日曜日(2/18)は随行で北摂の大峰山へ行ってきた。
大峰山は2年前に別の講座で登っている。
JR の武田尾駅を出発して、少し車道を歩く。
ほどなく廃線へ。
さっそくトンネルが出てきたけれど、ここは出口が見えているのでライト無しで通過。
トンネルを抜けて、大峰山の周回路に入る。
前回来たのは1月で、満月滝が氷結していたけれど、今日はごく一部につららが垂れている程度。
ナメ滝の下を渡る。
前回は寄らなかった安倉山(465m)へ。
ちゃんと三角点もあります。そしてここで昼食。
昼食後、北に向かって大峰山(552.3m)に到着。
途中の展望場所から北西方面を望む。真ん中あたりの三角の山は大船山?
元に戻ってきました。
今回も最後は廃線歩き。
その後、この廃線跡を JR がハイキング道路として少し整備したそうで、鉄橋の線路部分はずいぶんきれいになっていた。
鉄橋からの武庫川の眺めはなかなかのものです。
その後も長いトンネルをいくつか抜けて、西宮名塩駅にゴールした。
朝方はずいぶん冷え込んだけれど、昼間の日射しは春の訪れを感じさせてるものだった。
暑い季節が苦手な私にとっては、一抹の寂しさを感じる季節感になってきた。
京都一周トレイル 清水山
水曜日(2/14)は京都一周トレイルの講座で清水山のあたりを歩いてきた。
ほんの 10 日ほど前に陸上クラブの仲間と走ったばかりなのだけれど、トレランで走るのとは違った楽しさがある。
出発は京阪の清水五条駅で、しばらく五条通りを東に向かう。
歩道橋の上から清水山を望む。右は阿弥陀ヶ峰。
渋谷街道の旧道。
1号線のトンネルをくぐって、階段を上がって、ようやく山道に入る。
清閑寺山の謎の塔。ずいぶん古いものだけれど由来はよくわかっていないらしい。
トレランの時はいつもスルーする清水山山頂(242.5m)。
東山山頂公園で昼食。朝は寒かったけれど、日射しのおかげで暖かくなってきた。
東は音羽山。
展望台からみる西山。右に愛宕山。
山道を下って、尊勝院。今日は閉まっていた。
粟田神社に寄り道。
ここの境内からの北山の眺めはなかなかのものです。クレーンが目障りだけれど。
旧東海道を少し歩いて、明智光秀の塚へ。
地下鉄の東山駅で解散した。
その後、修理のできた傘を受け取りに、新京極のモンベルに向かった。
もう2週間以上前に修理できていたのだけれど、わざわざ電車に乗って取りに行くのも面倒なので、ついでの機会があるまで放っておいていた。
修理料金は何と 702 円!!。
モンベルは製品のコストパフォーマンスも良く、品揃えも豊富で、アフターフォローもしっかりしている。非常にいいイメージのブランドなのだけれど、そのせいで山に行くとモンベルだらけ。
ユニクロはロゴは付いていないのであまり気にならないけれど、モンベルはほぼすべての製品にロゴが付いているので、ウエアなどはどうしても躊躇してしまう。けれどジオラインなどの下着類は愛用しています。
屯鶴峯
月曜日(2/12)は祝日だったけれど、随行で屯鶴峯(どんづるぼう)へ行ってきた。
屯鶴峯は昨年、一人で来た時に山頂の手前の朽ちた休憩所跡を山頂と思って引き返してしまったという苦い経験がある。
このところ寒い日が続いているけれど、この日も寒かった。昨夜は大阪市内でも雪が少し積もったようで、鶴橋からの近鉄沿線は建物の屋根に雪が積もっている。
屯鶴峯は低山だけれど奇岩のエリアで、雪が残っていたらちょっと危なそうな箇所もある。
最初心者クラスなので大丈夫だろうかと思ったけれど、予定通り関屋駅から出発した。
しばらくは住宅街を行く。歩道は積雪で滑るので、車道を歩く。
歩道の無い R165 歩きを避けるために住宅街を少し大回りして、近鉄南大阪線沿いの車道を歩いて屯鶴峯の登山口へ。
すぐそばにはダイトレの起点標石。
登山口そばの奇岩はやはり雪がかぶっていた。屯鶴峯にこれだけ雪があるのは年に一度あるかどうかというくらいだろう。
今日は私の知らない周回コースを行くようで、しばらく尾根筋を歩いて、防空壕の跡。
このあと、風の当たらない場所で昼食休憩。
そして屯鶴峯の山頂(154m)へ。
ここからは昨年、私が歩いた道を辿って登山口に戻る。これまではほぼ樹林帯だったけれど、ここからは岩肌の露出した滑りやすい道になる。しかし眺望は素晴らしい。
地層(?)がくっきり。
幸い、雪はほとんど消えていた。
無事、登山口に戻って、昨年も立ち寄った大子道の地蔵磨崖仏。
その後、近鉄二上駅に向かった。
それにしても寒い日だった。私が持っている中綿ジャケットで一番暖かいやつを一度も脱ぐことなく終わった。
柳生街道
25 年以上前、東海自然歩道を何度か走ったことがある。
たまたま東海自然歩道を東京から大阪まで、尺取り虫方式で2年ほどかかって踏破された人の記録を見て、これはおもしろそうだと思って、西の起点の箕面からスタートした。
マラソン全盛期の頃だったので1回あたり 50km から 60km くらいを6〜7時間で走って6回で室生寺まで行ったけれど、これ以上はもう日帰りはムリと感じて、結果的にそこでお終いになってしまった。
そんな中で印象に残っているのが柳生街道と山辺の道。
日曜日(2/11)は当初は比良にでもと思っていたのだけれど、天候があまり良く無さそうなので、天気が良さそうな奈良に向かうことにした。翌日が随行だったので、これくらいなら疲労も大したことないだろうと思った。
京阪、近鉄、JR と4回乗り換えて、家から2時間以上かかってようやく笠置駅に到着して、出発したのは8時半ちょっと過ぎだった。
笠置はかつてマラニックの大会や登山講座などで何度か来ているけれど、ずいぶん久しぶり。
寒いのでライトジャケットとパンツを着用したまま出発した。
少し車道を行って、山道に入る。マラニックの大会では坂道練習のためにと思って車道を走って上がったけれど、今は土道の方がいい。
20 分足らずで笠置山寺へ。中は入山料がいるのでここまで。
ちょっと戻って柳生に向かう。
車道を走って打滝川に合流。
道標に従って旧道に入って、阿対(あたや)の石仏。
柳生街道は道標がしっかりしている。メインストリートの車道ではなく、旧道をくねくねと走る。
元弘の乱(1331年)の時、柳生永珍が笠置山の後醍醐天皇を守るためにたてもこったという古城山(ふるしろやま)。
柳生十兵衛三厳が植えたと言われている十兵衛杉。樹齢 350 年だそうだけれど、落雷ですでに枯れている。
暑くなってきたのでジャケットとパンツを脱いだ。
ちょっと寄り道して、もみじ橋を渡って柳生家菩提寺の芳徳寺へ向かう。
ここも中は入山料がいるので山門まで。
もみじ橋まで戻って、すぐ近くの柳の森。「柳生」という地名は、大昔にこの場所に誰かが杖を立てておいたところ、その杖から芽が出て柳の大木になって、そこから柳生と呼ばれるようになったとか。
柳生街道に戻って、旧柳生藩家老屋敷。それにしても柳生の観光スポットはことごとく有料なのでここも玄関まで。
お次は摩利支天山。ここは無料。
そして柳生八坂神社。何か行事があるのか、黒いスーツの人が何人かおられた。
旧柳生藩陣屋跡。もちろんここもタダ。
このあと山道で西側の山稜を越える。
14 世紀に疱瘡よけを祈願して造られたと伝えられる疱瘡地蔵。
道標は建っていないけれど、かえりばさ峠。
柳生宗矩の側室になったおふじが城へ召される時、母親がここまでおふじを送って「おらはここでかえりばさ」と言ったのでついたと言われている峠の名称。
峠を下ると、おふじが柳生宗矩と出会った「おふじの井戸」。
南明寺はロープが張られていて外から眺めるだけ。
振り返ると越えてきた山稜。天気予報と違って厚い雲が垂れこめて、随分寒くなってきた。
突然、水木古墳。6世紀後半のもの。
大柳生の氏神の夜支布(やしゅう)山口神社。
このあとしばらく舗装道路で、出会ったハイカーの男性に「この先、分岐があってよくわからないんです」と尋ねられたけれど、私も昔のことは記憶に無いので「私も初めてなんです」と返事した。
確かに斜めに似たような道が分かれていて、左側は平坦、右側はちょっと登りになっている。
地図と gps を見ても判然とせず、大した根拠も無く登りの方がいいのではないかと思って「とりあえず右に行ってみます」と言って進んだ。
少し進むと道標が現れた。帰ってから以前に行った時の手記を見てみたら、よくわからない分岐で困ったと書いていた。
随所に道標が整備されているのだから、こんな所にこそ設置しておいてほしいと思う。
ついに想定外の雪が舞ってきて、またジャケットとパンツを着用した。
11 時 40 分、以前に随行で芳山へ行った時に降りたバス停の忍辱山に到着。
円成寺を通過して車道を渡ってトレイルに入る。
トレイルに入ってちょっと行った所でおにぎり休憩にした。お気に入りの生協の「ごぼうかしわおにぎり」をほおばる。暖かいお茶がおいしい。
ここからはわりと走れる道が続く。
随行の時は途中で誓多林(せたりん)に下りたけれど、今日は東海自然歩道をそのまま進んで、車道をしばらく行って峠の茶屋へ。やはり閉まっていた。
石切峠からはまだ行ったことの無い地獄谷石窟仏に向かう。
沢筋に下り立つと大きなつらら。
石窟仏は立派でした。
ドライブウェイを横切って、荒木又右衛門が試し斬りをしたという首切地蔵へ。
滝坂道を下って、朝日観音。
凍結した石畳の道を慎重に下る。
そして夕日観音。
下道に出て、東海自然歩道を見送って春日大社に向かう。
春日大社のエリアに入るとさすがに走るわけにはいかない。本殿に入るのはたぶん初めて。
冬でもシカはたくさんいます。
興福寺もたぶん初めて。
そして猿沢の池。
このあと繁華街を抜けて2時 15 分頃に近鉄奈良駅にゴールした。
かつての東海自然歩道ランではただひたすら脇目も触れずに先を目指したので、途中で寄り道するなんてことはまったく考えなかったのだけれど、実はこんなに見所がたくさんあったんだということを再発見できて楽しかった。
久しぶりに以前の手記を読み返して思い出したのだけれど、その頃は大胆にも食料はおろか水すらも持たず、飴玉いくつかだけで駆け抜けていた。
水分は山の湧き水か自動販売機。食べ物は途中の売店で調達していて、前回は柳生であんまんを食べていたのだけれど、今回はそんな店はまったく見あたらなかった。もちろんコンビニも無かった。
冬場だったので観光客やハイカーも少なく、静かなスローランが楽しめた。
京都一周トレイル 伏見稲荷から鞍馬
2年前のキャノンボールで一緒に六甲を往復した陸上クラブの女性が今年の UTMF に出場されるので、トレランの練習コースを知りたいということで、京都一周トレイルを伏見稲荷から鞍馬まで行くことにした。
直前になってもう一人、別の女性も同行されることになって、強い寒波が南下した寒い日曜日(2/4)、好天の元、7時 10 分に京阪伏見稲荷駅そばの公園を出発した。
私にとってはめずらしいグループ走。二人とも1週間前にマラソンを走っていて、一人は大阪国際女子マラソン。もう一人もかつては 10 回以上大阪国際女子マラソンを走った実力者で、ロードなら絶対に付いていけない相手だけれど、今日は先導役なので私のペースで行ける。
千本鳥居に行ったことが無いということで、まだ早朝なので表参道経由で千本鳥居に入る。
お二人ともマラソン直後ということで膝松さんにお参り。
四ツ辻からの眺めはこれまでで最高だったかも。空気が澄んでいた。
気温は低いけれど天気が良くて風が無いので、汗をかかなくてちょうどいい感じ。
9時ちょうどに蹴上を通過。
日向大神宮では天の岩戸をくぐって、9時 48 分に大文字山(465.3m)に到着した。上部では雪がチラホラと。
そろそろエネルギー補給したいところだったけれど、風が強くて寒かったので早々に下山に向かう。
このあたりは一周トレイルコースをはずれて火床経由で。火床からの眺めも素晴らしかった。
下りきって銀閣寺からの道に出会うあたりで小休止して補給した。出発して3時間 20 分くらいで約 16km。
朝鮮学校の校庭を横切って、住宅街を少し進んで一周トレイルコースに合流。そして北白川バプテスト病院横から瓜生山に向かう。
瓜生山を越えてからはわりと走れる。例の鳥居の所でこのあとの比叡山の登りに備えてどら焼きを補給。
今日の心配は雪。比叡山のあたりはかなりの積雪があることはわかっていたけれど、どんな雪質なのかが問題。二人は登山経験はあるものの、トレランに使えるようなタイプのアイゼンやスパイクは持っていないので、私も自分のものは持参しなかった。もし状況が悪くなったら適当な場所から下山しようと思っていた。
この鳥居から雲母坂に合流するまでは沢を3本横切る登り下りなのだけれど、最初の下りでいきなりいやらしい残雪に出会ってしまった。
ちょうど雪が踏み固められて滑りやすくなっている。ただ、このあたりは踏み固められていない横のあたりがわりと歩けたので、踏み跡の無い部分を選んで下った。
雲母坂の登りはさらに大変だった。歩く人が多くて、滑り台のようになってしまっている場所も何カ所かあったけれど、何とか横の木につかまって強引に上がった。ここまで来たらここを下ることなど考えられない。
上に上がるにつれて雪は増えたものの歩きにくさはマシになった。
ケーブルの駅に着いたのは 12 時 20 分だった。約 22km。
完全な雪の世界だけれど、私が中学や高校の頃はこれくらいが普通だったように思う。
スキー場跡を過ぎると走れる道になる。二人は雪道を走るということはほとんど経験が無いようなので、よろこんでいる。
一番心配だったのは横高山の登り斜面だったのだけれど、雪がそれほど堅くはなっていなかったので、さほどの危険も無く登り終えて、さらに水井山を越えた。このあたりになると踏み跡も少なめ。
横高山と水井山の下りは急な所は滑りやすいので、横の新雪斜面を下った。ゴアテックスシューズと防水ゲイターが役に立った。
仰木峠のあたりはガンガン走って、2時 40 分に戸寺に降り立った。ここの産直店でトイレ休憩。
静原の住宅街を越えていよいよ最後の登りの薬王坂へ。
このあたりも結構な雪で、3時 48 分、鞍馬の天狗前にゴールした。天狗の鼻は修復されていた。
その後、出町柳で銭湯に立ち寄って、ラーメン店でプチ打ち上げをやって帰った。
8時間 40 分。約 38km でした。天気は良かったけれど、寒かった。
渦森台からゴルフ場、六甲最高峰、魚屋道
土曜日(2/3)は講座の六甲全山縦走6回シリーズの5回目だった。
全山縦走路では一番標高の高いエリアなので、縦走路までの行き帰りが長い。と言うか、縦走路よりも前後の上り下りの方がはるかに長い。
集合は渦森台4丁目のバス停だったけれど、私は JR 住吉駅から歩いて行くことにした。集合の9時半の1時間前に住吉駅を出発した。
神戸の街を北に向かうと坂ばかり。急坂や車道のヘアピンをショートカットする階段を上がったりして、30 分少々で渦森台の団地までたどり着いた。
さらに 10 分少々、登り車道や団地のショートカット階段を上がったりして、目的のバス停に到着した。
前回下った油コブシへの分岐まで、別の道で上がる。
早々と雪が出てきた。
1時間ほどで分岐に到着。
それから 45 分くらいで全山縦走路まで上がったけれど、途中、路面の雪が踏み固められて滑りやすい所が何カ所かあった。
ガーデンテラスで昼食。この時期に全山縦走路を行ったことは何度かあるけれど、これまでで最多の積雪だと思う。
展望は今ひとつ。
目的の最高峰ははっきり見える。
全山縦走路の山道を忠実に辿る。
1時半前に最高峰に到着した。
天気は今ひとつで、小雪がぱらついてきた。
これから下りなので、みなさんアイゼンを装着。私は例のピンスパイクを履いた。
七曲りを下って、沢に合流。
そして雨ヶ峠に少し登り返し。
ゴルフ場のそばを通って、風吹岩へ。
ここから魚屋道(ととやみち)を下って、車道に下り立った。
車道を下って、JR 甲南山手駅に到着したのは4時 50 分だった。
明神山
月曜日(1/29)は随行で大阪・奈良県境の明神山へ行ってきた。
出発は JR 関西本線の河内堅上駅。
10 時に出発して、まずは大和川を渡る。
住宅街を抜けて、送電線の巡視路に入る。
なかなかの急登で、一気に視界が開ける。手前は生駒山系の最南部で、奥は矢田丘陵。
稜線に乗ってから少し西に向かって、何かの塔。
稜線を東に向かう。なかなかいい雰囲気なのだけれど、今日は寒い。
山頂手前の東屋で休憩。
東屋からほんの数分で明神山山頂(273.6m)に到着した。ここで昼食。
ここは 360 度の素晴らしい展望台で、山名を記載したパネルが四方に設置されている。しかし残念ながら今日は空気が霞んでいて遠方は見えない。
南は手前に二上山、奥に大和葛城山と金剛山。
明日香村の方向は奥に音羽三山から龍門岳の山並みが望める。
北は真ん中に信貴山。その奥に生駒山。右端は矢田丘陵。
実は東側には舗装路が山頂まで上がってきている。これを下る。
住宅街に下りて、永福寺に寄り道。
さらに下って、白山姫神社(しらやまひめじんじゃ)。
神社の東側は尼寺廃寺跡(にんじはいじあと)。
残念ながら資料館は休館日だった。
2時半過ぎに JR 畠田駅で解散となった。
それにしても寒い一日でした。
果無山脈敗退
山歩きが好きな人なら「果無山脈(はてなしさんみゃく)」なんて名前を聞いたらほとんどの人が興味をそそられるだろう。
昨年、小辺路で果無峠を越えた時、いつかこの稜線を歩いてみたいと思った。
標高は 1000m を少し越えるくらい、稜線そのものの距離は 20km にも満たないくらいで、1日で十分歩けるくらいのスケールなのだけれど、いかんせん、交通の便が悪い。
西端の小森から入って東に向かって、果無峠からは十津川、もしくは熊野本宮大社に下りるというのが一般的なのだけれど、小森へのアプローチが難点で、通常の路線バスは走っておらず、龍神バスの停留所から 12 〜 13km をコミュニティバスのようなバスが週に3日だけ運行している。しかもその3日がすべて平日ときている。
さらに登山口になる「ヤマセミ温泉」に到着するのは午後で、夜間歩行をやるのでなければ稜線でテント泊しなければならない。当然、水は運び上げなければならない。
こういうルートで稜線上でのテント泊はそれはそれで魅力的とは思うけれど、バス便が平日しかないというのがネックだ。
軽装のトレラン装備なら走れない距離ではないけれど、さすがにもうテント、シュラフを担いでは走れない。
十津川をスタートにすれば果無峠手前の観音堂で水が得られるので、稜線テント泊もそれほどの負担ではなさそうだけれど、ヤマセミ温泉に下山してからは車道を歩くしかない。
いろいろ調べてみると、小森に自転車をデポして、十津川から登って自転車で戻ってきたという記録があった。しかしこの県道は 30km 以上あって、しかも標高 700m くらいの峠がある。自転車でも楽ではない。
何とかうまい方法はないものだろうかと考えたあげく、ヤマセミ温泉から果無峠まで1日で往復するというアイディアを思いついた。十津川から熊野本宮大社までは昨年、小辺路で歩いている。
本当はもっと暖かく、日が長くなってからの季節の方がいいのだけれど、思いついたら我慢できなくなった。
標高的には先週の金剛山とほぼ同じくらいで、ここ数日、寒波が襲っているので雪は降っているだろうけれど、金剛山よりもだいぶ南なので、まさかラッセルなんてことは無いだろうと思った。
地形的に稜線はわりと走れる部分があるんじゃないかと思って、特に復路は走り主体という軽い気持ちで出かけた。
土曜日(1/27)の昼過ぎに家を出て、3時間半でヤマセミ温泉に到着した。
久しぶりに車中のナベで一人宴会して、日曜日は朝4時に出発した。
しばらく小森の集落の車道を歩いて、登山口に到着。
いきなり雪が出てきた。これほど早く雪が出てくるとは想定外。早々にスパイクを装着する。
今日のスパイクはピンが6本ついているだけの簡易なものなので、まともな雪道ではほとんど役に立たない。ポールを持ってくれば良かったと思ったけれど、後の祭り。
5時 22 分に和田ノ森(1049m)に到着した。標高的にはこのあとはそれほど大きなアップダウンは無いはずなので、雪もこの程度だろうと思った。
林道と交差。林道でも行けるようだけれど、夜間に雪でルートがよく見えないので、忠実に稜線を辿る。
ウサギの足跡に導かれて進むが、予想外に積雪量が増えてきた。果無峠まで行くのはムリかもという気持ちが出てきた。ボトルのストローの部分が凍ってしまった。
一部、ルートがよくわからず、ウロウロさせられたりしたけれど、6時半に安堵山(1181.1m)に到着した。まだ暗い。
安堵山を下ったあたりからようやく夜が明けてきた。林道を歩く部分もあるけれど、このあたりは吹きだまりがたくさんあって、ペースはまったく上がらない。
ようやく展望の得られる場所に出た。これは南側。
これから果無山脈最高峰の冷水山(1262.3m)に向かうのだけれど、部分的に結構な急傾斜が出てきた。このスパイクではあまりにも心許ない。しかもピッケルはおろか、ポールすら持っていない。
登りは何とかなるかも知れないけれど、問題は下り。
おまけに、今回は走ることを主眼にしてきたので防水機能の無い普通のトレランシューズで来ている。防水ゲイターを着けているので雪は入ってはきていないけれど、少しずつ足が冷たくなってきている。
昨年、山上ヶ岳を敗退した時よりも状況は悪い。出発してちょうど3時間だけれど、まだ半分も来ていない。
せめて冷水山までという気持ちはあったけれど、どうせ戻るなら早い方がいいだろう。
ここで戻ることにした。まさかご来光を眺めながら敗退することになるとは思ってもみなかった。
来る時にすぐそばに林道があるのを何度か見ていたので、帰りは林道を利用することにした。部分的に吹きだまりがあるけれど、余計なアップダウンが無いのが助かる。
安堵山は林道で巻いて、ちょうど作業小屋のようなものがあって、中に入れたので、ぼたもち休憩にした。
ずっと奥は大峰?
和田ノ森も巻けそうな道があった。ただしこの道は地図には載っていない。
gps で見ると登った時の稜線のすぐそばをほぼ並行しているのだけれど、なかなか合流しないのでちょっとあせってきた。斜面を削って造られている道なので、山側が削られていて斜面に登っていけない。
この道がもし稜線からはずれてきたらどうしようかと不安になった頃、鞍部で稜線の道に合流できた。ほっとした。
傾斜のきつい下りは難渋したけれど、林道をうまく利用したおかげで2時間で下りてくることができた。
まだ9時。まぁ仕方無い。得るものは多かったので、次回のための下調べと思えばムダではなかった。
もっと暖かくなってから再挑戦しようと思う。
金剛山、大和葛城山
この週末、ようやく今年初めて個人山行に行けるチャンスがやってきた。
雪景色が見たいと思って、1/20 にお手軽コースの金剛山に行き先を決めた。
金剛山はロープウェイもあって大阪界隈では人気の山なのだけれど、スタートゴールを電車の駅にしようとするとなかなかコース設定が難しい。はっきり言って、電車の駅からはかなり遠い。
かと言って車で行くと、周回コースもなかなか適当なルートが見あたらない。
何が何でも行き帰りは電車にしたかったので、ダイトレのレースでゴールになっていた南海の天見駅をスタートして、レースのコースを逆に辿ってダイトレに合流。その後、金剛山、大和葛城山。それから御所に下りるというコースを設定した。
ライトジャケットとビーニーを身につけて、8時2分に天見駅を出発した。
車道を 20 分足らず走ったり歩いたりして、登山道に入った。暑くなってきたのでジャケットとビーニーを脱ぐ。
出発してからちょうど1時間でダイトレのコースに合流した。
このあたりは走れるパートが多い。アップダウンが少ないし、路面もフラットで障害物が無く、トレランのためにあるような道だ。
ダイトレに入ってからほんの数分で西ノ行者堂。
タンボ山の山頂はパス。
杉尾峠も走って通過。
9時 37 分に行者杉。
至る所にいらっしゃる役行者。
出発してからちょうど2時間で千早峠。
この後、今日初めて展望の得られる場所に出たけれど、和歌山方面は霞んであまり見えない。もっと好天を予想していたのだけれど・・・。
中葛城山(937m)は「これが山頂なの?」という感じ。
金剛山の山頂エリアが見えてきた。それにしても雪の気配はまったく無し。
11 時前に伏見峠の林道に出た。
少し上がってキャンプ場のベンチでおにぎり休憩にした。出発してからちょうど3時間。
これまで何度もそばを通過していながら一度も立ち寄ったことの無かった湧出岳(ゆうしゅつだけ、1111.9m)へ。
金剛山エリアで標高が一番高いのは葛木岳(1125m)なのだけれど、ここは葛木神社の境内で立ち入ることができない。
そしてその葛木神社へ。
ライブカメラのある山頂広場はおそらく雪が溶けたのであろう、地面がべちゃべちゃ。
今日はここからはダイトレを行かずに六道ノ辻を経由して水越峠を目指す。私自身、初めてのルート。
部分的に路面が凍結していて慎重に歩かなければならない所もあったけれど、大日岳(1094m)は走って通過。
太尾塞跡で道を間違えて、ダイトレの林道に下りる方へ少し下ってしまった。戻った時に「県境尾根」と書かれたテープが目に入ったので、そちらに下ったのだけれど、これまでのしっかりした道とは一変して踏み跡程度のケモノ路。ただしテープは随所にある。
大変な急坂で、しかも木が疎林なので、ささえになるようなものがほとんど無い。20 分くらいだったけれど、緊張を強いられて、ダイトレの林道に下り立った。
水越峠の手前に東屋があったので、そこでどら焼き休憩。
1時ちょっと前に水越峠を通過。
ここからの上り階段はなかなかつらい。Stairway To Heaven。
45 分ほどの登りでようやく大和葛城山(958.9m)に到着。
金剛山を振り返る。
これは奈良盆地。
あとは消化試合で御所まで下るだけ。これまでに随行で2回登った「くじらの滝コース」を下る。
10 分少々下ったところ、沢のトラバースの部分でとんでもない崩壊に出くわした。
このコースはわりと初心者向きなのだけれど、崩壊部分がまったく補修されていない。
このあと道がカーブしてまたこの沢に出会った場所では、さらに激しく崩壊していた。
これまで登山道が崩壊しているのは何度も見ているけれど、これほどの大崩壊は初めてだ。元の道が完全に消失している。
本来の登山道は沢の右岸にあるのだけれど、かなり高い部分から崩壊している。とにかくしばらく沢を下ってみて、適当な場所を見つけて右岸に這い上がろうと思った。
水の流れはそれほど多くはないけれど、心配なのは滝が現れること。雪を想定してゴアテックスのシューズを履いてきたのが、こんな所で役に立つとは・・・。
25 分くらい何とか下ったところ、ついに滝が現れてしまった。おそらく落差 3m くらい。側壁は両側とも大きく崩れているので、巻くこともできない。ロープがあれば懸垂下降で下りられるかも知れないけれど、そんなもの持っているはずもない。
諦めて戻ることにした。
ロープウェイの山頂駅に行って、そこから北尾根を下りるしかない。しかし一旦緩んだ気持ちを立て直すのはなかなか大変で、ロープウェイが動いていたらロープウェイで下りようかなんてことも頭に浮かんだ。
実は下りてきた時に目に入った「立入禁止」の立て札が気になっていた。最初の崩壊現場のあと、道がカーブしている所にあったもので、2万5千の地形図にはここから下に向かう道が記載されている。
「ここからは下山できない」と書かれているけれど、地図を見ると下に沢は無いし、それほどの急傾斜も無い。下部では予定していたルートに近づく場所がある。行くしか無いだろう。
道は荒れてはいたけれど、どうというほどのことは無かった。予定していたルートに近づいたあたりでその方向に向かったところ、あっさりとその道に合流できた。
沢に下り立った所で唖然とした。櫛羅の滝は残っているけれど、河床が土砂で埋め尽くされている。
ロープウェイの駅に近づいたらロープが張られていた。
おそらく上でもロープウェイの駅などには警告が張られていたのだと思うけれど、私は人通りの少ない道をショートカットぎみに下ったので、そういう標識には出会わなかった。
ロープウェイは運行されていた。
無事に下りてこられたら気持ちも回復して、近鉄御所駅まで 20 分少々のジョグで帰った。
御所駅に着いたのは午後4時ちょっと前。
約 29km。8時間弱でした。
唐櫃越え
日曜日(1/14)は随行で「唐櫃越え」を歩いてきた。
唐櫃越えはほんの2ヶ月ほど前に一人で歩いたのだけれど、この時はわりと道が荒れていた。はたして今日はどうなることか。
集合は苔寺のバス停。私は阪急の上桂駅から歩いて行った。
このところ冷え込みの厳しい日が続いていて、地蔵院の前もうっすらと雪。
竹林を抜ける。
お墓を過ぎて山道へ。
南の方には小塩山。
2ヶ月前に歩いた時は落ち葉に覆われていて道がわかりにくかったのだけれど、今日は随分様変わりしている。
11 時半頃、沓掛山(416m)に到着して、昼食にした。出発してからほぼ2時間。
前回、ひどい倒木のあった所は横に踏み跡ができていた。
ほどなく林道へ。
朝方は好天だったのだけれど、次第に雲がかかってきて、愛宕山の上部は雲に覆われている。
みすぎ山手前の倒木も横に踏み跡ができていた。
午後1時 45 分、みすぎ山(430.1m)に到着。
このあとの谷筋の下りは前回は小雨と暗闇でずいぶん歩きにくかったのだけれど、今日はどうということも無い。
あっさりと住宅街へ出た。
このあと住宅街を歩いて、3時頃に馬堀駅で解散となった。
私は二条で地下鉄に乗り換えて、奇しくも前回このコースで折れた傘を修理してもらうべく、新京極のモンベルに向かった。