百里ガ岳

昨日はカルチャーセンターのお手伝いで、朽木(滋賀県)の百里ガ岳へ行ってきた。

より大きな地図で 百里ガ岳 を表示
先月行った三国峠の少し東側で、鯖街道で走った車道を挟んで西と東の位置関係になる。今回もチャーターバスの送り迎え付きで、快適登山だった。
入山は木地山の中小屋から。9月の台風の影響で、谷筋の道は特に下流で大きく崩れており、かなり難渋した。とても初級コースとは思えないルートになってしまったが、受講生の大半はリピーターで、中級レベルだ。2時間ほどかかってようやく木地山峠へ到着。
上部では紅葉もかなり進んでいるが、絶景というには今一歩というところ。
KC3Y0026.jpg
元々入山者の少ない山域で、おまけに昨日は平日だったので、終日誰とも出会わなかった。
KC3Y0028.jpg
木地山峠を少し過ぎたところで昼食を取って、それから1時間ほどで百里ガ岳へ到着。
KC3Y0029.jpg
百里四方が見渡せるということが山名の由来らしいが、このあたりから見える山々は、この地域の1000m以下の山ばかりで、アルプスの山からの景観とはかなり違う。
KC3Y0029.jpg
頂上を過ぎて少し行ったところで、比良山系の全貌を見渡すことができた。
KC3Y0030.jpg
この山域もブナの大木が所々にあり、原生林の雰囲気が残っている。
トレイルランナーの鏑木さんが、滋賀県の何かのグループの依頼(?)で、このあたりのエリアでトレランのイベントを開催しておられるが、正直なところ、こういう山域には登山者でない人たちはあまり大挙して来てほしくないという気持ちがある。
地元の高島市は朽木の原生林を観光資源として活用したいようだが、我々のような者からすると(私はその時々で都合良く登山者になったりトレイルランナーになったりするのだ。スミマセン)、自然が荒れるようなことはあまりやってほしくないというのが本音だ。
鎌倉アルプストレイルランという大会が、今年の12月で第10回を迎える予定だったところ、地元からの強い要請で中止に追い込まれたらしい。自然破壊や一般登山との接触事故の危険性などがその要因で、登山道を使ってレースを開催すると、こういう声が出てくるのは致し方ないという気がする。
私自身も論理的には登山道でタイムを争うレースをやるのはあまり好ましいものではないと思っているが、はやりレースに出ないと自分の全力が出し切れないということで、たまにはレースに出場するようにしている。
登山道は、ロードレースと違って、一般の登山者を完全に封鎖することはできないので、どうしても接触事故の危険性がある。これまでに大きな事故の報告は聞いたことがないが(ランナー自身がアクシデントで死亡したという事故はいくつか発生している)、基本的にはあまり大人数でのレースはやるべきではないだろう。

困ったYouTube

私は子供の頃からずっと音楽に親しんでいる。
小さい頃にピアノを習っていたせいで、その頃はクラシックが好きだったが、徐々にポップス系を好むようになって、二十歳の頃にはジャズ、ブルース、R&Bなどの黒人音楽系がメインという、今の趣向の基本が出来上がった。
自分でレコードを買うようになったのは高校生になったくらいの頃からだったが、その頃はもちろんレンタルなどはなく、好きなものを好きなだけ聴きたいと思えばレコードを買うか友人に借りるか、もしくは FM 放送を録音するくらいしか方法が無かった。
その頃でもレコードはだいたい1枚2000円くらいだったので、高校生の小遣いでは月に1枚買えるか買えないかくらいで、新しいレコードを買ったら帰ってすぐに少なくとも2回は繰り返し聴いて、ちょっとこれは気に入らないと感じても、何度も繰り返して聴いて無理矢理好きになっていた。買って1週間もすれば、最初から最後まですべての内容を覚えてしまうというのは当たり前のことだった。
レンタルが普及してからも、好きなものは自分の手元に置いておきたいという気持ちが強く、レンタルでどんどん借りては返すというようなことはしなかったし、YouTube などのメディアが普及してからも、アルバム志向の私は数分程度の細切れ演奏などはあまり親しんでこなかった。
ところがいつの間にやら YouTube では2時間にも及ぶような長時間のものがアップされるようになっているではないか!! しかもレンタルにはあまり無いような、私好みの古いレアなものまでたくさんある。
これらを見つけた時は、最初はこれはありがたいと思って、いろいろと視聴したのだが、あまりにもたくさんありすぎて、どんどん目移りしてしまう。少しでも退屈な部分が出てくると、さっと次のものに移ってしまう。
こんな聴き方ではその音楽の本当の良さに触れることはできないだろうなと思いつつも、ついつい目移りしてしまうのだ。だって、そういうメニューがずらっと並んでいるのが目に入るのだから。
こんなものが簡単にタダでどんどん手には入っていいのだろうかと不安になってしまう。今時のミュージシャンはどうやって生活しているのだろうと、余計な心配までしてしまう。おそらくスタジオミュージシャンなどを使わずに、PC の打ち込みだけで CD を作ってしまうというようなこともたくさんあるだろう。
聴く方も、昔のように腰を落ち着けてじっくりと聞き込むというより、ざっと聞き流して、耳に残ったものだけを聞き返すというような聴き方になってしまうだろう。
私が聴く音楽は大半が 60 年代から 70 年代で、それ以降はぐっと少なくなる。演奏自体は新しいものでも、ベテランミュージシャンが古い曲をカバーしたりしているようなパターンがほとんどで、最近登場したミュージシャンはほとんど知らない。
決して新しいものに対して偏見を持っているわけではないのだが、新しいものは聴いても印象に残らないし、変に凝っているものが多く、シンプルなサウンドが好きな私としては、どうも生理的に受け付けられないものが少なくない。
YouTube からダウンロードしたものも古いものばかりだが、目についたものをどんどんダウンロードしてしまうので、それをじっくりと聴いている時間が無いというのが実態だ。
こんなことではいかんなぁ〜と思いながら、Miles Davis の古い映像をあさっているのだ。

淀川市民マラソン Did Not Start

朝、5時半に目覚ましで起きた。
新聞を取って、朝食の用意を始めたが、身体がレースを走ることを嫌がっていることがはっきりとわかる。しかし故障も無いので、止める口実が見つからない。空は曇天だが、天気予報では雨は午後から。
初マラソン以来、マラソンの前はモチと決めていたのだが、今回はあえていつも通りのパンにした。ただしいつもより1枚多い、6枚切り3枚。コーヒーを飲んで、少しゆっくりして、7時過ぎに家を出た。
乗り換え無しで守口まで行って、会場まで人波より少し遅れてゆっくり歩く。河川敷の堤防へ上がる階段で、これは今日はダメだと感じた。はやり超回復は起こらなかった。
まずは参加賞をもらおうと交換場所へ行ったところ、何かとんでもない列になっている。一瞬、走り終わってからにしようかと思ったのだが、まだスタートまで時間もあるので、蒸しパンを食べながら列に並ぶことにした。昨年はこんなことは無かったと思う。
トイレの列はそれほどでも無かったが、荷物預け用のビニール袋をもらおうと思ったところ、今度は参加賞よりもはるかに長い行列になっている。あまりの長さに、並ぶ気力が湧いてこない。こんなことも昨年はなかった。
私は人混みが嫌いなので繁華街などは滅多に行かないし、特に行列に並ぶというのは大嫌いだ。参加賞とトイレの列で、今日の行列待ち忍耐力はもう使い果たした。
どうしようかと一旦縁石に腰を下ろしていたら、少し小雨が落ちてきた。荷物は別に預けなくても走ることはできるが、今日は次第に雨になる。雨を防げるものは持ってきていないので、そのあたりに置いておくと戻ってきた頃には着替えが雨で濡れている可能性がある。
何とかギリギリで持ちこたえていた気持ちが、ここでついに切れてしまった。今日は走るのは止めよう。走り出したら調子が出てくるなんてことは、今日は絶対にあり得ない。折り返して戻ってきて、ちょうど会場のあたりがハーフ地点になるが、多分ハーフまですらまともに行けないだろう。こんなに参加人数の多い大会で、序盤からとぼとぼ歩いているのを抜かされていくのはあまりに忍びない。
最初から4時間以上のつもりで行けば走れるかも知れないが、ロードのフルマラソンではまだそれだけはやりたくない。とにかくスタートするだけはして、行けるところまで行くべきという気持ちも無くはなかったが、このところの数レースは結果はさておき、歩かずに完走するということだけはやり遂げてきたので、そこには拘りたいと思った。
会場に向かう人波がほとんど無くなるくらいの時間になって、早々に帰路についた。ちょうど守口駅のホームに上がった時に、9時40分のスタートの花火が上がったが、悔しいとか後悔とかの気持ちはほとんど湧いてこなかった。

淀川ペース走

と言ってもほんの 2.5km ほど。
明日は淀川市民マラソンなのだ。
六甲縦走キャノンボールランの翌週にフルマラソンなんて、以前の私であれば太陽が西から出るくらいあり得ないスケジュールだったのだが、こんなことも平気になってしまった。その理由は二つある。
一つは今のクラブに入ったこと。ここでは月に2回マラソンを走るくらいの人はいくらでもいて、2週連続なんてこともさほど珍しくない。先週、大阪マラソンを走って、明日、淀川を走る人もいるし、昨年は福知山(11/23)と大阪(11/25)の両方ともサブスリーで走った人もいた。4週連続フルマラソンを走ったという人もいる。しかもそのすべてが2時間20分台だ。半端ではない。
こんなところにいると、以前はシーズンにフルマラソンは2回だけと決めていた私はいったい何だったのかと思ったりするが、それは自分の判断としては間違っていなかったと今も思っている。
もう一つは、フルマラソンにおいて好タイムを期待する気持ちがほとんど無くなったこと。どうでもいいとは思わないが、昨年度までの2シーズン、自分なりにはかなりいろいろと頑張ってきたつもりだが、求める結果にはほど遠いタイムしか得られなかったので、さすがに年齢も考えるとタイムに拘るのはもうこのあたりが潮時かという気持ちになっている。
そうは言っても4時間もかかるとあんまりなので、いつものように、レース前日は少し速めのペースで短い距離を走っておくことにした。
キャノンボールランの疲れは、表面的なものはほとんど無くなったが、少しペースを上げて走ると、身体の芯にはまだまだたっぷり残っていることをはっきりと感じた。結構なペースのつもりでもキロ5分を少し切る程度だ。
明日はキロ5分くらいで入るような走りにした方が良さそうだ。
実は。超回復で思いもよらない好タイムが出たりしないかという僥倖をちらっと期待していたのだが、そんなことはそれこそ太陽が西から出るくらいの確率だ。