乳頭山

4/22(金)は乳頭山(にゅうとうさん)へ。

学生時代に一年だけ入っていたワンダーフォーゲル部の春の合宿で乳頭温泉に来た。これが私の数少ない東北経験の一つだった。

天気予報では天気はあまり良くないようだが、雨はなんとか逃れられそうなので予定通り向かうことにする。夜中に一時雨が降っていたが朝には止んでいた。


✳︎赤が登り、青が下り

乳頭温泉郷のどんづまりのちょっと手前に孫六温泉への小さな標識があった。未舗装を進んで通行止めの手前の小さな駐車スペースに車を置いた。

8時10分に出発して林道を進む。

10分くらいで林道がおしまいになって、乳頭山への標識があった。

後ろに掘立小屋のような建物が見えるが、あれが貸し切りで過ごした建物ではないだろうか。ここをベースにして1週間ほどこのあたりを歩いた。

孫六温泉には宿泊施設があるが、今はまだ営業していないようだ。

しばらく誰も入っていないような登山道に入る。すぐに雪の斜面になったがかなり急なのでしばらくスキーは担いだままで登る。

15分ほど登ると傾斜が穏やかになってきたのでここでスキーを履いた。

ちょっとしたコブのようなところがあって、そこに道標が立っていた。

細い尾根を少し下る。帰りが面倒そうだ。

単調な樹林帯が続く。幸いピンクのテープが頻繁に出てくるのでそれを見失わないように進む。

スキーを履いてから1時間ほどで田代平まで来た。ガスで視界が無いので方向がよくわからない。木があまり無いのでピンクテープも見かけなくなった。

ほどなく田代平山荘が現れた。ちょうど10時。

すっきりした斜面を進む。左側が少し切れ落ちている部分があった。

このまま雪の斜面を頂上まで行けるのかと思っていたら、逆にヤブが濃くなってきた。山頂は近いのだがこれ以上はスキーではムリと判断して、ここにデポしてツボ足で山頂に向かうことにした。

ここからは意外と面倒だった。雪が切れると足跡が残らないので下りのことを考えておかなければならない。

ヤブ斜面を這い上がったら登山道に飛び出した。

10時44分、乳頭山(烏帽子岳)山頂(1478m)に到着した。

視界はわずか。

早くデポ地に戻りたいので早々に引き返した。

無事、デポ地に戻って、スキーを履いて下る。ガスで周囲がまったく見えず、ふと気がついたら左の上に雪庇が見えた。行きに見下ろしていた谷に入り込んでしまっていた。

このまま進んでも下で本来のルートに合流できそうな気もするが、そういうことをすると往々にして大ヤケドになるので、現在地点がはっきりわかっているうちに元に戻ることにした。諦めてスキーを担いで雪の急斜面を這い上がった。

田代平山荘の前でようかん休憩。

ここから下もルートがわかりにくかった。行きに頻繁に見えたピンクテープは下りではほとんど見つけることができなかった。gpsのトラックがあったので修正しながら下れたが、これが無ければ遭難間違い無しだった。

行きのコブは板を脱いで登り返して、12時23分、登山道の入り口まで滑り降りてきた。

あとは板を担いで12時40分に駐車場に戻ってきた。最初から最後まで誰にも出会わなかった。

温泉は乳頭温泉郷どんづまりの蟹場(がにば)温泉に行った。露天と岩風呂と木風呂があるが、すべて別の場所なので服を着ないと廻ることができない。岩風呂に入っておしまいにした。どうも東北の温泉はそういう造りのところが多いようだが、どうしてそんな造り方にするのか理解に苦しむ。

時間があるので明日行く予定の秋田駒ヶ岳の登山口になるアルパこまくさ館に寄って様子を見ておく。雪はあまり多くはなさそうだ。

コンビニで買い物をして、今日も田沢湖畔の駐車場で車中泊。

今回の東北遠征は現地実質8日間の行程で、これで前半の4日間はすべて山頂に立つことができた。こんなにうまく進むとは思っていなかった。