奥比叡

9/8(水)は京都一周トレイルの講座で奥比叡を歩いてきた。この講座は前回も雨だったが、またもやほぼ雨の一日だった。

朝、家を出た時は晴れていた。天気予報では午前中は持ちそうだったので、集合のケーブル比叡駅までは八瀬から歩いて行くことにした。

この道は久しぶりなので一瞬とまどう場所もあったけれど、無事に山道に入った。

序盤はつづら折れを登って、浄刹結界跡。

前回ロストした場所はわかったので、今回は注意して進んだ。

予想外に早く雨がパラついてきた。展望場所からの京都市街はうっすらと。

スキー場跡に出る踏み跡を左に見送って右のショートカットルートを行く。

八瀬から1時間20分ほどでケーブル比叡駅に到着した。

出発と同時に雨が本降りになってきた。

唯一の展望場所も今日は何も見えない。

最澄の御廟。

西塔の釈迦堂。

いつもと同じく峰道レストランのエリアで昼食にしたが、ここは雨をしのげる場所が無いので木の下に避難した。おかげでヒルを発見!!

玉体杉。ここからは御所が見えるのだけれど。

少し下ってせりあい地蔵に出た。京都一周トレイルのルートはこのまま横高山へ登るのだけれど、今日は横川のバスターミナルへ向かう。

午後2時過ぎ、横川に到着して解散した。

幸い、雨はほぼ止んでいたので私はせりあい地蔵まで戻って八瀬側に下る。

この道は歩く人が少なくてわりと荒れていたのだが、比叡山でトレランのレースが行われるようになってここがコースの一部になってからは多少歩きやすくなっていた。しかし昨年と今年はコロナの影響で大会が中止になってしまって、そのせいかまた荒れた状態になっていた。

クモの巣にからまりながら横川から1時間ほどで登山口のバス停まで下りてきた。

雨のせいもあって人とあまり出会わずに静かな歩きが楽しめたが、家に帰ってから足をヒルにやられていたことに気がついた。

鍋蓋山、菊水山

9/6(月)は2ヶ月ぶりの講座で六甲の鍋蓋山、菊水山へ行ってきた。一昔前は年に何度も六甲全山縦走をやっていたけれど、トレランレースを辞めてからはこのところすっかりご無沙汰。

神戸駅からバスで鈴蘭台の水源地前へ。

しばらく車道の登り坂。今日は暑くなりそう。

25分ほどでようやく登山道に入った。

それからさらに25分ほどで全山縦走路に出た。

それからほんの数分で鍋蓋山(486.1m)に到着した。ここで昼食。

神戸港方面。遠くには紀泉山地も見える。

右に次なる菊水山。左は高取山や須磨アルプス方面。

昼食後はひたすら下って天王吊橋を渡る。

そのあと小一時間の登り返しでようやく菊水山(458.8m)に到着した。

写真ではよくわからないが、小豆島も見えていた。

またまた激下りで水環境センターまで下りてきた。

午後3時前、鵯越駅に到着して解散した。

暑い一日だったが、それでも酷暑は過ぎて秋が近づいていることを感じられた。

高見山、国見山

コロナ感染はまだまだ収まる気配は見えず、不要不急の外出は極力控えるようにと言われている。登山なんてまさに不要不急そのものであろう。

しかしながら人間は生命を維持するための最低限度の行為だけで生きていけるものではない。外出を控えたせいで体力が低下して亡くなられた高齢者も少なくないと言われている。

というような大そうな弁解はさておいて、やましい気持ちも多少はあるものの、人の少なそうなエリアで平日であればまぁいいだろうと勝手に判断して、以前から歩いておきたいと思っていた台高山脈北部へ出かけることにした。

台高山脈北部は薊岳や明神平を中心に何度も出かけているけれど、高見峠から伊勢辻の間はまだ歩いたことがない。

うまい周回ルートがとれないかと眺めてみてもいいアイディアが浮かばず、さりとて高見峠と伊勢辻の往復だけでは芸が無さすぎる。ヤブばかりの不明瞭なムリやりルートも気が進まない。

最終的に、高見峠に車を置いて、まずは高見山を往復して、それから南へ向かって国見山まで往復するというルート設定にした。

9/1(水)の朝4時半に家を出て、途中で朝食とコンビニコーヒーをとって7時前に高見峠の駐車場に到着した。1台だけ奈良ナンバーの車が停まっていた。

そばに本居宣長の歌碑があった。

準備を整えて7時15分に出発した。

熊の目撃情報がいくつか表示されているが、こういう時に限って熊スプレーを忘れてきてしまった。さすがにちょっと心配。

お寺の手入れされた庭園を見てもあまり心を動かされないのだが、こういうのは本当に美しいと思う。

高見山は見ての通りの三角錐の山で、上部は急な登りが続く。とは言っても峠からは標高差 300m 足らずなので、30分少々で山頂が見えてきた。

7時50分、山頂(1248.4m)に到着した。7年前に講座で来ていらい。

展望台からの南の方の眺め。真ん中奥が薊岳で左が国見山。右奥は大峰方面。

駐車場に戻って、これからが今日の本番。駐車場の奥から登山道に入る。

しばらく行くとしっかりした道標が出てきた。

しばらく登って雲ヶ瀬山を通過。

このあとど〜んと下る。帰りが憂鬱。そしてハッピノタワ。

足下はすっきりしていて白山に比べるとはるかに歩きやすい。小走りで行けるようなところも所々ある。

しかし次第に天候があやしくなってきた。天気予報では午後は下り坂と言っていたが、早くも悪化してきている様子。いつ雨が降り出してもおかしくないような空気だ。最悪、伊勢辻から引き返すということも考えて、とにかく伊勢辻までは何としても行きたい。

10時9分、高見峠から1時間45分で伊勢辻まで来た。

ここから国見山までは4年前に歩いている。とは言ってももはや記憶はほとんど無いが、一箇所でロストしてずいぶん苦労したことだけははっきりと覚えている。

雨が降り出したら戻ることにして先へ進む。5分ほどで伊勢辻山(1290m)。

雨が降り出したら面倒なのでこの先で腰を下ろしておにぎり休憩にした。薊岳は上部は霧の中。

この先で若いカップルに出会った。向こうもびっくりしていたようだが、私もこのあたりで平日に人に出会うとは思っていなかった。

かわいい池。

いつの間にやら赤ゾレ山を過ぎていた。前回は間違いなく通ったのだけれど。

11時6分、国見山(1418.9m)に到着した。本日の最高峰。昔はきっと展望が開けていたのだろうが、今は木が茂っていて何も見えない。

まだ天気はもっているので、石に腰掛けて凍らせて持ってきたパックのカルピスを飲み干した。

あとはひたすら来た道を戻るだけだが、赤ゾレ山が気になる。

あの小さな池の向こうにちょっとしたピークが見えた。あれが赤ゾレ山かも。

来た時はこの麓あたりをトラバースしてきたのだが、池のそばから適当に上の方に行ったところ、踏み跡に出会った。前回来た時のトレースを見るとこの道を歩いていた。

無事、赤ゾレ山に到着した。前回来ているのでそれほどこだわる必要な無いのだけれど、やはり登っておかないとやり残し感が残る。

天候は少し持ち直していて、薊岳や大峰が見えていた。

国見山を振り返る。

前回はここの下りでロストしたということがわかった。山頂の写真の木の後ろあたりに行かなければならないのだけれど、少し右の方に下ってしまったようだ。

さてこれでもう思い残すことは無い。あとは淡々と下るだけだが、実はちょっとしたアップダウンが何度もあって意外と疲れる。

こんなところはジョグで。

ヤマホトトギス? ヤマジノホトトギス? どっち? きれいに写っていなかった。

ずっと樹林帯で展望がほとんど無いのだが、たまたま木の間から高見山。

さすがに高見峠から伊勢辻の間では誰にも会わないだろうと思っていたのだが、何と高齢の女性が一人で登ってくるのに出会った。散策して楽しいような場所とは思えないけれど、どこまで行かれるつもりなのだろうか。

午後1時25分、高見峠に戻ってきた。

片付けをして、宇陀の「大宇陀温泉あきののゆ」へ。宇陀と言えば森野旧薬園。薬草湯が楽しめます。

午後5時半には家に帰り着くことができた。やはりこういうマイナーなあまり人に出会わないコースはいい。それも平日ならなおさらです。

白山 転法輪の窟敗退

今月(8月)中旬はずっと天気が悪くて、山へ出かける気分ではなかった。

そうこうするうちにコロナ感染も一段と悪化してきて緊急事態宣言地域も広がる一方で、不用意な遠出は憚られる状態にもなってきているが、ようやく天候が回復してきて、そろそろストレスも満杯。

来週はまた天候が不安定とも伝えられているので、このチャンスを逃してはならないと思って、白山に向かうことにした。まだまだ残暑が厳しいので近場の低山に向かう気にはなれない。

白山最高峰の御前峰のそばに「転法輪の窟(てんぽうりんのいわや)」と呼ばれる窟があるということを知ったのはわりと最近のことで、たまたま図書館で借りた修験道の本に記載されていた。

登山地図の拡大図には記載されているが道は無いとのことで、いくつかの情報を検索してみたが確かに踏み跡すらない模様。しかも結構危ない斜面を経由していかなければならないようだ。

白山を開山した泰澄(たいちょう)がここで修行をしたと伝えられている。もう 1300 年以上前のことだ。写真で見ると大峰の「笙の窟」くらいの大きさがありそう。

これはぜひ訪れてみなければということで、ここ数年恒例となっている白山詣でに出かけることにした。

週末は別当出合まで車で入れないので平日に出かけることにした。いずれにしてもこの時期の週末の白山は大混雑する。

8/26(木)の午後に家を出た。福井に入ったあたりから雨が降り出して、一時は本降りになった。ちょっと不安になったが、天気予報では明日は晴れることになっている。

別当出合に着いた時は雨はほぼ止んでいた。平日だが駐車場には車がいっぱい。やはりこの時期の白山は人が多い。

車中泊の準備を整えて夕食の準備に入ったところ、何とコンロを間違って持ってきていたことが発覚!! 先月の北海道行きに購入したカセットコンロ用のものを持ってきたつもりが登山用の方を持ってきてしまっていた。外箱の形状がほぼ同じなのだが北海道から帰ったあとに片付けておいたものをそのまま確認せずに持ってきたのが間違いだった。

一瞬青ざめたが、冷静に考えたら今日は火を通さなくても食べられる惣菜や寿司などばかりで、朝食もパンとジュースにしている。胸をなでおろした。白山では以前、朝にコンロが使えなくてカップ麺が食べられなかったことがある。

朝のコーヒーが飲めなかったのがちょっと残念だが、4時 45 分、まだ暗い中をヘッドランプで出発した。

休憩舎ではすでに多くの人が準備をしていた。

いよいよ山道へ。今日は久しぶりに吊り橋を渡って砂防新道へ行く。

出発して 30 分くらいでほぼ明るくなって、まずは中飯場に到着。ここも休憩している人がたくさんいた。

休憩場所で人が多いわりには登山道ではあまり人と出会わない。おかげで自分のペースでじっくり歩ける。

サラシナショウマ。

やはり出てきました。

シモツケソウ。

出発して1時間半少々で甚之助避難小屋に到着した。休憩している人はわずかだった。

ノリウツギ。

右奥に別山。

トリカブトの群生。

昨日の雨のせいで登山道も所々水が流れているのだが、なぜか延命水は枯渇している。

きっと人が多いだろうと思っていたのだが、甚之助避難小屋を越えてからはまったく人に出会わずに黒ボコ岩まで来た。

弥陀ヶ原もまるでオフシーズンのよう。

このあと下山者に少し出会ったが、7時 36 分、出発して2時間 50 分ほどで室堂に到着した。

誰もいないベンチに腰を下ろしてジェルを補給した。

ようやくスタート地点についた感じ。

イワギキョウ。

ハクサンフウロ。

高天ヶ原。

御前峰の手前で登山道をそれる。

適当に進んでみたが、ハイマツ帯が多くてなかなかすんなりと進めない。

ちょっとした目印のように思える小石が積まれているものがあったりして、そのあたりの斜面を下ってみた。

かなり際どい下りだが、いよいよ行き詰まってしまった。

この下あたりにあると思われるが、ここは下れない。危なすぎる。もっと手前から回り込むルートがあるのかも知れないが、このあたりは横はハイマツに覆われていてちょっと入る気にならない。

時間はあるので戻ってルートを探してみようかと思ったが、登り返すのも結構苦労した。もういいかなという感じ。あきらめの良さには自信がある。

このまま上に上がれそうだったので直接ピークに向かう。

ちょうど奥社の裏側に飛び出した。

8時 45 分、御前峰(2702.1m)に到着した。

翠ヶ池と大汝峰(真ん中)。

槍穂高連峰と乗鞍岳(右)。

もっと人が多いだろうと思っていたのに予想外に人が少なかったので、山頂で腰をおろしてバナナ風味饅頭で休憩した。御前峰で一人でこんなにのんびりするのは初めてのことだと思う。

さて、このあとどうする? すんなり引き返すのはあまりにももったいないし物足りない。しかしまた白山三峰では芸が無い。

そこで、このあたりの登山道ではまだ歩いたことのない、アルプス展望台を経て南竜へ行く道を行って、それから砂防新道に戻ることにしようと思った。

室堂からラジオ体操の音楽が流れてきた。9時に流しているようだが、ちょっと遅すぎるんじゃないですか?

室堂に向けて下りていくと登ってくる登山者とたくさんすれ違った。そして室堂の手前で平瀬へ向かう道へと別れた。

お花畑にはハクサンフウロが咲き乱れていた。

イブキトラノオ。

まだ少し雪が残っている。

ナナカマド。

平瀬への道を見送って南竜へ向かう。

「展望歩道」とうたっているのに視界は無し。

アルプス展望台ではアルプスが望めたけれど、御前峰で眺めてきたばかりなので感動はない。

それよりもこの白水湖の眺めの方が美しかった。

ミヤマキンバイ(ミヤマダイコンソウ?)。

10時42分、南竜山荘まで下りてきた。ここは以前に随行で来た時に泊まった。

ここのそばのベンチに腰掛けて惣菜パンを食べた。

アキノキリンソウ。

足下に甚之助避難小屋が見える。

あとは淡々とノンストップで吊り橋まで下りてきた。

白山の神様のおかげで無事に下りてくることができました。

12時50分、駐車場に戻ってきた。

白峰総湯は平日のせいかガラ空きだった。

帰ってから調べたところ、転法輪の窟へのルートはペンキのマークがあるという情報があった。さほど古い情報ではないのでしっかり探せば見つかるかも知れないが、再挑戦するかどうかはちょっと微妙。その気になれば行くし、これで最後になるかも知れない。

藻岩山、そして大阪へ

今日(7/29)はいよいよ最終日。今日までの2週間、まさかの雨天ゼロだった。そのかわりにニュースでも伝えられているように、北海道も異例の高気温の日が続いた。

すっきりと晴れたのは利尻山へ登った日だけで、あとはほとんど曇り時々晴れという天候で、遠方が望めた日はまったく無かった。おそらく気温が高かったせいだろう。利尻山へ登った日も稚内などは見えなかった。

朝食はホテルで軽いバイキングのサービスがあったのでそれをいただいた。

7時半頃にチェックアウトを済ませて駅に向かって歩いた。

今日も曇り。藻岩山は雲がかかっている。

札幌駅でコインロッカーに大ザックを預けて、まずは地下鉄で真駒内駅まで。

バスを 30 分ほど待ってから 20 分少々乗って、北の沢会館前で降りた。途中、少し小雨が降っていたが、降りた時にはやんでいた。

しばらく車道を山の方に向かってゆるく登っていく。山は見えない。

歩き出して20分ほどで北の沢ルートの登山口に着いた。

ようやく山道に入れた。25分ほどで馬の背。このあたりからチラホラと登山者とすれ違うようになった。

この先、こんなお地蔵さんがいくつも出てきた。

登山者の多いルートだそうだが意外と歩きにくい。

10時20分、歩き出して1時間10分で山頂の展望台に出た。

展望台のそばに三角点(531m)。礼文岳よりも高い。

今日も展望はまったく無し。

急いで下っても仕方がないので展望台の中の休憩室でゆっくりすることにした。ちょうど札幌や藻岩山の歴史を紹介するビデオを上映していた。

50分ほどのんびりしていたら、いつの間にやら霧が晴れていた。

外に出たら札幌市街が広がっていた。

下山はスキー場コースへ。

少し下ったら藻岩山神社があった。

この神社に祀られているのは「スキー守護神」だそうで、それは明治時代に日本にスキーを伝えたオーストリア軍人のレルヒ少佐、そして札幌オリンピック当時に IOC の会長だったブランデージ氏を祀っているとか。

このあたりはスキー場のコース。

上から 50 分ほどで車道まで下りてきた。

車道を 20 分ほど歩いてバス停に到着した。札幌駅行きのバスはたくさんあって、ほんの数分の待ち時間で乗ることができた。

最後にラーメンを食べて帰りたいと思って札幌駅のそばの店を物色してみたけれど、今一つ惹かれる店が見当たらず、実のところまだあまりお腹が空いていなかったので、新千歳空港へ行ってしまうことにした。

新千歳空港は思いのほか立派な空港だった。行きの到着時はすでに夕刻で、早くホテルに入らなければと思っていて、速攻で電車に乗ったために空港の店などは目に触れることもなく通過してしまったが、多くの店が閉まっていた関空よりもはるかに賑わっている。

ラーメン街があって 10 店くらいの店がかたまっていて、どこにするか迷ったが、若干ビールが安めだった店でチャーシュー麺をいただいた。おいしかったです。

デザートは別の店でソフトクリーム。

そして5時半くらいの飛行機で関空に戻ってきた。帰りの便もほぼ満席だった。

帰りは南海の特急を奮発して、10時頃には家に帰り着くことができた。午前中に藻岩山に登って夜の 10 時には枚方の家に帰れるなんて、藻岩山日帰りも不可能ではないんじゃないかと思えるくらいだ。

ただ、片道ほぼ1日かけてフェリーで行った前回に比べると、利尻や礼文、宗谷岬まで行ったわりには遠出をしたという感覚は少なめだった。2回目というせいもあるだろうけれど。

前回、フェリーで苫小牧に向かっている時、陸地が近いのかスマホの電波がつながる時があった。時刻から考えるとおそらく津軽海峡を通過しているのだろうと思った。この時、何とも言えないワクワク感が心の底に湧いてきたのだが、今回はフェリーで利尻島へ向かっている時もそれほどの感慨は感じられなかった。ただ、島に近づいて上部に雲のかかった利尻山が見えた時はさすがに心ときめくものがあったけれど。

今年二度目で人生でも二度目の北海道。山らしい山は利尻山だけだったけれど、その唯一の目的が唯一の快晴の日に実現できたのは本当に運が良かった。

全般的に天候は今ひとつだったけれど、雨の日が無かったというのも幸運だった。おかげで停滞日が無く、事前に予定していたすべての行先をやり遂げることができて、おまけに温泉まで楽しむことができた。

おそらく次は冬になるだろう。今度は今年よりは早い時期にしてパウダーを味わいたいと思うが、そのかわり激寒になるので車中泊は相当厳しいだろう。

パウダー用のファットスキーも買ったし、中綿入りのアウターウエアも安くなったタイミングで購入したので、今から冬の到来を心待ちにしている。

礼文岳、そして稚内へ

今日(7/24)は礼文島最終日。最後に残った礼文岳へ向かう。

まずは先日と同じバスに乗るために6時半頃に車道に出た。礼文島へ来て初めて利尻山がうっすらと見えた。

10分ほどで登山口の内路(ないろ)に着いた。登山口はバス停の真ん前にある。10時55分のバスまでに戻ってこなければならない。

最初は急坂だったがほどなくなだらかな歩きやすい路になった。

1時間ほど登ったら山頂手前のジャンクションピークが見えた。このあたりから天気が悪くなってきた。

一旦少し下ってから最後の登りになるが、このあたりから風が強くなって小雨まじりになってきた。

8時 23 分、出発して1時間半弱で山頂(489.8m)に到着した。

利尻山の時とはうってかわって展望はまったく無し。

山頂にあったちょっとした岩の上に立ってみたが、風で飛ばされそうになった。

バスの時刻には十分余裕があるが、この天気では長居は無用。写真を撮ったら早々に下る。

下りてきたらすっかり晴れ渡っていた。ただし利尻山はほとんど見えない。

往復3時間足らずだった。バスの時刻までは1時間以上あるので歩いてもキャンプ場に戻れるくらいの距離だし、一昔前なら軽くジョグで戻った程度だが、この道は歩道がほとんど無くて、さらに大型ダンプが行き交うことがわかっていたので、バスを待つことにした。

一旦キャンプ場に戻って荷物をまとめて、3泊過ごしたキャンプ場を後にした。

そして午後2時20分のフェリーで稚内に向かった。礼文島に4日滞在したが、ただの一度も店で食事を取ることがなかった。ウニ丼やイクラ丼を4〜5千円も出して食べたいとは思わない。

晴れてはいるが、礼文岳の上の方はやはり曇がかかっている。

フェリーの反対側には絶景が広がっていた。今回の旅でのベストショット。

この景色から目を離すことができず、利尻山が小さくなるまで甲板でずっと見続けていた。

2時間足らずで稚内に戻ってきた。

利尻島と礼文島ではずっとテント泊だったが、これから先はすべてホテルや旅館を予約している。帰る前日の札幌のホテル以外はすべてここ2〜3日で予約したもの。天気まかせの旅なのであらかじめ宿を予約しておくことはできない。

稚内のホテルは稚内駅と南稚内駅の間くらいにあって、フェリーターミナルからだと直接向かうのが都合がいいのだが、明日はレンタサイクルで宗谷岬へ行こうと思っているので、稚内駅の観光協会に寄って情報収集した。予約はできないとのことで、朝は9時半からとのこと。ちょっと遅いな。

まずはホテルでチェックイン。

バストイレ付きの和室だが、温泉の大浴場がある。クーラーが快適だ。

観光協会の方のお話しでは稚内駅周辺よりも南稚内駅周辺の方が賑わっているとのことで、夕食は南稚内駅の方に向かった。

礼文島ではずっとセイコーマートの惣菜とおにぎりやパンばかりだったので、今日はプチ贅沢したい。

15分ほど歩いて南稚内駅の前。

賑わっているとは言っても稚内なので、店が軒を連ねているわけではない。

ネットでいくつか調べておいたうちの一軒が駅から近かったのでのれんをくぐってみた。メニューは出ていないけれどだいたいの情報は得ている。

まだ6時前だが満席に近かった。カウンターがちょっと空いていたのでそこに座ることができた。

まずはビール。そしてさしみの盛り合わせ。

さしみの盛り合わせは新鮮で、ボリュームもたっぷりでおいしかった。

あたたかいものも食べたいので、肉じゃが。これもボリュームたぷりで、冷酒によく合う。

メニューでは魚料理など食べたいものはいっぱいあったけれど、もはやお腹いっぱいに近い。

シメに海鮮雑炊をたのんだところ、これもお茶碗三杯たっぷりあって、いささか食べ過ぎという感じになった。

メニューの値段表から見ると5千円くらいにはなったはずだが、なぜか4千円ちょうどとのこと。ごちそうさまでした!!

ホテルのそばにはセイコーマートがあって、翌日の朝食と行動食を買ってホテルに戻って、大浴場の温泉でゆっくりした。

礼文滝から桃岩展望台コース

今日(7/23)は昨日の8時間コースからつなげて礼文島の南端まで歩く。

今日も早く目覚めてしまったので6時ちょうどにキャンプ場を出発した。連休のせいかテントが増えて、私が着いた日は木のテラスしか張られていなかったが、いつの間にやら芝生エリアにもたくさん張られていた。

昨日、林道に合流した場所まで戻って、さらに林道を南へ進む。昨日は1台車に出会った。

1時間少々で礼文滝への分岐に到着した。そばに軽自動車が1台停まっていた。

しばらくなだらかな斜面を下ると次第に急になって、沢沿いに出た。ここからは何度も沢を渡る。

張られたロープに助けられながら沢筋を下ると、滝の落口に近づいてきた。

右岸の急斜面を下って海辺に下りたった。

振り返ると礼文滝。わざわざ来るほどの値打ちがあるのかどうかはちょっと微妙。来たからこそ言える言葉ではあるのだけれど。

1時間半ほどで礼文滝を往復して、林道をさらに進む。原生林の原状回復のための植樹がなされている。

礼文滝への分岐から 20 分ほどでレブンウスユキソウ群生地に着いた。

写真ではもっと大きい花かと思っていたけれど、以外と小さな花でした。直径 2cm くらいかな。

はっきりと書かれていなければ気づかずに通り過ぎてしまいそう。

時間があるのでこのそばで腰を下ろしておにぎり休憩にした。

このあともしばらく未舗装の林道を下り気味に進むが、軽装で上がってくる観光客風情の人たちと次々とすれ違った。

20分ほど下ると車道に出て、その先に大きな駐車場があった。観光バスが停まっていて、このバスの観光客が上がってきたのではないかと思った。

私はこの駐車場の手前の標識で展望台の方に向かったのだが、どうも駐車場の向こうにハイキング道があるもよう。歩いている人がたくさんいる。

車道を数分登るとハイキング道に合流して、桃岩の展望台に上がった。

桃岩ってこれのこと?

ここは観光客がいっぱいで、この先の桃岩展望台コースもハイカーにたくさん出会った。こんなところでマスクをつけるはめになるとは・・・。

桃岩展望台から 50 分ほどで元地(もとち)灯台まで来た。ここのそばにあった数台のベンチはハイカーで満席になっていた。

今日のハイクも最終盤になってきた。

ウツボグサ?

チシマフウロでしょうか?

いよいよバス停のそばまで下りてきたが、「北のカナリアパーク」へ寄っておく。

11時15分、北のカナリアパークに到着した。ここも観光スポットのようで、店は観光客で混雑していた。

「北のカナリアたち」という映画の舞台になった校舎。私は映画は見ないのでまったく知りません。

ちょうど数少ないバスまで 30 分くらいだったので、校舎の影で小休止してからそばのバス停に行った。しかしこのバス停、時刻表が無い。どういうこと?

一人で待っていたらたまたま通りかかったこのあたりの店の店員さんと思われる女性が、ここはバスは通らないと教えてくれた。バス通りはここから数分下ったところに移っているとのこと。

それならそうとバス停に書いておいてほしい。もしくは撤去しておいてほしい。そんなに大そうなものでもないのだから。何という不親切。この女性に出会わなかったら気がつかないところだった。

バスの時刻の数分前にバス停に着いた。何人かがすでにバスを待っていた。

バスは 10 分ほどでフェリーターミナルに到着した。

温泉へ行って、休憩エリアでビールを飲んで、バスの時間を見計ってセイコーマートに向けて歩いた。

セイコーマートで夕食と翌日の食料を買い出しして、店の前でバスを待とうとしたところ、どうも同じような感じの一人の女性がおられた。

一声かけたところ、やはりキャンプ場にテントを張っておられて、今日はほぼ私と同じ行程で、ここまで歩いてきてあとはバスで戻るつもりとのこと。

予定通りのバスでキャンプ場のそばまで戻ったが、よくこんな道を大きな荷物で歩いたなと我ながら感心した。もう二度とできない(やらない)と思う。

明日は礼文島最終日。午前中に礼文岳を登って、午後のフェリーで稚内に戻るつもりだ。

岬めぐりから8時間コース

登山地図によると8時間コースへ行く人は大半が北端のスコトン岬を出発地点にしているらしい。ちょうどバスがここまで来ている。

距離的には 20km 以上のロングコースだが、標高差がそれほどではないのでおそらく大丈夫だろう。

7/22、朝一番のバスで終点のスコトン岬へ向かうことにした。

キャンプ場から数分のバス道に出る。礼文島のバスは停留所はあるけれど基本的にどこでも乗り降り可能になっている。バス停は少し離れているので車道に出たところでバスを待つことにする。

ずっと海岸沿いに走るが利尻島は見えない。

30分ほど走るとスコトン岬の半島が見えてきた。

7時半ちょっと前に終点のスコトン岬に到着した。

まずは岬の最先端へ。「最北限」となっているけれど日本の最北限は宗谷岬。とは言ってもこの時点では私が訪れた最北限になる。

利尻島も暑かったが、ここも暑いとまでは言えないにしても涼しくはない。こんなものなの?

岬の先端まで行ってから南へ向かう。しばらく車道。

カワラナデシコ。このあとも礼文島では至るところに咲いていた。

車道を登って、トド島展望台。左前方の島がスコトン岬の向こうに見えていた海驢(トド)島。

この先で車道から分かれてゴロタ岬への登りに入る。

トレイルを 10 分ほど登ってゴロタ岬へ。

残念ながら展望はあまり無し。

しばらく下ると礼文西漁港(鉄府)が望めた。

エゾカンゾウの生き残り?

鉄府の集落を抜ける。ここは車道が通じているので人に出会った。

集落をはずれるとトレイルの激登りになる。

激登りのあと激下りで、鉄府から 20 分ほどで澄海(すかい)岬に近づいた。ここは観光地のようで観光バスが停まっていた。

観光客が多いのでマスクを着用して岬へ。

駐車場のそばに売店があったので、アイスクリームがあれば食べようと思ったが、売っていたのは焼きウニやホタテなどで、こんな暑い時にそんなもの食べる気にならない。

ここで岬コースから8時間コースに入るのだが、しばらく相前後して歩いていた男性につられて車道を進んだところ、本来のコースをはずれてしまっていた。

しかしここは近年の大雨でトレイルの一部が崩壊して通行止めになっているポイント。ただ、記録をさぐると強行通過している人もいるようだ。

気がついて車道の対岸の斜面を見てみたら山路が見えた。そしてよく見たら件の崩壊箇所も見える。

あの道に入るためには少し戻らなければならないし、それにあの崩壊箇所は結構危なそう。

地図を見るとこのまま車道を進むと本来の8時間コースの道に入れるようで、多少大回りにはなるけれどそれほどのタイムロスではなさそう。こんなところで無用なリスクはおかしたくないので、大回りの安全ルートで行くことにした。

本来の分岐に近づいてきたが、ヘアピンカーブになっているので、分岐の少し手前のヤブに突入してショートカットした。大した距離ではないのだが何となく得したような気分になれる。

10時20分。8時間コースはここから。

チシマフウロですか?

ずぅっとこんな感じ。

10時50分、召国分岐でそばに腰掛けられる木があったのでそこに腰を下ろして惣菜パン休憩にした。

スコトン岬を出発してからずっとこういう景色で歩いてきたのだが突然、樹林帯に突入した。

実は礼文島というのはもともとこういう原生林に覆われていた島だったのだが、明治時代に大きな山火事が幾度もあったり、大規模な伐採が行われたりして、これまで歩いてきたササ原のような景観になってしまったらしい。

このあたりは昔の植生が残っているわずかなエリアとのこと。

何の木なのかは私にはわかりません。

水音の聞こえる沢がすぐそばにあって、一部路面がドロ沼状態になっている場所があって、端の方に避けたつもりが足がずぶずぶともぐってしまい、あわてて置いた反対側の足はさらにひどいドロ沼で、シューズは濡れるわ、はねたドロが顔にかかるはでひどい目にあってしまった。

道が荒れていて際どい場所もある。

小さな沢に出会ったのでここで顔と手を洗って、おいしい水をガブ飲みした。

まさかのヤブ漕ぎ。

12時半過ぎ、ようやく海が見えてきた。

この先がこのコース最大の難関箇所で、滑りやすい急な斜面を海辺まで下らなければならない。反対向きに歩いた人の記録ではここが登りで良かったと書かれていた。

斜面の上部に休憩している男性がいたが、挨拶して斜面の下りに突入した。

小石でガラガラの急斜面で、おおむねロープが張られている。それに助けられながら慎重に下る。

10分足らずで何とか無事に下までたどり着いた。写真では大した傾斜には見えないけれど、なかなかの急斜面です。

久しぶりに海沿いを歩く。

ほっとしたのも束の間で、今度は大きな石がゴロゴロの超歩きにくい海岸線を行かなければならない。昨年の前常念岳からの下りを彷彿させる。

決まった道などないので適当に歩きやすそうなところを見定めて進んで行く。

まぁでも 20 分くらいで宇遠内(うえんない)の漁港まで辿り着いた。

地図によると集落に売店があると書いてあるが、そんなもの見当たらない。トイレはあったけれど。

漁港と言っても車道は通じていないので、ここの住居で漁業を行う人たちはそもそも船でやってくるのではないだろうか。

さて、8時間コースも最終盤にさしかかってきた。あとはキャンプ場に向けて山路を進むだけ。道のそばにあった板に腰を下ろしておにぎり休憩にした。ちょうどその前を単独行の男性が二人通り過ぎて行った。

ここから林道出会いまではどちら向きもコースタイムが同じなので、平らな道をのんびり行けるのかと思っていたら、地図を正確に見ると結構な峠を越えなければならなかった。標高差にして 180m くらい登らなければならない。

先ほど前を通り過ぎた二人の男性はあっさりと追い抜いてしまった。

おにぎり休憩後に出発してから 40 分ほどで林道に合流した。

そして林道を 10 分ほどで舗装道路に出た。キャンプ場まではあとわずか。

午後2時半、キャンプ場に戻ってきた。

キャンプ場にはママチャリの自転車が2台あって、温泉とコンビニ目的に限って無料で借りることができる。つまり早い者勝ちで、夕食を食べに行くということには使えない。

まずはテントのそばで残った行動食を食べて一服した。そうこうしていたら隣のテントの若い男性が帰ってきた。さっき終盤で出会った男性だった。

そして自転車を借りてフェリーターミナルへ向かった。行き先はもちろん「うすゆきの湯」。

脱衣場ののれんをくぐったら熱気があふれてきた。ここもクーラーは無し。

休憩室では缶ビールを飲んで一人打ち上げした。

そしてセイコーマートで夕食と翌日の行動食を買って、キャンプ場に戻った。

今日は礼文島の北部のハイキングコースを辿ったので、明日は南部を南端まで行ってみようと思う。

ペシ岬、そして礼文島へ

4泊したキャンプ場を後にして、今日(7/21)は礼文島へ渡る。

フェリーは昼過ぎなので時間はたっぷりある。時間潰しに温泉のすぐそばにある高山植物園に寄ってみる。

こじんまりしたエリアだが手入れはしっかりされている感じ。早朝だが(朝の7時半くらい)二人の男性が作業をされていた。

ただしこういう場所に咲いている花は概して勢いが無くてしょんぼりした感じ。本来の場所ではないところに連れてこられて元気を無くしているのではないかと思ってしまう。

フェリーターミナルのコインロッカーにザックを預けてペシ岬に向かう。

適当に歩いていたら登り口があった。

少し登ったところに会津藩士の墓。

こういう云われだそうです。

ノコギリソウ。

最後の登りは結構急です。

登り口から 10 分少々でてっぺんへ。

フェリーが泊まっている。利尻山がうっすらと。自転車道路の高架橋も見える。

向きを変えると鴛泊灯台。

こちら側をぐるっと廻って車道まで下りた。

WiFi のつながるフェリーターミナルでタブレットを開いたりして時間をつぶして、13時15分のフェリーで利尻島に別れを告げた。

今度のフェリーは椅子が並んでいるタイプだった。

午後2時に礼文島の香深港に到着した。

礼文島でも観光客誘致キャンペーンをやっていて、宿泊施設に泊まると費用の半額、最大5千円まで補助されるというもの。最長3泊まで。

これなら民宿にでも泊まってみたいと思ったが、翌日から四連休というタイミングに当たってしまって、飛び込みで泊まれるような宿はまったく無し。

礼文島は利尻島に比べるとかなり不便で、キャンプ場はフェリーターミナルから 5km くらい離れている。バスは一日数便しかない。

唯一のセイコーマートもフェリーターミナルから 2km くらいの中途半端な場所にある。

それならば自転車を借り切れないかと思ったが、翌日からの連休で予約でいっぱいとのこと。

次のバス便まで1時間以上あるので、覚悟を決めてまずはセイコーマートに向けて歩くことにした。

礼文島は利尻島のように島を一周するような車道は無く、実質的に東海岸を北から南まで走る1本のみ。あとは東西に走る新桃岩トンネルくらい。

重い荷物をかかえてとぼとぼと車道を歩き出したが、驚いたことに大型ダンプがひっきりなしに走り抜ける。

こんなに小さな島で一体何をやっているのだろうか。あきれるくらい何台も次から次に爆走していく。仕事で走っているのだろうが、本当にがっかりした。

30分くらい歩いただろうか、ようやくセイコーマートに到着して、今晩と翌日の食料を調達した。キャンプ場はまだまだ先だが、ここまで来たらもう歩いて行くしかないが、肩甲骨のあたりがとても痛い

歩道の無い道の横を大型ダンプが次々と走り抜けていく。陽がさしていないのがせめてもの救いだ。

周囲の景観にまったく似合わない見内神社。

フェリーターミナルを出てから1時間半くらい歩いただろうか、ようやく緑ヶ丘公園キャンプ場に到着した。

ここはキャンプ場としてはなかなか快適。これなら雨が降っても大丈夫そう。

当初はまずは礼文岳と考えていたが、礼文岳は半日行程なので、最後に登ってからその日に稚内へ戻るという行程にしようと思い直して、明日は8時間コースへ行くことにする。

ポン山、姫沼

利尻山と利尻島一周サイクリングで結構疲れたので、今日(7/20)はポン山と姫沼のハイキングに行くことにする。

夜は暗くなったらやることも無くシュラフに入ってしまうので、朝は早くに目が覚める。

朝食をとって、7時 25 分にテントを出発した。今日も曇り空。

利尻山へ登った時と同じ道をしばらく行く。この標識は先日は気がつかなかった。唸るほどの急坂ではないけれど。

利尻山への道を見送って、今日はポン山へ向かう。

ノリウツギ。

まずは大ポン山へ。

8時28分、出発してほぼ1時間でポン山(444m)に到着した。

残念ながら展望はほとんど無し。

引き返して小ポン山に向かう。分岐から先はちょっとしたコルがあって、ぐっと下ってまた登る。

ポン山から 20 分足らずで小ポン山へ。ここは標識も何も無し。展望も無く、朽ちたベンチがあるのみ。

引き返して姫沼に向かう。チシマアザミ?

歩く人は少ない感じで、沢を横切る部分は荒れているところもある。

携帯トイレブースの扉が開いていた。

下り基調で、いささか歩きにくい道がしばらく続く。この道は戻りたくない気分。

小ポン山から1時間 25 分くらいで樹の間から姫沼が見えてきた。

周遊路に出たのでひとまわりしてみる。

山田池よりは小さいと思う。

駐車場のある正面の少し手前にベンチがあったので、ここで腰を下ろしておにぎり休憩にした。

正面には数人程度の観光客がいた。

そばにちょっとした店があったので入ってみたが、売っているのは絵葉書などの写真ばかりで、小さなクーラーボックスでペットボトルの飲み物が少しあるのみ。

当初は往路を戻ることを考えていたが、あの道はあまり歩きたくない。登り基調になるし、とても快適な山路とは言えない。

昨日走った自転車道路がわりと近くを走っていることを思い出して、その道で帰ることにした。

駐車場を後にしてしばらく車道を行く。

車道を 10 分ほどで自転車道路まで来た。

自転車道路と言っても昨日は1台も出会わなかったし、今日も誰にも遭わない。

昨日、自転車で渡った橋を今日は反対方向に歩いて渡る。

鴛泊のフェリーターミナル。

ポン山はどうにか見えているが、小ポン山は上部は雲の中。

自転車道路を1時間足らず歩いて、キャンプ場下の昨日スタートした場所に戻ってきた。

のんびり歩いたつもりだったが、12時前にテントに戻ってきてしまった。

温泉に入って、コインランドリーで洗濯して、のんびりとフェリーターミナルに向かう。

途中、利尻山神社に立ち寄る。

北海道では神道や仏教の文化は薄いように感じる。もともと長い間アイヌ文化の土地だったので、中央の人間が本格的に進出(侵略?)したのはおおむね明治以降だろう。こういう神社を見ても何か若干の違和感を感じる。偏見だろうか?

夕食はフェリーターミナルの前の店でホッケ焼き定食を食べた。非常に大きくて食べ応えがあって満足した。

明日は礼文島へ渡る。