これまで大会と称するものにはおそらく200回以上参加してきたと思うが、どんな小さな大会でも大会前には何らかのプレッシャーや緊張感を感じてきた。しかし今回の六甲縦走キャノンボールランはちょっと特別だ。
その理由は、『完走できるかどうかわからない』ということである。
これまでのプレッシャーはすべて結果のタイムに対するものであり、完走できない可能性に対して不安を感じたことは一度も無かった。逆に言えば、そういう大会にはそもそもエントリーしてこなかったということでもある。
正確に言えば、別大マラソンでレース前に大きな故障をして、本番まで2週間ほどまったく走らずに出場した時は『完走できないかも知れない』と感じていたが、それは故障が原因なので、今回とは状況が異なる(実際に30kmを過ぎてヒザの痛みのためにリタイアした)。
かつてハセツネに出場した時も、スイスアルパインマラソンに出場した時も、ケガさえしなければ完走は絶対にできると思っていた。
これまで一度に走った最長は120kmである(途中、だいぶ歩いているが)。旧東海道を京都から桑名まで20時間ほどかけて行ったが、翌朝は起きられずに、東京まで行く予定がわずか初日だけでリタイアとなってしまった。
それ以外では100kmを越える距離を経験したことは無いし、ハセツネなどのロングトレイルももう20年近く前のことだ。
今回は公称112kmだが、実際は95kmくらいだろう。それにしても自分の経験では最長の部類に入る。おまけにコースの半分以上はトレイルである。
しかし不安感は徐々に少なくなってきた。気持ちが前向きになってきているのが一番良いことだと思う。
あまり守りに入らずに、攻めの走りをしたいと思っている。
ワクワク、ドキドキ・・・
いよいよ六甲縦走キャノンボールランのスタートが4日後に迫ってきた。
1ヶ月前は『完走はとてもムリ』という気分だったが、今月の試走で『ひょっとしたらいけるかも???』という気持ちになってきて、今は『絶対完走してやる!!!』モードに切り替わってきている。
おそらく先週末の練習がうまくいったせいだと思うが、ロードの30km走がうまく走れたからと言って、100km近いトレイルが走れるということにはつながらないということは頭では十分にわかっているのに、何故か気分が良くなってきているのだ。
まぁ、何に関しても気持ちは大切なので、ここはこのままハイな状態をキープしてレースに突入したいと思う。戦略的にもアグレッシブに行きたいと考えている。
先週はその前の六甲試走の疲れで平日はあまり走らなかったので、今週もその流れで行こう。
ただ、天気予報は微妙。少なくとも好天は期待できなさそうだ。やっぱり・・・。
競技場インターバル
今日は競技場での練習会で、予定表ではペース走かビルドアップになっていたが、なぜかインターバルをやることになった。
先週、一人でやろうとして失敗しているので、今日は1000mを4分ペースの集団に入ることにした。
インターバルは久しぶりで、しかも先週失敗した後なので、かなり不安を抱えてスタートした。こういうスピードで走るのは本当に久しぶりだが、何とか1本目を3’58″で終えることができて少しほっとした。
2本目から4本目までは若干余裕がある感じで、4分チョイでクリア。タイム的には満足できるものではないが、少し身体も慣れてきて、気持ちが楽になった。
ラストの5本目は目一杯までいこうと思って、最初から速めで出る。みんなも同じ気持ちで、ラスト200mでさらにギアチェンジして、3’52″で終了した。
心拍数が170前後まで上がったのは久しぶりで、まだこういう走りができることが確認できてほっとした。
午後にスーパーに買い物に出かけたら、公園にユキヤナギが咲いてきていた。もう春だ。
次の土曜日夜からキャノンボール。この大会はこれまでことごとく雨や吹雪などの悪天に見舞われているようだが、雨や雪だけは勘弁してほしいと思っている。
山田池30kmジョグ
今日は予定通り、山田池で30kmジョグをやった。
来週の六甲キャノンボールに向けて、距離よりも少しスピードにウェイトを置いた走りをしたいので、あまりチンタラペースにはならないようにしたいと思った。
ロングジョグにはちょうど快適な気候で、暑くもなく寒くもなく、快適に走ることができた。
全体の平均では昨日とほぼ同様のキロ5分20秒ペースだったが、終盤の10kmはほぼキロ5分までペースアップできたので、いい練習ができたと思う。あまりペースアップを意識せず、自然な感覚で良いペースが維持できた。
今日は久しぶりにウォークマンをつけて走った。気分転換という意味合いだったが、leyona のライブ盤 Rollin’ & Tumblin’ の軽快なリズムも良かったように思う。
山田池ジョグ
六甲の疲労が思ったより残って、今週は夕方はこれまでほとんどまともに走っていなかったが、今日は1週間ぶりに山田池へ行った。起床時の心拍数もようやく48と落ち着いてきていた。
そんなにペースを上げるつもりはなかったが、10kmを平均でキロ5分20秒ペースだったので、夕方のジョグにしてはそこそこのペースだった。気温も低めだったので、久しぶりに気分良く走れた。
穂谷川は菜の花が咲いてきていた。時期的に例年より早いのかどうかはわからないが、今年は冬が寒かった割には桜の開花は早いと予想されている。山田池の梅林も、この1週間の間に満開を過ぎてしまっていたようだった。
今週末は気温が上がるらしい。週末はトレイルへは行かず、普通のジョグと練習会だけにしておこうと思う。
ゾーンに入る
スポーツの世界では『ゾーンに入る』という言葉がよく使われる。ゾーンに入っている状態というのは競技の特性(チームスポーツか個人スポーツか、相まみえる競技か記録を争う競技か、など)や個人のメンタリティによって様々だとは思うが、基本的には自分のプレーやパフォーマンスに対する集中力が高まって、周囲にまどわされることなく没頭できている状態のことだろう。
こういう状態というのはスポーツに限らず、音楽や絵画、演劇などの芸術活動、さらに職人工芸的な作業においても生じると思う。ビジネスの世界でも緊張感あふれるような状況では、ゾーンに入ったような状態もあり得るだろう。
私もマラソンでは何度かそういう経験をしたことがある。
フルマラソンがきっちりと走れていた頃は、後半もあまりペースが落ちないのが自分のスタイルだった。それでもだいたいは30kmあたりから少しペースが落ちてくる。ここでのペースダウンを最小限度に抑えられると、35kmからまた盛り返してくる。
ラスト5kmを過ぎるとラストスパートモードに入って、さらに40kmを越えると全力を出し切ろうと踏ん張る。
肉体的には一番きつい状態だが、精神的には非常に充実していて、まるで頭の上の方にもう一人の自分がいて、そいつが走っている自分に対して『最後まで頑張れ!!』と励ましているような気持ちになるのだ。
こういう状態は42.195kmのフルマラソンでしか経験したことが無い。ハーフや30kmではここまで力を出し切るという感じにはならないし、逆に距離がもっと長いと力をセーブしてしまう。かと言って余力を残してゴールしているわけではないのだが。
私がフルマラソンにこだわってきた理由は、これが一番大きいと思う。この感覚をまた味わいたくて、何度もフルマラソンにチャレンジしているのだ。この感覚が味わえれば結果のタイムは大した問題ではない。
しかし残念ながら49歳の時の加古川マラソンを最後に、この感覚には出会えていない。50歳を過ぎてからのフルマラソンでは最後まできっちりと走り切れたことが無いし、トレイルのレースはロードとは感覚が随分違う。
これまでの経験で言うと、こういう感覚はリズムに乗って一定ペースで走れている状態でないと発現しないように思える。だからマラソンでも福知山のような、ラストで急な上り坂になるようなコースではたとえうまく走れていたとしても、おそらくこの感覚は得られないだろう。
また、トレイルで周回コースの場合は初めてだとコースがわからないので、なかなかラストに思い切ってスパートするということができない。ロードレースと違って距離も結構いい加減だし、アップダウンの具合もやはり実際に走ってみないとどんなものなのかはわからない。
トレイルでは、シングルトラックで緩いアップダウンが続くようなところを走っていると(こんな場所はあまり無いのだが)、非常に気持ち良くなることがある。ただこれは、ゾーンに入るというよりはランニングハイに近い感覚のように思う。
クラブに入ってからは、どちらかと言うとレースよりも練習会の時の方が充実感を感じて終われることが多いように思う。
いずれにしてもこのような快感はやはり、自分の限界に近いところまで追い込まないと感じられないはずで、いつまでそんな走りができるのかはわからない。もう最終章に近づいてきていることは間違い無いと思うが。
何とかもう一度マラソンでゾーンに入ってみたい。
半休養日
昨日は完全休養して、今朝はいつも通りのジョグに行ったが、思った以上に大腿四頭筋の筋肉痛が残っていたので、夕方は散歩だけにしておいた。
大臀筋の筋肉痛は予想通りだが、大腿四頭筋は予想以上だ。
先月より下りをしっかり走った結果だと、前向きにとらえるようにしておこう。
六甲全山縦走塩屋ルート
今日は予定通り、六甲縦走へ行ってきた。昼頃に前線の通過で天気が荒れるという予報だったが、キャノンボールの本番も天気が悪い可能性があるので、悪天覚悟で出かけた。
六甲山系の西の端は塩屋だが、一般的に縦走のイベントは須磨浦公園がスタートになっている。おそらく集合できるスペースがあるからだろう。
しかし須磨浦公園をスタートすると、すぐに石段の登りがしばらく続く。これがうっとうしいので、今日はあえて塩屋からスタートすることにした。それも、早く山路に入れるルートを選択した。
より大きな地図で 六甲塩屋 を表示
今朝は異様に暖かかった。手袋がいらないくらいだったが、転倒時のケガ予防のために手袋をして走り出した。手にも汗をかきそうなくらいだった。
須磨浦公園からよりも快適に行けてルンルン気分だったが、旗振茶屋を越えると急に人が増えた。先月は土曜日だったが今日は日曜日なのでそのせいかと思ったが、実は全山縦走の大会が催されていた。おかげで宝塚手前までずっと、何度も渋滞に悩まされることになってしまった。
先月走っている気楽さで油断したようで、栂尾山でコースミスしてしまった。GPSのおかげでロスタイムは10分くらいですんだが、本番は夜なので注意しなければならない。
須磨アルプスは何度来ても緊張する。
こんなところを夜にヘッドランプで大丈夫だろうかと不安になる。足を踏み外したらまず生きては帰れない。
その後はショートカットもうまくできて順調に進めたが、歩いている人が多いのでついつい気持ちが緩む。標識をしっかり見ずにコースを間違えそうになったこともあった。
菊水山の登りの手前でパワーバージェルを補給して備えたが、案の定渋滞で自分のペースで登ることはできなかった。まぁオーバーペースを避けられたとプラス志向で行こう。
菊水山まではほぼ前回と同タイム。もっといいタイムを期待していたのだが・・・。
市ヶ原では摩耶山の登りに備えておにぎりを食べた。
今回はメインルートを行く。しかし登るにつれて天候が悪化してきた。雨は時折小雨という程度だったが、風が強くなってきた。いかにも前線が通過しているという感じで、これから標高が高くなるので若干不安を感じる。
上部のショートカットもしっかり見つけられて、掬星台はスルーしようと思っていたのだが、摩耶山の登りが以外と体力を消耗したので、先を考えて休憩所で風をよけてジャケットを着て、大福餅を食べた。
風が非常に強くなってきて、ジャケットを着ても寒い。アゴニー坂を過ぎると雨が本降りになってきた。車道に出てから休憩所でウィンドパンツを着けて、さらに先へ進む。
先月はこのあたりの車道の緩い登りが走れなかったのだが、今日はまだ余裕がある。
前回コースミスしたところも間違わずにゴルフ場方面へ向かって、前回よりも早くガーテンテラスに着いた。今日はトイレ休憩だけにする。パワーバージェルを補給。
何となく調子が良くなっている感じ。東六甲縦走路は今回は雪も無く、雨でぬかるんでいるところが何カ所があったが、ポールは出さずに快調に走る。前回はこのあたりでかなり疲れて2度ほど腰を下ろして休憩したが、今日はそんな必要は無い。
塩尾寺の駐車場の下のショートカットに入ったが、ここはやはり走れるような道ではなかった。多少距離があっても車道の方が楽のように感じた。
宝塚まで約8時間30分。前回より1時間ほど短縮できたが、正直なところはもう少し短縮したかった。
しかし篠山と昨日の練習会の鬱憤は多少晴らせたようには思う。
できることなら本番は雨だけは勘弁してほしいところだ。
競技場インターバル、のはずが・・・
今日は久しぶりに競技場での練習会だった。
スピード練習らしいことをしばらくやっていなかったので、篠山からまだ1週間しか経っていないが、楽しみにしていた。
うまく集団に入れなかったせいで、一人でスタートすることになってしまい、少し速すぎるかなという感じで走り出した。1周はなんとかペースをキープしたが、2周目になると早くも脚が重くなり、さらに心肺機能もかなりいっぱいいっぱいの状態に陥って、800mで我慢しきれずにコースアウトした。
ちょうど年末のカメの子駅伝の時と同じような状態で、ペースを落としても走ること自体がきつくて、駅伝では止めるに止められずに何とか完走はしたが、今日はあっさりとあきらめた。
600mジョグして1本目を抑えめにスタートしたが、今度はわずか200mでコースアウト。
そのあと何周かジョグで回ったが、早めに切り上げて帰ってきた。
後からストップウォッチのデータを見てみると、確かに最初はキロ3分台のペースだが、そんなに無茶なペースではなかったように思う。どうもスピードに対する耐性が一段と落ちているようで、悲しくなってしまう。
もうロードでタイムにこだわるようなことはやめようと思ってはいるが、そうは言っても自分なりのベストは尽くしたい。
メンタルのコントロールが非常に難しい状態に陥っている。
ランニングと四季
朝起きてすぐに走りに出るようにしたのは昨年末で、日の出が最も遅くなる時期だった。7時過ぎに家を出ると、東の空にちょうど顔を出したばかりの太陽を輪郭もくっきりと眺めることができた。しかし今は太陽はもうかなり高くまで上がっていて、まぶしくて直接見ることはできない。空気の冷たさもずいぶん和らいできて、春の兆しをはっきりと感じることができる。
ランニングに向いた季節が近づいてきたと言えるだろう。ほとんどの人は春が好きだ。暖かくなることをみんな嬉しく思うようである。しかし私はそうではない。決して寒いのが好きというわけではないが、とにかく暑いのが苦手なのだ。春の兆しを感じると、気持ちは一足飛びに夏の蒸し暑さに向かってしまう。またあの季節がやってくるのかと思うと、憂鬱な気分になってしまうのだ。
桜の時期もうっとうしい。満開の桜を美しいと思わない訳ではないが、普段走るコースには桜の木が随所にあって、至る所人だかりで昼間から宴会である。私は人混みも嫌いなのだ。目的も無く繁華街へ出かけるようなことは絶対に無い。
そうは言っても桜の時期は1週間から2週間程度なのであっと言う間に過ぎ去るが、昨今の長い残暑には本当に苦しめられる。
そういう意味では今頃の季節が一番好きではある。厳寒の時期は過ぎたが、春の暖かさにはまだ少し間があるという時期で、走っても軽く汗をかく程度でちょうど心地よい。
5月に入ると、走ると汗がしたたるほどの暑い日が現れるようになる。しかし里山のトレイルには絶好の季節だ。冬場は寒かった山もこの季節になると空気が穏やかで、樹々の間のそよ風が爽やかで気持ち良い。唯一の難点はイネ科の花粉症の症状が出ること。スギやヒノキは何ともないのだが・・・。
梅雨は嫌いではない。この頃の気温だと雨の中を走るのも悪くないし、土砂降りの中を走っていると、妙に気持ち良さを感じることさえある。
梅雨が明けるといよいよ本格的な夏となる。私の一番嫌いな季節の到来だ。特に蒸し暑いのが苦手で、トレイルに行ってもすぐにバテてしまう。最近はアルプスの3000m近くまで行っても、8月前半くらいなら『下界よりはマシ』という程度でしかない。昨年の8月初旬、七倉から水晶岳を目指して裏銀座の稜線に上がった時も、予想外の暑さに体力を消耗させられて、結局真砂で断念することになってしまった。その前に比良に行った時も、目標の3分の1くらいで早々に敗退してしまった。
9月は下界ではまだまだ残暑が厳しいが、2000mを越える山々は快適になる。しかし天気が荒れると危険な季節だ。好天をつかまえればアルプスランには最高のシーズンである。この時期になると残雪に出会うこともまず無いし、登山者もぐっと減って、人気ルートでも快適に走れるようになる。
10月に入ると3000m近い稜線ではそろそろ雪の便りがやってくるので、それなりの準備をして行かないとメディアを賑わせることになりかねない。しかし里山はまた絶好の季節だ。六甲や京都の北山、比良などは快適である。
下界のランニングが快適になるのはやはり11月になってからだろう。長い距離を走っても疲労感が少なくなってくる。マラソンのレースも11月の声を聞くと一気に増えてくる。
山スキーによく行っていた頃は雪の便りにわくわくしたものだが、陸上クラブに入ってからはとんと行かなくなってしまった。行きたい気持ちが無くなった訳ではないのだが、末端冷え性の症状がつらい。パウダースノーで絶好のコンディションというのは気温が冷え込んだ時なので、滑りには良いが手足は冷えて痛いのだ。
よく行っていた頃は暖冬で雪不足のシーズンが続いていたのに、行かなくなったら雪の多いシーズンが続いているというのは何とも皮肉なものだ。
日本ではマラソンシーズンは冬だ。昔はいつも四国や九州など、関西より西の方のレースばかりだったので、冬と言ってもさほど寒い思いをしたことは無かったのだが、最近は遠出するのがもったいないので近場のレースばかりである。おかげで非常に寒い日に出会うこともしばしばで、昔はレースではランパン、ランシャツと決まっていたのに、最近はロングTシャツとロングタイツなんてこともめずらしくない。まぁ、ムリして寒い格好をすると、体温を維持するために余分なエネルギーを消費するようなので、適度に暖かくした方が理にかなっているとは思うが。
今週末はまた六甲へ行こうと思っている。先月は寒くて、雪がしっかり残っている所もあったが、今週末はそういうことはないだろう。雪は少しは残っているかも知れないが。2週間後はいよいよ六甲縦走キャノンボールなので、今度は何とか8時間くらいで余裕をもって走り終えたいところだ。