ニセコアンヌプリ

3/31(水)は朝から青空だった。行くしかない。

しかし五色温泉に向かっていると、山の上部にはヤブが見える。予想外の雪の少なさに不安を覚えた。

8 時 12 分に駐車場所を出発した。昨日と同様に右の斜面に入る。今日は最初からクトーを着けている。

知らないうちにクレバスの上に乗っていた。写真なんか撮っている場合ではないのだが。

下を見ると二人パーティが上がってきていたが、この二人は斜面の途中で滑って降りてしまった。

上がハイマツになってきた。

昨日、敗退した場所を確認。

その後、濃いハイマツ帯になって、あと標高差で 100m くらいなのでここにスキーをデポしてアイゼンで上がろうと思った。

ところがアイゼンで歩き出すやいなや、これはムリと断念した。足が太ももくらいまで沈んでしまう。今日は日差しがあるのですでに雪が緩んできている。

再度スキーを履き直して登り出したが、少し登ったところで右のクトーが外れてしまった。このクトーは外れやすいので注意していたのだが、板に止めているベースの部分が浮いてしまっている。

外れたクトーはほんの数メートルくらい下で止まったので、取りに戻れない場所ではないのだが、どうせ拾ってももはや装着不可能なので、帰りに拾うことにして先に進んだ。幸い、傾斜は徐々に緩くなってきたので片足クトーでも何とか登れた。

肩に出たら山頂が見えて、目の前に大斜面が広がっていた。山頂には人が見える。今日はリフトが運行されているのだろうか。

目の前を二人のスキーヤーがこの斜面を滑り降りていった。

あと少しで山頂。

10 時 46 分、快晴無風のニセコアンヌプリ山頂(1308m)に到着した。

指呼の距離にスキー場のリフトが見える。そしてニセコの街を挟んだ向こう側には羊蹄山。

しばらくのんびり展望を楽しんでいたい気持ちもあるのだが、それよりも早く滑りたい気持ちの方が大きかった。

さて、どこを滑るか。目の前の大斜面は登ってきた斜面とは少し違うので、ここを降りると五色温泉まで余分に歩かなければならない。それにクトーを回収できなくなる。

しかし登ってきた斜面は昨日、標高 1100m から下を滑っているし、このクトーはいずれにしてももう今回でお払い箱にしようと思っていたので、もう回収できなくてもいいだろう。どうせ拾っても今回はもう使えない。

と言うことで、目の前の大斜面に飛び込むことにした。

これはたまりません!! こんな快感を感じられることはそうそうは無い。

そのまま下に降りてしまうと戻りの車道部分が長くなるので、途中で登ってきた斜面の方向に戻ろうとしたが、樹林帯に阻まれて戻れなかった。

樹林帯が切れたあたりで左に寄って、ちょうどイワノヌプリの取り付きあたりで車道に降り立った。ここまで山頂からほんの数分の快楽でした。

これはイワノヌプリ。

駐車スペースに戻ったら、何人かが宴会をやっていた。

このあとはニセコアンヌプリ温泉の「湯心亭(ゆごころてい)」へ。

ここにはトンカツの店が入っていて、トンカツ定食を食べると 100 円で温泉に入れる。トンカツ定食が 1600 円くらいするのでそこそこの値段なのだが、温泉代を含めて考えると割安。それにごはん、味噌汁、キャベツが食べ放題になっている。

今回、北海道に来るまで知らなかったのだが、北海道の豚肉というのは結構有名らしい。

ここのトンカツも食べごたえがあっておいしかった。ごはんと味噌汁もおかわりいただきました。

満腹になって道の駅へ行って、デザートにソフトクリーム。

ここからはニセコアンヌプリの勇姿が眺められた。

ニセコに登山用品店があるのを思い出して、クトーが無いかどうか尋ねてみたが、残念ながら私のビンディングに合うものは無かった。

明日は羊蹄山に行くつもりだが、シールで上がれるところまでということになるだろう。