羊蹄山

10/26(水)はいよいよ羊蹄山に向かう。今回の旅の大きな目的は津軽での太宰治追憶ツアーと下北半島の恐山、そして北海道での羊蹄山の三つだった。

当初はもう少し早く登る予定をしていたのだが雨のためにスケジュールを変更して、この最終盤の時期になってしまった。明日の夜のフェリーで帰る予定。

その雨はニセコの山々では完全に雪だったようで、昨日のニセコアンヌプリも上部はすっかり雪景色だった。

雪の状況がどの程度かはある程度わかったが、羊蹄山はニセコアンヌプリよりも標高が600mくらい高い。これだけの標高差があると積雪のレベルも一段階上がるので、果たしてワカン無しの軽アイゼンで登れるのかどうか不安はかなりあるが、今日も好天なのでこのチャンスを逃すわけにはいかない。

羊蹄山の登山ルートは4つあって、昨年の4月は真狩ルートで 1300m くらいまで登ったが、今回は京極ルートを選んだ。登山口の標高が一番高いのと、外輪山に出てから山頂までの距離が短いというのが理由。

7時前に登山口に着いて、7時10分に出発した。真正面に羊蹄山を見ながらしばらく未舗装路を進む。

10分ほどで登山道に入る。

緩やかな道を10分少々で一合目。

麓から見ればわかる通り、次第に道が急になってきて、2時間くらい登ると視界が開けてきた。

それにしても歩きにくい道で、大きな段差が次から次から出てきて非常に体力を消耗する。ひょっとしたらとても歩きにくいルートを選んでしまったのかと思ったが、今さらどうしようもない。

雪の上に置いた足を踏ん張ったら岩や木の根でずるっと滑ったりして大変だったのでたまらず軽アイゼンを装着したが、今度はほんの2〜3歩でダンゴ(アイゼンに雪が付着してゲタのようになること)になってしまって、さらに歩きにくいのでしばらくして脱いだ。

出発してから4時間が過ぎて、ようやく外輪山が見えてきた。

このあとまたしばらく樹林帯に入って、ようやく九合目まで来た。

そしてようやく外輪山にたどり着いた。

火口は思ったより大きかった。富士山と同じくらいの大きさなのではないだろうか。

指呼の距離に山頂が見える(手前の岩ではなくてその右)。

11時55分、羊蹄山山頂(1898m)に到着した。

何とモロにトレランスタイルの若い女性が一人でいて、お互いに写真をとりあった。

大きな火口。

洞爺湖も間近に見える。

かなり体力を消耗しているので下山のことを考えるとお鉢巡りをするかどうか迷ったが、おそらくもう来ることは無いだろうし、こんな絶好のコンディションも滅多に無いだろうと思って、思い切って先に向かうことにした。

しばらく岩のゴツゴツした稜線を慎重に進む。

岩場が終わって少し下って真狩ルートへの下山口まで来て、ここでおにぎり休憩にした。

山頂のちょうど反対側あたりから見返す。

一周するのに1時間50分ほどかかった。富士山のお鉢巡りは1時間少々だったのだが。

下りは思ったよりは早くて、午後4時前に登山口まで下りてきた。

駐車場に戻ったのは午後4時10分だった。振り返って満足感に浸った。

後片付けをしていたらあっという間に暗くなってきたので、近くの京極温泉に向かった。

夜は京極の道の駅で過ごした。