岩湧山、一徳防山

11/14(火)は陸上クラブの仲間と岩湧山から一徳防山を歩いてきた。

似たようなコースを4年ほど前に歩いている。

今日は下山後にフロに入って、打ち上げをして帰るので、出発は少し遅めにした。

午前10時前に南海の紀見峠駅を出発した。

しばらく林道、その後しばらく急登で、10時50分に稜線のダイトレに合流した。

ここからしばらくは平坦な歩きやすい道が続く。

登りにさしかかるとダイトレ名物の木の階段が出てきた。

12時過ぎに岩湧山の山頂(897.1m)に到着した。

ベンチのある展望場所は平日にもかかわらず混雑していた。

我々もここでコーヒーを入れて、ススキを眺めながら一服した。

足元には大阪の市街地。背景は六甲山系。

そして岩湧寺に下りてきた。

お次は一徳防山に向かう。544.1m の三角点のピークからの大阪市街地。

午後2時45分に一徳防山(541m)に到着。ここで少し休憩した。

山頂の少し下からは岩湧山がど〜んと見える。

その後、河内長野ゴルフセンターに下山して、しばらく車道を歩いて南海の三日市町駅にゴールした。

京橋駅の近くの銭湯に入ってから居酒屋で打ち上げをして、楽しい秋の一日が終わりました。

深草トレイル

11/8(水)は京都一周トレイルの講座で深草トレイルを歩いてきた。

京阪の伏見桃山駅に集合して、まずは御香宮でご挨拶。

しばらく車道を歩いて、明治天皇陵への道は右にそれる。

そして伏見桃山城へ。

このお城は戦後に観光用に作られたもので、耐震性能の問題か何かで今は城の中には入れない。

お堀の跡。これは本物。もちろん補修はされているけれど。

また車道に出て、伏見と山科の間にある八科(やしな)峠。

公園でトイレ休憩をとってから大岩山への砂利道に入る。

いつもの大岩山の展望場所で昼食にした。

真ん中やや右のピークが先月の講座終了後に登った山上ヶ峰。その後ろは愛宕山。

昼食後はいつもとは少し違う道で大岩神社へ。

本殿。今は最低限度の管理しかなされていない。

少し下って、堂本印象寄贈の石の鳥居。

このあとまたしばらく車道を歩く。

竹林を越えて、伏見稲荷のエリアに入る。

弘法の滝。滝と言っても自然の滝ではなくて修行のために作られたもの。

伏見神宝(ふしみかんだから)神社。ここは天照大神が祀られている。

伏見稲荷の参道に合流した。やはり大変な混雑。

千本鳥居を通るのは避けて裏道で本殿そばまで行って、ここで解散した。

参道の混雑はほぼコロナ前に戻っている。

証如峰

11/6(月)は講座で北摂の証如(しょうにょ)峰に行ってきた。登るのはもちろん、名前を聞くのも初めての山。地形図には山名は記載されていない山。

千里中央からバスで勝尾寺へ。

お寺には入らずに勝尾寺園地の休憩所で準備する。

豊能自然歩道へ。

意外と厳しい上りが続く。

登りきったら降三世(ござんぜ)明王石蔵。

11時過ぎに証如峰に到着した。

実はここは北摂霊園のすぐそば。

このあと東海自然歩道に入って、眺めのいい場所で昼食にした。市街地が見渡せる。

このあと車道に出て、山道はこれでおしまい。

湧き水が出ているが、水質検査で飲用に適さないことが判明しているので飲まないようにとのこと。ネットで覆ってあった。

泉原(いずはら)に向かう。

これまでも時折パラパラと降っていた雨がまた降り出してきた。

素戔嗚尊神社に寄り道。

本殿は小ぢんまりとしている。

このあと泉原のバス停からバスで千里中央に戻って解散した。

恵庭岳、そして敦賀へ

11/2(木)はいよいよ最終日。苫小牧からのフェリーの出港は夜遅くだが、これまでは最終日は万が一を考えて山へは行かなかった。

しかしウポポイは昨年二度行ったし、これまでも観光での時間つぶしはとても楽しいとは思えなかったので、今回は最終日も山に行くことにした。

天気も良さそうなので、あまり長くないルートで、苫小牧から遠くない山ということで、恵庭岳に行くことにした。実は恵庭岳は昨年のこの時期にも予定はしていたのだが、前日の羊蹄山で結構疲れたので、行先をウポポイに変更したのだ。

ニセコの道の駅から2時間近く走って、幌美内峠の駐車スペースに車を停めた。

恵庭岳へは東側の恵庭岳登山口から登るのが一般的なのだが、ルート検索した結果、登山口の標高の高い北尾根ルートで行くことにした。

準備を整えて9時12分に出発した。

すぐにオコタンペ湖への道に入る。案内板によると今日の昼前に車両は通行止めになるらしい。

車道を10分少々歩いたら左側に踏み跡っぽいものが目に入った。

道標は無いがピンクテープがついていたのでここが登山口だろうと思って這い上がったら、やはり踏み跡が続いていた。

あまりポピュラーなルートではないようで、踏み跡が不明瞭なところもところどころある。おまけに前日の雨で足元が滑りやすいので、早々にポールを出した。

なかなかの急登で、古いロープが随所に出てくる。

出発してから1時間20分ほど登ったら上部が見えてきた。上部は思いのほか厳しそうだ。

男女二人のパーティが下ってくるのとすれ違って、少し登ると本峰と西峰の間のコルに出た。出発してちょうど2時間だった。

本峰(左の突起)はなかなか厳しそう。記録ではピークまで登っているのもたくさんあるが、ガイドブックには山頂部分は崩壊していて登れないと書かれている。

足元は支笏湖。

コルから見えた手前の突起はトラバースして、本峰の最後のガリーを這い上がる。

11時24分、恵庭岳の山頂(1320m)に到着した。

しかし真の山頂は向こうの突起と思うので、ここにザックを置いて突起まで行った。

山頂からのパノラマ。

オコタンペ湖を見下ろす。

時間があるので西峰の方に行ってみようと思ったが、中峰から見える西峰はまだ距離があって、おまけに結構厳しそうだったのでここで引き返した。

ズルズルの急斜面を登っている時は下りも苦労するんじゃないかと思ったが、思ったよりはスムーズに下れて、コルから1時間半くらいで車道まで下りてきた。

案内板の通り、ゲートが閉じられていた。

駐車スペースに戻ってきたのは午後1時27分。トータル4時間15分。予想よりも登りごたえのある山でした。

行動中は飲み物しか補給しなかったのでおにぎりなどを食べてから支笏湖の駐車場に向かった。

ここは冬は無料なのだが夏は有料になる。11月に入ったのでそろそろ無料になっていないかと期待したが、まだ有料(500円)でした。

後ろは昨年登った風不死岳と左に樽前山

こちらはつい先ほど登ってきた恵庭岳。

WiFiが使えて椅子のあるビジターセンターで時間つぶし。

日が暮れてから定番の苫小牧の「なごみの湯」へ。

貸しタオルと1000円くらいの食事がついて1580円というセットメニューがあったので(平日のみ)、それにした。以前からあったのだろうか。

2階の休憩室でのんびり時間つぶしして、マックスバリュでビールと翌日の朝食などを調達してからフェリーターミナルに向かった。

7月はインターハイ帰りの高校生の大集団に愕然としたが、今日は閑散としていた。

帰りも海は穏やかで、静かな船旅ののちに翌日の夜に帰宅した。

小樽電車旅

11/1(水)は前日の羊蹄山の疲れも残っており、天気もあまり良くなさそうなので、今回二度目の電車旅にした。

函館本線の長万部から札幌までの区間は北海道新幹線の札幌延伸のタイミングで廃線が決まっている。まだ何年か先のことではあるが、今のうちに一度乗っておきたいという気持ちはあった。

札幌の街は私にとってはあまりおもしろくないので、味のある小樽までを往復することにした。

できればニセコ駅から往復したかったのだが、列車の本数が少なくてうまい行程が組めない。しかし倶知安発着ならそこそこの本数があるので、倶知安から往復することにした。

倶知安発9時36分の列車に乗る。当初、駅の近くの駐車スペースに停めるつもりでそちらに向かっていたのだが、倶知安駅前を通過する時に駅の前にちょっとした駐車スペースがあるのが目に入った。

ここに置いておけそうな感じがしたので、こちらに停めることにした。スペースは10台分程度。私が着いた時は3台程度だったが、そのうちに満車になった。

少し早めに駅に入ったが、倶知安始発なのですでに列車は入線しており、何人かの人たちが待っている状況だった。

窓の外はこれと言って印象の残るような景観は無い。ほとんど雑草の林の中をしんどそうに登っていく。

稲穂トンネルで峠を越えたら銀山という駅に停まった。

意味ありげな駅名だったので帰ってからちょっと調べてみたところ、駅が設置されたのはかなり古くて、やはり近くにあったルベシベ鉱山で採掘された石を運んだのが由来のよう。地図にはこの近くに銀山という名前の地区があるが、この地区名は駅名から出てきたものだそうで、まず銀山という駅が先にあったとのこと。アイヌ語との関連は無いらしい。

しばらく走って余市駅へ。ここはウィスキーで有名だが、そばにそれらしい建物は目に入らなかった。外は雨。

地図を見ると海のそばを走っているようなのだが、海はほとんど見えない。

そして塩谷駅。ここは昨年の1月に塩谷丸山に山スキーで行った時に駅のそばに車を停めた。

10時51分に小樽駅に到着した。幸い、雨は止んでいた。

昨年の1月も小樽に来たが、この時は駐車場に停めただけで街には出ていない。街に出るのは2年前の4月以来。

駅前の大通りを海に向かって下る。

手宮線跡。

お土産の物色に運河プラザへ。

ここでは気に入るものが見つからなかったので、そばの小さな工芸品店でガラスカップを買ってから運河に行った。

帰りは12時34分発の列車に乗る。三角市場でもう一度海鮮丼を食べようと思ったので、駅の方向に戻る。

大通りからちょっと横に入って、中央市場を歩いた。

そして三角市場へ。

ここで食べた海鮮丼はおいしかった。

雨が降ってきたので外歩きはやめて駅の待合室で少し時間つぶしして、早めに列車に乗った。

海の見える側に座ったが、海が見えたのはほんのわずかの間だけだった。

2時前に倶知安に戻ったときは土砂降りの雨。今日は山にしなくて良かった。雷がゴロゴロ、ピカピカで、外に出るのが怖かった。

マックスバリュのそばにコンビニがあることを知っていたので、ここの駐車場に停めてコンビニのコーヒーで車中で時間つぶしして、その後、今日も綺羅の湯、そしてニセコの道の駅で車中泊した。夜には雨は止んでいた。

羊蹄山

昨年のちょうど今ごろ羊蹄山に登った時、山頂に来るのはこれが最初で最後だろうと思った。体力的になかなか厳しかったし、それなりの満足感もあった。

その羊蹄山にわずか一年後に再訪することになったのは、他に適当な山が見当たらなかったというだけの理由だ。

ただしコースは別のルートを選ぶ。昨年の京極ルートは厳しかった。今日は、2年前の春に山スキーで途中まで登った真狩(まっかり)ルートで登ることにする。

10/31(火)の朝、2年前の記憶の残る駐車場に車を停めて、6時45分に出発した。昨年と違って上部も雪はチラホラ程度。

キャンプ場の車道を10分少々歩いて、いよいよ登山道に入る。

それにしてもこの木は一体何のために設置しているのだろうか。

真新しいもので、土が流れて木が露出しているのではない。歩行の邪魔にしかならない。まったく理解不能。

さっそく急登が出てきたのでポールを出した。

登山道に入ってから15分くらいで一合目。

この少し先で立ち止まって地図を眺めていたら、後ろから単独行の白人男性がやってきて、長い足ですいすいと先に行った。

単調な道を淡々と登る。昨年の京極ルートとは違って歩きやすい。

ちょうど三合目の標識のところで先ほど抜いていった白人男性が休憩していた。スイスから来たとのこと。

ここで私が先行することになった。彼は速く歩けそうに見えるのだが、私と少し離れた後ろをついてくる。正直、うっとうしい。

下界が望めるようになってきたが空気はあまり澄んでいなくて、遠方は見えない。ただし今になって見ると右遠方は洞爺湖と有珠山のように思える。

8時35分、五合目まで来た。一応半分ということ。標高 1100m くらい。

出発して3時間くらい。外輪山が近づいてきた。

道に雪が出てきて、九合目。方向を示す板が反対に打ち付けられているのはこの時はまったく気がつかなかった。

道が完全に雪になって、朝でまだ堅いので、チェーンスパイクを着用した。その間にスイス人男性が抜いて行った。

10時23分、ようやく外輪山に出た。

やはりこの眺めは雄大だった。

ピークはずいぶん遠く見える。

スイス人男性と少ししゃべっていたら下からまた白人男性が一人で上がってきた。半袖Tシャツで腕にはタトゥー。フランス人とのことだった。

さて、最後の難儀な岩稜に向かう。

昨年は逆方向で、歩きにくくてルートもわかりにくかったが、今年も同様だった。突起の上を行くこともあればトラバースすることもあり、迷う人が多いのか間違ったトレースがあちこちにある。

11時14分、ようやく羊蹄山の山頂(1898m)に到着した。

山頂では先着したスイス人が休憩していて、私もここでおにぎり休憩にした。

山頂からのパノラマ。昨年は遠方まで見渡せたが今年はそこまでの展望は無かった。

15分ほど休憩してお鉢巡りへ。

数分で三角点(1892.7m)

昨年登ってきた京極ルートを右に見送る。

12時過ぎに真狩ルートへの分岐に戻ってきた。ここからのパノラマ。

昨年より雪が少なかったせいもあると思うが、二度目で様子がわかっているので昨年よりも楽で、時間も早かった。昨年はお鉢巡りするかどうか迷ったが、今年は迷うことも無かった。

あとは下山するのみ。雪も緩んでいるのでチェーンスパイクは付けなかった。

避難小屋が見える。ずいぶん立派そうだが見に行こうとは思わない。

四合目あたりまで下りてきたら洞爺湖と有珠山、昭和新山を眺めることができた。

洞爺湖のウィンザーリゾートと、その向こうにうっすらと駒ヶ岳が見えた。

午後3時少し前に登山口まで下りてきた。

車道を10分ほど下って駐車場に戻ってきた。昨年の京極ルートより1時間くらい早かった。

山中では白人男性二人以外とは誰にも出会わなかった。お鉢巡りでも誰にも合わず、他のルートのことはわからないが、まさか今日羊蹄山に登ったのはスイス人一人、フランス人一人、日本人一人の三人だけ?

セイコーマートでコーヒーを飲んで、昨日と同じく綺羅の湯で汗を流してから道の駅で一人打ち上げにした。SpringValleyを奮発した。

イワオヌプリ、ニトヌプリ、チセヌプリ周回

10/30(月)は目国内(めくんない)岳と雷電(らいでん)山に向かう予定。新見峠の登山口に向けて走っていたところ、何とすでに道路が冬季閉鎖になっていた。

もう一つ予定していたイワオヌプリ、ニトヌプリ、チセヌプリ周回ルートも登山口の神仙沼レストハウスが通行止めで、今入れるのは冬でも開いている五色温泉しかない。

イワオヌプリ、ニトヌプリ、チセヌプリ周回ルートは五色温泉からでも行けるので、こちらにコース変更することにした。

五色温泉の駐車スペースは私が着いた時は他には誰もいなかったが、出発の準備をしている間に2台やってきた。

8時10分、駐車場を出発して登山道に向かった(正面の橋)。

イワオヌプリという道標に従って進む。

ところが実は道標の方向を見誤っていて(帰ってきた時に気づいた)、余計な遠回りをしただけだった。正しい道に戻ったら後から来た単独行の女性が先行していた。

30分ほどでイワオヌプリへの分岐に来た。イワオヌプリは昨年の一月に山スキーで来ているのだが、せっかくなので寄り道していく。

ニセコのこのあたりは何度も来ているが、こういう完全な無雪期に歩くのは初めてだ。このあたりでこういう光景に出会うのは初めて。

ちょっとした平坦地にケルンがあった。山頂は右奥。

稜線を辿って一番高いと思われる場所まで来たのだが、昨年来た時にあった標識が見当たらないし、それにこんな岩々した地形ではなかった。

しかしGPSでもここが山頂のはずなので下山ルートの方に戻ったところ、昨年来た山頂に出ました。

頭が混乱したので地図で確認したところ、昨年来た時にこちらの方が高いのではないかと思って行きかけたのがさっき登ったピークで、事実標高はこちらが最高地点(1116m)のよう。しかしなぜか山頂の標識はここに立てられている。

山頂からのパノラマだが、遠方は曇っていて見通せない。

下山はザレた斜面を適当に下る。

1時間10分くらいでイワオヌプリを周回して戻ってきてニトヌプリに向かう。

ニトヌプのピークは夏道から少し南の方のはずなのだが、なぜか道のすぐそばに標柱があった。

この標柱と反対側にちょっとしたピークが見える。本当はこちらが山頂なのでは?

登山地図には不明瞭な踏み跡が記載されているが、それらしい踏み跡は見当たらず、ヤブも結構うるさそうだったので諦めて先に向かうことにした。

お次はチセヌプリへ。

歩きにくい道になってきたのでポールを出した。

足元に車道が見えるが、すでに閉鎖されているので車は走っていない。

車道に出たところでカロリーメイトを1本食べた。すでに3時間ほど歩いている。

それにしても岩がゴロゴロの歩きにくい道が続く。北八ツを思い出す。

このあたりは雪の季節しか来たことがなかったのでこんなに歩きにくいとは予想していなかった。しかしもともと火山なので当たり前と言えば当たり前。

ようやく山頂が近づいてきた。

12時過ぎにようやくチセヌプリの山頂(1134.2m)に到着した。本日の最高地点で、唯一の三角点がある山頂。

山頂にはニトヌプリで出会った単独行の女性がおられた。彼女は来た道を戻られるとのことで、私は沼周りで戻るために先に進んだ。一人ならここでおにぎり休憩にしたかったのだけれど。

足元にはこれから先の道がくっきり見える。正面にシャクナゲ岳。当初はここも訪れるつもりだったが、時間と体力を考えるとちょっとムリ。シャクナゲ岳の右奥のピークが当初の目的だった目国内岳。

こちら側の斜面の道はそれほど歩きにくくはなかった。平坦になってきたあたりで後ろからクマ鈴の音が聞こえてきた。先ほど出会った女性が「私もこちらにしました」と言って通り過ぎていかれた。

長沼との分岐のあたりで腰を下ろしておにぎり休憩にした。

長沼まではわずかだった。

沼の縁も歩けそうだったが、足元がぐちゃぐちゃだったらイヤなので少し離れたところのトレースを追った。

最後に長沼にお別れのご挨拶。背景はチセヌプリ。

このあたりは沼地で、足元がどうなのかちょっと心配だったのだが、おおむね木道になっていて問題無かった。

次に神仙沼。妖艶な雰囲気でした。

このあと車道を渡るのだが、渡ったあとの道がわかりにくかった。駐車スペースのすぐ横からなのだが近づかないとテープが見えない。

車道から45分ほどかかってようやく大沼まで来た。ほとんど平坦な道だが距離はたっぷりあった。

しばらく行ったら硫黄鉱山跡。

建物跡のようなものは何も見当たらない。

ここからしばらく、往路にあった分岐まで緩い上りが続く。

駐車場に戻った時は4時10分を過ぎていた。8時間かかった。

インフォメーションセンターの建物のそばでは先に出会った女性がシューズを洗っておられた。「明日はどちらへ?」と聞かれて「羊蹄山かな」と返事しておいた。

自分でも明日はどうしようかと歩きながら考えていたのだが、これ以上奥の方には行けないので羊蹄山くらいしか行く山がない。

五色温泉の露天でニセコアンヌプリを眺めながらのんびりしようと思ったのだが、なぜか建物の玄関のドアが開かない。駐車場には車も何台か停まっていて、中は照明がついて人がいることは明らかなのに。

ドアを叩いてまで入りたいというほどではなかったので、手頃でお好みのニセコ駅前の綺羅(きら)乃湯へ行った。

コンビニで食材を買い出しして、今日もニセコの道の駅に車を停めた。

道南いさりび鉄道

津軽海峡の海岸沿いを走る「道南いさりび鉄道」は一度乗ってみたいと思っていた。函館に泊まることにしたのもこれが目的だった。

10/29(日)の朝8時前、船だまりに車を置いたままで函館駅に向かう。

駅の向かいにある食堂街は昨夕は多くが閉まっていたのだが、今日は早くもみんな開いていて、しかも朝の8時過ぎだというのに待ち行列ができている。

函館に戻ってくるのは昼過ぎの予定なのでここで海鮮丼でも食べようと思っているのだが、朝からこれでは昼はどうなっているだろうか。しかも今日は日曜日だ。

道南いさりび鉄道は北海道新幹線の開通によって第三セクターの運営となった路線なので、ホームはJR函館駅と同じ。

出発の 20 分ほど前にホームに行ったらすでに入線していて、早くも結構な数の乗客が乗り込んでいた。何とか海側の席に座れてほっとした。

出発してからしばらくは建物が続いて海は見えなかった。函館ってこんなに大きな市なのかと思ったら、函館の西には北斗市という市があった。ちなみに北海道新幹線の終着駅は新函館北斗駅。

10分少々走ってようやく海が見えてきた。函館山が望める。

ハイカラな駅舎の渡島当別(おしまとうべつ)駅。

ここは近くに修道院があって、何人かの人が下車された。修道院というと女性のものというイメージがあるが、ここは男子修道院。

1時間20分ほどで終着の木古内(きこない)駅に到着した。

この駅は北海道新幹線の駅でもあるので建物は立派。

帰りの列車まで1時間ほど過ごす。

駅の前には道の駅。新幹線の駅でもあるのでわりと繁盛していた。

駅前の大通りを海の方に向かう。

数分で海岸に出た。鳥居がある。ここはみそぎ浜というらしい。

その由来は、

「ご神体」と書かれているが、本殿も見当たらないし、ご神体が何なのかもわからない。

展望がいいと大間崎や龍飛崎も見えるようだが、今日はそこまでは見えなかった。見えるのは函館山だけ。

12時半頃に函館駅に戻ってきて、食堂街に恐る恐る向かった。

ところが朝のような雑踏は見あたらず、どこでもすぐに入れる状態だった。どこも似たようなメニューでほとんど同じ値段だったので適当に入って海鮮丼をいただいたが、正直言って期待外れだった。

船だまりに戻る途中に青函連絡船で使われていた摩周丸が展示されていたので向かってみたが、中に入るのは有料だったので外から眺めるだけにした。

さて、これからニセコに向かう。当初は松前や江差を経由して狩場山へ行く計画だったのだが、思いのほか遠い。狩場山はたまたまガイドブックで見つけて、場所が適当だったので選択したのだが、ほとんど樹林帯の山で、有珠山や恵山のような際立った特徴のある山ではなさそう。ということで狩場山はやめてニセコに直行することにした。

ニセコよりも函館の方がガソリンが安いだろうと思って函館のセルフで給油したら、何と1L 122 円(軽油)という格安だった。

駒ヶ岳を眺めながら北に向かう。昨年もそうだったのだが、車道から駒ヶ岳が非常に美しく見えるところが随所にあるのだが、なかなかいいタイミングで車を停める場所が無い。あったとしても気が付くのは通り過ぎた後で、結局今年もいい写真を撮ることはできなかった。

森で昨日と同じ道に入って、昨日南に向かった道を今日は北上する。

長万部でニセコ方面への道に入るとコンビニが無くなってしまうので長万部の手前のコンビニでコーヒーを飲んで、海沿いから分かれて山の中に入る。

温泉は昆布温泉の幽泉閣へ。

JR昆布駅のすぐそばで、大きな駐車場に車がいっぱい停まっていたのでちょっと混雑を心配したが、スーパー銭湯並みの大きな風呂で、ゆったりつかることができた。

ニセコでの宿は定番の道の駅。

道の駅では最近ほとんどでゴミ箱が無くなっており、自動販売機の缶すらゴミ箱を置いていないところがあるくらいなのだが、ここは昨年来た時はゴミ箱が置いてあった。

今年はどうだろうと見てみたら、まだありました。ありがたい。

恵山

恵山(えさん)のことを知ったのは北海道に出かけるほんの1ヶ月ほど前のこと。たまたま見ていたNHKの「にっぽん百低山」という番組で知って、これはぜひ訪れてみたいと思った。

10/28(土)の朝、一晩過ごした道の駅から1時間半ほど走って、恵山の火口原駐車場に到着した。目の前にはさっそく期待通りの光景が広がっていた。

土曜日なので人が多いだろうと思っていたが、それほどでもなかった。

準備を整えて8時50分に出発した。

今日はショートコースで時間があるので、恵山展望台に寄り道していく。

こういう殺伐とした風景は好みだ。

分岐から15分ほどで恵山展望台に到着した。恵山を見るための展望台かと思っていたら、海を望む展望台だった。

海もさることながら、紅葉が素晴らしかった。

噴煙を眺めながら元の道に戻る。

こんな殺伐とした、遮るもののないところにシカが一頭。

最後はちょっとショートカットして登山道に戻った。

そして恵山への登山道に入る。

所々に細かい数字の距離表示の標識が立っている。実際より長めなんじゃないかと思ったが、後からGPSで確認したらそこそこ正確だった。

写真ではよく見えないが、地面から煙が出ている。地面を触ってみると少し暖かかった。

分岐から40分ほどで恵山の山頂(617.6m)に到着した。

山頂の少し先に神社がある。

戸を開けてみると、恵山大権現。

山頂の少し下からの眺め。

元の道に戻って周回路に向かう。所々にガンコウラン(たぶん)。

恵山岬灯台が見える。フェリーではこの少し沖を通過しているのだが、往路も復路も暗い時間帯なのでフェリーからは見ていない。

岬展望台にちょっと寄り道。

あとは平らな道を戻るだけなのだが、まだ昼前で時間があるので、恵山の向かい側にあるちょっとしたピークの山腹に見える顕著なトレース(この写真ではよく見えない)に行ってみようと思う。あのピークの上に出るのだろうか。

ピークに出るのかと思ったらピークには上がらずにさらに奥に向かっていた。しかし踏み跡は急に薄くなってきた。

少し進むと人工的な建物の跡があった。

下山後、駐車場の案内板に米軍のレーダー跡と書かれていた。

道はさらに不明瞭になって、うっすらと現れたり消えたり。目の前に見えるピークまで行ってしまおうと思った。

麓の分岐から20分ほどでピークとおぼしき場所まで来たが、ただのヤブで何も無し。後から見たら地形図で 461m の標記のあるピークだった。

向かいの恵山には雲がかかっていた。

下まで降りると人がいると思うのでレーダー跡でおにぎり休憩にしたが、急にガスがかかってきたので急いで下りる。

あとは平坦な道を駐車場に戻る。

登ってきた 461m ピークはガスがかかっていた。

12時半過ぎに駐車場に戻ってきた。

今晩は函館駅に歩いて行けるところにある船だまりという場所に車を停める予定だが、時間潰しに五稜郭に行ってみることにした。

後ろには五稜郭タワー。何でこんなものを作ったのかよくわからない。五稜星形を上から眺めるため?

箱館奉行所庁舎跡。

それから銭湯の桜成浴場センターへ。ここも地元の方々御用達という感じの街の銭湯。480円なり。せっけん、シャンプーはありません。

マックスバリュで朝食の買い出しをしてから船だまりへ行った。

船だまりは釣り客や漁業関係者が車を停めておくための場所で、一応トイレがあるが大小それぞれ一つのみ。水道はあるが歯を磨いたり顔を洗ったりはちょっとムリ。

正面に函館山が望める。

JR函館駅までは歩いて15分くらい。駅前の表通りと思われる道なのだが、土曜日の夜というのに意外と店が開いていない。

少しウロウロして、ジンギスカンの店に入った。

これまでに北海道でジンギスカンは何度か食べたが、いずれも焼かれたものが盛られて出てきた。それはそれでおいしかったけれど、今日は初めて目の前で自分で焼いて食べるスタイルで、おそらく肉もわりと質が良かったのだと思うが、おいしかった。

満足して夜景を眺めながら船だまりに戻る。

礼文華峠

10/27(土)は今回の旅の最重要イベントなのだが、前日の夜半から雨。一時はかなりの豪雨だった。

早朝もまだ雨で、天気予報ではずっと雨模様とのことだったのでこれは予定変更するしかないと思った。しかしどうしたらいいのかうまい代替案が思い浮かばない。

そうこうするうちに雨が小降りになってきたので、取りあえず善光寺に向かう。

ここはイザベラ・バードが訪れたお寺で、

「このお寺は非常に壮麗で、天蓋はすばらしく、祭壇の青銅や真鍮の仏具は特に立派である。・・・・」

と記している。しかし私が訪れたのは朝の7時半。誰もおらず、本堂もまだ閉じられていた。

寺社仏閣の価値はあまりわからない人間なので、イザベラ・バードが訪れたお寺に来たということで満足して、礼文華(れぶんげ)峠への旧道の入り口に向かうことにした。

森林公園の駐車場まで行ってしまったが、GPSで確認すると入り口はもう少し手前の模様。少し戻ったら朽ちた林道が分かれている近くにちょっとしたスペースがあった。

雨は完全に上がって、空の雲もそれほど厚くない。雨雲レーダーを見るとこのあとしばらくは本降りの雨は無さそうな予報だ。

これなら今日、行ってしまおう。

今日のゴールは函館本線の小幌駅。電車で一駅の礼文駅に戻って、そこから車まで歩いて戻る。しかしこの方向は何と一日2便しかない。乗る予定は15時50分の便。

とにかく何も無い駅なのであまり早く着いても困るが、道の状況がどうなのかわからないのである程度の余裕は見ておかなければならない。

トラブルが無ければ4時間あれば着けそうだが、余裕を見て5時間。11時に出発すれば十分と思ったが、車の中でぼんやりしているのも苦痛で、雨の止んでいるうちに歩いておいた方がいいかもと思って10時過ぎに出発した。


✳︎青線は戻った時の経路

すぐのところから朽ちた林道に入る。

少し行ったら林道が左カーブしていて、あれっと思って目を凝らしてみたら微かな踏み跡が右の方に見えた。

ほとんど人は歩いていない感じだが、最低限度の保守はされているように感じる。しかし意外と急な九十九折れが続く。

イザベラ・バードが通ったころは、

「道は深い森林の中をものすごく急な坂道となって登り、急に下ったかと思うとまた登り坂となり、ときには真っ直ぐに梯子を登るような急峻な坂道で、深く溝がついており、溝の底には大小の石の破片が詰まっていた。」

そうである。

この道は生活道路であるにもかかわらず非常な難路だったので、明治時代にも何度か改修されているので、今残っている旧道はその当時とはかなり異なっているだろう。

今朝までの雨のせいもあるだろうが足元がぐちゃぐちゃの場所が多く、ゴアテックス のシューズで来て良かった。そんな道を30分ほど歩くと朽ちた林道に出た。

最初、反対方向に進んでしまったが、引き返してしばらく林道を進む。旧道が無くなっているのか、旧道を広げて車道にした痕跡なのか、よくわからない。

そんな道が40分ほど続いて、また荒れた旧道っぽい道になった。何の標識も無いがおそらくここが礼文華峠だと思う。

また旧道っぽい道になって、足元のぐちゃぐちゃを気にしながら20分ほど歩くと左側(海側)が開けてきた。

「ああ、しかしなんとすばらしかったことか! まことに壮大な景色であった。これこそ本当に天国である。ここにはあらゆるものがある。・・・」

あの切れ込みが小幌駅のあたりだろうか。

12時過ぎに車道との合流地点に出た。このあとしばらく車道を歩くことになるので、ここでおにぎり休憩にした。

R37に出るところにこのルートで最初で最後の道標があった。

これで目的の礼文華峠越えは完了だが、このあと海に向かって下って、小幌駅に向かう。

しばらく国道を歩く。道幅はそれなりにあるのだが歩道部分は白線が引かれているだけで、トラックなどが頻繁に走り過ぎるので、かなり怖い。

大きな橋を二つ越えて、トンネルの手前でようやく国道から離れることができた。

立入禁止の看板を無視して入ってしばらく行くと、岩屋観音への古い道標が出てきた。

さらにまた道標に導かれて海に向かう。

歩きにくい沢筋の踏み跡を15分ほど下ると海が見えてきた。

海に出る手前に橋があって、対岸にロープが伸びていたのでそちらに向かった。

結構な登り返しなのだが、ふと足元を見ると海辺に二人の若い男性の姿が目に入った。

なぜこんなところにいるのだろう、どうやってここに来たのだろうと不審に思いながら急登を登り返して、岩屋観音がどこにあるのか見渡しながら平坦になった道を進んだところ、海岸そばから20分足らずで小幌駅のすぐそばまで来てしまった。いつの間にか通り過ぎていたのだ。

まだ時間はたっぷりあるので引き返す。大きな岩の崩れたようなところでここだろうかと思ったりしてみたが、スマホが繋がったので調べてみたところ、実は先ほどの海岸のところだということがわかった。先ほどの二人の男性は岩屋観音へ行っていたのだ。

あの急登をまた下りて登り返すのはうれしくないが、ここまで来て、しかも時間もあるのにパスするわけにはいかない。

二人の男性が戻ってくるのとすれ違って、海岸に降り立った。

やれやれと一安心したが、まだ午後2時。予定の電車までは2時間近く時間がある。

一旦、駅へ行って、様子を見てみた。

この駅は鉄道マニアでも有名な秘境駅だそうで、この駅を訪れることだけが目的で来る人も少なくないとのこと。と言うか、近くには民家も道路も何もないので、それ以外の目的で来る人といえば私のように山道を歩いてたまたまここが終着点だったという人以外は鉄道マニアしかいない。

ここはトンネルとトンネルの間のわずか 100m 足らずのスペースに設けられた駅で、何のためにこんなところに駅を作ったのだろうと不思議に思うが、もともとは信号場(鉄道の運行のために必要な設備で、乗客が乗り降りする場所ではない)として設置されたものが、いつ頃からか駅として扱われるようになったとのこと。

乗る電車までまだ1時間以上あるので文太郎浜へ行ってみる。

午後3時50分、定刻に電車がやってきた。乗る客は私以外は若者二人、それ以外におそらく鉄道マニアであろう中年男性が二人の五人だった。

ほぼトンネルを数分走って礼文駅で下車した。

自動販売機でコーヒーを買って飲みながら、車を置いている取り付きに向かった。

車道を40分ほど歩いて取り付きに戻ってきた。午後4時40分。そろそろ薄暗くなってきた。

風呂は長万部へ。温泉ホテルという名称だが地元の人が利用するような大衆銭湯。もちろん温泉だが480円なり。せっけん、シャンプー有り。

どういう訳か長万部のあたりには道の駅が無い。海岸沿いを走り続けて森町の道の駅のさらに先の「つど〜る・プラザ・さわら」まで行って、ここを今宵の宿にした。写真は撮り忘れた。