昨日は随行で湖北の大黒山へ行ってきた。
もちろん登るのは初めてで、これまでに山名すら聞いたことが無かった。
JR の余呉駅からタクシーで椿坂峠に向かう。
R365 は木之本と今庄を結んでいる谷筋の道だが、ここは柳ヶ瀬断層という活断層になっていて、断層の東側(大黒山方面)は傾斜が急で、西側はなだらかになっているという話をタクシーの運転手さんがしてくれた。
R365 と言えば思い出すのは今庄 365 スキー場。ここは昼間はスキーのみ(ボード禁止)というスキー場で、個人的には好みのスキー場だった。
椿坂峠は現在はバイパスのトンネルが通っているので、旧道で峠まで行くつもりだったのだが、旧道が通行禁止になっていて、トンネルを出て旧道と合流する所から歩くことになった。
峠まではゆるやかな登りで 20 分くらいだった。
峠にはバブル時代に別荘地として売り出されたとかいう名残がわずかに残っている。
峠のほんの少し手前から登山道が東に入っているが、道標などはまったく無い。このあたりは余呉トレイルというコースになっているそうだが、そういう標識は一切無かった。
登山道はいきなりの急登で始まるが、ちょうど登山道に沿って工事用のモノレールが敷かれていて、車道には車が2台ほど停まっていた。
登山道の溝に沿ってレールが敷かれているので、わずらわしいことこの上ない。
レールが手すりになって助かる場合もあるけれど、レールをまたいだりくぐったりと、素手だった私は早々に手が真っ黒になってしまった。
このコースは全般的にあまり展望が無かった。
たまに開けた箇所からは西側の赤坂山方面が望めたが、私にはどれがどの山だかさっぱりわからない。
傾斜は少し緩くなってきたけれど、レールはまだまだ続く。
もう山頂が近いというあたりまで登ってきたら、ようやくレールが終わった。座れる椅子が並んでいる。
ほどなく稜線の道に合流して、歩き出して1時間半ほどで大黒山の山頂(891.6m)に到着した。
まだ昼前なので、ブナ林を東峰に向かう。
久しぶりにギンリョウソウ。
一度目につくと、この後もしばしば見かけた。
このあと、送電鉄塔の整備の工事をしている人たちに出会った。例のモノレールで上がってきた人たちだった。
これは変わったブナの木。
このアングルで見ると2本の木に見えるけれど、反対側から見ると太い1本の幹になっていた。
ナナカマド。
大黒山から 30 分ほど歩いて、東峰で昼食にした。サルの群れがいたそうで、ケモノ臭がぷんぷんする。
来た道を引き返して、大黒山手前の尾根を南へ下る。分岐にはテープがあるだけで、道標は無し。
滑りやすい急な下りが続く。
奇妙な形の木が随所に現れる。
途中の展望エリアで東の方向を望む。鉄塔の左側は三周ケ岳?
3時過ぎに沢筋の林道のところまで下りてきた。
ウツギの仲間。
コアジサイ。
30 分ほどでバス停に着いた。すぐそばに八幡神社。
1日3本のコミュニティバスで余呉駅に戻った。
好天の土曜日にもかかわらず、他の登山者は誰一人会うことがなかった。
休日に山へ行くならこういう静かなところがいいけれど、いかんせん遠い。まさか一人で来てタクシーを使うわけにもいかないので、こういう機会でも無ければ来ることが無いという貴重な経験だった。