二日間にわたる太宰治追憶ツアーが終わって、10/20(木)は長年の憧れの場所であった恐山に向かう。
時間はたっぷりあるのでコンビニでコーヒーを飲んだり、道の駅で休憩したりしながら向かっていると、駐車場の少し手前で太鼓橋を発見。傷みが激しくて渡れない。流れる川が三途川。
橋のたもとには奪衣婆(だつえば)と懸衣翁(けんねおう)の像。
外に出ると硫黄の匂いがただよっていた。
駐車場は平日の午前中にもかかわらずすでに多くの車が停められていた。
総門のそばに六地蔵。
入山料500円を支払って総門から中に入る。
総門をくぐると正面に山門が見える。
なぜか恐山菩提寺の本堂は山門の手前の左側にある。
山門をくぐる。
参道のそばに無料の温泉(薬師の湯)がある。帰りに入ろう。女湯は参道の反対側。
いよいよ写真などで何度も見た光景が目の前に現れてきた。何とも言えない異様な雰囲気。死者が蘇ってくると考えられたのもわかるような気がする。
参道を進むと地蔵院。
ここの左側から核心部のエリアに入る。
恐山で見かける風車は、このあたりは火山性ガスが漂っていてローソクや線香などの火の気は危険なので、そのかわりに据えられているらしい。
いきなり硫黄臭の漂うただならぬ雰囲気。
まずは奥の院に向かう。階段を上がると不動明王。
少し戻ったところからの全景。
元の道に戻って、できるだけ大回りに歩く。
八葉地蔵菩薩。
歩いていたら足元からボコボコと噴火音が。石に触れてみたら少し暖かかった。
このあと水が流れているところでは手をつけてみたが、いずれもただの水だった。
血の池地獄。何年か前の写真では別府温泉の血の池地獄のような赤い色だった。
そして宇曽利湖(うそりこ。地形図では宇曽利山湖と記載されている)の極楽浜へ。
宇曽利湖は山の中の小さな湖なのだが意外と波が立っていた。
東日本大震災供養塔。
展望台に上がると五智如来。
ここからの宇曽利湖の眺め。
岩の割れ目から煙が上がっていたのだが、写真には映らなかった。
1時間ほどかけてぐるっと回って元に戻ってきた。
さて、温泉へ。小さめの浴槽が二つあったが、一方はかなり高温だった。ただ、水は自由に出せるのでたまたまそうなっていたのかも知れない。
普通の銭湯ではないので洗い場などは無く、ただお湯につかるだけ。しかしいかにも温泉という感じの白濁した濃厚なお湯で、浸かっているだけでも気持ち良かった。
もう12時を過ぎているので駐車場のそばにあった店で昼食でもと思ったが、メニューがまったく張り出されていないのでやめた。
時間はたっぷりあるので釜臥山(かまふせやま)展望台へ寄り道する。
途中の恐山展望台からの宇曽利湖。
その先のむつ湾展望台からのむつ湾。
そして釜臥山展望台に到着。
恐山から宇曽利湖の対岸の山の上に何かの施設があるのが見えていたのだが、それがこの展望台だった。
展望台からのむつ湾。すごい強風だった。
そばにレーダー施設があるが立ち入ることはできない。
さて、そろそろお腹が空いてきた。今日もコンビニランチでは味気ないのでネットで探してむつ市郊外の食堂へ行くことにした。
こんな店が今もあるのかと驚くような昭和の食堂で、高齢の女性が一人で切り盛りしていた。4人も入ればいっぱいになるくらいの店で、入った時にはいかにも地元の人という感じの男性が一人焼きそばを食べていた。
迷ったあげく肉うどんを注文した。関西人なら肉うどんと言えば牛肉を思い浮かべると思うのだが、入っていた肉は豚肉だった。ただ、量はしっかり入っていたし、味も悪くなかった。これで400円なら満足です。
その後、念のために燃料を補給して、コンビニで食料を調達した。
今夜はかわうち湖の道の駅の予定。あえて寄り道したい場所も無いのでのんびり走っていたら「ふれあい温泉かわうち」という温泉があった。恐山温泉では浸かっただけだが、特に汗をかくようなこともやっていないので、もういいかと思っていたのだが、時間つぶしにちょうどいいと思って入った。
ここも地元の人のための温泉というシンプルな温泉で380円なり。もちろんせっけんシャンプーは無し。ここで会話されている人たちの言葉は津軽と違ってごく一般的な日本語だった。
道の駅は定休日だった。どうせ買い物などはしないので問題ない。トイレさえ開いていればそれでいいのだ。
夜を過ごす車は他には一台も無かった。