墳。
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公園になっている。
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しばらく車道を行って、淀川の枚方大橋に向かう。
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高槻のゴルフ場横を通って、芥川へ。
堤防からは阿武山古墳方面が望める。ただし途中で今城塚古墳と闘鶏山古墳に寄って行くつもり。
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新幹線を越えて芥川から別れた細い川を遡って、阪急や JR などを越えていかなければならないのだが、JR の踏み切りになかなか出会えず、結局、摂津富田駅の地下道まで遠回りさせられてしまった。
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次の目標の今城塚古墳は駅前から車道を北上すれば出られるので、そのまま車道を行く。片側1車線の細い道だが、バスも通って交通量が多い。しかも歩道が無いという最悪の道だ。
今城塚古墳に着いた時はほとんど4時になっていた。
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ここは大きな古墳で、考古学的には継体天皇の墓という説が有力なのだが、宮内庁はここから少し南西にある古墳を継体天皇稜に治定している。
おかげでこの古墳は公園として整備されていて、墳丘も立ち入り自由になっている。
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埴輪がたくさん出土したらしい。
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これらはもちろんレプリカ。
時間的に、このまま予定のコースを行くと、帰るのは確実に暗くなる。
となると、古墳をゆっくりと見る余裕も無く、あわただしく駆け抜けることになってしまいそうだ。
せっかくここまで来たけれど、阿武山古墳は時間を取ってゆっくりしたいので、この先はまた日を改めて来ることにしようと思った。
あの交通量の多い道は摂津富田駅に向かって車が渋滞していた。止まっている車の横ギリギリをすり抜けながら(もちろん歩きで)、遠回りにならないような道を選んで芥川に向かった。
5時過ぎにようやく枚方の河川敷公園まで戻ってきた。
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家に帰り着いたのは5時 40 分。何とか暗くなる前に帰ることができた。
30km 少々、3時間 45 分の古墳めぐりでした。
次回は枚方の古墳は割愛して、継体天皇陵にも立ち寄って回ってみたいと思う。

巻向山、龍王山

今日はかなりの荒天予報だったので、コース設定に苦心した。
本当は大峰に行きたかったけれど、遠路はるばる行くのであればもう少しいいコンディションの日にしたかったので、あまり欲張らずにショートコースで設定した。

JR 巻向駅をスタートしたのは8時 45 分。
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せっかくなので箸墓古墳に寄っておくことにした。
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ここは「卑弥呼の墓」という説もあるらしいが、否定的な説の方が多そうだ。
県道を笠地区の方にしばらく行って、林道に入る。
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地図で山奥にお寺の記号があったので、どんな寺なのか興味があって目指したのだけれど、結構しっかりした林道で、車が走った新しい轍が残っている。
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10 時前に巻向山奥不動寺に到着。
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ここから三輪山を目指すが、少し登った分岐に「進入禁止」の表示が・・・。
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ということで、このあとは割愛します。
奥不動寺に戻って、巻向山に向かう。
ここは車の通らない林道で、足跡はウサギだけ。
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昨秋に来た時にはもう巻向山に来ることは無いだろうと思っていたのに、4ヶ月も経たないうちに再訪することになった。
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昨秋はここから三輪山を目指すつもりが道がわからなくて北の県道の方に降りたのだけれど、実はこの林道をそのまま下れば良かったのだ。
ここからしばらくは昨秋に歩いた道を辿る。しかし今日は雪がかぶっているので、昨秋以上にわかりにくい。
頻繁に出てくるテープマークを確認しながら進む。
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何度かルートをはずしたけれど、そのたびにテープマークまで戻って、正しいコースをたどった。
昨秋に下った沢を見送って、おだやかな下りになって、このまますんなりと県道にでられるだろうと安心していたのだが、突然テープマークが無くなった。
テープマークまで戻って何度かうろうろしてみたけれど、どうにも見あたらない。しかも下は沢筋ですんなりとは下れなさそうだ。
gps のルートははずしていないので、地図で地形を確認して、横の尾根に上がってから沢筋に降りることにした。
しかしここはかなりの急斜面で、足を滑らせると谷底まで落ちてしまいそう。チェーンスパイクを着けたいところだが、こんな場所でそんなことをしていたら荷物を落としてしまう。
微妙な間隔で生えている木を頼りに、慎重に下る。
大物主大神のたたりか?。
所々踏み跡のようなものが出てくるけれど、それもすぐに消えてしまう。
ルートはそれほどはずしていないので、沢筋を下ったところ、前方に車道が見えた。
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やれやれと安堵したけれど、道に上がるには巻向川を渡らないといけない。もちろんこんなところに橋など無い。
あたりを見渡してみたところ、ちょっとした堰堤があって、そこに大きな岩があって道路に這い上がれそうだった。
堰堤を渡る時に片足を水たまりに落としてしまったけれど、ゴアテックスのシューズにスパッツを着けていたので、足は濡れなくてすんだ。
車道に上がってみると、ちょうど私が渡った場所のすぐそばに赤いテープがあるのを見つけた。やはりここは山道の取り付きなのだろう。
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車道を少し西に下って、また林道に入る。
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この道も本当に龍王山までつながっているのかどうかわからないけれど、ダメなら戻ればいいという気分で行くことにした。
ここで今日初めて腰を下ろしておにぎり休憩にした。12 時 18 分。
つまらない朽ちた林道をしばらく登ると、ヘアピンカーブになった所で沢筋を上がれそうに見えた。
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しばらくは踏み跡があったけれど、やっぱりそれも消えてしまった。あとは登れそうな斜面を上に向かって上がるだけ。
倒木をまたぎながら登ったら、赤テープが出てきた。
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ここからはしばらく笹藪で、全身雪まみれになった。
予想通りの場所に出て、ちょうど午後1時に龍王山(585m)に到着した。
このところ奈良の山によく来ていて、大和三山も訪ねたので、ここからの眺めはこれまでとは随分印象が違った。
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少し前までは奈良の山から眺める景色は葛城金剛や生駒山しか念頭になかったけれど、今日は今朝訪ねた箸墓古墳や大和三山などの方に見とれて、寒い中、しばし眺望を楽しんだ。
とは言っても山頂にいたのはほんの数分で、下山は柳本龍王社を通っていく。
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随行で来た時には寄らなかった長岳寺奥の院にも寄り道した。
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何か建物でもあるのかと思ったが、おそらく修行場だろう。
時間があるので櫛山古墳にも立ち寄った。
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崇神天皇陵も。
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そして最後は黒塚古墳。
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柳本駅には午後2時半過ぎに到着した。
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悪天を予想して軽めのコース設定にしたつもりだったけれど、巻向山からの下山は想定外の事態だった。
天気が荒れなかったおかげで無事終えることができたけれど、事前の軽い気持ちとは裏腹に、なかなか手応えのある一日になった。
帰りは近鉄奈良駅から大阪線に乗ったおかげで、あの平城京旧跡を横切る光景を眺めることもできた。
最近は古代史にも興味を感じてきていて、奈良は山と歴史の両方が楽しめるので、何度でも再訪したいと思っている。

向山

昨日の随行は京都一周トレイルの向山(むかいやま)。前回が鞍馬で終わったけれど、鞍馬から二ノ瀬は車道なので割愛して、二ノ瀬をスタートにした。

この講座は内容的には登山と言うよりはハイキングで、行動時間も距離も短い。
そんなわけでのんびりと出かけたのだが、思いがけず座れた電車の中でふと異変に気が付いた。
何と、必携品の携帯電話を忘れてきたのだ!!
私の随行は二つの立場があって、随行の補助の時とメインの時がある。
補助の時はメインの方が他におられるので、教室とのやりとりや緊急連絡などは私の担当ではない。
しかしメインの時はこれらが私の担当になるので、携帯電話は必須なのだ。
よりによって今日はそのメインの日。サブはいない。
もはや取りに戻る時間は無い。
随行の日は朝寝坊は許されないので、目覚まし時計と共に携帯のアラームを設定して枕元に置いている。
普段は携帯はテーブルの財布のそばに置いているのだが、随行の朝はそこに無いのでこれまでもうっかりと忘れそうになったことが何度かあるけれど、ギリギリで気付いて事なきを得ていた。
しかし今日は時間の余裕があるせいか、完全に失念していた。
どうしようかと思案した結果、集合地に公衆電話があればそこから教室に連絡しようと思った。
集合は叡山電鉄の二ノ瀬駅。改札も無い無人駅で、案の定、駅には公衆電話は無かった。
バス停のある車道に出たところ、公衆電話があるのを見つけた!!。
一安心してボックスに入ってお金を入れたのだが、どういうわけかあの「プー」という通話音がしない。
10 円玉にしたり 100 円玉にしたり、いろいろと試してみたが、一向に反応しない。「故障の場合はここへ」という番号も無反応。
あたりを少し歩き回ってみたが、こんな場所に他に公衆電話があるはずも無く、諦めるしかなかった。
仕方無く講師の先生の携帯をお借りして教室に連絡した。
そんなこんなで個人的にはあたふたのスタートとなったが、無事定刻の 10 時に二ノ瀬を出発した。
私道を避けて鞍馬川の左岸を行く。
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線路を渡って守谷神社へ。
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先月の大雪の被害だと思うが、杉の木が倒れて灯籠も壊れている。
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雪の重みに耐えかねたのか・・・。
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先月の大雪の後にテレビのニュースで伝えられていたが、京都(おそらく京北)で北山杉が大雪の被害を受けていて、根元から倒れた木はまだ商品になるけれど、こんなふうに歪んでしまった木はもはや商品にならないとのこと。
何十年もかかってようやく育った木がこんな形で商品価値を無くしてしまうというのは、林業の方々にとっては本当につらいことだろうと思う。
この道は年末の 11 月にも歩いたけれど、こんな倒木がたくさん現れていた。
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夜泣峠もひどい状態だ。
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夜泣峠の祠は無事のようだった。
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11 時 20 分に向山(426m)に到着。本日の最高標高地点。
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ここから 15 分ほどの休憩エリアで昼食にした。気温が低くてかなり寒かったが、風が無かったのが幸いだった。
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途中の展望エリアから大文字山方面。
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無事、山幸橋に下山した。
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あとは車道で市原へ向かう。
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午後2時に市原駅にゴールした。
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駅から向山を望む。
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携帯忘れで波乱の出だしとなったが、何とか無事終了することができました。

千丈寺山

昨日は随行で三田の千丈寺山へ行ってきた。今回も名前を聞くのも初めての山だった。

三田駅からバスで乙原口で下車。ここから「てんぐの森」に向かう。
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前に見えるのは千丈寺山の手前の尾根だと思う。
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車道終点のちょっとした広場。朝方は気温が低かったけれど、暖かくなりそうな気配。
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気持ちのいい道を進む。
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リスが食べたクルミの殻がたくさん落ちているという「森のレストラン」。
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このあたりから道がかなりの急登になってきた。
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しかし階段になっているので滑る心配は無い。
15 分ほど登って稜線に到着。
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北摂の山々。
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一旦、北へ向かって北千丈寺山(576.9m)へ。
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少し引き返して南へ向かって、ちょっとした展望台から北摂の山々。
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12 時前に千丈寺山(589.6m)に到着して、昼食となった。
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下山は南西方向に向かってちょっとした岩場を慎重に下る。
展望台からは足元にダム湖。
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そして六甲の全景。
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振り返ると千丈寺山。
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ダム湖がさらに近くなった。
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午後1時半に北浦天満宮に降りて、これで山道は終了。
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このあと車道を小一時間歩いて、バスで三田駅に戻った。
このあたりは大昔の火山の痕跡で、ちょっとした出っぱりのような形状の小山が散在している。
距離は短いけれどそれなりの上り下りがあって、手軽に楽しめる楽しいエリアだ。

御破裂山、竜門岳、音羽三山

昨日は大阪国際女子マラソンだったけれど応援には行かずに、またまた奈良の山へ行ってきた。
本当は山上ヶ岳へ再挑戦したかったけれど、午後から天候が悪化するという予報だったので、多少崩れても大丈夫なように、かねてから気になってきた竜門岳をメインにしたコースを設定した。

8時 15 分に近鉄の岡寺駅を出発。天気はいいけれど、朝は気温が低い。
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ウエアは上はクロロファイバーの長袖アンダーにトレラン用長袖ジップシャツ。下は冬用のトレランタイツ。シューズは HOKA の Stinson ATR。
しばらく車道で、今月4回目の明日香村。向こうの山は御破裂山?
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先日の大和三山の時に通った道に合流して、石舞台古墳はトイレのみで通過。
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県道からはずれて旧道に入って、さらに県道をショートカットしているハイキング道路に入る。なかなかいい雰囲気だが、あまり人が歩いていない感じ。
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「御破裂山」という道標はまったく見あたらなかったけれど、林道を上がって9時 40 分に御破裂山(ごはれつざん、618m)に到着した。
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談山神社(たんざんじんじゃ)に下ろうと思ったら、
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ということだったので来た道を引き返した。
談山神社の西端で県道を歩道橋で渡る。
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ここから竜門岳の稜線までの間が今日の核心部と思っていた。地形図には道が記載されているけれど、本当のところどんな状態なのかまったくわからない。
しかし実際は道標もしっかりしていて、アップダウンのほとんど無いなだらかな道で、ジョグで進める部分も多かった。
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そのせいか道路にはバイクが走った痕跡がある。それもかなり新しい。せっかく静かでいい雰囲気なので、エンジン音には絶対に出会いたくない。
冬野では畑仕事をしている人がいた。
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竜在峠の手前には「むかしの茶屋跡」。
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竜在峠はこのすぐ先だった。
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このあたりは山深い所に小さな集落が点在していて、そこを結ぶ道がたくさん残っている。次回はこういう道を辿ってみたいと思う。
が、ここから先がわからない。ここから東に向かなければならないはずなのだが、そういう道が見あたらない。
しかし目をこらして見ると、東側の急な斜面に登ったような痕跡が見える。そこでここを強引に上がって、ヤブをかきわけて進んでみる。
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かすかに踏み跡のようなものが残っているが、急にこんなに不明瞭になるのはちょっと変だ。
と思っていたら、前方に東屋のようなものが見えた。
こんな道に建物が残っているのは不思議だと思って近づいたら、何とさっきの茶屋跡だった。
さっき通った位置からは注意して見ないと見えない位置に分岐と道標が立っていた。ただし「細峠」と表記されてうぃる。こういう峠名は地図には無い。
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しかし方向としてはこちらしかないので、これを進むことにした。
竜在峠までの道に比べると荒れているけれど、部分的にはロープも張ってあって、手入れはされているようだ。
さらに進んだら突然、林道に飛び出した。
しばらくそのまま進むと次第に山道になってきて、細峠に到着した。
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あまり歩かれていない感じの道だが、道標は随所にある。
11 時半にようやく竜門岳への稜線に合流した。
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さて、これから竜門岳のピストンだ。しかしここまで来れば道はしっかりしているだろうと安心していた。
ところが、竜門岳方向に進むとにわかに道が悪くなってきた。ずいぶん荒れている。
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竜門岳までは結構距離があるので、こんな状態が続くと非常に時間がかかってしまう。
風の当たらない場所で今日初めて腰を下ろして、おにぎり休憩にした。
10 分足らずの休憩で再出発して、しばらく行くと道が良くなってきた。部分的には走れる箇所もある。
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そろそろ雪が出てきた。しかし足跡はおそらくシカで、人の足跡は見あたらない。
鉄塔を越えて、最後は急な雪の斜面をキックステップで這い上がった。
今日はこれまで山道では誰一人会わずに静かな歩きを楽しんできたのだが、竜門岳には年配の3人パーティがいた。
ちょうどこちらに下りてくる時で、入れ替わって山頂(904m)に到着した。稜線に乗った所から 47 分かかった。
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雪の斜面の下りに備えてポールを出して、早々に下山を開始した。
すぐに3人パーティに追いついて、先に行かせてもらった。
鉄塔の場所からは熊ヶ岳が望める。
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竜門岳ピストンは1時間 20 分かかった。
大峠には午後1時 12 分に到着した。
ここから先はこれまでに2度歩いている。この先はなかなかの急登が待ち構えているのを知っているので、ここでまた腰を下ろしてどらやき休憩にした。
熊ヶ岳周辺はいつも通りのクマザサ原で、足元が見えなくて歩きにくい。
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熊ヶ岳(904m)には午後1時 39 分に到着。
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経ヶ塚山(889m)には午後2時1分。道の雪を見ると今日は誰も歩いていない。
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音羽山(851m)には午後2時 14 分に到着した。
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空模様があやしくなってきたので、下山を急ぐ。
たまにぽつりとくることもあって、何とか電車に乗るまでは持ちこたえてほしいと願った。
展望台からの金剛、葛城は霞んでいる。
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昨年、随行で来た時に、登山道の下の方で、展望台を経由して音羽山へ上がる道標があったのを記憶していたので、展望台からそのまま下に下った。
植林の管理のための道のようで、山肌が苅られてまだ木が高く育っていない状態なので、開けて明るい斜面だが、まったく味気ない道だった。
尼寺の善法寺。
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濡れていると滑って危険なコンクリート急坂をジョグで下りて、県道に合流して今日のコースは実質終了した。
桜井駅まで走るつもりをしてはきたけれど、ここの車道はあまり走るには向いていない道だということはわかっていたので、もしバスの待ち時間がわずかならバスに乗ろうと思った。
下居(おりい)のバス停で時刻表を見たら、次のバスまでまだ 40 分以上あったので、予定通り車道をジョグで下った。幸い、雨は降ってきていない。
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桜井駅に到着したのは午後3時 25 分だった。
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結局、山中で出会ったのは竜門岳山頂での3人パーティだけで、本当に静かな山歩きを楽しむことができた。
随行で音羽三山には2回来ていて、そのうち昨年は日曜日だったけれど、いずれの時も他の登山者にはまったく出会わなかったように思う。
まだまだ静かで楽しい所はいっぱいありそうだ。
さっそく次のルート設定のために地図を眺めている。

競技場練習会

今日は練習会で競技場を走ってきた。
設定メニューはペース走だったので、10000m のつもりでスタートした。特にペース設定はしなかったけれど、おおむね 1000m を5分を目処にした。
最初の 1000m は設定通りの5分ちょうど。
これで気分が良くなって油断したのか、次第にペースダウンして 1000m が 5’20” まで落ちてしまった。
これではいかんと気合いを入れ直して5分ペースに戻して、5000m を越えてからはペースアップしようと思った。
順調にビルドアップして、最後の 1000m は 4’27″。
納得して終えることができた。
実は先週、ようやく UTMF のフィニッシャーズベストが届いた。ノースフェイスの製品だが、市販モデルでは無さそう。
今日は天気は良かったけれど空気が冷たかったので、本練習の時に長袖Tシャツの上にこのベストを羽織った。
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前面が薄いフリースのような感じで、ちょっと暑いかもと思ったけれど、ちょうど風が防げて快適だった。
さらに良かったのが背面。
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細かいメッシュのような生地で、蒸れないようになっている。
これはなかなかの優れものだ。
トレランでザックを背負った時などは特に威力を発揮しそうだ。
市販商品では見たことのない造りで、思いがけない贈り物をもらった気分になった。

高代寺山

24 日は随行で北摂の高代寺山(こうだいじやま)へ行ってきた。
今回も名前を聞くのも初めての低山だが、強い寒気の影響で適度な積雪があって、里山を楽しむことができた。

出発は能勢電鉄の妙見口駅。
ここまでも線路脇の樹木が雪化粧だったが、駅前も雪景色だ。
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しばらく車道を歩いて、吉川八幡神社に向かう。
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なかなか立派な神社。
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登山道に入って少し登ると、東側に妙見山とケーブルが見える。
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剣尾山から妙見山まで歩いたのは2年前だった。
吉川城跡はあまりはっきりした城跡は無かった。
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吉川高代寺五輪塔。
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高代寺の手前に檻があって、捉えられたクマが入れられているらしい。見えなかったけれど。
高代寺に到着。なかなかいい雰囲気の山道で上がってきたけれど、車でも来られる。
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樹齢推定 1050 年という菩提樹。
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不明瞭な山道を直登して高代寺山の山頂(488.5m)に到着した。三角点があるが、すぐそばに何やら電気設備のような建物が設置されていて、まったく風情が無い。
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少し早めの昼食をとって、昼からはしばらく車道を下る。
東側は妙見山と天台山(?)。
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南の方には大阪湾が光って見える。
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いったん住宅街に出て、しらかば公園で一休み。
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住宅街を抜けて城山への山道に入るが、ここは迷路のような道だった。
おそらくほとんど地元の人しか歩かないのだろう。踏み跡がたくさんあるのにはっきりした道標がほとんど無く、まさに里山の典型的なエリアだ。
何度か行ったり戻ったりしながらも 242.2m の三角点に到着した。
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最後のポイントの城山にも無事到着。
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後ろはたぶん六甲。
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車道に下り立ったが、道標は何も無かった。
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あとは車道を少し歩いて、山下駅で解散となった。
地図読みの好きな方には楽しそうな山域だったと思う。雪も適度にあって、冬山気分を手頃に味わえた一日だった。

天狗岳

昨日は随行で犬鳴山の天狗岳へ行ってきた。
後半の五本松から犬鳴山温泉までは昨年の秋に紀見峠から南葛城山、和泉葛城山を経て犬鳴山温泉まで歩いた時と同じコースだが、天狗岳というのは初めてだった。

まだまだ記憶がしっかり残っている犬鳴山のバス停で出発の準備を整える。今日も寒いが天候は安定していそうだ。
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昨年は速歩で駆け抜けた参道もゆっくりと。
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義犬の墓。
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登山道は不動明王のすぐ横から始まる。
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かなりの急登を滑らないように注意しながらヒイコラ登って、1時間ほどで天狗岳(558m、地形図では「燈明ヶ岳」と表記されている)に到着して、ここで昼食にした。
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少し戻って東に向かって、急なアップダウンを繰り返して大タワで車道に出た。
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ここから五本松まではしばらく車道。
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売店を通過してこのあたりの最高地点(747.7m)まで行った。
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南の方は霞んでいてあまり遠くまでは見えない。
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あとは犬鳴山温泉まで下るだけ。
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車道に出て、トンネルを越える。
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午後3時 15 分くらいに犬鳴山のバス停に戻ってきた。
山道を歩いた距離や時間は大したことは無かったけれど、結構楽しめるコースでした。