トレランの話題を二つほど・・・

昨年、97km の関門で収容された八ガ岳スーパートレイル。今年は開催されないことになったそうだ。
まったく気にしていなかったのだが、この大会は茅野市がからんでいて、コース上のいくつかの市町村の観光関係者が前向きの姿勢で開催されていたようだ。しかし大会運営の安全性の確保などに主催者のパワースポーツが懸念を表して、来年度以降に模様替えしての開催を目指すということになったらしい。
一昨年の第1回大会は10月開催で、夜間に非常に気温が下がって、エイドステーション(と言ってもポリ容器に入った水が置かれているだけ!!)の水が凍っていたり、低体温症で動けなくなったランナーが何度か救急車で搬送されたりした。
昨年はこの長野日報の記事にもあるように、たくさんのランナーがスズメバチに刺された。かく言う私もその一人。
今年は少なくとも100マイルにはエントリーするつもりはなくて、出るなら100kmの部かなくらいだったので、開催されないことに関しては特に落胆の気持ちなどはない。
実際のところ、これだけの規模のアウトドアイベントを事故無く運営するのは大変だと思う。ロングトレイルの参加費が高いのはある程度致し方ない面はあるとは思うが、それにしても高いなぁ〜(ちなみに昨年の八ガ岳100マイルは2万5千円)。
もう一つの話題は、「トレイルランニングの未来を考える全国会議」というイベント。来月、山梨県の河口湖畔のホールで行われるらしい。
発起人の名前を見ると、ここ数年のトレランブームの立役者がほぼ勢揃いという豪華メンバーだ。しかしその議題は前向きのものではなく、トレイルレースに対する世間の厳しい見方が大きくなってきていることに対する対策を考えようというようなもの。
私自身、これまで何度かここで表明しているが、基本的に登山路はレースを行う場ではないと思っている。上記の八ガ岳や神流のように地域や行政が関わって前向きに開催されているレースはある程度地元で受け入れられていると思うが、そうではない大会も少なくないと思う。
『不用意なゴミ捨てやトレイルからの踏み外しで自然環境保護に反した行動をとっている』という指摘に関してははっきり言って、登山者も似たようなものである。しかし『トレイルにおいて近隣住民の皆様やハイカーに危険を感じさせたり』というのは大いにあると思う。
自然保護団体のような立場の人たちがトレイルランニングに否定的な意見を述べられることがしばしばあるが、その人達が否定しているのはレースのことで、個人的に山を走ること自体は一般登山者に迷惑がかからないようにしてくれれば、それまで止めろというつもりはないというのがほとんどだ。
六甲全山なども、閑静な住宅街では走るなとか言われていて、かつて私も何度か参加した全山縦走タイムトライアルの大会が無くなったのも、こういうことが原因だったように思う。
おそらくキャノンボールも本当はあまりよろしくない大会なのだと思うが、参加人数が抑えられていることによって(全部で600人くらい?)、何とか継続できているという状態なのだろう。
トレイルでレースはよろしくないと言いながら大会を楽しみにしてい私も私なのではあるが・・・。

山田池ペース走

今日の練習会は久しぶりに山田池。月末にキャノンボールを控えているので、遅めのペースで10周行こうと思っていた。
1周目は 12’52″、2周目は 12’29″。決して速くないペースなのだが、あまり余裕が無い。ちょうど先日の長居のレースの時のような感覚で、ペースは遅いのに身体の余裕がさほど無いという状態だ。
その後 12’20” から 12’30” くらいで周回を重ねたが、身体は重くなる一方で、おかげでモチベーションも下がるばかり。
このところいささか意欲の減退を感じていて、ひょっとしたら疲れがたまっているのかも知れない。
こんな日にムリをして追い込んでもダメージを残すだけと思って、結局6周で終わりにした。
レースやペース走のような時は、序盤のペースで身体が慣れてしまうのか、遅めのペースで入っても期待したほどの余裕が感じられない。心拍数は明らかに少ないので、この程度の負荷でそれほどの疲れを感じるはずがないのだが、現実には速いペースの時とさほど変わらないくらいに疲れてくる。
速いペースで出ると終盤大きくペースダウンするので、少し遅めのペースで余裕を残しておこうと考えるのだが、結果的には終盤のペースダウンは大して変わらず、タイム的には速いペースで出た方がまだましという感じだ。
さすがにキロ5分半くらいになると余裕があるが、このペースは4時間走や 40km 走のペースなので、普段の練習会でここまでペースを落とすことはできない。
春分の日には湖南アルプスに再挑戦しようと思っているが、序盤のロード部分は前回より速めのペースで入ってみようかと考えている。ただしその1週間後にキャノンボールがあるので、あまり疲れすぎない程度というあたりで。

三峰山

昨日はカルチャーセンターの登山教室の随行で、奈良県の三峰山(みうねやま)へ行ってきた。

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※GPS のスタートボタンを押すのを忘れたので、最初の車道部分の軌跡が抜けています。
怪しげな天候の中、貸し切りバスで京都駅を7時過ぎに出発する。
奈良県の山は京都方面からは道路事情が悪いため、距離の割には非常に時間がかかる。3時間以上かかってようやく登山口のみつえ青少年旅行村へ到着して、歩き出したのはすでに11時前だった。
目指す三峰山方面を見上げると、上部は雪でかなり白くなっている。金曜日の雨が山の上では雪だったようだ。
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しばらく車道を歩いていよいよ登山道へ。早くも所々雪が出てくる。
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少し登ると不動滝。流れの端の方はほんのちょっとだけつららになっていた。
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1時間ほど登って尾根道と合流した所に避難小屋があって、そこで昼食にした。風があって寒いので、小屋の中で食事がとれるのは本当にありがたい。
食事を終えたらいよいよ三峰山の頂上を目指す。冬の三峰山や霧氷が有名だそうだが、時期的にはたしてどういう状況になっているか、不安半分期待半分という気分だった。
しかしほどなく辺り一面の霧氷郡が現れた。
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前日にかなり気温が下がったようで、立派に発達している。
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みなさん、感動の声を上げながら頂上(1235m)へ到着。
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下山は八丁平の方を回って、避難小屋から尾根道を下ってきた。
往復のバスに時間がかかるので、山での行動は5時間足らず程度だったが、思いがけず素晴らしい霧氷を楽しむことができた。曇りがちだったので展望はあまり得られなかったが、冬ならではの美しさを味わうことができた。

湖南アルプス

今日は予定通り、湖南アルプスへ行ってきた。が、想定外のことで目的のコースの半分くらいしか行けなかった。

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今朝は寒かった。6時過ぎに家を出たが、先月末の六甲の時よりも寒く感じた。ウエアは上下とも六甲の時と同じ。しかし下着と靴下が今回はファイントラックのものにヴァージョンアップされている。
石山駅をスタートしたのは8時前。天気は良い。今回はまったく初めてのコースなので、片手に地図を持って走る。どうも最初から股関節の違和感がある。
石山寺を過ぎると東海自然歩道が車道を避けた所にあるようだが、今ひとつよくわからず、結局車道をそのまま南へ向かう。しばらく行くと瀬田川のずっと向こう側に湖南アルプスの山並みが見えてきた。
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予定では笹間ガ岳から矢筈ガ岳、太神山、そして堂山を周回するつもりだ。
8時半過ぎに南郷の洗堰を渡る。
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今回の懸念は序盤で、予定の関津峠から笹間ガ岳へのルートが本当にあるのかどうかよくわからない。記録もほとんど見つからないのだ。しかし枝からのルートはずっと車道なので、ここは避けたい。
地図と GPS を頼りに、歩道が無くそこそこ車の通る道を進むと、いかにも峠への登りという坂になってきた。
一日の終盤ならたぶん走れないだろうというくらいの坂を登ると、左に山へ向かう道があるのに気が付いた。ちょうどこの先、車道は下っているし、GPS のルートもここで曲がるように表示されている。石山からちょうど1時間くらいだった。
心配した関津峠があっさりと見つかってほっとしたが、どうもこの道はほとんど歩かれていないようだ。ほんの踏み跡程度で、枯れ枝などが道に散乱している。
しばらく行った鉄塔の先で、とうとう道がわからなくなった。GPS を頼りに道無き道を適当に進むが、fenix の地図は表示の切り替わりが遅くて、今の画面が本当に正しいのかどうかわからない。
時々古いテープが出てきたりするが、どうにもこれは方向がおかしいと思って、戻ることにした。
結局、鉄塔の所まで戻って、方向だけを頼りにヤブこぎ状態で進んで、しばらく行って尾根に上がると、ようやくまた踏み跡が現れてきた。古いテープも所々にあって、これで一安心。しかしこの道はもうほとんど廃道状態だ。
しばらく行くと突然、左からしっかりした道が合流してきた。何と『東海自然歩道』の標識が立っている。
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私の持っている古い東海自然歩道の本ではここはルートになっていない。しかしルートはこれで正しいようなので、これでもう大丈夫と安心した。
一旦車道に出て、すぐに笹間ガ岳の三角点への道に入る。
頂上の大岩はハシゴで登って、
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岩の上からびわ湖方面を眺める。
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さすがに湖南アルプスというだけあって、花崗岩の崩壊した歩きにくい斜面が次々と出てくる。
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また車道に出た。すぐに左側に東海自然歩道で枝へ降りる標識があったが、降りるのは困るのでそのまま車道を行ったところ、ルートから大きくずれてきた。
結局、戻って東海自然歩道を行くことになったが、やはりこちらが正解だった。
途中で左に分かれて下って行く標識があったので、そちらへは行かずにそのまま直進したが、ここもほどなく道が無くなった。結局また戻ることに。
東海自然歩道の標識を目印に進むが、矢筈ガ岳へは途中で右へ分かれなければならない。
随分道の荒れたところに道標があって、どうもこれがその分かれのようだ。しかし行くべき方向には大きな看板が立っていて、この先の沢で道が土砂崩れで崩壊していて通れないとのこと。
こういう標識はどの程度の崩壊なのかわからないので、本当なら崩壊箇所まで行ってみるべきなのだが、昨年生駒でこういう標識を無視して行ったらとんでもない崩壊だったことがあったので、ムリはせずにこのまま東海自然歩道を下ることにした。
この道は本当に歩きにくい道で、沢筋なのでいたるところに水が流れていて、濡れた岩が非常に滑りやすい。おまけに下りなので、なんどかスリップして尻餅をついたりしながら下る。どうも今日のシューズ(サロモン)のソールは濡れると非常に滑りやすいようだ。
天神川の車道に出たのは11時くらいだった。いくら何でもこのまま帰るわけにはいかないので、取りあえず上流へ向かう。ほんの10分ほどで鎧ダムへの取り付きに着いた。
ここで腰をおろしてアンコロモチを食べながら、これからどうするか思案した。せめて太神山まで往復と思ったりもしたが、往復となると結構距離もあるし、あまりにも単純な往復ルートなのでどうもモチベーションが上がらず、結局このまま鎧ダムから堂山を経由して下山ということにした。
15分ほどで鎧ダムに到着。
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ダムの上はまるで砂漠のよう。
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堂山への登山路に入るが、上の方に上がるとさすがに『アルプス』という道になってきた。花崗岩の崩壊した滑りやすい道で、須磨アルプスよりははるかにスケールが大きい。
どうもアイゼンで歩いているような足跡がたくさんあったが、上部でアイゼントレーニングのようなことをやっているグループがいた。おそらく彼らが練習のためにアイゼンで歩いたのだろう。
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こんなところも何カ所かある。
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堂山の頂上に着いたのはちょうど12時だった。向かいに笹間ガ岳が眺められる。
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あとは天神川まで下るだけ。滑りやすい道を慎重に下って、最後に川を渡る。置き石をいくつか飛んで、2本の木の上を歩いていく。あと一歩で対岸と思ったところ、右足が滑って完全に沈没!!。その拍子に尻餅をついて、左足も半没。身体が浸からなかったのがせめてもの幸いだった。それにしてもこのシューズはよく滑る。
渡り終えて車道の手前で腰をおろして、濡れた靴下を絞る。幸い、今日はファイントラックのメッシュ靴下を履いているので、濡れても不快感はほとんど無い。
あとは車道を石山へ戻るだけ。まだ1時前だが、このあと約1時間の舗装道路ジョグが残っている。
ちょうどバス停に石山駅行きのバスが止まっていたが、迷うことなく無視する。
途中で行きの道に合流して、あとはただ淡々と走るだけ。舗装道路になると股関節の調子が悪くなる。今日、もし予定通りのルートへ行っていたら、帰りの舗装道路ジョグはかなりきびしいことになったかも知れないと感じた。
2時くらいに石山駅へ到着。約6時間、30km 足らずの行程だった。気分はビミョー。

地図を眺める

昔から地図を眺めるのが好きである。地図とは言っても道路地図ではなくて、国土地理院の地形図。登山者がよくお世話になるものだ。今はネットで公開されているので、簡単にタダで見ることができる。
ロードレースはしばらく止めると書いたが、実はトレイルもレースに対する興味がこのところ減じてきている。
トレイルランニングブームと言われているが、実際のところはレースに対する世間の目線は決して暖かいものばかりではない。神流のように、限界集落の地域活性化に貢献したということで文部科学省(?)から表彰されたようなレースも生まれてはいるが、自然保護団体などからの圧力によって大会中止に追い込まれたレースもいくつかある。
今年のウルトラトレイルマウントフジ(UTMF)はもう来月に迫っているが、いまだにコースが決定できないらしい。富士山が世界遺産に登録された影響で、道路の使用許可などで難題が発生しているらしい。
私も自分がレースに参加する身でありながら、大人数が山道を集中的に走るということに対してはあまり好ましいことではないと感じている。自然破壊という面に関してはどれほどの影響があるのかはよくわからないが、一般路と違って完全に独占することはできないので、たまたまその時に居合わせた一般登山者やハイカーにとっては極めて迷惑な存在であろう。個人的にトレイルを走る時も、登山者とすれ違う時は必ず歩くようにしている。
そんなわけで、すでにエントリーしているレースの後のことは今は具体的にはまったく考えていない。当初は来年の UTMF を目指してエントリー資格を得たいと思っていたのだが、そういう意欲もかなり減退してきた。
今年は100km超の本格的なロングトレイルのレースがいくつか新しく始まるようだが、それらもあまり魅力を感じない。まぁ、これらのほとんどが関東方面で、参加費がかなり高額というせいもあるけれど。
私はもともと登山をやっていたので、はやり登山者としての感性が根底にあるように思う。登山の楽しみ方として絶対にはずせないのは、地図を眺めてルートを決めることである。これの無い登山は私に言わせれば登山とは言えない。単なるツアーである(カルチャーセンターのお客様の前では言えませんが)。
このところはトレイルとは言っても縦走のメインストリートのようなコースばかりを走ってきたので、そろそろトレイルランナーにはあまり出会わないようなおもしろいコースを設定してみたいと思っている。
今度の週末は、湖南アルプスへ行ってみようと思っている。実は湖南アルプスはこれまで行ったことが無い。石山駅をスタートゴールにすれば距離も30km超のコースが設定できそうなので、フルマラソン翌週のイベントとしては適度なコースになるだろうと思っている。

大阪42.195kmマラソン

今日は篠山の日だが今年は止めて、長居の周回道路を15周するという大会に参加することにした。ずいぶん以前に2回ほど参加したことがあるが、久しぶりだ。新体蓮の主催で、こぢんまりした私好みの大会。とは言ってもフルの参加者は800人くらいになっていた。かつては300人くらいだったと思うのだが。
雨の予報だったが、朝には止んでいた。おかげで傘を持ってでるのを忘れた。気温もさほど低くない感じ。ちょうど木津川と同じようなコンディションだ。
今日のテーマは、フルをきっちり走りきれるペースを見つけること。キロ5分くらいで入って、余裕があれば30kmあたりからペースアップしたいと思う。
ウエアは木津川と同じく、ランパン、ランシャツにアームウォーマー。ただしチームのユニフォームは避けた。
以前は時計台の所からスタートして、そこがゴールになっていたのだが、ゴールが第2競技場のトラックになって、その分の距離調整のためにスタート地点が時計台から少し先へ行った場所になっている。
1周を14分で行くと3時間半くらいになるので、これが基準タイム。1周目はおおむね予定通りの13’53″。しかし予想外に余裕が無い。心拍数も木津川の時より10くらい低いのに、そんな余裕はまったく感じられない。これでは終盤ペースアップどころか、このペースをキープするのも難しいのではないかと感じざるを得ない。
おおむねこのペースを維持していたが、10kmあたりから股関節の違和感が出てきた。突然、力が入らなくなって足がガクガクする症状だ。木津川でも一時症状が出たが、ほどなく消えたので、今回もそのうちに消えてくれるだろうと思っていたが、以外としつこい。もしひどくなるようであれば走り続けることはできない。
早くも意欲が減退してくるが、ペースはあまり落ちていない。ただ、このペースを最後まで維持するのはもう絶対にムリだろうと思った。となると、木津川のタイムをはるかに下回るということになる。
そんなことを考え出したら一気にモチベーションが下がって、15kmあたりからは本気でリタイアを考え出した。こういう周回コースはどこで止めても簡単に会場に戻れるのが難点で、調子が悪くなるとリタイアの誘惑との戦いが厳しくなる。
20kmでは木津川よりも5分近くも遅いのに、余裕はまったくない。最近のダメレースでも30kmくらいまでは何とかペースを維持しているのだが、目一杯遅いペースで出たはずの今日は、すでにペースダウンが始まっている。
股関節の症状はちょっと小康状態という感じ。たまに出現するが、続くことはない。ここであの症状が続けば間違い無くリタイアだが、何とかギリギリで持ちこたえている。
ただ、心の中ではロードレースはもうこれを最後にしようという気持ちが固まってきた。クラブに入ってまともな練習を再開して3年少々。いくら練習してもまったく結果が出ない。さすがに気持ちも折れてきた。
そう決めると、最後のレースがリタイアで終わるのは何とか避けたいという気持ちが出てきた。もうタイムはどうでもいいので、ゴールだけはして最後にしたい。
時々足がガクっとしてよろけそうになるが、何とか踏ん張って走り続ける。ここで転倒などしたらおそらくそこで終わってしまうだろう。
いつも通り、最後の5kmはキロ6分まで落ちて、結局3:44:34でゴールした。ここ3年で最悪タイムだった。
こんなレースばかりではまったく楽しめないし、レース前の心境ももう期待感などほどんど湧いてこない。キャノンボールの前に感じるようなわくわく感など微塵も無い。
もはやこれが潮時だと思う。レースはいつでもあるので、また走りたくなったらその時に走ればいいだろう。
今日のところは自分に『お疲れさんでした』と言ってやりたいと思う。

体温上昇プロジェクト

体温上昇に取り組んでから10日ほどが経った。10日くらいで効果が出るものではないと思っているが、日々の体温測定では少し変化が出ているようだ。
それまでは高くても36.2度くらいだったのが、36.5度くらいまで上がるようになってきた。とは言っても体感的には特に変化は感じられず、体温が高そうと感じていても実は35度台だったりすることもあるので、まだ一喜一憂するには早すぎる。
以外だったのは、コーヒーが簡単に止められてしまったこと。
学生時代に豆をミルでひいてドリップコーヒーを煎れるようになってからもう40年近くになる。一日2杯だが、これまでほぼ毎日のように飲んできたので、これを止めるのはかなりつらいのではないかと懸念していたのだが、まったく何事も無かったかのように日々を過ごしている。
ビールもそう。六甲へ行った日はさすがにノドが渇いて夕食時に缶ビールを1本空けたが、最近ビールを呑んだのはその時だけだ。ただ、季節が暖かくなってきたらこれを続けるのは厳しいだろうとは思っている。
これから季節が暖かくなっていくと、飲み物をどうするかというのが今の悩みだ。
基本的に冷たい飲みもの(食べ物でも)は身体を冷やす。しかし暑い季節は適度に身体を冷やすことも必要だ。あまり杓子定規に考えるのは精神的に良くない。
今の季節はまだ、平日の練習程度ならそれほど多くの汗はかかないので、夕食時は熱燗だけでも十分だが、暖かくなるとやはり喉をうるおす飲み物が飲みたくなる。
常温でもおいしくて、アルコール濃度がビール程度(5%くらい)でおいしい酒がないか、探してみようと思っている。

諭鶴羽山

今日はカルチャーセンターの登山教室で、淡路島の諭鶴羽山へ行ってきた。淡路島の山は初めてで、こんな機会でも無ければまず来ることは無いだろうというような山だった。

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アプローチは京都からの貸し切りバスという大名登山。つい先日、旗振山から眺めた明石海峡大橋を渡る。ここを通るのは初めてだ。
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京都から3時間ほどかかって、諭鶴羽ダムでバスを降りて、ようやく歩き始める
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諭鶴羽山は標高600m少々の山だが、淡路島なのでまさか雪は無いだろうと思っていたのだが、何と上部では雪がしっかり残っていた。しかし氷結はしていなかったので、アイゼン無しでも問題無く山頂まで行けた。
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暖かい日射しの元でゆっくり昼食を取って、諭鶴羽神社などをゆっくりしながら海岸線へ下山。
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時間があったので、すぐ近くの灘黒岩水仙郷へ行く。運が良かったのか悪かったのか、水仙の見頃が終わったということで、昨日で閉園になっていた。おかげで入園料を払わずに散策することができた。
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散策路の上部からは対岸の沼島が望める。
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帰りはおそらく中国自動車道が渋滞するだろうと覚悟していたのだが、予想外の車の流れで、6時半頃には京都に帰ってくることができた。
天気も良く、気分転換には最高の一日だった。

六甲スノートレイル

昨日は久しぶりのトレイルで、雪の六甲を楽しんできた。

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雪は間違い無くたっぷりあるだろう。ひょっとしたら東六甲縦走路ではラッセルもあるかも知れないと思って、沢登り用のゲイターを持っておいた。
ウエアは、上は登山用長袖下着シャツと薄いフリース、下は登山用のフリース。下はフリースだけでは寒いかもと思ったが、結果的にはちょうどいいくらいだった。手袋は登山用のもの。
雪の状態が不安な東六甲縦走路を序盤にクリアしておきたいと思って、宝塚スタートにした。今日はできれば塩屋ゴールにしたい。
最初の登りは車道ではなく登山道を行く。しかし昨秋の台風の影響か、上部で道がよくわからなくなって、本来のルートよりも若干下の方で車道に出た。
すでに路肩には雪が残っていて、塩尾寺を越えるとルート上にも雪が出てきた。急登を終えたあたりで雪がびっしりという状態になったので、スパイクを着ける。
スパイクのおかげで雪の影響もあまり感じず、無雪期とあまり変わらないくらいのペースで進める。このルートは上の方で、花崗岩が崩壊してぼろぼろになった急登部分が何カ所かあって、ずるずる滑って非常に歩きにくい。しかし雪がかぶっていると普通の急斜面と変わらないので、無雪期よりも歩きやすいくらいだ。
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身体は少し汗ばむくらいの暖かさだが、厚い手袋をしている手はまったく温まらない。
2時間ほどでドライブウェイに出て、ここでスパイクを脱ぐ。そして一軒茶屋で腰を下ろして小さな大福を一つ補給。今回は熱いお茶を少し持ってきたのだが、これがおいしい。
六甲でこんな樹氷を見られるとは思わなかったという眺めにうれしくなる。
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しばらくは登山道とドライブウェイを交互に行く。登山道はしっかり雪に覆われているが、これくらいならスパイク無しでも何とかなる。スパイクを着けて舗装道路を延々と走る訳にはいかないのだ。
アゴニー坂も何とかクリアして、3時間半ほどで掬星台へ到着。ここで腰を下ろしてまた小さな大福とジェルを補給する。そしてスパイクを着装。
摩耶山の下りは案の定、雪がびっしり。しかししばらくすると雪が消えたので、もう大丈夫だろうと思ってスパイクを脱いだ。ところがちょうどそのタイミングで、下から上がってくる人たちはみんなアイゼンを着けている。まだ下にも雪があるのだろうかと不安になるが、そのまま下る。
少し下るとやはりまた雪が出てきた。しばらくはそのまま下ったが、完全に氷化した部分が出てきた。ほぼ平坦なところだったので、ヤバイなと思いながらも一歩を踏み出したところ、ものの見事にすってんころりん!! お尻はさほど強打しなかったが、支えた腕が痛い。しばらく痛みをこらえる。
もう少し下ったところでまた氷化した部分が出てきたので、さすがに諦めて再度スパイクを装着した。
あたりに雪がすっかり無くなったところでまたスパイクを脱いで、あとは市ヶ原まで順調に下った。
この後は鍋蓋と菊水のダブルパンチルート。ムリをしないように進む。鍋蓋は特に問題も無く越えて、天王吊り橋を渡る。
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このあとに、道のそばに池のある部分がある。平坦なルートなのだが、ちょっとした段差が部分的にあって、ちょうどその段差を越えようとしているときに前方に人が見えて、足元への集中力が途切れた瞬間、段差に躓いてまたまた転倒!!
ここで道の左側に落ちると池にはまってしまう。こんなところでこの季節に池にはまったりしたら、とんでもないことになる。着替えは持ってきていないし、公共交通機関からも遠く離れている。
身体が左側に振られたのでヤバイと思って、ほんのわずかの瞬間になぜか冷静にあたりを見ることができて、ちょうど右手の位置にあった石のでっぱりをしっかり掴んで、池への転落を阻止することができた。
私が転倒するのは滑りやすい場所を除いては、だいたいにおいて注意力が一瞬途切れた時である。ぜんぜん関係無いことをぼんやり考えていて、足元のでっぱりに足をひっかけてこけるということもよくあるパターン。
まぁトレイルを走っていればこういうことがたまにあるのは避けられない。
いよいよ菊水山への登りだ。宝塚から須磨へ向かう時は、菊水山を登り切るとゴールが見えてくる感じになる。その先もまだまだ小さなアップダウンが控えており、須磨アルプスの難所もあるのだが、反対向きの場合に掬星台へ到着した時と同じような感覚だ。
菊水山の登りは30分もかからない程度なのだが、なぜか急激に疲れを感じてきた。何とか頂上まで行って、そこで一服しようとおもったのだが、どうもそこまでは持たなさそうな雰囲気。ちょうどマラソンで、ほんの1kmくらいの間に急激にペースダウンするような時と同じで、ここはこれ以上頑張らずに休憩を入れた方が良いと判断した。
10分ほどでタマゴサンド一切れとジェルを補給して再スタート。宝塚からほぼ6時間で菊水山に到着した。
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今回初めて、神戸の街をしっかり眺めた。
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須磨から来る時はだいたいここまで3時間で来られるのだが、何故か下り基調になる反対方向の場合は残りに3時間以上かかる。そんなことを考えながら階段を下って行った。
これまでよく使ってきた水場は上にゴルフ場があることを知ってから止めたのだが、ちょうどその先にわき水の流れている所は発見して、水を補給した。
丸山の住宅街は今回もよくわからない場所があったが、何とか小さな標識を見つけて大きなロストも無くクリアできた。
高取山を越えて、妙法寺の住宅街へ向かうあたりでまた疲労感が襲ってきた。近くに水道のある公園があるのを知っていたので、そこのベンチでまた休憩。タマゴサンドの残りの一切れを食べて、水を補給する。
このあたり、車道をくぐる歩道の階段がたくさんあって、これが以外とこたえる。
そしていよいよ須磨アルプスへ。ここは何度通っても緊張する。
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いつも多くの人でごったがえしているのだが、さすがにこの季節は人が少ない。と言うより、誰も見えない(実際には一人だけすれ違った)。
ここは危険箇所を越えてからのしばらくの登りが以外と厳しい。崩れやすい不安定な足場の急登なので、気分的にも疲れる。
栂尾山周辺では、前回に初めて知ったトラバースルートをうまく見つけることができた。来月のキャノンボールでもこちらへ行こう。
400段階段を下りて、高倉台の住宅街で歩きながら最後のジェルを補給。スーパーはパスする。
このあたりで9時間近くになってきた。あと30分くらいだろうか。今回は塩屋まで行こうと思っていたのだが、もう須磨でいいかなという気分になってきた。
鉄拐山を越えると明石海峡大橋が見えてきた。いよいよゴールが近づいてきた感じ。
旗振茶屋で写真を撮る。
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さて、須磨へ降りようと階段を下りだしたのだが、このまま須磨に下ると後悔するのではないかという気持ちが頭に湧いてきた。確かに疲れてはいるが、まだ限界まできているわけではない。体力も時間もまだ残っているのに最後をカットすると、きっと下で後悔すると思って、やはりここは当初の目的通り、塩屋へ向かおうと思い直して、下った階段を上りなおした。
しかしこのあたりは遊園地になっていて、登山道がどこなのかさっぱりわからない。昨年、一度塩屋から登ってきたことがあるのだが、その時のかすかな記憶とはまったくつながらない。GPSのルートと較べながらうろうろするが、登山道らしきものが見つからない。
散策路をなんどかうろうろして、ようやく登山道らしきものが見つかった。
住宅街まではわずかな距離だった。前回は本来の全山縦走路ではなく、駅の近くから山道に入れるルートを取ったので、どこかにそのルートと合流する所があったはずだが、どうも見落としたようだ。
目指したルートよりはずいぶん北側に降りてしまったようで、適当に左へ左へと住宅街を下って行く。メインストリートのようなはっきりした道がないので、自分がどこにいるのかさっぱりわからなくなってきた。おまけに地図も持ってきていない。
途中で通りがかりの人に尋ねたところ、このまましばらく行くと塩屋駅に出るとのことで、ほっとした。あとからGPSでトレースをたどってみると、本来の全山縦走路だったようだ。
最後で思いがけない余計な時間がかかってしまって、結局はトータル10時間くらいになったが、やはり目的通り塩屋まで行って良かったと思う。
タイム的には満足はしていないが、前半の雪道のわりにはタイムはあまり落ちていないし、終盤も緩い登りはそこそこジョグで行けた。
あとは、やはりエネルギーの補給は序盤からしっかりと計画的にやらなければならないということを思い知らされたということだろう。いつもジェルを2〜3個くらいしか持って行かないが、キャノンボールでは片道5個くらいは補給するくらいでないといけないと思う。ハセツネでもトップ選手は10個くらいは持つようだ。
ジェルは高いのでついつい節約したくなるが、嵩とカロリーを考えると、ここぞという時はやはりあまり節約しない方が良さそうだ。
でも、久しぶりに楽しい一日でした。

支えてくれた人たちへの感謝・・・

ソチ・オリンピックも終盤になってきた。ウクライナの何人かの選手が、祖国でのデモ弾圧に対する抗議で棄権を表明しているが、懸念されたテロなどの事件は今のところ押さえ込まれているようだ。
オリンピックともなると政治と切り離して行うことなど現実的に不可能だが、何とか穏便に終わってほしいと思う。
それにしても耳にタコができそうなのが、多くの日本選手の発する『支えてくれた人たちへの感謝』という言葉。こうも何度も聞かされると感謝の大安売りのようで、『またか』という気持ちしか湧いてこない。
オリンピック選手ともなれば周囲のサポートも大変なものだろうし、選手個人に対して税金も投入されている。自分一人の成果のようには思ってほしくないが(思っていないとは思うが)、それにしてもこういうことをいちいち言葉に出す必要があるのだろうかと思ってしまう。
東北出身の選手からは『被災者を勇気づける』というような台詞も聞かれたが、こういうのもよくわからない。私自身、選手でもないし、被災者でもないので、理解できないと言うしかない。
オリンピックは、建前としては純粋な競技大会であって、興行ではない。興行であればお金を払って見に来てくれた人たちに感動を与えるようなプレーをすることは重要だし、プロとしてギャラをもらってプレーしている試合であれば、勝ちさえすれば良いというものでもない。
オリンピックで勝つということは、東北楽天イーグルスが日本一になって『被災者に勇気と感動を与えた』というのとは違うはずだ。
『自分で自分をほめたい』と言った有森裕子や、『チョー気持ちいい!!』と言った北島康介のように、本当に心に響く言葉を発してもらいたいと思う。