北海道へ

北海道の鉄道旅をしてみたいと以前から思っていた。

昨秋の道南いさりび鉄道倶知安・小樽往復はその手始めというもので、近いうちにもっと全道を回ってみたいと思っていた。

何せ北海道では毎年のようにどこかで廃線が出ているので、少しでも早く行っておかないとどんどん路線が減っていく。

北海道で一番魅力のある季節はやはり冬ということで、流氷も見てみたいと思って、この時期に出かけることにした。

飛行機は 2/19(月)の午後の便。初めて利用する Peach のターミナルがわからなくてウロウロして、南海で関空の駅に着いてから 30 分ほどかかってようやく搭乗口にたどり着いた。

一旦、外に出てから歩いて搭乗する。

1時間半ほどで新千歳空港に到着して、JRのみどりの窓口で北海道フリーパス(27,430円)を購入して、翌日の南千歳から釧路までの特急の指定席を取った。

北海道フリーパスは昔の周遊券のようなものだが有効期間は7日間とあまり長くはない。しかし特急の自由席に乗ることができる。期間中6回まで指定席が取れる(グリーン車はダメ)。

今日は安いホテルのある千歳駅まで行く。

大阪から来たので外に出た時は寒いと思ったが、実はこの日は2月としては観測史上北海道の最高気温を記録したらしい。

ひとまず駅の近くのホテルにチェックイン。

テレビでニュースを見ていたら、異常な高温でオホーツク海の流氷が溶けてしまったと言っていて、がっかりしている観光客の姿が放送されていた。

私は二日後の水曜日の夕方に網走の流氷船を予約している。天気予報では明日からは一気に真冬並みに気温が下がると言っているので、それに期待しよう。

あまりお腹が空いていないので、夕食は駅の前にあったラーメン店でラーメンと餃子、ビールで済ませた。

✳︎写真は翌日朝のもの。

小樽電車旅

11/1(水)は前日の羊蹄山の疲れも残っており、天気もあまり良くなさそうなので、今回二度目の電車旅にした。

函館本線の長万部から札幌までの区間は北海道新幹線の札幌延伸のタイミングで廃線が決まっている。まだ何年か先のことではあるが、今のうちに一度乗っておきたいという気持ちはあった。

札幌の街は私にとってはあまりおもしろくないので、味のある小樽までを往復することにした。

できればニセコ駅から往復したかったのだが、列車の本数が少なくてうまい行程が組めない。しかし倶知安発着ならそこそこの本数があるので、倶知安から往復することにした。

倶知安発9時36分の列車に乗る。当初、駅の近くの駐車スペースに停めるつもりでそちらに向かっていたのだが、倶知安駅前を通過する時に駅の前にちょっとした駐車スペースがあるのが目に入った。

ここに置いておけそうな感じがしたので、こちらに停めることにした。スペースは10台分程度。私が着いた時は3台程度だったが、そのうちに満車になった。

少し早めに駅に入ったが、倶知安始発なのですでに列車は入線しており、何人かの人たちが待っている状況だった。

窓の外はこれと言って印象の残るような景観は無い。ほとんど雑草の林の中をしんどそうに登っていく。

稲穂トンネルで峠を越えたら銀山という駅に停まった。

意味ありげな駅名だったので帰ってからちょっと調べてみたところ、駅が設置されたのはかなり古くて、やはり近くにあったルベシベ鉱山で採掘された石を運んだのが由来のよう。地図にはこの近くに銀山という名前の地区があるが、この地区名は駅名から出てきたものだそうで、まず銀山という駅が先にあったとのこと。アイヌ語との関連は無いらしい。

しばらく走って余市駅へ。ここはウィスキーで有名だが、そばにそれらしい建物は目に入らなかった。外は雨。

地図を見ると海のそばを走っているようなのだが、海はほとんど見えない。

そして塩谷駅。ここは昨年の1月に塩谷丸山に山スキーで行った時に駅のそばに車を停めた。

10時51分に小樽駅に到着した。幸い、雨は止んでいた。

昨年の1月も小樽に来たが、この時は駐車場に停めただけで街には出ていない。街に出るのは2年前の4月以来。

駅前の大通りを海に向かって下る。

手宮線跡。

お土産の物色に運河プラザへ。

ここでは気に入るものが見つからなかったので、そばの小さな工芸品店でガラスカップを買ってから運河に行った。

帰りは12時34分発の列車に乗る。三角市場でもう一度海鮮丼を食べようと思ったので、駅の方向に戻る。

大通りからちょっと横に入って、中央市場を歩いた。

そして三角市場へ。

ここで食べた海鮮丼はおいしかった。

雨が降ってきたので外歩きはやめて駅の待合室で少し時間つぶしして、早めに列車に乗った。

海の見える側に座ったが、海が見えたのはほんのわずかの間だけだった。

2時前に倶知安に戻ったときは土砂降りの雨。今日は山にしなくて良かった。雷がゴロゴロ、ピカピカで、外に出るのが怖かった。

マックスバリュのそばにコンビニがあることを知っていたので、ここの駐車場に停めてコンビニのコーヒーで車中で時間つぶしして、その後、今日も綺羅の湯、そしてニセコの道の駅で車中泊した。夜には雨は止んでいた。

道南いさりび鉄道

津軽海峡の海岸沿いを走る「道南いさりび鉄道」は一度乗ってみたいと思っていた。函館に泊まることにしたのもこれが目的だった。

10/29(日)の朝8時前、船だまりに車を置いたままで函館駅に向かう。

駅の向かいにある食堂街は昨夕は多くが閉まっていたのだが、今日は早くもみんな開いていて、しかも朝の8時過ぎだというのに待ち行列ができている。

函館に戻ってくるのは昼過ぎの予定なのでここで海鮮丼でも食べようと思っているのだが、朝からこれでは昼はどうなっているだろうか。しかも今日は日曜日だ。

道南いさりび鉄道は北海道新幹線の開通によって第三セクターの運営となった路線なので、ホームはJR函館駅と同じ。

出発の 20 分ほど前にホームに行ったらすでに入線していて、早くも結構な数の乗客が乗り込んでいた。何とか海側の席に座れてほっとした。

出発してからしばらくは建物が続いて海は見えなかった。函館ってこんなに大きな市なのかと思ったら、函館の西には北斗市という市があった。ちなみに北海道新幹線の終着駅は新函館北斗駅。

10分少々走ってようやく海が見えてきた。函館山が望める。

ハイカラな駅舎の渡島当別(おしまとうべつ)駅。

ここは近くに修道院があって、何人かの人が下車された。修道院というと女性のものというイメージがあるが、ここは男子修道院。

1時間20分ほどで終着の木古内(きこない)駅に到着した。

この駅は北海道新幹線の駅でもあるので建物は立派。

帰りの列車まで1時間ほど過ごす。

駅の前には道の駅。新幹線の駅でもあるのでわりと繁盛していた。

駅前の大通りを海の方に向かう。

数分で海岸に出た。鳥居がある。ここはみそぎ浜というらしい。

その由来は、

「ご神体」と書かれているが、本殿も見当たらないし、ご神体が何なのかもわからない。

展望がいいと大間崎や龍飛崎も見えるようだが、今日はそこまでは見えなかった。見えるのは函館山だけ。

12時半頃に函館駅に戻ってきて、食堂街に恐る恐る向かった。

ところが朝のような雑踏は見あたらず、どこでもすぐに入れる状態だった。どこも似たようなメニューでほとんど同じ値段だったので適当に入って海鮮丼をいただいたが、正直言って期待外れだった。

船だまりに戻る途中に青函連絡船で使われていた摩周丸が展示されていたので向かってみたが、中に入るのは有料だったので外から眺めるだけにした。

さて、これからニセコに向かう。当初は松前や江差を経由して狩場山へ行く計画だったのだが、思いのほか遠い。狩場山はたまたまガイドブックで見つけて、場所が適当だったので選択したのだが、ほとんど樹林帯の山で、有珠山や恵山のような際立った特徴のある山ではなさそう。ということで狩場山はやめてニセコに直行することにした。

ニセコよりも函館の方がガソリンが安いだろうと思って函館のセルフで給油したら、何と1L 122 円(軽油)という格安だった。

駒ヶ岳を眺めながら北に向かう。昨年もそうだったのだが、車道から駒ヶ岳が非常に美しく見えるところが随所にあるのだが、なかなかいいタイミングで車を停める場所が無い。あったとしても気が付くのは通り過ぎた後で、結局今年もいい写真を撮ることはできなかった。

森で昨日と同じ道に入って、昨日南に向かった道を今日は北上する。

長万部でニセコ方面への道に入るとコンビニが無くなってしまうので長万部の手前のコンビニでコーヒーを飲んで、海沿いから分かれて山の中に入る。

温泉は昆布温泉の幽泉閣へ。

JR昆布駅のすぐそばで、大きな駐車場に車がいっぱい停まっていたのでちょっと混雑を心配したが、スーパー銭湯並みの大きな風呂で、ゆったりつかることができた。

ニセコでの宿は定番の道の駅。

道の駅では最近ほとんどでゴミ箱が無くなっており、自動販売機の缶すらゴミ箱を置いていないところがあるくらいなのだが、ここは昨年来た時はゴミ箱が置いてあった。

今年はどうだろうと見てみたら、まだありました。ありがたい。

北海道へ

昨年のこの時期は青森で津軽半島と下北半島を廻ってから北海道に渡ったが、今年は北海道一本で行く。

イザベラ・バードの「日本奥地紀行」に書かれている礼文華(れぶんげ)峠の道をぜひ一度歩いてみたいとずっと思っていた。

LCCを使ってここだけを訪れるという数日程度の旅も考えたのだが、LCCは日によって運賃がかなり違うし、安い日に合わせるためにホテルに余計に泊まるというのも本末転倒で、結局いつも通りのフェリーで行って車中泊という行程にした。

10/24(火)の夜に敦賀のフェリーターミナルに向かった。

7月の時とはうって変わってガラ空き。おかげで時間潰しのイベントは開催されなかった。

夕方に龍飛崎沖を通過する。

いつも通りマックスバリュで買い出しをしてからウトナイ湖の道の駅に入った。

新宮

9/29(金)は新宮市をめぐる。

ホテルの朝食サービスをいただいてからまずは神倉神社に向かう。山腹の本殿が見える。

入り口がよくわからなくてずいぶんウロウロしたが、ようやくゴトビキ岩への登り口に到着。

熊野三山が祀られる以前に熊野大神が降臨された場所で、優に千年以上の歴史がある神社。

五百段以上の石段を登る。部分的にはかなり急で、ザックを背負っているのでちょっと手でささえて登るような場所もあった。

いつ頃この石段が整備されたのかわからないが、この石を運ぶのは大変だっただろうと思う。

下から10分近くかかってようやく本殿が見えてきた。

巨大なゴトビキ岩。

巨大な二つの岩と、その間に挟まれるように小ぶりの岩がある。

ゴトビキ岩は堪能したので石段を下る。

実はここから熊野速玉大社に向けてちょっとした山並みが続いている。地形図では最高峰の千穂ヶ峰への道はあるものの、ずっとつながっているような道は記載されていない。

石段を下りずに山道で速玉大社に行けないだろうかと思っていたのだが、石段を少し下ったところで山の斜面に看板が見えた。

適当にヤブを這い上がったところ、やはりハイキング道の案内板だった。

道は杉の枯れ枝で覆われており、ほんの踏み跡程度だが、一応はトレースを辿れそう。時間もあるのでここを辿ってみることにした。

道標は立派なものが設置されている。

10分少々、ちょっとした沢筋を上がると稜線に出た。せっかく昨日着替えたTシャツがもう汗びっしょり。

数分で権現山へ。

展望台がある。水を持ってきておいてよかった。

展望台から新宮市街と太平洋。

北には千穂ヶ峰。

ここからの稜線は西側が熊野川に向かって切れ落ちている。

転落防止の柵が設置されている。

権現山から数分で千穂ヶ峰(253.4m)に到着した。

三角点もあります。

25分ほどの下りで三本杉登山口に下りてきた。

このあたりには千穂ヶ峰への案内板のようなものは見当たらなかったので、こちらから登る時は登山口を見つけるのが難しそう。

そして熊野速玉大社へ。

ずいぶん汗をかいたのでまずは自動販売機でジュースを買って建物の陰で休憩して、それから本殿にお参りした。

これで熊野三山のすべてにお参りした。熊野本宮大社や熊野那智大社に比べると少々小ぶりの神社だった。

川の熊野古道の権現河原というのがあるそうなので熊野川の河原に出てみたが、特に何も見当たらなかった。

時間潰しに新宮城跡へ。

本丸。

先ほど歩いてきた山並み。右から千穂ヶ峰、権現山、神倉山。残念ながら神倉山には寄らなかった。行っておけばよかった。

わりと大きな公園だが、観光客は一人もいなかった。

新宮駅にゴール。

駅のそばの寿司屋でランチをいただいてから大きなスーパーのイートインのコーナーでソフトクリームを食べた。

帰りは特急で天王寺へ。海岸線の眺めが素晴らしいのだが、ビールのおかげでいつの間にやらうとうとしていた。

もう少し涼しければ奥駈道もきっと気持ち良かったと思うのだが、それにしても暑かった。今日の千穂ヶ峰の稜線は予想外に楽しかったが、とにかく暑い三日間だった。

明日香村

9/23(土)は久しぶりに明日香村を歩いてきた。

一時期、このあたりを頻繁に訪れたが、しばらくご無沙汰している。祝日なので混雑しているだろうとは思ったけれど、残暑が厳しくて近場の山へ行く気にならないので、軽い散歩気分で出かけた。

10時半に橿原神宮前駅を出発した。

10分ほど歩いて石川池へ。地図では石川池と表記されているが、現地の標識は劔池となっている。正面の丘は孝元天皇陵。

こんなに暑くてもやはり秋はやってきている。

細い道を適当に歩いて向原寺へ。

このあたりは推古天皇ゆかりの場所。

そばには難波池。

こんないわれがあります。

そして甘樫坐神社。

甘樫丘に向かって適当に歩いていたら道が消滅してきた。

強引に進んだらほどなく公園の舗装路に出て、無事、甘樫丘(147.7m)にたどりついた。

丘から明日香村方面。背景は御破裂山。

畝傍山と後ろに二上山。

北には耳成山。

下に下りて、埋蔵文化財展示室へ。ここはタダだが展示物が充実している。エアコンがなくて扇風機が回っていた。

明日香村は田圃が広がっています。

入鹿の首塚。

飛鳥寺は以前に一度入ったので今日は入らず。

12時も過ぎてちょっと休憩したい気分なので、万葉文化館へ。

立派な建物だがここもタダ。人形を使ったちょっとした出し物などを見て、1時間ほどのんびりした。

そろそろ昼食にしたいところだが、値段が高かったり、適当なメニューはすでに売り切れだったりで、以前に一度食べたことのある石舞台古墳の方に向かうことにした。

1時半になってようやく昼食にありつけた。ライスが古代米で、地野菜が使われたプレートランチをいただいた。

石舞台古墳も何度も見ているのでパスして、最後の目的地の檜隈大内陵(天武、持統天皇陵)に向かう。

聖徳太子ゆかりの橘寺。

明日香村の役場は初めて見た。何という立派な建物!!

大きな駐車スペースがあって、休日でも開放されているもよう。

檜隈大内陵が見えてきた。

正面までは行かずにこの道を行く。

宮内庁の治定している天皇陵にはその正当性に疑義が持たれているものが少なくないが、ここに関してはまず間違いないと言われている。昔に一度盗掘されていて、その時の記録が日本書紀の記述とほぼ一致しているらしい。

あとは住宅街を通って橿原神宮前駅に向かう。飛鳥駅や岡寺駅の方が近いが、吉野線は本数が少ない。

石川池の南側に出た。朝と反対側。孝元天皇陵はこちら側が玄関口。

橿原神宮前駅に戻って、無事帰宅した。

浦河、義経神社、二風谷、そして敦賀へ

7/31(月)はいよいよ最終日。夜のフェリーで敦賀に向かう。

二風谷のコタンだけは当初から予定していたが、それだけでは時間が余ってしまうので、観光案内を見て浦河でいくつか名所を巡っていくことにした。

まずはルピナスの丘へ。情報では急な坂を登ると書いてあったが、上まで車で行けてしまった。

海が見下ろせる花壇になっているのだが、花の名前の表記がまったく無い。

こんなに暑いのにコスモスが咲いている。

次は先日、風呂に立ち寄ったレジャー施設のそばにある紅白ナナカマド。

少し走ってオロマップ展望台へ。

足元に広がっている牧場は牛ではなくて馬。日高はサラブレッドなど競走馬の産地で有名。

ぐるっと回ってオバケ桜へ。

先ほどのオロマップ展望台からも見えるようだが、花が咲いていないのでどれかわからなかった。

またしばらく走って浦河ダム展望台へ。

ダム湖のうらら湖は気が茂っていて見えず。

いよいよ今日のメインイベントの義経神社に向かう。

昨年、二風谷コタンに行ったときに「義経神社」という標識を見かけたのだが、その時は義経伝説とアイヌの関係をまったく知らなかったので、あれっと思っただけで通り過ぎてしまった。

歴史上は義経は平泉で自刀したことになっているが、実は生き延びて北上したという伝承が残っている。正史では否定されているが、その伝承を伝える場所がいくつかあって、津軽には義経(ぎけい)寺という寺があって、昨秋に津軽を訪れた時に立ち寄った。

平取(びらとり)の義経(よしつね)神社は江戸末期に幕吏の近藤重蔵翁が贈った御神像を祭るために創建された神社で、イザベラ・バードが二風谷のコタンを訪れた際にもコタンの有力者に案内されてここを訪れている。

建物は立派で、非常に良く管理されている模様。

本殿。

中に入ると、

お守りなどが置かれていて、PayPayで支払えるようになっていたので一つ買ってきた。

資料館は残念ながら休館日だった。

平取で昼食を食べてから二風谷のコタンに行った。昨年に続いて二回目。

平取で昼食を食べた時、二風谷でアイヌ料理を食べればよかったとちょっと後悔したのだが、来てみたらアイヌ料理の店は閉まっていた。

チセ(家のこと)が建っているなかを歩いて奥に向かう。

アイヌ文化資料館に入る。

ウポポイにも二回行ったし、ここも二回目なので正直、もうあまり新鮮味は無い。

昨年は気がつかなかった奥の方の展示スペースを回ってからビデオ映像を鑑賞して時間をつぶした。

そこそこの時間になってきたので土産物店の人に紹介された鵡川(むかわ)の道の駅へ。ちょうど二風谷を出た直後から豪雨になったのだが、運良く道の駅に着いた時にはほとんど上がっていた。

温泉があるのだが夜は定番のなごみの湯に行くつもりなので売店などでひまつぶし。

その後、なごみの湯でのんびりした。

ここは料金は高めなのだが(950円)風呂が大きく、露天や水風呂もあり、中のレストランが割安でしっかりした夕食がとれる。

ゆったりしたソファのある休憩室でフリー WiFi を使って遅い時間までのんびり過ごせるので、苫小牧からフェリーで出る時はここで過ごすのが定番になっている。

最後にマックスバリュでビールや朝食のパンなどを買って、フェリーターミナルに向かった。

ターミナルに到着したところ、見たこともないような高校生の大集団。ゆうに100人は超えている。これがみんな同じ船に乗るの?

実は札幌でインターハイが開催されていたのだった。

いつも以上にロビーは混雑していたし、レストランも生徒のための余分の時間なども営業してくれたおかげで恐れたほどの混雑ではなかったが、やはり今までに経験したことのない混雑ぶりだった。

風呂はあと数分タイミングがずれていたら大混雑に巻き込まれるところだったが、運良く入れ違いでやり過ごすことができた。

家に帰り着いたのは8/1(火)の夜遅くだった。

然別湖、十勝牧場展望台、幸福駅

昨日は標高差はそれほどではなかったがわりと長く歩いたので(20km少々)、意外と疲れが残った。今日(7/29)も天気は良さそうだけれどまともな山行きはちょっと厳しいと思ったので、今後の予定を考えた。

大雪のエリアは明日以降は天気が崩れそうで、南の方がまだ良さそうだったので、最後の山としてアポイ岳に向かうことにした。

アポイ岳の登山口は昨年訪れているのだが、ここからはかなりの距離がある(200km以上)。途中で観光しながら一日がかりでのんびり移動しようと思う。

まずはニペソツの登山口へ行くときに横を通り過ぎた然別湖へ。

ここは北海道ではもっとも標高の高いところにある自然湖。

早朝にもかかわらず(朝7時半くらい)中国人の団体観光客(台湾かも?)が来ていた。

近くに白雲山という山があって、わりと簡単に登れそうなので、登山口に行ってみた。

好天の土曜日のせいかすでに駐車スペースはほぼ満杯状態で、あとからもどんどん車が入ってきてハイカーであふれてきた。マイクロバスで来た団体客も。

この人混みに圧倒されて登る気力を無くした。

ネットで適当な場所を探して、次は十勝牧場展望台に向かった。

のどかな風景だがそれにしても暑い。

正面には十勝の山々が望める。地図を見てみたがどこがどの山だかわからず。

反対側は日高の山々が望めて、まさしく展望台だった。

北海道は猛暑で、特に十勝地方は熱中症警戒アラートが発令されているとラジオで伝えている。まさにそのど真ん中を走っていく。

「幸福駅」というのは昔から知っていたけれど、それが帯広にあるということはまったく知らなかった。地図を見たらちょうど通り道のようなところにあるので、立ち寄っていくことにした。

駅の手前にある幸福寺。

異様にきれいで立派な寺だった。

そして幸福交通公園へ。

人混みを恐れたがそれほどではなかった。

しばらく走って道の駅で昼食をとった。

それにしても暑い。車の温度計は 36 度を表示している。日高の方は多少はマシだろうか。

温泉は日高のレジャー施設にある風呂へ行った。

あんまり温泉ぽくないなと感じたが、あとで調べた限りでは温泉とは書いていなかった。

アポイ岳登山口の駐車スペースは車中泊禁止と書かれていて、そばのキャンプ場の駐車場を利用するようにとのことだったので、それに従ってキャンプ場の駐車場に車を停めた。

ここも海から近くて標高が低いので熱帯夜を恐れたが、先日の根室の手前ほどひどくはなかった。

納沙布岬、釧路湿原

7/28(金)も天気は良さそう。寝たのか寝ていないのかわからないような状態で車の外に出ると海に朝陽が昇っていた。

まずは風蓮湖に向かう。以前にドキュメント番組でここのオオハクチョウを見て、一度行ってみたいと思っていた。もちろん、今の季節はハクチョウはいないけど。

風蓮湖のパノラマ。

R244に戻ってしばらく走って「道の駅スワン44ねむろ」に入る。あまり寝ていないせいですぐに眠くなる。

実はここも風蓮湖のすぐそば。

さっきは「別海十景」だったけれどここは「根室十景」。

朝の5時に道の駅を出て、風蓮湖に立ち寄って、途中でちょっと居眠りして、8時に日本最東端の納沙布岬に到着した。

説明板によるとこの灯台は今も点灯しているらしい。

灯台の先から岬の先端を望む。この先は立ち入り禁止になっていた。

ここからのパノラマ。

ここから少し戻ったところに北方領土関連の施設や土産物店などがある。

遠方にうっすらと見えているのは歯舞群島の島。

北方館は時間が早くてまだ開いていなかった。

納沙布岬で一番見たかったのはこれ。

1789年の「クナシリ・メナシの戦い」で71人の和人がアイヌに殺されたことに対する墓碑なのだが、説明板にある通り「和人が殺害された原因はアイヌ民族への非道行為が原因であり、石碑の内容と史実は異なる」。

次は「ヲンネモトチャシ跡」へ。

「チャシ」はアイヌ語で「柵囲い」を意味し、砦、祭祀の場、見張り場など多目的な用途で使われていたとされている。根室にはいくつかのチャシ跡が残っている。

少し離れた場所から見ないと造りはよくわからない。

他にもチャシ跡があったけれどそれらは割愛して、北方原生花園に立ち寄る。

盛夏なので花は少ない。ハマナス?

エゾフウロ。

トリカブト。

このあとは昨年どしゃぶりの雨だった釧路湿原に向かった。

12時半頃に到着してまずはレストランでキーマカレーで腹ごしらえ。

展望台に上がってぐるっと見渡してから散策路に向かった。

昨年、ほとんど何も見えなかったサテライト展望台は今年はいい眺めだった。

パノラマ。

一周回って戻ってきたらシカがいた。

さて、明日も天気が良さそうなのでまた大雪に戻って白雲岳へ向かおうと思う。

また途中で居眠りしながら2時間くらい走って、上士幌の道の駅で温泉に入った。

何度か立ち寄ったセブンイレブンで買い出しをして、6時頃に登山口の銀泉台に到着した。

誰もおらず、スマホは圏外。

廃線めぐり、のち知床へ

7/24(月)は休養日の予定だったので、上士幌の道の駅を出てからまずは廃線めぐりをすることにした。

帯広を出発駅にして R273 と同じような経路で十勝三股まで、1978年まで士幌(しほろ)線という路線があった。

糠平湖のあたりにこの路線の廃線跡がいくつ残っていて、今はそれらを訪ねる観光ツアーも人気になっている。先日、寄り道した「タウシュベツ川橋梁」もその一つ。

今日はそれらを南から辿って北上してみる。

まずは「第三音更川橋梁跡」。各廃線跡には案内板とともに駐車スペースが設定されている。

駐車スペースから少し入ると昔の線路跡。

踏み跡を辿って少し下ると橋梁が見える。上の赤い橋は今の国道。

その後、糠平温泉にある「ひがし大雪自然館」へ。

入場無料だが展示内容は充実していた。昆虫の標本などもたくさんあったし、一泊二日のニペソツ登山の案内ビデオも楽しめた。

近くに士幌線関連の資料などが展示されている「鉄道博物館」があるのだが、残念ながら休館日だった。

廃線の一部を利用してトロッコ列車が運行されているもよう。

お次は「三の沢橋梁」。

線路跡は今は散策路になっている。

踏み跡を辿って沢筋まで下ると、

そしてお次は「五の沢橋梁」。

ここでも踏み跡を下って、

このあたりの橋梁が建設されたのはいずれも私と生まれ年と同じ。ということは私自身もこれくらい劣化しているということ。

そして「タウシュベツ川橋梁」を再訪。

実は上士幌駅以北のこのあたりの路線は音更(おとさら)線と呼ばれていた。

タウシュベツ橋梁は1955年の糠平ダムの完成で線路が敷き替えられる前に使われていたもので、ずっと古い。

次は幌加除雪ステーションの駐車スペースに車を停める。

案内板に従ってまずは「第五音更川橋梁」へ。

少し歩いて「幌加駅」へ。

ちょうどツアーのグループとかちあわせしてしまった。

さて、予定では大雪エリアでまだ行きたいところがあったのだが、しばらく天候が不安定のよう。知床のあたりの方が安定しそうなので、知床に向かうことにする。

コンビニも何も無い車道を延々と走る。天気予報通り、一時どしゃぶりの雨になった。そろそろ昼食をとりたいところなのだがそんな店は見当たらない。たまにすでに廃業している店舗跡が出てくるくらい。

2時間くらい走り続けただろうか、突然温泉の案内板が目に入った。食事処もあるようなのでそちらに行ってみた。

小綺麗な施設で、まだ昼過ぎなので温泉には入らなかったがシンプルなラーメンでほっこりした。

さらに走り続けて、斜里町で道の駅の案内板があったので、昨年行った道の駅と思って行ってみた。

ここは温泉があったのでここで温泉に入っておこうと思って立ち寄ったのだが、たどり着いた道の駅は昨年とは違うところだった。温泉は無く、そのままウトロに向かった。

オシンコシンの滝をチラッと眺めながらウトロの街に着いた。

まずは温泉へということでネットでいろいろ調べたが、道路が工事中で入れなかったりして、なかなかいいところが見つからない。

道路工事の看板を見て迂回路を辿って、丘の上の温泉にたどり着いた。

思いがけずいい温泉でした。

そしてコンビニで食料を買い込んでウトロの道の駅に入った。