この冬は雪が多いのでぜひ比良に行ってみたいと思っていたのだけれど、天候がうまく合わなくて、まだ一度も行けないでいた。
昨日の土曜日(2/24)は好天予報で、いよいよチャンス到来ということで、久しぶりに雪の比良に向かった。
8時過ぎに比良駅に到着した。気温は低めだったけれど穏やかな好天で、ライトジャケットも脱いで長袖アンダーと長袖シャツで8時20分に出発した。
比良駅で下車した登山者は 10 人足らず。私以外はみんな冬山装備で、私も若い頃はこの時期の比良と言えばそれなりの気合いと覚悟で入山していた。
今日は果無山脈敗退の教訓でポールとチェーンスパイクは持ってきたものの、シューズはゴアテックスのトレランシューズだった。
駅前からは正面に今日の最初の目標の堂満岳が見える。
しばらく車道を走る。
目の前にびわ湖バレイの打見山(左)から堂満岳(右)へのスカイラインが望める。
未舗装と舗装路が交互に現れて、出発して 23 分で堂満岳への分岐に出た。
この道は2年前に随行で堂満岳へ行った時に降りてきた。
まさかこんな所で道を間違うはずは無いと油断していたら、いつの間にやらずいぶんルートからはずれていた。本当はすぐに左の沢を渡らなければならないのだけれど、沢沿いの踏み跡をそのまま進んでいた。
実際はほんの数分程度だったと思うのだけれど、なぜかすぐに引き返すという判断ができず、地図を見て、このままこの沢をつめていけば正しいルートに合流できると考えて、強引に突き進んだ。
すぐに古い堰堤が現れて、左岸から乗り越えた。上部ではちょっと緊張した。
また沢に下りて、ポールを出して少し進んだら、ちょっとした滝が出てきた。
強引に越えようとすれば越えられないことはなさそうだったけれど、両側が迫ってきているのが不気味で、このまま進むと行き詰まってしまうと思った。比良の沢は甘くは無い。
諦めて戻ることにした。失望感で一杯だった。まだ序盤で時間はたっぷりあったけれど、そういう冷静な気持ちになれなかった。
堰堤は今度は右岸から越えようとした。しかし上に上がると、沢に下りる斜面がかなりの急傾斜で、ちょっと躊躇した。
しかし逆に斜面の上の方はそれほどの急傾斜ではなく、ヤブも大したことが無さそうで、地図を見るとこの斜面を上がれば正しいルートに出られそうだ。
木の根をつかんで強引に這い上がったら、踏み跡のような地形に出会った。赤テープもある。
こういう植林のテープはルートの目印ではなくて林業者が仕事のために付けたようなものがよくあるので、安易に追っていくととんでもない所に行ってしまうことがしばしばあるので、gps で現在地を確認しながらこの踏み跡を追った。
うまい具合に本来のルートに近づいてきて、いつの間にやら正しいルートに合流していた。
ほどなくノタノホリに出た。
ここまで出発してから1時間5分だったので、おそらくロスタイムはほんの10分くらいだっただろう。これで気分がすっかり回復した。
本来のルートに出ると路面が踏み固められているので、チェーンスパイクを着用した。
沢筋に出ると登りが急になって、ぐいぐい高度が稼げる。おかげで汗が滴ってきた。
斜面を上がると気持ちのいい稜線に出た。
そして最後の登りにさしかかる。
この斜面は無雪期にはロープが張られている箇所で、かなりの急傾斜が続く。
チェーンスパイクはツァッケが小さいので、堅い雪面なら良く効いてくれるのだけれど、軟雪だとほとんど役に立たない。おまけに手に持っているのはピッケルではなくて超軽量トレランポールなので、もし足を滑らせたらどこまで落ちていくことやら・・・。今日の装備ではここを下ることはできない。
一歩一歩雪面にシューズを蹴り込んで急斜面を這い上がって、10時45分に堂満岳の山頂(1057m)に到着した。出発して2時間25分だった。山頂の標識は完全に雪に埋もれている。
比良は高い山でも 1000m 少々なのだけれど、琵琶湖側から登ると出発地点が標高 100m くらいしかないので、登る標高差はなかなかのものだ。京阪神から日帰りエリアでこれだけの標高差が登れるのは比良くらいしか無いのではないだろうか。
山頂から武奈ガ岳を望む。
ジェルを補給して写真を撮ったら早々に金糞峠に向かう。
20分ほどで金糞峠に到着。
沢に下りて、中峠に向かう。
今日はできるだけ同じ道を通らなくて済むようにルート設定してきた。中峠からコヤマノ岳を経て武奈ガ岳に向かうつもり。
沢を渡ったらすぐ前の斜面にはっきりしたトレースが上がっていた。中峠へのルートとはちょっと違うような気はするのだけれど、あまりにもはっきりしたトレースで、方向としては悪い方向ではないので、このトレースを追うことにした。
どうも中峠を経ずにコヤマノ岳に直接上がるルートのようだ。ただ、このルートは手元の登山地図にも地形図にも載っていない。テープマークもしっかりしているので、積雪期限定のルートということもなさそう。
日が陰ってきて気温が下がってきていて、山頂に上がると風が吹いているかも知れないので、山頂のちょっと手前の樹林帯でおにぎり休憩にした。
そして沢筋から 50 分ほどでコヤマノ岳(1181m)に到着した。
鞍部に下りると、武奈ガ岳の山頂が指呼の距離に望める。山頂の人混みがはっきり見える。
上部は寒そうなのでここでライトジャケットを羽織った。
武奈ガ岳で雪庇を見るのは初めて。
12時22分、混雑する武奈ガ岳山頂(1214.2m)に到着した。比良駅からほぼ4時間だった。
遠方は霞んでいて、展望は今ひとつ。これは北方で、手前が釣瓶岳(ツルベ)、後方は蛇谷ヶ峰。
写真を撮ったら早々に下山。ここの下山路は無雪期は歩きにくいのだけれど、今日は雪で舗装されていて快適に下れる。
樹林帯に入ると一気に暑くなってきたのでライトジャケットを脱いだ。
イブルキのコバを通過。
スキー場のゲレンデ跡。
八雲が原でちょっと休憩しようと思っていたのだけれど、やはり何人か人がいたので、北比良峠へ少し向かった所でいちご大福休憩にした。
武奈ガ岳からほぼ1時間で北比良峠まで下りてきた。
このあとはダケ道を下りる予定なのだけれど、実はこの先に不安ポイントがある。左側に崩れた急斜面があって、滑りやすい道をトラバースしなければならない。はたしてそこの雪がどんな状態になっているだろうか。
写真では見えないけれど、ここの左下は無木立の急斜面が下の沢まで落ちている。ここで滑ったらまず生きては帰れない。
登山靴にアイゼン、ピッケルであればそれほど困難な斜面ではないのだけれど、いかんせんチェーンスパイクにトレランポール。
考えても仕方無いので足を踏み出した。一歩一歩足元をしっかり確認してトラバースをやり過ごし、軟雪の急斜面を這い上がって上に出た。何と、上に出たらこのトラバースを避けているトレースがあった。どこから始まっているのだろう。
ここが過ぎればあとは淡々と下るだけ。
途中、木の間から堂満岳を東から眺めることができた。登った斜面はやはりなかなかの急傾斜。40度くらいはありそう。まぁ40度ならスキーでも滑れる斜度ではあるけれど(今はムリ)。
北比良峠から50分ほどで大山口に降り立った。
チェーンスパイクを洗って、ポールをしまって、舗装車道は走った。
イン谷口の出合小屋は土台のみ。
このあとも舗装車道は走って、比良駅が見えてきた。
比良駅には午後2時50分に戻った。出発してから6時間半だった。
やはりと言うべきか、冬の比良は甘くは無かった。正直なところ、今日の装備で行ける限界を超えていたと思う。先日の果無山脈や昨年の大峰など、やはり 1000m を越える山域ではまともなアイゼンとピッケルは必須だと思った。
ただ、シューズに関してはこのくらいの山域で好天、日帰りならトレランシューズ(ただし防水機能があること)の方が軽くて楽だ。車道や林道で走れるというメリットもある。
昨年3月の山上ヶ岳ではトレッキングシューズと、amazon で買った安いアイゼンで十分だったので、今度はトレランシューズにこのアイゼンを試してみようと思う。
月: 2018年2月
大峰山
日曜日(2/18)は随行で北摂の大峰山へ行ってきた。
大峰山は2年前に別の講座で登っている。
JR の武田尾駅を出発して、少し車道を歩く。
ほどなく廃線へ。
さっそくトンネルが出てきたけれど、ここは出口が見えているのでライト無しで通過。
トンネルを抜けて、大峰山の周回路に入る。
前回来たのは1月で、満月滝が氷結していたけれど、今日はごく一部につららが垂れている程度。
ナメ滝の下を渡る。
前回は寄らなかった安倉山(465m)へ。
ちゃんと三角点もあります。そしてここで昼食。
昼食後、北に向かって大峰山(552.3m)に到着。
途中の展望場所から北西方面を望む。真ん中あたりの三角の山は大船山?
元に戻ってきました。
今回も最後は廃線歩き。
その後、この廃線跡を JR がハイキング道路として少し整備したそうで、鉄橋の線路部分はずいぶんきれいになっていた。
鉄橋からの武庫川の眺めはなかなかのものです。
その後も長いトンネルをいくつか抜けて、西宮名塩駅にゴールした。
朝方はずいぶん冷え込んだけれど、昼間の日射しは春の訪れを感じさせてるものだった。
暑い季節が苦手な私にとっては、一抹の寂しさを感じる季節感になってきた。
京都一周トレイル 清水山
水曜日(2/14)は京都一周トレイルの講座で清水山のあたりを歩いてきた。
ほんの 10 日ほど前に陸上クラブの仲間と走ったばかりなのだけれど、トレランで走るのとは違った楽しさがある。
出発は京阪の清水五条駅で、しばらく五条通りを東に向かう。
歩道橋の上から清水山を望む。右は阿弥陀ヶ峰。
渋谷街道の旧道。
1号線のトンネルをくぐって、階段を上がって、ようやく山道に入る。
清閑寺山の謎の塔。ずいぶん古いものだけれど由来はよくわかっていないらしい。
トレランの時はいつもスルーする清水山山頂(242.5m)。
東山山頂公園で昼食。朝は寒かったけれど、日射しのおかげで暖かくなってきた。
東は音羽山。
展望台からみる西山。右に愛宕山。
山道を下って、尊勝院。今日は閉まっていた。
粟田神社に寄り道。
ここの境内からの北山の眺めはなかなかのものです。クレーンが目障りだけれど。
旧東海道を少し歩いて、明智光秀の塚へ。
地下鉄の東山駅で解散した。
その後、修理のできた傘を受け取りに、新京極のモンベルに向かった。
もう2週間以上前に修理できていたのだけれど、わざわざ電車に乗って取りに行くのも面倒なので、ついでの機会があるまで放っておいていた。
修理料金は何と 702 円!!。
モンベルは製品のコストパフォーマンスも良く、品揃えも豊富で、アフターフォローもしっかりしている。非常にいいイメージのブランドなのだけれど、そのせいで山に行くとモンベルだらけ。
ユニクロはロゴは付いていないのであまり気にならないけれど、モンベルはほぼすべての製品にロゴが付いているので、ウエアなどはどうしても躊躇してしまう。けれどジオラインなどの下着類は愛用しています。
屯鶴峯
月曜日(2/12)は祝日だったけれど、随行で屯鶴峯(どんづるぼう)へ行ってきた。
屯鶴峯は昨年、一人で来た時に山頂の手前の朽ちた休憩所跡を山頂と思って引き返してしまったという苦い経験がある。
このところ寒い日が続いているけれど、この日も寒かった。昨夜は大阪市内でも雪が少し積もったようで、鶴橋からの近鉄沿線は建物の屋根に雪が積もっている。
屯鶴峯は低山だけれど奇岩のエリアで、雪が残っていたらちょっと危なそうな箇所もある。
最初心者クラスなので大丈夫だろうかと思ったけれど、予定通り関屋駅から出発した。
しばらくは住宅街を行く。歩道は積雪で滑るので、車道を歩く。
歩道の無い R165 歩きを避けるために住宅街を少し大回りして、近鉄南大阪線沿いの車道を歩いて屯鶴峯の登山口へ。
すぐそばにはダイトレの起点標石。
登山口そばの奇岩はやはり雪がかぶっていた。屯鶴峯にこれだけ雪があるのは年に一度あるかどうかというくらいだろう。
今日は私の知らない周回コースを行くようで、しばらく尾根筋を歩いて、防空壕の跡。
このあと、風の当たらない場所で昼食休憩。
そして屯鶴峯の山頂(154m)へ。
ここからは昨年、私が歩いた道を辿って登山口に戻る。これまではほぼ樹林帯だったけれど、ここからは岩肌の露出した滑りやすい道になる。しかし眺望は素晴らしい。
地層(?)がくっきり。
幸い、雪はほとんど消えていた。
無事、登山口に戻って、昨年も立ち寄った大子道の地蔵磨崖仏。
その後、近鉄二上駅に向かった。
それにしても寒い日だった。私が持っている中綿ジャケットで一番暖かいやつを一度も脱ぐことなく終わった。
柳生街道
25 年以上前、東海自然歩道を何度か走ったことがある。
たまたま東海自然歩道を東京から大阪まで、尺取り虫方式で2年ほどかかって踏破された人の記録を見て、これはおもしろそうだと思って、西の起点の箕面からスタートした。
マラソン全盛期の頃だったので1回あたり 50km から 60km くらいを6〜7時間で走って6回で室生寺まで行ったけれど、これ以上はもう日帰りはムリと感じて、結果的にそこでお終いになってしまった。
そんな中で印象に残っているのが柳生街道と山辺の道。
日曜日(2/11)は当初は比良にでもと思っていたのだけれど、天候があまり良く無さそうなので、天気が良さそうな奈良に向かうことにした。翌日が随行だったので、これくらいなら疲労も大したことないだろうと思った。
京阪、近鉄、JR と4回乗り換えて、家から2時間以上かかってようやく笠置駅に到着して、出発したのは8時半ちょっと過ぎだった。
笠置はかつてマラニックの大会や登山講座などで何度か来ているけれど、ずいぶん久しぶり。
寒いのでライトジャケットとパンツを着用したまま出発した。
少し車道を行って、山道に入る。マラニックの大会では坂道練習のためにと思って車道を走って上がったけれど、今は土道の方がいい。
20 分足らずで笠置山寺へ。中は入山料がいるのでここまで。
ちょっと戻って柳生に向かう。
車道を走って打滝川に合流。
道標に従って旧道に入って、阿対(あたや)の石仏。
柳生街道は道標がしっかりしている。メインストリートの車道ではなく、旧道をくねくねと走る。
元弘の乱(1331年)の時、柳生永珍が笠置山の後醍醐天皇を守るためにたてもこったという古城山(ふるしろやま)。
柳生十兵衛三厳が植えたと言われている十兵衛杉。樹齢 350 年だそうだけれど、落雷ですでに枯れている。
暑くなってきたのでジャケットとパンツを脱いだ。
ちょっと寄り道して、もみじ橋を渡って柳生家菩提寺の芳徳寺へ向かう。
ここも中は入山料がいるので山門まで。
もみじ橋まで戻って、すぐ近くの柳の森。「柳生」という地名は、大昔にこの場所に誰かが杖を立てておいたところ、その杖から芽が出て柳の大木になって、そこから柳生と呼ばれるようになったとか。
柳生街道に戻って、旧柳生藩家老屋敷。それにしても柳生の観光スポットはことごとく有料なのでここも玄関まで。
お次は摩利支天山。ここは無料。
そして柳生八坂神社。何か行事があるのか、黒いスーツの人が何人かおられた。
旧柳生藩陣屋跡。もちろんここもタダ。
このあと山道で西側の山稜を越える。
14 世紀に疱瘡よけを祈願して造られたと伝えられる疱瘡地蔵。
道標は建っていないけれど、かえりばさ峠。
柳生宗矩の側室になったおふじが城へ召される時、母親がここまでおふじを送って「おらはここでかえりばさ」と言ったのでついたと言われている峠の名称。
峠を下ると、おふじが柳生宗矩と出会った「おふじの井戸」。
南明寺はロープが張られていて外から眺めるだけ。
振り返ると越えてきた山稜。天気予報と違って厚い雲が垂れこめて、随分寒くなってきた。
突然、水木古墳。6世紀後半のもの。
大柳生の氏神の夜支布(やしゅう)山口神社。
このあとしばらく舗装道路で、出会ったハイカーの男性に「この先、分岐があってよくわからないんです」と尋ねられたけれど、私も昔のことは記憶に無いので「私も初めてなんです」と返事した。
確かに斜めに似たような道が分かれていて、左側は平坦、右側はちょっと登りになっている。
地図と gps を見ても判然とせず、大した根拠も無く登りの方がいいのではないかと思って「とりあえず右に行ってみます」と言って進んだ。
少し進むと道標が現れた。帰ってから以前に行った時の手記を見てみたら、よくわからない分岐で困ったと書いていた。
随所に道標が整備されているのだから、こんな所にこそ設置しておいてほしいと思う。
ついに想定外の雪が舞ってきて、またジャケットとパンツを着用した。
11 時 40 分、以前に随行で芳山へ行った時に降りたバス停の忍辱山に到着。
円成寺を通過して車道を渡ってトレイルに入る。
トレイルに入ってちょっと行った所でおにぎり休憩にした。お気に入りの生協の「ごぼうかしわおにぎり」をほおばる。暖かいお茶がおいしい。
ここからはわりと走れる道が続く。
随行の時は途中で誓多林(せたりん)に下りたけれど、今日は東海自然歩道をそのまま進んで、車道をしばらく行って峠の茶屋へ。やはり閉まっていた。
石切峠からはまだ行ったことの無い地獄谷石窟仏に向かう。
沢筋に下り立つと大きなつらら。
石窟仏は立派でした。
ドライブウェイを横切って、荒木又右衛門が試し斬りをしたという首切地蔵へ。
滝坂道を下って、朝日観音。
凍結した石畳の道を慎重に下る。
そして夕日観音。
下道に出て、東海自然歩道を見送って春日大社に向かう。
春日大社のエリアに入るとさすがに走るわけにはいかない。本殿に入るのはたぶん初めて。
冬でもシカはたくさんいます。
興福寺もたぶん初めて。
そして猿沢の池。
このあと繁華街を抜けて2時 15 分頃に近鉄奈良駅にゴールした。
かつての東海自然歩道ランではただひたすら脇目も触れずに先を目指したので、途中で寄り道するなんてことはまったく考えなかったのだけれど、実はこんなに見所がたくさんあったんだということを再発見できて楽しかった。
久しぶりに以前の手記を読み返して思い出したのだけれど、その頃は大胆にも食料はおろか水すらも持たず、飴玉いくつかだけで駆け抜けていた。
水分は山の湧き水か自動販売機。食べ物は途中の売店で調達していて、前回は柳生であんまんを食べていたのだけれど、今回はそんな店はまったく見あたらなかった。もちろんコンビニも無かった。
冬場だったので観光客やハイカーも少なく、静かなスローランが楽しめた。
京都一周トレイル 伏見稲荷から鞍馬
2年前のキャノンボールで一緒に六甲を往復した陸上クラブの女性が今年の UTMF に出場されるので、トレランの練習コースを知りたいということで、京都一周トレイルを伏見稲荷から鞍馬まで行くことにした。
直前になってもう一人、別の女性も同行されることになって、強い寒波が南下した寒い日曜日(2/4)、好天の元、7時 10 分に京阪伏見稲荷駅そばの公園を出発した。
私にとってはめずらしいグループ走。二人とも1週間前にマラソンを走っていて、一人は大阪国際女子マラソン。もう一人もかつては 10 回以上大阪国際女子マラソンを走った実力者で、ロードなら絶対に付いていけない相手だけれど、今日は先導役なので私のペースで行ける。
千本鳥居に行ったことが無いということで、まだ早朝なので表参道経由で千本鳥居に入る。
お二人ともマラソン直後ということで膝松さんにお参り。
四ツ辻からの眺めはこれまでで最高だったかも。空気が澄んでいた。
気温は低いけれど天気が良くて風が無いので、汗をかかなくてちょうどいい感じ。
9時ちょうどに蹴上を通過。
日向大神宮では天の岩戸をくぐって、9時 48 分に大文字山(465.3m)に到着した。上部では雪がチラホラと。
そろそろエネルギー補給したいところだったけれど、風が強くて寒かったので早々に下山に向かう。
このあたりは一周トレイルコースをはずれて火床経由で。火床からの眺めも素晴らしかった。
下りきって銀閣寺からの道に出会うあたりで小休止して補給した。出発して3時間 20 分くらいで約 16km。
朝鮮学校の校庭を横切って、住宅街を少し進んで一周トレイルコースに合流。そして北白川バプテスト病院横から瓜生山に向かう。
瓜生山を越えてからはわりと走れる。例の鳥居の所でこのあとの比叡山の登りに備えてどら焼きを補給。
今日の心配は雪。比叡山のあたりはかなりの積雪があることはわかっていたけれど、どんな雪質なのかが問題。二人は登山経験はあるものの、トレランに使えるようなタイプのアイゼンやスパイクは持っていないので、私も自分のものは持参しなかった。もし状況が悪くなったら適当な場所から下山しようと思っていた。
この鳥居から雲母坂に合流するまでは沢を3本横切る登り下りなのだけれど、最初の下りでいきなりいやらしい残雪に出会ってしまった。
ちょうど雪が踏み固められて滑りやすくなっている。ただ、このあたりは踏み固められていない横のあたりがわりと歩けたので、踏み跡の無い部分を選んで下った。
雲母坂の登りはさらに大変だった。歩く人が多くて、滑り台のようになってしまっている場所も何カ所かあったけれど、何とか横の木につかまって強引に上がった。ここまで来たらここを下ることなど考えられない。
上に上がるにつれて雪は増えたものの歩きにくさはマシになった。
ケーブルの駅に着いたのは 12 時 20 分だった。約 22km。
完全な雪の世界だけれど、私が中学や高校の頃はこれくらいが普通だったように思う。
スキー場跡を過ぎると走れる道になる。二人は雪道を走るということはほとんど経験が無いようなので、よろこんでいる。
一番心配だったのは横高山の登り斜面だったのだけれど、雪がそれほど堅くはなっていなかったので、さほどの危険も無く登り終えて、さらに水井山を越えた。このあたりになると踏み跡も少なめ。
横高山と水井山の下りは急な所は滑りやすいので、横の新雪斜面を下った。ゴアテックスシューズと防水ゲイターが役に立った。
仰木峠のあたりはガンガン走って、2時 40 分に戸寺に降り立った。ここの産直店でトイレ休憩。
静原の住宅街を越えていよいよ最後の登りの薬王坂へ。
このあたりも結構な雪で、3時 48 分、鞍馬の天狗前にゴールした。天狗の鼻は修復されていた。
その後、出町柳で銭湯に立ち寄って、ラーメン店でプチ打ち上げをやって帰った。
8時間 40 分。約 38km でした。天気は良かったけれど、寒かった。
渦森台からゴルフ場、六甲最高峰、魚屋道
土曜日(2/3)は講座の六甲全山縦走6回シリーズの5回目だった。
全山縦走路では一番標高の高いエリアなので、縦走路までの行き帰りが長い。と言うか、縦走路よりも前後の上り下りの方がはるかに長い。
集合は渦森台4丁目のバス停だったけれど、私は JR 住吉駅から歩いて行くことにした。集合の9時半の1時間前に住吉駅を出発した。
神戸の街を北に向かうと坂ばかり。急坂や車道のヘアピンをショートカットする階段を上がったりして、30 分少々で渦森台の団地までたどり着いた。
さらに 10 分少々、登り車道や団地のショートカット階段を上がったりして、目的のバス停に到着した。
前回下った油コブシへの分岐まで、別の道で上がる。
早々と雪が出てきた。
1時間ほどで分岐に到着。
それから 45 分くらいで全山縦走路まで上がったけれど、途中、路面の雪が踏み固められて滑りやすい所が何カ所かあった。
ガーデンテラスで昼食。この時期に全山縦走路を行ったことは何度かあるけれど、これまでで最多の積雪だと思う。
展望は今ひとつ。
目的の最高峰ははっきり見える。
全山縦走路の山道を忠実に辿る。
1時半前に最高峰に到着した。
天気は今ひとつで、小雪がぱらついてきた。
これから下りなので、みなさんアイゼンを装着。私は例のピンスパイクを履いた。
七曲りを下って、沢に合流。
そして雨ヶ峠に少し登り返し。
ゴルフ場のそばを通って、風吹岩へ。
ここから魚屋道(ととやみち)を下って、車道に下り立った。
車道を下って、JR 甲南山手駅に到着したのは4時 50 分だった。