UTMF 2016 はすでにご存じの方もおられると思うけれど、静岡県の大雨警報のために、スタート直前になってフィニッシュ地点を麓エイドの 49km にすると発表された。
結果的にはさらに手前の 44km 地点の朝霧高原道の駅がゴールとなった。
今日の 12 時に雨の中をスタートした STY も先ほど中止が発表された。コース上の選手は次のエイドでレースを終えるとのこと。
昨年は想定外の体調不良で DNS となってしまったが、今年はさらに輪をかけた想定外の結末となった。
木曜日は昨年と同じく新幹線で新富士まで行って、そこからバスで河口湖へ行った。4時前に河口湖に着くバスに乗ったが、昨年乗ったもう1本遅いバスは最近の時刻変更で無くなっていた。
最新情報を調べていなかったので、昨年と同じ時間に出ていたらバスに乗れないところだった。
今年も富士山はまったく見えず。時々本降りの雨になるけれど、河口湖駅に着いた時は雨は止んでいた。外は以外と寒い。
今年の宿は河口湖駅近くのゲストハウス。昨年泊まった駅前のドミトリーは調べた時点ですでに満室で、かろうじてこのゲストハウスの4人部屋だけが何とか確保できた。1万円少々したけれど、新しい建物で居心地も良く、ゆっくり休むことができた。
チェックインをすませて早々に会場に向かう。今年は会場が変更になって(第1回大会と同じ)、駅から 2km くらいの歩ける場所になった。
湖畔の道をぶらぶらと大池公園へ向かう。30 年以上前、3回目のフルマラソンで河口湖マラソンを走った時に2回渡った河口湖大橋。
今年は無事このゲートをくぐれるだろうか。
ステージもこぢんまりとしている。
駅前には気温が 16.7 度と表示されていた。
スタートは金曜日の午後1時なので、チェックアウトタイムの 10 時の少し前、9時半過ぎくらいにゲストハウスを出た。朝方は本降りだった雨も今は止んでいる。少し寒いので雨具の上下を着て出かけた。
会場に着いた頃から雨がぱらぱらと降ってきた。
ギアチェックを済ませてドロップバッグと荷物を預けたら後はスタートを待つだけ。まだ2時間以上ある。
雨が止んでいたので、湖岸の石畳の上で足を伸ばして横になった。
スタートまで1時間を切ったので、トイレに行っておこうと思って列に並んでいたら、何とスタート時刻を午後3時に変更するとのこと。静岡県に大雨警報が出ているようで、スタートを遅らせてこれが解除されるのを期待するということのようだ。
ようやくスタートが近づいてきたと思っていたのに、またこれから3時間近くも時間をつぶさなければならない。おまけに雨も降り出してきた。10 時過ぎに会場に着いてから、5時間近くも待たされることになった。
雨具を着ていたので屋外でイスに座ってぼうっとしていたけれど、ギアチェックをやっていたテントが解放されたようで、イスを持ってそちらへ移動した。
スタート1時間前を切ると、そろそろスタート地点に移動する人が現れてきた。
参加者は 1500 人以下で、都市マラソンに比べると一桁以上少ない人数なのだが、それでもスタートはそれなりに渋滞する。
実はスタートして 4km くらいの所で車道を渡ってトレイルに入る場所があるのだが、完全な交通規制ができないので、車を通しながら 20 人くらいずつ渡ることになる。ここが昨年は最後尾では1時間くらい待たされたそうで、今年も同じ状況になる可能性が高い。
昨年はここでの待ち時間を考慮して途中まで関門閉鎖時刻の延長が行われて、今年も状況によってはそういう対処になるとのことだったが、何とかここでの待ち時間は最小限に留めたい。
そんなわけで私もそこそこ前の方に並ぶことにした。
雨はほとんど止んでいるので、雨具は脱いでザックに入れた。
2時半に開会式が始まる。
私が大嫌いなタイプの、むりやり盛り上げるわざとらしいしゃべり方をするアナウンサーの声で始まったが、大会実行委員長の鏑木毅さんから「大きな決断をしました」という一言が出た瞬間、会場にどよめきが走った。
一部のコース変更はすでに発表されているが、麓エイドの先の天子山地がかなり危険な状態になっているので、もし大雨警報が解除されてもここに入るのは危険と判断して、麓エイドを今回のフィニッシュ地点にするという発表だった。
落胆の声が随所から聞こえてきたけれど、私自身はそれほどの落胆は感じなかった。落胆はあったけれど、心のどこかにほっとしたような気持ちもあったように思う。
なぜなら、今回の UTMF に向けてはこれというほどの準備をしてこなかったからだ。大した努力もしてこなかったので、こういう結末になってもさほど大きな落胆は無かった。
こういう大会に参加するのは当面これが最後と考えているので、49km ならおそらく完走できるはずなので、途中リタイアで終わるよりはいいかなと思ったりもした。
とは言ってもやはり気持ちのアップダウンはそれなりにはあったけれど。