今日は登山教室で高取山へ行ってきた。個人的には『高取山』と聞くとどうしても六甲の方を思い出してしまうのだが、今日は奈良県の方。
天候が不安だったが、幸いたまの小雨程度で終えることができた。
壷阪山駅からバスに乗って、壺阪寺から歩き始める。
壺阪寺はわざとらしい大きな仏像などがたくさんあって、観光客目当てのビジネス寺という感じ。中には入らずに通り過ぎる。
登山道を少し上ると五百羅漢。これは年月を感じさせるものだ。
時折展望が開ける場所からは二上山、葛城山のダイトレが一望できる。
八幡神社へ寄り道。
歩き出して1時間ほどで高取城趾のエリアに入る。
さすがに日本三大山城と言われるだけあって、立派な城壁がたくさん残っている。
本丸のあった場所が高取山の山頂(584m)。
山頂エリアからは高見山などの台高山脈が望める。
ここで昼食を取って、下山は大手道へ。途中の展望台からは奈良盆地が一望できる。畝傍山、耳成山、天香具山が足元に。
途中には猿石。
土佐の街では雛めぐりが開催されていた。
街道には土産物屋がたくさん出ているが、商売臭がぷんぷんしてどうにも馴染めない。
土佐街道に入ったところで解散したが、私は非常にゆっくり歩いたにもかかわらず最速で駅に着いてしまった。
前日までの予報のわりには天気がひどく崩れずにもってくれたのが幸いだった。
マラソン代表選考
久しぶりにマラソンの代表選考が話題になっている。世界陸上の女子マラソンだ。
マラソンの代表選考が話題になるのはおそらく1968年のメキシコオリンピックでの君原選手と采谷選手の選考以来、ソウルの瀬古選手と工藤選手、バルセロナの有森選手と松野選手、アテネの高橋選手落選などの伝統行事だが、ここしばらくは世間の話題になるほどのことは無かった。この原因は選考過程が明確になったという訳ではなく、誰が出てもメダルには届かないという後ろ向きの理由が最も大きいと思われるのだが。
『誰が出てもメダルには届かない』という点は今回もあまり変わらないと思うが、今回大きく話題になったのは増田明美さんが陸連にかみついたのがメディアで大きく取り上げられたからだろう。大阪で終盤失速して3位になった重友選手が、横浜で優勝した田中選手を差し置いて代表に選ばれたという点に大きな疑問を感じられた模様。
私がマラソンを始めた頃は増田さんが現役だったので、ピークは過ぎていたとは言え大阪国際でのカトリン・ドーレとの争いなどは記憶に残っている。
今はスポーツコメンテーターとして大人気だそうだが、私個人としては解説で聞きたくない人のナンバーワンである。
とにかく増田さんの解説は舞台裏のプライベートな話題がメインで、選手の能力よりも人間性を褒め称えるような話ばかりで、彼女が解説していると反射的に音声を消してしまうくらい毛嫌いしている。
しかし増田さんの競技を見る目の確かさは高く評価している。
オリンピックや世界陸上などで、女子の中距離種目などで日本選手が出場しないレースの解説を何度か聞いたことがあるが、純粋に競技の技術だけに着目した解説は、男性解説者ナンバーワンと思っている宗茂さんに匹敵する質の高さだと思った。どうして国内の女子の大会でそういう解説をしてくれないのか、残念で仕方無い。
そこで今回の選考だが、私は横浜、大阪、名古屋のいずれも家にいなかったので、実際のレース模様はまったく見ていない。したがってその後のメディアでの解説からしか判断できないのだが、そういう文面からの印象で言えば、陸連の判断はそんなにおかしいものではないと感じている。
はっきり言って田中選手の優勝はタナボタと考えざるを得ない。しかもあのタイムだ。それに対して重友選手は積極的に攻めていた。
今の日本選手に大きく欠けているのはレースにおける積極性だと思う。男子で川内選手に人気があるのは、あの積極的な走りが大きな要因だろう。無難な走りでそこそこでまとめようとする選手が多い中、リスクを取ってチャレンジしていく姿勢が大きな支持を得ているのだと思う。
陸連が積極性を強調したのは間違っていないと思う(ただし選考条件にそういう文面は無かったようだが)。
ただ、個人的には天満屋の選手には期待していない。天満屋の選手がいい結果を出すのは選考レースだけで、本番で力を発揮した選手はいないから(強いて言えばシドニーの山口選手とアテネの坂本選手が7位入賞くらい?)。
なので、重友選手には私を黙らせるような結果を残してほしいと願っている。
新聞購読を止めて
新聞購読を止めて 10 日が経った。
いざ止めるとどういう気分になるだろうと自分で自分のことが興味深かったが、最初の2、3日はちょっと物足りなく感じたものの、新規導入したタブレット端末のおかげでもう慣れてしまった。少なくとも情報収集という点に関してはまったく何の問題も無い。
天声人語もネットで読めるし、ポータルサイトを利用すれば他のメディアの情報も効率よく得ることができる。
長文のコラムやインタビュー記事などが無料では読めないのがちょっと残念なところだが、そのためだけにまた月 4,000 円も払おうとは思わない。これでは新聞購読者数が減少しているのもむべなるかなというところだ。
売り上げが減少しているために広告単価が下がって、それを補うためにたくさんの面積を広告が占める。そうすると私のような人間が新聞を止めてしまうという循環になっているのかも知れない。
昨秋にあった地平線会議のイベントで久しぶりに再会した人は、東京の大学で週に何コマかの講座を持っているのだが、最近の大学生で新聞を読んでいるのは2割くらいしかいないとのことだった。
広告の主戦場がネットに移っているのは時代の流れとして必然なのだろうと思う。
私自身、テレビ(NHK のニュース以外はほとんど見ないが)や新聞の広告がきっかけで何かを購入したということは記憶に無いが、ネットの広告が目に入って、それがきっかけで何かを購入したということは何度かある。
google や amazon などにいつの間にか個人情報が蓄積されているのはあまり気持ちの良いことではないが、便利さとの兼ね合いを天秤にかけると、これをシャットアウトしてしまうのはちょっともったいないという気持ちもある。
最近ではシューズやウエアなどもほとんどネットで買っているが、サイズがまったく合わなかったということは一度も無い。
シューズなどは、ほしいけれど定価や1割引きくらいでは買う気にならないようなものが、まれに在庫処分のような価格で出ることがある。こういうのがネットでは個人向けにカスタマイズされた広告に表示されるのだ。
毎日大量に入る新聞の折り込み広告などは本当に資源の無駄遣いだと思う。ウチではたまに野菜を包むのに使うくらいで、ほとんどはまったく見ることも無く古新聞入れ行きになっていた。
新聞の無い生活というのは生まれて初めての経験だが、いざやってみるとほとんど困ることは無いということがわかった。
とは言ってもネットはガセネタが多いので、そのあたりを適切に峻別する眼力は必要だとは思うが。
剣尾山から妙見山
今日は好天が期待できそうなので、昨日の雨で道は良くないかも知れないが、このところ考えていたコースへ行くことにした。
昨秋に登山教室で三草山へ行った時、北に見える剣尾山が気になった。しかしこのあたりは交通の便が悪く、山も山脈というほどではないので、なかなかうまいルートが引けない。普通の歩きなら剣尾山だけでもいいのかも知れないが、こんな不便な場所まで来て山一つだけではもったいないし、バスの本数が少ないので、下山は何とか電車の駅に下りたい。
と言うことで地図を眺めて考えたのがこのルート。
朝早い時間のバスで山辺口まで行って、下山は能勢電鉄の妙見口駅。カシミールのルート作成で 33km くらいだったので、実際には 35km くらいになるだろう。もし時間切れになったら妙見山から直接下山すれば良いと思った。
数少ないバスの時間に合わせて、家を出たのは5時過ぎ。始発の次だった。京阪、JR、能勢電鉄、阪急バスを乗り継いで、8時前にようやくスタート地点の山辺口に到着した。コンビニの陰で支度して、スタートしたのはちょうど8時だった。
天気はどんよりとした曇り空で、気温はやや高めという感じ。しばらくは車道を行く。
右に入る土道があったのでそちらへ行ってみたが、少し行くとフェンスで行き止まり。フェンスを強引に乗り越えたが、結局車道に戻ることになってしまった。行者口はこのすぐ先だった。
ようやく登りになったが、まだしばらくは舗装道路。剣尾山への道標を見つけてようやく登山道に入ったが、しばらくは階段続きであまり気分は良くない。
スタートして 40 分ほどで行者山の岩場に到着した。
しばらく行くと六地蔵。
このルートは史跡の看板がたくさんあって、随分人手が入っている様子。しかし今日このあたりで出会ったのは一人だけだった。
山頂の少し下にはかつて月峰寺という寺があったらしい。
9時7分に剣尾山(784m)に到着。今日の最高地点だ。
展望は今ひとつだが、三草山は確認できた。
下りは青少年野外活動センターの方へ。20 分ほどで車道に出て、しばらく車道を行くことになった。道ばたの草むらでシカが身体を地面にこすりつけていて、これはおもしろいと写真を撮ろうとしたら、逃げられてしまった。
暮坂峠への道に入ったが、ここも舗装道路。急なヘアピンカーブの所を強引にショートカットした。
暮坂峠も車道で越えて、しばらく下ってようやく土道に入った。
またシカが目の前で道を横切って行って、ほどなく篠口峠を越えた。
またすぐに車道になり、ルートがよくわからない部分もあったが、それほどのロスはなく歌垣山への登山道に入った。10 時 47 分。ジェルを補給する。
鬱蒼とした沢筋の道で、結構な傾斜だ。あっさり登れるだろうと思っていたが、なかなか手強い。gps ではもうすぐ頂上のはずだが、とてもそうは見えない。
地図の道と実際の道がずいぶんずれていたようで、11 時 25 分にようやく頂上付近に出た。少し北に休憩所があるようなので、そこで一息入れることにする。
今日初めて腰を下ろしておにぎり休憩。車道が多いせいか、思ったより早く進んでいる。
歌垣山は頂上が二つあるようで、南の方が三角点(553m)のようだ。
妙見山が望める。遠いような近いような・・・。
堀越峠はすぐだった。車道を渡るとまた舗装道路。雑な作りのセメントの道路になって、少し上がって峠に出た。
今日のルートはかなりの部分がおおさか環状自然道路に重なっている。おかげで道標がわりとしっかりしているのが助かる。野間大原の集落のあたりなどはわかりにくかった。
また車の多い車道を少し行って、いよいよ妙見山への登りに入る。いきなりの急な階段。
歩く人が少ないようで、落ち葉がたくさんたまっている。急でステップも狭いので、これが下りだったら緊張するだろう。
登り切ったら本龍寺。本堂の周りを『南無妙法蓮華経』と唱えながら何周も回っている人がたくさんいる。
お参りもほどほどにして先を急ぐ。至る所に祠などがあって、まるで御嶽山のようだ。霊感の強い人ならビンビンくるんじゃないかと思うくらい。
なかなか厳しい登りだったが、1時前に妙見山に到着した。
山頂(660m)エリアには違和感のある建物が・・・。
山門はそれなり。
ここで腰を下ろしてどら焼き休憩にした。
時間があるので光明山などを廻ることにするが、その方向へ行く道の分かれがわからない。取りあえず登ってきた方に引き返したら、それらしい分かれが見つかった。
またしばらく車道を行って、道標に従って登山道に入る。少し行くとよくわからない分岐。登山地図では登山道は光明山の山頂を経由して天台山へ向かっているのだが、光明山と天台山が別の方向を向いている。
とにかくまずは光明山ということでそちらに向かう。少しトラバースぎみに進んで、右へ急カーブして登って行く。一旦南の方へ行ってからまた北へ戻っているのかと思った。ほどなく光明山(639m)に到着。
『妙見山 天台山』の示す方向が変な感じがするが、道はテープでしっかり目印がついているのでその方向へ進む。しかし方角を確認すると何と東へ向かっている。本当なら西に向かわないといけないはずだ。それに車道からも随分離れているように感じる。
これはやはりおかしいと思って、最初の不審な分岐まで戻ることにした。そしてここから天台山の方向へ進む。すぐ右下には車道が見えている。これで正しいはずだ。
少し行ったら左側に光明山への道標が立っていた。ここから登れば良かった。
後から gps のトラックを確認したら、分岐から南へ行ったと思ったのは実は東へ行っていて、そこから南西方向に頂上へ向かっていた。しかし頂上からの『妙見山 天台山』の方向は明らかにおかしい。もっと南方向に向かなければならないはずだ。
この山塊は観光スポットの妙見山のすぐそばで、それほど見所のある場所でもないので、訪れる人が少ないのだろうと思う。この先、妙見口に下りるまで、道がよくわからない箇所は何カ所もあった。
天台山は山頂と思われる場所が何と工事していた。
青貝山への分岐もわかりにくく、長年のカンで何とか道を発見したという感じ。
青貝山(391m)は3時前に到着した。
この後もよくわからない分岐があったり、車道に下りてから変な方向に向かってしまって適当にショートカットしたりして、15 時 28 分に妙見口駅にたどり着くことができた。
観光地なのでもっと立派な駅を想像していたが、思ったよりこぢんまりした駅だった。
今日のコースは最近の新規開拓コースの中ではあまり質は高くなかった。ちょっと車道部分が多すぎる。トレイルというよりは東海自然歩道を行っているような感じだ。
まぁでもトータルで約 36km。篠山リタイアのモヤモヤは解消できたように思う。
次のトレイルは月末の六甲縦走キャノンボールだ。もはや新鮮味は無いけれど、安心して楽しめる大会ではある。このところは体力低下がまた顕著になってきているので、油断せずにまじめに取り組みたいと思っている。
篠山マラソン
昨日は篠山マラソンだった。初フルがちょうど 30 年前の篠山で、30 周年記念ということでちょっとした思い入れを持って臨んだ。
しかし天気予報通り朝から雨。貸し切りバスの出る枚方市まで、自転車はやめて電車で向かった。
どしゃぶりという強い雨ではないが、気温が低いのでかなり厳しいレースになりそうだ。寒さ対策で、上はメッシュのノースリーブに半袖Tシャツ、その上に長袖Tシャツで、下はロングタイツにした。そしてゴアテックスの帽子をかぶる。手袋もメッシュのインナーの上にランニング用手袋と二重にした。
未公認だったので、スタート地点に並んでから 30 ほど待たされる。ただ、心配したほどは寒くなさそうだった。
今回の戦略も年末の加古川同様、余裕のあるペースできっちり完走を目指す。加古川では終始キロ5分15秒ペースだったので、このあたりを基準にして、身体が動けば若干速めにしようと考えていた。
10時50分にスタート。しばらくは渋滞してスムーズに走れなかったが、3km あたりからようやく自分のリズムで走れるようになった。おおむねキロ5分。加古川の時よりは少し頑張っている感じはあるが、これくらいならムリは無い。
雨はだんだん小降りになって、ほとんど止んでくれた。しかし天気予報では昼頃に強くなるらしい。
5km の通過は 25’38″。スタート直後の渋滞を考えるとまぁまぁのタイムだ。
しばらくは沿道の人の多いあたりを何度もカーブしながら進む。調子は悪くない感じで、時折キロ4分台まで上がっている。
ちょっと厚着しすぎたかもと思っていたら、再び雨が降り出してきた。10km を通過して、この 5km は 25’07″。気分が乗ってきた。
エイドでは少し歩きながらスポーツドリンクを補給する。そう言えば篠山のエイドは最後まで水とスポーツドリンクしか無かったのを思い出した。沿道でアメやチョコレートなどを配ってくれる人たちがたくさんいる。
道路の水たまりを避けたりしながら順調に進む。しかし少し身体が冷えてきた。
15km までの 5km は 25’18″。24 分台を期待したが、逆に少しペースダウンしていた。しかしこれくらいなら問題無い。
沿道のチョコレートをもらって口に入れる。かんだチョコレートが口の中で渇いた小さな粒のようになって、呼吸がしにくい。
時折のアップダウンをこなして、20km までの 5km は 25’20″。徐々に落ちきてはいるが、加古川のタイムは上回れるだろうと思っていた。
しかしハーフ地点の坂を越えたあたりから疲れを感じてきた。何よりも寒い。走っていてもどんどん体温が下がる感じ。
25km までの 5km は 25’44″。しかしまだ余裕はある。篠山のポイントはここから折り返しの 30km 過ぎまでの緩い登り坂。ここを余裕を残して走りきることが重要だ。これまではいつもこの登りで力を使い果たしていた。
ペースが落ちていることはわかっていたが、ここでムリをしてはいけない。30km までの 5km は 26’06” だったが、それでも加古川の平均ペースよりはまだ速かった。しかし急激に体力が消耗していることを感じてきた。
折り返して下りになってもまったくペースを上げることができない。と言うより、さらにペースダウンしてきて。いつものパターンに陥ってきた。
寒さで身体が硬直してきて、ほんのわずかな間に、走り続けることすら難しいと感じるようになってきた。
32km を通過して、あと1時間でゴールできるだろうかと不安になった。と同時に、もはやこれ以上走り続けるのは危険とすら感じるようになって、少し歩いて体調の回復を願った。しかし寒さのせいで、歩いても一段と身体が硬直するばかり。
ちょうどトイレが空いていたので入って一服してみたが、明らかに低体温症の状態に陥っていた。
トイレを出て少し進んでみたが、もう次のエイドまで行くのはムリだと感じて、ここでのリタイアを決めてトイレの場所に戻った。
トイレの場所はちょっとした倉庫のような建物があって、その前で簡易の救護場所になっている。すでに3人ほどがシートをかぶったりしてリタイアしている様子だった。
使い捨てカイロをもらったが、身体が冷え切っているのでまったく暖かくならない。少しうずくまっていたが、寒さはつのる一方で、しかも正式なリタイアポイントではないので、収容バスがいつ来るのかわからない。
覚悟を決めて 2km ほど先のリタイアポイントまで何とか行こうと思って腰を上げたが、50m ほど歩いてはヒザに手を置いて止まってしまう状態。おまけに少し風もあって一段と寒い。しかし前に向かうしか無い。
絶望的な気分になっていたら、道の反対側で折り返しへ向かう人が最終ランナーになったようで、その後ろに収容バスが見えた。これで助かったと安堵の気持ちがこみ上げてきた。
救われた思いでバスに乗り込んだが、バスの中は期待したほど暖かくない。これまでに途中棄権でバスに乗ったことは何度かあるが、たいていは用意されている毛布なども無い。運転手は暖房は強くしていると言っていた。気のよさそうな人だったので、おそらくその通りだったのだろう。バスは会場から少し離れた場所に着くそうなので、下りてから旅館に戻るまでが心配だ。
このままずっと最後尾をゆっくり走るのかと覚悟していたが、途中でコースを離れて会場に向かったようだ。それでもちょうど会場から最も離れた場所でリタイアしたので、何だかんだで戻るまで1時間くらいかかった。
下車してから旅館までは数百メートルだったが、やはり寒くて震えがきた。完走メダルを下げて帰ってくるランナーを見ているとなさけない気分に襲われたが、昨日はリタイアして正解だったと思う。あのままムリをしていたら最悪の結果を招いていたかも知れない。
旅館へ戻ってすぐに風呂に入ってあたたまって、ようやく心身とも平静を取り戻すことができた。
これまでフルは 50 回以上走っていると思うが、間違い無くこれまでで最も厳しい気象条件だった。唯一の救いは風があまり強くなかったこと。これで風が強かったら大会そのものが相当悲惨な状況になったと思う。
このところロードレースに対するモチベーションが急速に低下してきているが、これでその勢いに一段と拍車がかかったと思う。おそらく当分ロードレースにエントリーすることは無いと思う。
今のところエントリーしている大会は今月末の六甲キャノンボールと、7月のおんたけウルトラトレイル。UTMF は一応エントリーするだけはしておいたが、おそらく抽選になるだろうし、当選したとしても最終判断する時間はまだある。
トレイルもレースにはもうあまり積極的になれない。レースだと昨日のようなコンディションでもやらざるを得ないし、悪天候だったから印象に残ったということもまれにあるものの、はやり楽しいものではない。
レースの唯一のメリットは、レースでなければ出てこない何かが自分の中から出てくることがあること。こういうことはやはりレースでないと経験できない。実はそういうことが印象の強弱に大きな影響を与えているのだ。
しかし今の自分にとってどういうやり方が一番楽しいかと言えば、自分で地図を見てルート設定をして、天候を見ながら決行して結果を得ることだ。これなら関門など関係無いし、厳しめのコースを設定すればそれなりの満足感も得られる。
50 を過ぎてからフルをまともに走れなくなって山スキーなどに主戦場を移したが、次第に体力の低下を感じるようになった。おそらくロードレースをやらなくなったせいで追い込んだ走りをしなくなったのが体力低下の原因だろうと思って、55 歳から陸上クラブでまた追い込んだ練習をやるようになったが、結果的に言えば期待したようなものは得ることができなかった。
正直言って、これ以上レベルを落としてタイムにこだわる走りを続けたいとは思わない。
ただ、走ること自体は好きだし、ある程度追い込んで走ることの気持ち良さもあるので、クラブはクラブで続けて行きたいと思うが、しばらくはロードレースはたまの気分転換くらいにしようと思う。
このところの低山歩きのおかげで近場でも行きたいところがいくつかあるので、そろそろ暖かくなってきたのでその方面に足を延ばしてみたいと思っている。
タブレット端末
タブレット端末を入手した。
以前に iPhone や Android スマホを何年か使っていたが、タッチパネルでの操作がどうにも肌に合わず、仕事で外出するようなことも非常に少なくなってスマホのようなものを持ち歩く必要性があまり無くなったので、携帯はいわゆるガラケーを使っている。
今回入手したのは Acer の iconiatab A500 という、随分古い、メーカーサポートも終わってしまっている機種で、オークションで格安で手に入れた。
今になってタブレット端末を入手した理由は、今月一杯で新聞購読を止めることにしたから。
もうしばらく、新聞は無くてもいいかなと感じていたが、ちょっとした時に紙の印刷物で新しい情報に触れることができるというのは捨てがたいという気持ちもあって、何となく惰性で継続してきたが、昨今の紙面におけるあまりの広告の多さに辟易して、もう我慢の限界と決心した。
月に4千円ほどの購読料を取りながら、紙面の面積の半分くらいを広告が占めているというのはもう許せない。民放テレビはタダで放映しているではないかというのが正直な気持ちだ。
有益な記事やコラムなどもあるので、止めてしまうというのはちょっと残念な気持ちも無くは無いが、そのために月4千円というのは高すぎる。
そんなわけで、リビングにはタブレット端末を置いて、手軽な情報入手の代替手段にしようと思った。
基本的にはブラウザでニュースサイトなどが見られれば良いだけなので、高性能は機種は必要無い。現在利用しているプロバイダでは月額千円未満でタブレット端末を利用できるサービスがあるが、本来不要な費用が何百円がかかるのが気に入らない。
そこで、型落ちのモデルを安く入手しようとして手に入れたのがこの Acer iconiatab A500 だった。
購入時は Android 3.1 で、メーカーでも 3.2 までしかサポートしていない(海外では 4.0 まで)。しかしすでにサポート期間が終わっているためか、正式な手段で 3.2 へ上げることすらできない。
しかしさすがに Android 端末。好き者が『カスタム ROM』と呼ばれるパッケージを配布していて、自己責任で新しいヴァージョンの Android を入れることができる。
予想外のトラブルに見舞われてかなり手こずってしまったが、3日ほどかけて何とか Android 4.2 を入れることができた。システムそのものは英語版になってしまったが、ブラウザやアプリでは日本語表示ができるし、日本語入力もできるので、実用上はほとんど問題無い。システムを日本語化する方法も無いわけではなさそうだが、そこまでやる気力は残っていなかった。
Android 3 では便利なアプリで使えないものも少なくないが、4.2 まで上げると現在出回っているものはまずほとんどインストールできる。しかも古い機種にしては動作も軽快で、これで1万円弱ならお買い得だ。新聞代2ヶ月半で元が取れる。
しかしタッチパネルでの操作というのはどうしても肌に合わない。スマホやタブレット用の画面はいたるところにリンクがあるので、ちょっと触れただけでリンク先に飛んでしまったりする。キー入力も不便だ。
街に出ると常にスマホを握って、歩きながらでも(自転車でも)スマホを操作している人をしばしば見かけるが、私には理解できない人種である。
有馬滝めぐり
昨日の登山教室は有馬の滝めぐりだった。氷瀑を期待したが、残念ながらつらら程度。しかし久しぶりの快晴で快適な一日だった。
朝9時に宝塚に集合して、バスで有馬へ向かう。蓬莱峡を経由する道は昨夏は台風の影響で通行止めになっていたが、まだ部分的に修復工事で片側通行になっている。
有馬の温泉街の少し手前で降りて、まずは瑞宝寺公園へ。
公園から登山道に向かうとさっそくロープで通行止め。このあたりの谷筋は昨夏の台風でかなり荒れたようで、この後も至る所で通行禁止の立て札を抜けて行くことになった。
筆屋道をたどって展望台で一服。
魚屋道(ととやみち)へ合流して、はっきりした登山道の無い射場山(690m)のピークを目指す。頂上も何も無い。
また魚屋道に戻って、炭屋道に出会う少し手前で昼食。
後半戦はいよいよ滝めぐりだが、さっそく通行止めの立て札。無視して紅葉谷に突入して、まずは白石滝。
白石谷を遡って行くが、道が大きく崩れている箇所が出てきて、スリングを張って通過する。
荒れた沢筋を登って次は百間滝。ほんのわずかにつららがかかっている。
すぐ近くには似位滝(にいたき)。
紅葉谷道へ這い上がる途中で百間滝の落ち口に立ち寄る。
紅葉谷道へ上がってからちょっと寄り道して七曲滝の落ち口へも行った。
これでこの日の予定はほぼすべて完了だが、実は下山予定の道も通行禁止になっていた。しかし踏み跡もしっかりあるので、ここも突入する。
車道に出るほんの手前で大きく崩れている箇所があって、手前のパーティがロープを張って下りていたが、我々は特に問題も無く通過できた。
3時半過ぎにロープウェイ駅に降り立って、解散となった。
せっかく有馬に来たので金の湯に入って帰ろうと思っていたが、このところは随分と混雑がひどいようで、特に土曜日の夕方だったので待ち時間30分とのこと。さすがにそこまではということで、みなさんのご贔屓というモンベル横の店でビールとちょっとした料理を楽しんで、満足して帰ってきた。
六甲は自分で行く時はまずほとんど縦走路しか行かないので、たまにこういう機会があると非常に楽しめる。ありがたいことだ。
飯盛山、室池
今日は登山教室の随行で、四条畷の飯森山から室池を歩いてきた。
集合はJR四条畷駅。電車で行くと枚方市、河内磐船と2回の乗り換えがあってうっとうしいので、家から自転車で行くことにした。幸い、解散も四条畷駅なので、駐輪場に置いておけば良い。
9時半に集合して、まずは四条畷神社へ向かう。
そして神社でお参り。
ここから山道に入って飯盛山を目指す。頂上エリアには城跡が随所にある。
大阪市内はおおむね望めるが、どんよりした空気で六甲などの遠方は見えない。
11時過ぎに飯盛山へ到着。楠木政行の像が建っているが、何かわざとらしくて風情を感じられない。
山頂から少し下ると楠公寺。こちら側はここまで車道が来ている。
少し下って横道にそれると白龍大明神。
権現谷へ下って、権現の滝へ。
室池の西端の堰堤で昼食にした。すでに12時半を少しまわっていて、あたたかいカップラーメンがおいしかった。
しばらく進むと通い慣れた生駒の縦走路に出て、つい先週往復した道でまた室池の堰堤を渡る。
この後は蟹ヶ坂ハイキングコースで権現川の道に合流。
最後に御机(みつくえ)神社を参拝した。
どうも私は今年、厄年らしい。どうでもいいけど。
四条畷駅に戻って、無事解散。そして自転車で帰ってきた。厄年と言われると『事故をおこさないように』と多少は意識するので、そういう御利益はあるのかもと思った。
かつて自転車で転倒して鎖骨骨折した場所のすぐ近くを走ったので、同じ過ちを繰り返さないようにと思いながら帰ってきた。
それにしても寒い一日だった。
山田池クロカン走
今日の練習会も山田池。今日はこれまでとはちょっと違ったコースを走ってみようと思った。
このところ『クロカンコース』と称する、公園内の道路をくねくねと廻って、おおむね1周 8km くらいのコースを走る人が何人かいる。道が狭かったり、カーブも多いので、ペースはキロ5分から6分くらいのジョグでやっているらしい。
やはり練習会は練習会でしかできないことをやりたいと思って、私はいつもの周回コースを走ってきたのだが、このところはいつも単独走で、こういう追い込んだ走りはもういいかなという気持ちも出てきたので、今日はこのクロカンコースを行ってみることにした。
そこそこの集団になると思っていたのだが、いつものコースから分かれてクロカンコースに入ったのは4人だけ。みんな私より走力が上だが、ペースはキロ5分半をちょっと切るくらいで、ちょうどいい。速すぎず遅すぎずというところ。
コースを知っている人の後ろを行くが、これまで通ったことの無い道が多くて、おまけにくねくねと曲がるのでどこを走っているのかよくわからなくなる。
南側のエリアにはちょっとした丘があるのだが、そのてっぺんにも訪れる。
終盤はよく走る南エリアの広い道からいつものスタート地点に戻った。1周目は 43 分台。gps では 7.9km だった。
2周目はコースの概要がわかったので、気分的には楽になる。3周目に行くかどうするか迷いながら走った。
2周ではちょっともの足らないが、3周となるとちょっとキツいかも知れない。一緒に走っているうちのスピードランナー(フル 2:40)は4周行くと言っているが、他の二人はおそらく3周だろう。
どうしようかと迷っているうちにスタート地点に戻ってきた。この1周も 43 分台。
勢いでそのまま3周目に入ってしまったが、何故か他の3人が給水か何かで付いて来ない。思いがけず単独走になってしまったが、それで逆に気合いが入った。行くしかない。
若干ペースを上げて、後ろを見るとスピードランナーがちょっと遅れて来ている。他の二人が追いつくのを待っているのかも知れない。
北側エリアをずっと単独で走って、コースのよくわからない南エリアに入ったところ、一人が後ろから追いついてきた。あとの二人もその少し後から来ている。おかげで危うくコースミスするところを救われた。
この周回で最後にするつもりなので、若干ペースを上げる。いつの間にか3人になってしまった。
最後はペースを上げて、3周目を 41 分で走って終わりにした。スピードランナーは一人で4周目に向かって行った。
なかなか気持ち良く走れた。心拍数は 140 くらい。ピッチは 195 くらいで、レースペースに較べるとかなり余裕のあるペースだったが、練習はこれくらいがいいように思ってきた。
山田池までの往復とアップなどを含めるとトータルで 32km ほど。目一杯ではないけれどそこそこの充実感はあるというレベルで、気持ち良く走り終えることができた。
来週もこれで行こうかなと思っている。
ポンポン山、小塩山、釈迦岳、天王山
今日が祝日だということに気が付いたのは昨日の昼のこと。天気も悪くなさそうなので、それならということで、高槻から京都西山のエリアをぐるっとまわってきた。
今日の一番の目的は小塩山。先月の登山教室で、深草の大岩山から眺めた小塩山が格好良く見えたので、ぜひ一度訪れてみたいと思っていた。
そこで、地図を眺めて決めたのがこのコース。ポンポン山と釈迦岳は何度も行っているが、せっかくなのでこれまで行ったことの無い天王山まで足を延ばそうと思った。
しかしこのあたりのエリアは枚方からは以外と交通の便が悪い。淀川の対岸にすぐ近く見えるのだが、枚方と高槻はバス便しか無い。これが時間帯によっては非常に渋滞する(らしい)のだ。
そこで、高槻駅に自転車を置いて、山崎から電車で戻ってこようと考えた。カシミールでルートを作成すると、走る部分は 30km 少々ということで、ちょうど適当な距離だ。実際はもう少し増えるだろうが。
ウルトラライトのジャケットとパンツを羽織って自転車で高槻に向かって、駅のそばの駐輪場に預けてスタートしたのは8時26分だった。あまり寒くない。
JRを越える地下道がよくわからずに少しウロウロしたが、車で何度も走ってよく覚えている亀岡への道に出る。
徐々に登りがきつくなって、9時ちょっと過ぎに上の口。その後脇道にそれて、神峰山寺には9時17分に到着した。
結構な登りの車道がまだまだ続く。『南無妙法蓮華経』と唱えながら歩く集団も。
9時52分にようやく本山寺の山門に到着した。このあたりまで来ると気温も低くなってきた。
ここからようやく山道になる。昔はトレランというよりはロードのトレーニングという位置づけで、何度も走りに来たが、随分久しぶりだ。
この季節はハイカーも少なく、静かで快適だ。
徐々に雪が出てきて、滑りやすいところもたまにある。かなり踏み固められていて、滑りやすくなっている。
スパイクは持ってきているが、着けずに行く。
スタートしてちょうど2時間でポンポン山(678m)の山頂に着いた。
枚方方面はあまりよく見えない。
そろそろ少しエネルギーを補給したいところだが、寒いので補給は下ってからにする。
ここから先は未知のルートだ。道標は出灰(いずりは)を示しているが、こちらへ進む。予想通り北面の下りは雪が残っていたが、頂上付近だけのようなので、スパイクは着けずに行く。
少し下るとまた出灰への道標が出たが、右の尾根に道がある。こちらへの道標は無いが、方向的にはこちらのはずだ。
しばらく下るとリョウブの丘に出た。
展望の開けた場所では正面に小塩山が望める。
下りきると出灰川沿いの道になった。なかなか気分の良い道だ。
ほどなく森の案内所へ。
ここで腰掛けておにぎり休憩にした。11時過ぎ。
次は今日二つ目のピークの小塩山を目指す。森林公園を出たところの車道の反対側が小塩山への登り口だった。案内板はずいぶん古くて小さい。
ちょっと行くと丸木橋で小さな沢を渡る。木が細くてずいぶんしなる。体重の重い人だと結構渡りにくいだろうと思う。まぁ落ちても足が濡れるくらいだが。
小塩山に向かって登っていたら、上からマウンテンバイクの大集団が下りてきた。鬱陶しいが仕方ない。マナーは悪くなかったので、適当に挨拶をして通り過ぎる。
彼らが下ってきた道は案の定、所々道が荒れていた。トレランのレースの後も同じようなものだが。
このあたりの道もなかなか気分が良い。マウンテンバイクで走りたくなるのもわからなくはない。
山頂(642m)エリアには11時50分頃に到着した。ピークには淳和天皇稜がある。
京都側からは車道がずっとついているが、車道を何度か横切るように山道を下って、金蔵寺へ向かう。
このあたりのモミ林は本当に気持ちが良かった。
12時10分に金蔵寺に到着。
ここからは東海自然歩道を行く。しばらく行くと無縁墓の墓?
このあと舗装された車道をしばらく行って、また山道に入ってポンポン山への稜線に向かう。ここでどら焼き休憩。
しっかりした登り道だが、以外とあっさり25分ほどで稜線に出て、東海自然歩道から分かれて釈迦岳へ向かう。
釈迦岳(631m)へは13時10分に到着。
今日三つ目の 600m 峰で、これで大きな山はおしまい。あとはほぼ下りになる。しかし距離的にはまだ 10km くらいはあるだろう。
整備された道をぐんぐん下る。今日のコースは全般的に展望の開けた場所は少ないが、京都の市街や比叡山が望める場所があった。
この道は西山古道と呼ばれているようで、林道と何度も交差しながら道標に導かれて気持ち良く下って行く。
柳谷観音の手前でフェンス(鹿よけ?)を避けて少し横道にそれてしまったが、gps のおかげでロスはわずかで済んだ。
このあとの車道で、ヘアピンの部分を登山道でショートカットしている部分がわからずに大回りしてしまったが、無事天王山のハイキング道路に入れた。
この道も緩い傾斜でトレラン向きのコースだ。
そろそろ天王山というあたりで道標の無い場所で右側の斜面から下ってくる人がいたので、これはきっと天王山山頂への道に違い無いと思って登ったところ、ほどなく天王山の山頂に到着した。14時37分。
木が茂っていて展望はすっきりしない。
自玉手祭来酒解神社(たまでよりまつりきたるさかとけじんじゃ)の神輿庫は重要文化財とのこと。
もう少し下りた展望台からは京都方面がすっきりと眺められた。
枚方方向は木がじゃまして今ひとつ。
最後は宝積寺。
JR山崎駅は改札が南側しか無く、最初北側へ行ってまた踏み切りまで戻らされてしまったが、15時10分に予定のコースを完了することができた。おおむね 34km だった。
今日のコースは序盤の車道を除けば自然度がかなり高く、アップダウンもそれなりにあって、満足感の大きい一日だった。
季節がらハイカーも少なくて、静かで楽しいコースだった。これからもこういうコースを開拓して行きたい。