先週末に入手した中古の HOKA one one BONDI B。ようやく試すことができた。
近年異常なくらいに話題の HOKA one one。どうしても情報過多で先入観が大きく、中立的な気持ちで感触を味わうのは難しい。
実際に走ってみるまでは多少の不安があったサイズは、まったく問題無かった。
やはりクッション性はこれまでに履いたシューズとは一線を画している。これまでソールの厚いシューズはほとんど履いてこなかったので、普通のランニングシューズでもこれくらいのモデルはあるのかも知れないが、私がこれまでに履いたシューズの中では突出している。
しかしスポンジのようなふわふわしたクッションではなく、しっかりとした弾性は保持しているように感じる。
これまで厚底シューズを履いてこなかったのは、そういうモデルは概して重いというのが最大の要因だが、HOKA は重さはそれほど感じない。ただしこれでロードのフルを走ろうとは思わない。
特にこれまでのシューズと明らかに違うのはつま先のクッション性。私は登り坂ではつま先だけで登るのだが(もちろん長時間で疲れてくればそうはいかない)、その時の感触が非常にいい。
足への衝撃は少なく、かと言って蹴り出しに余分な力が必要になるような感じも無い。
下り坂も衝撃が少なく、疲れれば疲れるほどこのシューズには助けられるのではないかと感じた。
今日は若干のアップダウンのあるロードの約 10km だったが、走り始めよりも時間が経ってからの方が感触が良くなる感じだった。
濡れた滑りやすいドロ斜面などでどうなるかはわからないが、悪路のトレイルもかなりいいのではないかと感じた。
ただ、これまでに得た情報ではやはりと言うべきか、HOKA は全般的にソールの耐久性は今ひとつのようだ。ここ一番の勝負シューズということになるのだろう。
とは言っても長時間の試し履きをせずにいきなりロングの本番という訳にはいかないので、次は 12 時間を超えるような個人練習で使ってみたいと思う。
投稿者: まつだ
山田池練習会
昨日の練習会は久しぶりに山田池だった。好天で人が多かったが、先週半ばの猛暑のような暑さは無かった。
私は例のクロカンコース(7.9km)を3周行くつもりでスタートした。
雰囲気的に単独走になるだろうと思っていたが、周回コースから別れてクロカンコースに入ると、中堅ランナーが追いかけてきた。彼なら一緒に走ってもいいという感じだったので、結構しゃべりながら足を運んだ。
ペースはまったくチェックせずに体感のみで走る。後から確認したらおおむね体感通りでキロ5分半くらいで、1周目は 43’41″。
2周目は若干ペースが上がって 42’23” で、彼は2周で終わるとのこと。
補給無しで3周目がどうなるか若干不安だったが、行くしかない。単独走になったので、ペースは自分の思いのままだ。
しばらくするとやはり疲労感が大きくなってきた。疲労と言うよりはエネルギー切れの感じだ。
2月に初めてこのコースを走った時は3周目はペースアップできる余裕があったが、先月個人練習で4周した時は若干の補給食を持ってきて、3周目と4周目の途中で補給した。
今日はスポーツドリンクしか無く、しかもスタート地点に置いてきているので、ゴールするまでは水しか補給できない。
先月給水したのと同じ水道で給水したが、水ではカロリーが無いのでエネルギーにはならない。
何とか丘を登り切って、最後のフラットな 2km 弱に入った。
ちょっとした休憩を兼ねてトイレに寄って、何とか大幅なペースダウンは無く走り終えることができた。3周目は 42’34” だった。
日陰のベンチに腰掛けて 350ml のスポーツドリンクを一気に飲み干したが、エネルギー切れの時の、視野が白くなる症状が現れた。ほぼ限界だった。
すでにみんな帰ってしまったので、数分ほど休んでから家に向かった。
しかし穂谷川沿いの途中でいよいよ走れなくなり、芝生のエリアを歩いた。そして少しジョグで進んで、またもやベンチで休憩。家までもうあと数百メートルくらいなのだが、完全にガス欠だ。
少し休んでからまたジョグで進んだが、結局最後はまた歩いて帰ってきた。
帰ってシャワーを浴びて体重を量ったら、3kg ほど減っていた。
トータルで 30km 少々だったが、こういう季節にこれだけの距離を走る時は、スポーツドリンク以外にもちょっとした補給食を持たないとダメだと思った。
金比羅山
昨日は随行で大原の金比羅山へ行ってきた。
金比羅はかつて岩登りをやっていた頃には何度となく訪れた所。京都随一のロックゲレンデだったが、最近は以前に比べると随分閑散としているとか。
何年か前から近くの駐車場が使えなくなってアクセスが非常に悪くなって、それがきっかけでクライマーが激減したのかも知れない。
私もおそらく 10 年以上ぶりくらいだったが、すぐそばが京都一周トレイルのルートになっているので、ほんの近くまでは先週に通過している。
今日は登山教室なので岩登りはやらない。一般路でもまれにちょっとした岩場が出てきたりすることがあるので、そういう時のための練習をやっておこうというのが目的で、簡単な岩場を上り下りしたり、ロープを張って自己確保したりという練習をやった。
戸寺のバス停に集合して、まずは江文神社へ。
ここから参道を登ってYケンの頭に出て、そこで少し時間を取って岩場歩きをやる。
昼食を取ったら一般登山道で金比羅山の山頂(573m)へ。
近くの展望場所からは京都方面がずっと望める。自宅方向も見えている。
その後はちょっとゴロゴロした下り斜面にロープを張って、自己確保の練習をやる。
そして翠黛山(577m)。
滑りやすい道を慎重に下って、寂光院へ下りてきた。
今日は岩場歩きの練習がメインだったので、山そのものを楽しもうという趣旨ではなかったが、たまにはこういうのも楽しんでいただけたのではないだろうか。
イロモノ(?)シューズ
先日の京都一周トレイルはやはりかなりのダメージだった。
走っている時はまだ余裕があると感じていたが、翌日以降の身体の重さはいつものトレランの後とは明らかに違って、ジョグでもキロ6分をちょっと切るくらいがせいぜいという感じ。淀川を 86km 走った時よりもダメージが大きかった。
ただし幸いなことに心配した右足の痛みの後遺症は無かった。
先日は久しぶりに Montrail の Rockridge で走った。これは私が持っているトレランシューズの中では一番プロテクションのしっかりしたモデルで、長丁場で終盤の脚筋疲労を想定して選択したのだ。
この選択は正解で、段差の大きい下りなどではソールの厚さに助けられたと感じた。
そうは言ってもこのモデルでも片足 300g 弱。私は小柄で筋力もあまり無いので、片足 300g 以上あるようなシューズはプロテクション効果よりも重みによる負担感の方が大きくなる。
ミニマリストというようなポリシーではなく、単純に脚力が無いために軽いシューズでないと走れないだけのこと。
UTMF はこのシューズかなと思いながら走っていたのだが、その時にふと頭に浮かんだのがあの Hoka One One。
2010 年のハセツネで優勝したフランスの選手が履いていたのが印象的だったそうだが(私はまったく知らなかった)、知名度が一気に上がったきっかけは 2013 年の UTMF で優勝した原良和さんが履いていたことだろう。
イロモノと言うか、キワモノと言うか、一般的にロードはもちろんのことトレイルでも、走力の高い選手ほど軽くてソールのあまり厚くないタイプを好む。ハセツネなどはロードのレース用シューズで走る選手もいるくらいだ。
Hoka のシューズはそれとは真逆のデザインで、異様にぼってりした厚底で、まるでトレッキングシューズのようながっちりした作りで、一見とても快適に走れそうには見えない。
ところが実際に履いてみるとクッションが快適で、重さも見かけとは裏腹にかなり軽いらしい。
私も『何これ?』という印象を持ちながらも、世間の評判は少しは気になっていた。
とは言うものの、何せ高い!!。おおむね1万円台後半から2万円くらいの価格帯で、シューズに1万円以上出したことの無い私には(定価なら1万円以上のシューズを履いているが、旧モデルで安くなったものをネットで購入している)手の届くシューズではないと諦めていた。
ダメモトという気持ちでネット検索してみたら、楽天のショップで Bondi B というモデルの中古が 6,000 円で売られているのを見つけた。サイズはメンズの 25cm である。
中古というのはさほど気にならなかったが、問題はサイズだ。私は通常はメンズの 25cm は少し大きいので、だいたいレディスの 25cm を買っている。『大きめのサイズを』という注釈のあるモデルではメンズの 25cm を選んでいて、これまで 10 足くらいネットでシューズを購入しているが、サイズが合わなかったことは一度も無い。
そこでネットで Hoka の情報を調べたところ、モデルによる違いはあるにせよ、サイズの話題に触れている人はほとんどすべてが普段より大きめのサイズを選択されている。ということはメンズの 25cm でも合うかもという期待感が出てきた。
Hoka も様々なモデルがあるが、この Bondi B はロードモデルだそうである。しかしレビューを見る限りではトレイルでもそこそこ使えるという評価で、あの原選手が UTMF 2013 で履いていたのは Bondi S というモデルだったらしい。重さもトレイルモデルよりも軽めで、300g を切っているようだ。
これは買うしかないだろう。
と言うことでさっそく注文して、今日届いたのがこれ。
さすがにソールは汚れが残っているが摩耗はわずかで、それ以外はほとんど使用感が無い。アウトソールの横側はほとんど新品に近い感じで、いくら洗っているにしても本格的な山道などはまったく走っていないと思われる。印刷されている『ZERO GRAVITY』という文字もきれいに残っている。
インソールもまったく使用感が無いし、箱もきれい。重さは実測で片足 285g。
ひょっとしたらショップが試し履き用に置いていたものを中古処分したのだろうか。
不安だったサイズも期待通りでジャストフィット!!。これはチョ−お買い得品だった。
さっそく履いて部屋の中を少し歩いてみたが、これだけでは特別な印象は無かった。『足を入れた瞬間、これまでのシューズとの違いを感じた』という感想をいくつか読んだが、そういう感じは無い。ただしソールが厚いので地面との距離の長さは感じる。
早く外で走ってみたいのだが、残念ながら今日は雨。いくら中古でも雨の日に試し履きは避けたい。
明日は登山教室の随行なので、外を走れるのは日曜日になりそうだ。
非常に楽しみである。
京都一周トレイル
昨日は予定通り、京都一周トレイル全コースワンデイに挑戦してきた。
正直、上桂まで行ける自信は無かった。行けても嵐山くらいが限界という感じだが、このコースは鞍馬を越えて後半戦に入ると非常に交通の便の悪い地域をたどるため、途中で気楽にリタイアすることができない。実質的には、山幸橋を越えたらもう嵐山までは行かざるを得ない。
心配された早朝の雨も上がって、猛暑だった前日に比べるとコンディションははるかに良い感じ。始発に乗って、6時前には伏見稲荷をスタートできた。
こんな早朝でも参拝者はそれなりにいて、途中までは北側の裏道を行く。約 15 分で四ツ辻に到着。
休日の昼間は混雑する一周トレイルコースも、さすがにこの時間はまだほとんどハイカーもいない。
スタートして1時間少々で清水山。
そして将軍塚を抜ける。
30 分ほどで蹴上。インクライン越しに浄水場のツツジ。
日向大神宮で顔を洗ってリフレッシュして、天の岩戸経由のコースを行く。
山頂に近づいてくると、突然林道が現れた。そう言えば先日の登山教室でこのあたりに来た時も見かけた。何のためだろう?
8時15分頃、大文字山に到着。前方に嵐山の山並みが見える。はたしてあそこまで到達できるだろうか。
スタートして2時間を過ぎているので、腰を下ろしてぼたもち休憩にする。
北白川の病院横で駐車場の方へ少し入ってしまったが、すぐに気が付いて戻る。
稜線に出ると走れるくらいの緩やかな登りで、ここはいつも快適。このあたりから前日のトレイルレースの標識が随所に出てきた。
時折日射しが出るが、このあたりは樹林帯なので暑さは感じない。前日に来なくて良かった。
雲母坂に出会う手前の沢で水を補給して、いつもの展望場所では腰を下ろしてジェルを補給した。
10時半頃に比叡山山頂エリアに到着した。ドライブウェイ脇の道を少し行ったあたりで、おにぎり休憩にする。横高山と水井山のアップダウンに備えるためだ。
玉体杉。こんな杉があるのは今日初めて気が付いた。これも登山教室の影響か。
いよいよ横高山(767m)の登りにさしかかったが、ここはほんの数分程度。
むしろ水井山の登りの方が長い。
スタートして5時間半。できれば鞍馬まで7時間くらいでカバーしたいと思っていたが、それはちょっと難しそうだ。
仰木峠でトレイルレースのコースと別れる。
東海自然歩道と別れて急な稜線を下りて、谷で水を補給した。
戸寺は12時18分。標高が下がって、おまけに日射しが強くなってきて暑い。
静原の自動販売機でコーラを買って、しばらく歩きながら飲んだ。そして薬王坂をひと頑張りして登る。
鞍馬ゴールならこれでお終いというところだが、今日はようやくスタート地点に到着したという感じ。勝負はこれからだ。
鞍馬は素通りする。
ここから二ノ瀬まではやや下りの車道を行く。ペースはキロ6分少々というところ。鞍馬でゴールなら本当に気持ちいいのにと恨めしくなった。
私はやはりこれくらいのパフォーマンスが自分の実力に一番合っているようだ。これくらいだと充実感はあるが、まだ若干の余裕もある。楽しいと感じられるレベルで終われるのだ。
今日は最初からここが実質のスタートと思っていたので、これまでに較べると疲労感は大きくないが、何となく気分が憂鬱になってきた。なぜなら、ここから先は簡単にリタイアできないからだ。
二ノ瀬の手前は車道はトンネルができていた。ただし車のみ。
以前に台風で壊れた橋は改修されていたが、まだ通行はできないようだ。
いよいよ夜泣峠への登りにさしかかる。ここはなかなかの急登が続く。しかしここが後半戦最大の山場という感じなので、ここを登り切るとあとは氷室への登りくらい。
20分足らずで峠に到着したが、休憩している人がたくさんいたので休まずに向山へ向かう。
ここの登りも最初はなかなかのもの。
向山のピークを避けてトラバースルートを行ったところ、ここはトレイルコースではないという看板が現れたので、適当に向山のピークに出た。ここでぼたもち休憩にする。
腰を下ろしていたら、夜泣峠で休憩していた10人くらいのグループが上がってきて、まだあまり歩いていないので休まずに行こうと話している。これは困ったと思ったが、私はすぐに出られる状態ではない。仕方無く見送る。
もう少し休んでから出発したら、案の定そのグループに追いついてしまった。しかし幸いなことに、少し行くと休憩エリアがあって、彼らはそこで休憩にしたようで、すんなりパスすることができた。
段差の大きい下りを注意して下って、山幸橋からまた緩い登りに入る。このあたりはこれまで1回しか来ていないので、記憶が曖昧だ。
氷室への長い登りにさしかかる。谷筋で水が流れているが、水はあまりきれいとは思えない。顔を洗うだけにしておく。
30分ほどで登り切って、氷室の集落に出た。何となく記憶のある車道をスロージョグで進む。前坂の登りは歩いていた。
下りに入るとすぐに、ハンバーグで有名なはせがわの前を折れる。
少し空腹感を感じてきたが、こんなところでゆっくり休んだら先に進めなくなってしまう。
水分の残りが少し不安になってきたが、道ばたに流れる水は飲用にするのはちょっと不安だ。しかしそろそろ補給した方がいいだろうと思って、腰を下ろしてパックサンドを食べた。水分でノドに流し込む感じ。
気分的にもかなり疲れてきた。しかしここまで来たらもう嵐山までは何としても行くしかない。
なだらかなアップダウンでわりと快適なトレイルを進むと、沢の池への車道に出た。このあたりで gps のバッテリーが少なくなってきて、ルートを表示させることができなくなってしまった。
沢の池を越えて高雄へ向かうあたりから、なぜか体力気力が回復してきた。なだらかで快適なトレイルというのが気分を良くしてくれたのかも知れない。緩い登りなら走れるくらいで、しかも気持ちいい。これなら上桂まで行けるのではないかという気分になってきた。
しかし高雄からの車道で、バカなミスをしてしまった。道標があるのに気が付いていたのに、しっかり確認せずに橋を渡って変な林道に入ってしまったのだ。清滝川の右岸という意識が強く残っていて、それに引きずられてしまったのだ。
林道に入ってから一度腰を下ろしてジェルを補給して、さらに先へ進んだ。しかしふと気が付くと、流れの上流に向かっている。さすがにこれはおかしいと思って、諦めて道標のあった場所まで戻ることにした。ロスタイムは15分くらいだったろうか。時間よりも体力的なロスが痛い。
その道標の少し先に自動販売機があったので、そこでコーラ買って、開き直ってそばにあった椅子に座ってゆっくり休憩することにした。
おかげで気分はリフレッシュできて、また先を目指す気力が戻ってきた。今日はきっと上桂まで行けると思った。少し暗くなるかも知れないが、ライトは持ってきている。
六丁峠への登りもジョグのリズムで上がりきった。もうあとは松尾山への登りだけと思っていたら、峠から下って嵐山のエリアに入ってきた頃に、突然、右足首のスネのあたりに痛みが走った。何となくイヤな感じの痛みだと思った。一時的なものではなく、骨に疲労が蓄積している感じ。
サロンパスを吹きかけてみたがまったく効果無し。
もうあとわずかだと言うのに何と言うことか。しかしこれはムリをすると長引きそうな感じの痛みだ。
何度か歩いたりジョグにしたりとしてみたが、ジョグにすると痛みは増すばかり。幸い、もう嵐山のエリアまで来ているので、今日はここで諦めて嵐山から電車で帰った方が良いと思った。まだ体力は残っているので残念だが、レースではないので大きな後遺症を残す訳にはいかない。
JRの嵐山が近そうだったのでそこを目指したが、途中にあった道標に従って歩いたら変な方向に行ってしまい、余分にうろうろさせられてしまった。こんな観光地にこんないい加減な道標があるとは。
結局、午後7時半すぎにJRの嵐山駅に到着して、ここで終了とした。13時間半の行動だった、
最終目標の上桂にはあと一歩届かなかったが、約70kmのトレイルで、個人でやったトレイルではこれまでで最長だった。それよりもこれだけの距離を行っても終盤にまだ余裕があったこと、12時間を越えてもしっかり行動できたことで少し安心した。ただ、このペースでは本番の関門を通過できるかどうかはわからない。
こういうことを何度か繰り返していきたいと思っている。
競技場練習会
今日は久しぶりの練習会で競技場へ行ってきた。5月とは思えない猛暑で、おまけに人も多く、気持ちは盛り上がらなかった。
予定のメニューは 3000m + 2000m + 1000m のレペティション。しかし私はもはやこういうスピード練習に本気で取り組む意欲は無く、キロ4分半くらいでお茶をにごそうと思っていた。これでもきついかも知れない。
いよいよスタートという時、ベテランの方が3人ほどでペース走のような感じで出て行かれるのが目に入った。一瞬迷ったが、これ幸いとこのグループに入れてもらうことにした。
最初はキロ5分くらいでスタートしたが、ほどなくキロ5分半くらいで落ち着く。暑さのせいか、個人練習でこれくらいのペースで走っている時よりも負担が大きい感じ。通常なら練習会の方が体感的に楽に感じるのだが。
みんながレペティションを消化する間、我々はずっとペース走のような感じでトラックを廻って、ラスト 1km くらいはキロ5分を切るくらいまでペースアップして、みんなとほぼ同じくらいの時間で 10000m を走り終えた。
最後の方は体感的にはそれほど追い込んでいる感じは無かったが、心拍数は 160 を越えるくらいまで上がっていた。こういう心拍数はこれまでならインターバルで 1000m を4分ちょっとくらいで走った時の値だ。
最近の練習の狙いは、『頑張る』というレベルの一歩手前のレベルで楽に長く走れるようになることなのだが、体感とは裏腹に実は肉体的にはそれなりの負荷になっているのかも知れない。
気温も高かったので、その影響もあったかも知れない。
明日は京都一周トレイルを一日で走りきる予定。二日ほど前までは天候の都合で今日行くつもりだったのだが、実は今日は比叡山でトレイルレースが開催されている。さすがにそんな日にその中に一人で入っていく勇気は無いので、明日にやることにした。
UTMF に向けた準備としては、まずは 10 時間以上、できれば 12 時間以上行動を続けるようなコースを行かないとダメと思うので、余計なことに気を遣わなくて済むように、よく知ったコースへ行くことにした。
70km くらいあるので、おそらく 14 時間くらいはかかるだろうと思う。
取立山
昨日は登山教室の随行で、福井石川県境の取立山へ行ってきた。今年の2月に山スキーで行った山で、山スキーではこれまで何度も訪れているが、無雪期は初めてだった。
ここは山頂付近に水芭蕉の群生地があるそうで、この時期はそれを求めて多くの登山者が訪れるらしい。山スキーの時は国道横の駐車スペースに車を止めて、そこから登り出すのだが、無雪期はかなり上部まで車で上がれる。
遠路はるばる京都から出かけたので、上の駐車場に着いたのは 11 時前。駐車場はほぼ満車という状態だった。
駐車場の電話ボックスは残っていたが、中はカラ。その横から登山道に入る。
まずは大滝を目指す。かわいらしい花がいろいろと現れるが、あまりにも次々に現れるので名前を聞いたしりから忘れてしまう。
ほどなく大滝が現れる。
ひと登りして稜線近くに来ると取立山がすぐそばに望める。
上部にはイワウチワ。
そしてタムシバ。
1時前にこつぶり山(1264m)へ到着して、ここで昼食。
白山は目の前。
昼食を終えたら取立平の水芭蕉群生地へ。
まぁこんなもんかなという感じ。
避難小屋を経て少し登って、取立山山頂(1307m)へ到着。
白山を望めるのはこれが最後。
これまで山スキーでしか来たことが無かったので、山頂にこういう標識が立っているのは知らなかった。
下山は山スキーでの滑降ライン。ただしつづら折れを道通りに下りる。
予定よりも少し早く、午後3時過ぎに駐車場に戻ってきた。
天候も思ったよりは良くて、白山を間近に眺められて気持ち良かった。
葛城山
昨日の随行は葛城山だった。ハイシーズンで人が多くて閉口したが、天気が良かったのが幸いだった。
当初の予定ではバスでロープウェイの乗り場まで行くつもりだったが、ロープウェイへ向かう道が大渋滞でバスがどれくらい時間がかかるかわからないとのこと。バスを諦めて約 3km の道のりを歩いて行くことにした。
バス道を避けて直線的に行くが、細い道にもかかわらず乗用車が多く、おまけに歩くハイカーも多いので車がすれ違いに苦労している。申し訳無いが仕方無い。
天気がいいので葛城山頂はすぐ近くに見える。
登りは櫛羅の滝を経由して行く。
ほどなくダイトレ名物の階段が現れる。
なかなかの急登が続くので徐々に遅れる人も出てきたが、道が混雑して渋滞したりするので思ったほどは大きく離れない。ただ、我々は受講生 24 人の大パーティで、おまけに今日初めて会った人もいて、ちゃんと全員が揃っているのかどうかしっかり確認できない。
近鉄御所駅を歩き出したのが9時45分くらいで、小休止は取っているとは言うものの歩き出して3時間くらいになるとたまらず腰を下ろす人も出てきたりしたが、何とか全員ロープウェイ山頂駅までたどり着くことができた。
山頂直下の芝生エリアで昼食。
今日の目的の一つはツツジなのだが、時期的にもう終わりかけという感じ。今年は例年よりは早めに季節が進んでいるようだ。
昼食後は山頂へ向かう。
葛城山はダイトレでこれまで何度となく訪れているが、実はこれまで山頂には立ち寄ったことが無かった。
下山は北尾根を下る。こちらは上部は気持ちの良い林で、急傾斜部分も少ないので、気楽に下山できる。
ロープウェイまであとわずかという場所に展望場所がある。台高や大峰が望める。
ロープウェイ駅に3時 40 分頃に到着して解散し、私を含めた数人は駅まで歩いて帰った。
山田池クロカン走
明日は登山教室の随行なので、今日は手近な山田池でクロカン走をやった。
2月に一度だけ走ったコースで、1周目は記憶が曖昧な場所が2箇所ほどあったが、1周8km弱のコースを予定通り4周した。
目的はロングトレイルのためのペース走なので、ノンストップというのは意識せずに、適宜補給を入れながら一定のペースで走ることを目指した。
家から山田池まではほぼキロ6分ペース。クロカンコースは小さなアップダウンが多いので、下りではキロ5分台前半、登りはキロ6分くらいのペースで進んだ。
1周目は 45’13″。体感的にはちょうどいいくらい。登り下りで足のダメージを極力少なくすることを意識して走る。曇り時々小雨で、ロングジョグには絶好のコンディションだ。
2周目は 43’51″。平均キロ5分半くらいで、絶好のペース。
3周目の途中で少し疲れを感じてきて、水道で立ち止まってアミノバイタルを補給した。3周目は 42’46″(補給時間含まず)。
4周目に入るとさすがに脚筋の疲れを感じてきて、気持ちを引き締めないと苦しくなってきた。おまけに右足小指外側がシューズに締めつけられて痛くなってきた。
実はこのシューズ(NIKE)は何故か長い距離を走ると何時間か経ってからここが痛くなる。半年ほど前に買って、ソールがやや厚めで柔らかいシューズなので、あまりスピードを出さずに長い距離を走る時に履いているのだが、これまでもいつもこうなのだ。先月の淀川 80km 走の時も 60km あたりからこの痛みが出てきた。
痛みに耐えて走り続ける必要も無いので、一旦立ち止まってヒモを締め直した。
そろそろガス欠になりそうな気配を感じたので、3周目に補給したのと同じ場所で、今度はもみじ饅頭を食べた。
再スタートするとペースはこれまでとほぼ同じスピードを維持できたが、またまた右足が痛くなって再度ヒモを締め直す。
ようやく足の痛みがおさまって、4周目は 42’56″(補給時間含まず)で走り終えた。
家までの往復を含めてトータル 37km、3:27 だった。おおむねキロ5分半のペースで、ほぼ予定通りの練習がこなせた。
これからは山田池の周回のような時でも適宜補給を取りながら走るようにしようと思う。ロードレースはフルの距離までなら途中で止まったり歩いたりしたらもうお終いという感じだが、ロングトレイルはいかにうまく休憩を入れてトータルのタイムを縮めるかがポイントになる。
筋肉疲労の回復にはやはり短時間でも完全に休むことがいいようなので、ペースを落としてムリに走り続けるよりは、そこそこのペースで走って、エイドなどではきっちり休憩を取るということの方が結果は良さそうな気がする。
特に最近はガス欠が急激にやってくることがしばしばあるので、このあたりは自分のパターンをしっかりと認識して適切に対応していきたいと思う。
朽木から鞍馬
昨日、先月ルートミスで序盤で終わってしまったコースに再挑戦してきた。
好天に恵まれて、快適なトレイルが楽しめた。
先日と同じ電車でまずは安曇川へ。
バスの待ち時間が 20 分ほどあるので、できるだけ出発の準備をしておく。
バスの乗客は高齢の女性と私の二人だけ。この女性が途中で降りて私だけになったが、その先の集落で学生が何人か乗ってきた。
先月同様、好天の休日だと言うのに、ハイカーのような人は誰もいない。蛇谷ヶ峰は結構登山者が多いのだが、みんな車で来ているのだろう。
朽木学校前の終点で降りて準備をして、前回より少し早い8時20分に出発した。
快晴だが、すぐに樹林帯に入ることがわかっているので、帽子はかぶらない。
ザックは最近新たに購入した Ultimate Direction の PB Adventure。Salomon の Skin Pro とよく似たベストタイプだが、ショルダーハーネスにちょっとした小物入れがついているのと、サイドポケットにジッパーがついているのが少し違う。実はこれがなかなか便利なのだ。
ボトルホルダーが前面に2個ついていて、600ml ボトルも2本付属しているが、今回は1本はこのボトルにスポーツドリンクを入れて、もう片方は Salomon のソフトフラスクに水を入れてきた。前回のようにボトルが揺れないので快適だ。
序盤はコースもはっきりわかっているので、登山道入り口のフェンスを開けて入って行く。
明護坂を上がって、8時50分に東山を通過。
行者山は9時1分。
雲洞谷山は9時20分だった。
木の間から蛇谷ヶ峰。
ここから数分で、前回間違えた箇所にさしかかった。
登山地図を見ると前回間違えた方も一応ルートにはなっているようで、鉄塔に出る前に左へ曲がっているのだが、前回確認のために戻ってきて見回した限りではそういう分岐は見あたらなかった。
9時40分に大彦峠。前回の終了地点までわずか1時間20分だった。
ここから先は未知のルートなので、地図を手に進むことにする。
稜線は開けた植林で、まだ植えられてあまり年数が経っていない感じ。
このあたりで林業の仕事をしている人に出会って、わざわざこんなところまで大変だなぁと思っていたら、林道がすぐそばまできていた。
地図をしっかり確認せずにこの林道を進んでしまったが、少し行ってこれはおかしいと感じた。稜線からどんどん離れてくるのだ。
林道に出たところまで戻ったところ、案の定、道をわたった反対側に登山道があった。
また鉄塔に出会ったところで道がよくわからなくなったが、道標を発見して一安心。
人手の入った植林をしばらく進んでいたら、次第に雰囲気がおかしくなってきた。道には違い無いが、しばしば現れるテープが出てこないし、稜線をトラバースするようになっている。結構な傾斜の斜面で、トレイルのレースが行われたとは思えない感じだ。
古い木の橋があったりするので道には違い無いと思うが、やはりここは稜線を目指してヤブを這い上がることにしよう。
5分ほど上がると稜線の道に出会った。
ここも後から登山地図で見ると一応はルートになっているようだ。gps のトラックを見るとちょうどこのルートを辿ったように見えるが、私は最後はヤブを這い上がってきた。
少し行くと鷹ケ峯の標識が現れたが、登山地図とは位置が合わない。
しばらく行くと村井への分岐。ここも地図の位置より少し南にずれている。
烏帽子岳を10時50分に通過。
そして小川へ下りる分岐。ここを下ると鯖街道ウルトラマラソンでエイドがあった箇所に出る。
もうあとわずかで白倉岳というところで今日初めて二人の女性登山者が下りてくるのに出会った。
白倉岳の到着は11時ちょうどだった。
今日初めて腰を下ろしてジェルを補給する。しかしまだまだ先が長いので、数分程度で出発する。
数分で中岳。
そして南岳。
東尾根はまさにトレランのためにあるような快適な道で、どんどん攻めて11時52分に栃生に下りた。出発して3時間半だった。
ここからはしばらくR367の車道を行く。今回はロードをしっかり走るということも大きな狙いなので、気持ちを引き締めて走る。登り以外はおおむねキロ5分台後半なので、これなら上々だ。
当初は梅の木の自動販売機でコーラ休憩にしようと思っていたのだが、さほど汗もかいていないので坊村まで行くことにする。
道ばたにはいたるところにシャガ(たぶん?)が咲いている。
坊村には12時30分に到着した。鎌倉山登山口の手前の神社でおにぎり休憩にした。
神社の水で顔を洗って、10分ほどの休憩で後半戦のスタートだ。最後の登りだが標高差が 650m くらいあって、なかなかのアルバイトになりそうだ。
休憩後にいきなりの急登はなかなかこたえる。林道と交差してさらに高度を稼いで、ようやく少し傾斜が緩くなってきたと思ったらぶな平という場所だった。
だいぶ上まで上がってきたあたりに、今日初めての山での花で、ミワカガミがあった。
今日は、山で出会った花はこれだけだった。ほんの二日前の横山岳とは大きな違いだ。そんなに遠く離れている山域でもないのだが。
必死で登っていると、上から子供の大軍のような声が聞こえてきた。30人か40人くらいの大軍が下りてきた。挨拶してくれるのはいいが、こちらは一人で、おまけに登りなので、本音はわずらわしい。指導者と覚しき大人が数人いたが、下りが道を譲るというマナーにはまったく無頓着の大人ばかりだった。
もうあとわずかで鎌倉山というあたりで、かなり疲労感が強くなってきた。少し頭がぼうっとしてきて、このところたまに起こる低血糖状態だ。しかし何とか頂上までは持ちこたえて、坊村を出発してちょうど1時間で鎌倉山の頂上に到着した。
腰を下ろしてどら焼き休憩にする。随分涼しくなってきた。
もう大きな登りは無く、八丁平を過ぎるとあとはほとんど車道だ。
オグロ坂峠を目指して下って行くと、千年杉というのがあった。
ちょっとした登りが何度かあったが、何度も通ったオグロ坂峠に到着した。このルートでオグロ坂峠に来るのは初めて。
1年ぶりの八丁平。
中学や高校の頃の秘境のイメージはもはやまったく無い。
しばらく林道を下って、懸案のフジ坂へ向かう。分岐に通行不可の案内が出ていたが、何とかなるのではないかと思って向かったところ、予想をはるかに超える悲惨な状況に唖然とした。
さすがにこれは戻るしかないかと思ったが、地図で元の道を見るとこの谷の左岸を下りているので、何とかなるのではないかと思って、とにかく突入してみることにした。
上部では所々道の痕跡が残っていたが、そのうちそれも無くなってしまい、ヤブの斜面を強引に下りるしか無くなった。もはやここからまた戻る気にはなれないので、崩れた部分から若干の距離を取りながら、急なヤブ斜面を強引に下った。
ほぼ下りきって小さな沢を渡ってからは、おおむね崩れた部分を行った。少しは踏み跡のような痕跡も伺える。
流木の上を行ったりしながら、何とか下の林道まで下ることができた。
いやはや、とんでもないところだった。登山地図の 2014 年版にはこのルートが残っているが、この崩壊は 2013 年秋の台風の影響なので、2015 年版では訂正されるだろう。
もうあとは車道のみ。このあとのロードをしっかりと走りたいところだ。
尾越の集落を越える。
この後、前坂峠への急登が待っていた。ここは鯖街道ウルトラでも走れなかった箇所。今日は何とかと頑張ったが、最後の方は歩いてしまった。
しばらく下って、今日は百井へ向かう。大見尾根の道はもう何度も通っているし、さほど気持ちの良い道ではない。今日は課題のロード走のためにあえて車道を選んだ。
百井への分岐に道標がまったく無かったので少し大見方向へ行ってしまったが、gps のおかげで大きなロスにはならずに済んだ。
ここからヒノコまでは緩い下りなので、キロ5分半から6分以内のペースで進む。ここまで来てのこのペースは自分としては悪くない。
ヒノコは15時40分。当初はできれば出町柳までランと考えたりしていたが、時間的にも体力的にも鞍馬がゴールだ。
ここから百井峠へは登りが続く。百井の集落はたくさんの人が畑仕事だった。
ここで鞍馬まで 8.7km という標識が現れる。あと 5km くらいかなと思っていたので、予想外の距離にちょっとがっかりする。鞍馬は17時くらいになりそうだ。
16時20分にようやく百井峠に到着。このあたりから鞍馬温泉の手前まで、山道を歩いて下ったことが以前にあったので、その分かれがないかどうか注意しながら下ったが、結局見つからなかった。よく考えたら天が岳の方に少し入ってからだったかも知れない。
花脊街道に合流してからの下りはおおむねキロ4分台のペースで走った。翌日に大腿四頭筋の筋肉痛が出るくらいの気持ちで攻めた。
ここからが以外と長くて、鞍馬駅にゴールしたのはちょうど17時だった。
gps の表示では 50km、帰ってからカシミールで確認したら 48km ほどだった。
鞍馬ゴールに日和ったのが多少心残りだったが、おかげで最後までロードの走りをしっかりできたので、おおむね満足の一日だった。
一晩明けたが、期待した筋肉痛はほとんど無し。まだまだ頑張りが足りないということだろうか。