鳥取砂丘

5/16(金)は鳥取砂丘を訪れた。

鳥取駅前発9時過ぎの始発のバスに乗って、20分少々で終着の砂丘会館へ。乗客は外国人観光客が多かった。

階段を上がって砂丘を望む。

トレラン用のゲイターを着用して、馬の背に向かう。

見た目よりは近くて10分くらいで馬の背の上に着いた。日本海が目の前に広がっている。

馬の背からのパノラマ。

海岸まで行ってみようと思ったのだが、意外と傾斜があって帰りが苦労しそうだったので諦めて、馬の背の稜線を辿ってみた。

草が生えているところもあって、ハマヒルガオ。

馬の背の麓のあたりには何故か水の流れがある。

ちょっとした池ができている。

この水の流れはどこから来ているのだろうと思って上流に向かってみたら、水源地はほんの 30m くらい先でした。

これでもう戻ろうと思って歩き出したのだが、時間を見るとまだまだ余裕がある。これなら海岸まで行けるのではないかと思い直して、馬の背よりも低くなっている部分を目指して登り返してみた。

うまい具合にここからの斜面は傾斜が緩そうだった。

無事に海岸までたどり着けて、海の水を舐めてみたらやはりちょっとしょっぱかった。

ラクダ乗りがあるのでちょっと寄り道してみた。

砂丘会館に戻って土産を買った。梨ソフトクリームがおいしいと聞いていたので食べてみようと思ったら500円もしたのでさすがに腰が引けて、まだ次のバスまで少し時間があるので別の土産物屋に立ち寄ってみたら、ここでは梨ソフトが 330 円で売っていた。

500円の店のものとどれくらいの違いがあるのかわからないが、十分満足できる味でした。

さて、午後の列車で京都に向かう。実は特急一本で大阪に帰れるのだが、今回は山陰本線に乗りたいと思って、あえて城崎温泉で別の特急に乗り換えた。

余部(あまるべ)鉄橋をゆっくりと通過中。

もう30年以上も前のことだが、列車がここを通過中に突風に煽られて鉄橋から転落して下にあった水産加工工場を直撃して、電車の車掌と工場の作業員数人が亡くなるという事故があった。列車は回送列車だったので乗客はいなかった。

兄弟赤島。

丸山川の対岸に玄武洞。

京都駅には午後5時過ぎに帰ってきた。

こういう鉄道旅はほとんど初めてと言ってもいいくらいだったが、好天を狙ったおかげもあって非常に楽しめた。ぜひまたどこかへ行ってみたいと思う。

出雲大社

5/25(木)は出雲大社(いずもたいしゃ、いずもおおやしろ)に向かう。今回は人生初の島根県(のはず)で、もちろん出雲大社も初めて。

一畑電車を乗り継いで朝の8時に出雲大社前駅に到着した。

5分ほど歩いて参道入り口へ。

参道は松の木の根の保護のために両横の歩道を歩くようにとのこと。

ほどなく拝殿へ。

有名な巨大なしめ縄。

拝殿の横を回り込んで本殿のエリアへ。

本殿のエリアには入れないが、中を覗くと。

お参りする人たちがたくさん拍手するのが不思議に思っていたら、ここではそれが礼儀だそうです。

四拍手の意味は四季や東西南北の四方向を守る神への敬意というような説があるとか。他にもこういう作法を行なっている神社がいくつかあるらしい。

まだまだ時間があるのでそばにあった宝物殿に入ってみた。300円なり。

展示はそこそこ充実していた。

お次は古代歴史博物館に向かうのだが、参道の横に「ムスビの御神像」。

なんかちょっと違和感がある。

そして古代歴史博物館へ。

JAF割引で490円で入れたが、展示は非常に充実していた。

ビデオ上映なども楽しんでゆっくりしていたら、実は予定のJRの電車の時間にはギリギリということに気がついてあせった。

駅のそばで出雲そばでも食べようと思っていたのだがそんな時間はまったく無く、ライスバーガーを買って待合のベンチでほうばった。そして乗り換えのアプリで調べてみたら、万が一、予定の電車に乗り遅れたとしても、後の特急に乗れば追いつくことができるということがわかって少し安心した。余計な出費にはなるのだけれど。

一畑電車からJRの出雲市駅までは少し離れているのだが猛ダッシュで駆け込んで、何とか予定の電車に乗ることができた。

今日は鳥取のホテルに泊まる予定なのだが、ひとまず米子まで普通電車で行って、ここからは特急に乗る。

海側の席に座って、これは穴道湖。

松江市を過ぎると中海が見えた。

米子で乗り換え時間が30分ほどあるので一度改札を出て、そばにあったコンビニでコーヒーを買って時間潰しした。

ホームで列車を待っていたら派手なラッピング列車が停まっていた。

海側の席に座ったので大山を見ることはできなかった。

午後4時頃に鳥取駅に到着した。

鳥取駅で驚いたのは地方の中核都市の駅なのにICカードが使えない(?)ということ。改札も二つくらいしかなくて、通勤や通学の時間帯はかなり混雑するのではないかと思った。

駅から5分くらいのホテルにチェックイン。旅行支援のサービスが受けられるとのことで、ホテル代の割り引きとともに2000円分のクーポンがもらえた。

夕食にはネットで見つけた駅前食堂というところへ行ってみた。ホテルからも近かった。

残念ながらここは失敗だった。料理の問題ではなく、やや高齢の男性がたった一人で切り盛りされているので、なかなか注文もやりにくいし、注文が重なると時間がかかる。また、メニューの品数も少ない。

小さなカウンターだけの飲み屋でママさんが一人で切り盛りされているような店はいくらでもあるけれど、ここはカウンターではなくてテーブル席なので、注文しようと思ったら声をかけにいかなければならない。

勝手知った地元の人が気楽に来るような店で、旅行客が行く店ではありません。

木次線スイッチバック

登山や山スキー、トレランなどは体力的にかなり厳しくなってきていて、自分で納得できる山行きなどができるのはもうあとせいぜい2〜3年くらいだろうと思っている。

もちろんハイキング程度の軽登山は続けると思うが、事故の危険性のあるような山はもう辞めた方がいいだろうと思っている。もちろん低山でも事故の危険性はあるのだが。

そこでその次に何をやりたいかと言うと、鉄道を使った旅をやりたいと思っている。

鉄道旅に対するあこがれは何年も前からあって、昨年はJRのジパング倶楽部という高齢者対象の割引プログラムに入った。

今月いっぱいで有効期限が終わりになってしまうのだが、これまでにはまだ2回使っただけで、それも利用できる最低距離に近いくらいの旅程なのでまだ会費の元も取れていない。

実はすでに更新されて新しい会員手帳が届いているのだが、以前のものもまだ今月いっぱいは使えるので、何とかこれを活用したいと思っていた。

何ヶ月か前にネットの番組でJR木次(きすき)線のスイッチバックというのを見た。鉄道で標高差の大きい斜面を通過するためにZ字状に線路を敷いて、一旦一方にたどり着いたら運転手が反対側へ移って逆方向に進むということを何度か繰り返す。箱根登山鉄道が有名だが、JRではここくらいだろうか。

箱根のような超観光地には足は向かないので、今や廃線の危機に瀕しているというこの木次線に乗ってみたいと思って、鉄道旅を計画してみた。

5/24(水)の朝に家を出て、まずは新幹線で岡山へ。そして伯備線で新見(にいみ)へ向かう。ギリギリのスケジュールは避けて一本早い便に乗った。

1時間半ほどで新見に到着。

ちょうど昼時だったので駅前の店でランチを食べた。意外と混雑していた。

そして芸備線で備後落合に向かう。

しかしこの路線、今年3月に落石事故があって、東城駅から先は代行バスでの運行になっている。このバスに乗ったのは私を含めて4人。そのうち一人は途中で下車された。

40分ほどの乗車で備後落合駅に到着した。

この駅、最盛期には100人以上の職員がいたそうで、駅のそばには宿が並んでいて、パチンコ店すらあったとのこと。それが今ではJR西日本でも屈指の赤字路線で、廃線の危機に瀕している。

広島方面から来た列車が停まっている。

この列車からはわりと多くの人が降りてきたが、そのほとんどは木次線に乗るのではなくそのまま引き返すようだった。

さて、しばらくして木次線の電車(実際はこの路線は電化されていないので気動車)がやってきた。もっとレトロな車両がやってくるのかと思っていたが、意外とハイカラだった。

乗客は10人程度だった。ここでも乗ってきてそのまま引き返す人が何人かおられた。

定刻の14時43分に備後落合駅を出発した。

JR西日本の駅の中で最も標高の高い三井野原駅(727m)を過ぎると下りにさしかかり、奥出雲おろちループの手前の高架橋が目に入ってきた。

このあたりはゆっくりと走ってくれる。これは奥出雲おろちループ。

そして3回スイッチバックを繰り返す。

3回目の場所は出雲坂根駅。ここで何人かの方が下車された。

こんな立て看板が。

宍道に近づくにつれてそれなりに乗客も増えて、17時38分の定刻に宍道駅に到着した。木次線3時間の旅だった。

そして今宵の宿の出雲市に向かった。

本場ののどぐろを味わった。まぁこんなもんかなという感じ。

そしてホテルにチェックインした。

帰阪

3/2(木)の昼のフェリーで仙台から名古屋に向かう。

ホテルでは朝風呂を楽しんでから朝食バイキングを食べて、9時頃に出発した。

時間があるので下道で仙台港まで2時間ほど。

翌朝(3/3)の朝10時半頃に予定通り名古屋港に着いて、高速に乗って昼過ぎに帰宅した。

中尊寺、鳴子温泉

3/1(水)は実質的に今回の遠征の最終日。昨日の刈田岳が予想以上に疲れたので昨日からあまり気力が無かった。

幸か不幸か予報通り山の方は雲が垂れ込めていたので栗駒山はやめて、中尊寺へ向かうことにした。

8時半の開門に合わせて参道そばの有料駐車場に入って、正面から入る。

塔頭がたくさんあって、まずは弁慶堂。

月見坂をさらに上がって、本坊表門。

門をくぐると正面に本堂。

金色堂は有料(800円)。中は撮影不可。

奥の建物は1965年に建てられた覆堂。金閣寺もびっくりの金ピカ!!。60年くらい前に解体修理されていて、国宝第一号。藤原清衡、基衡、秀衡の御神体化した遺体と泰衡の首級が納められている。

松尾芭蕉の碑。

松尾芭蕉が歌に読んだ束稲(たばしね)山。

山門に戻って、さらに少し下に弁慶の墓碑。

義経自害の地と言われている高館義経堂(たかだちぎけいどう)が近くにあるのだが、冬期拝観休止ということで入れなかった。

さて、今日は鳴子温泉のホテルに泊まる。昨年4月に仙台市内のホテルに泊まって歓楽街の居酒屋へ行ったのだが、仙台市内はもう行きたくないという気分なので、少し離れた場所の温泉に泊まって、翌日の昼のフェリーに直接向かうことにした。

ここから鳴子温泉までは2時間くらいかかるが、それでもまだまだ時間がある。鳴子温泉の近くにオニコウベスキー場というのがあるのでそこへ行ってみることにした。

もう午後2時なのでさすがにこれから滑る気にはならないので、山用に用意しておいた行動食を食べて時間をつぶして、それから鳴子温泉へ行って温泉街を散策することにした。

湯めぐり用の無料駐車場に車を停める。そばには源泉から煙が上がっている。

街中に硫黄の匂いが漂っていて、道端の溝からも湯気が出ている。温泉らしいいい雰囲気だと思うが、街は閑散としている。

奥州三名湯のひとつで古い歴史のある温泉地なのだが最近はさほど人気がないのだろうか。

JRの駅も温泉街のそばにあるので便は良さそう。ただし本数は少ない。

今宵の宿は「ますや」。

大江戸温泉物語のチェーンでアルコール飲み放題付きで1泊1万円少々。食事はバイキングで、まぁ値段相応のレベルでした。風呂は良かったと思います。

それにしてもこういうホテルで部屋で WiFi が使えないというのは初めてだった。

仙台へ

蔵王の樹氷の中をスキーで滑るのは長年の夢だった。

そんなわけで今年の初遠征は蔵王に向かうことにした。聞くところによると樹氷は2月が一番発達するらしい。

ということで昨年4月に東北遠征した時の帰路に乗った太平洋フェリーで今度は名古屋から仙台に向かうことにした。

名古屋港を2/20(月)の夜7時出港で、仙台着は翌日の午後4時半くらいの予定。舞鶴や敦賀から北海道へ行くのと同じくらいの時間がかかる。

このフェリーのレストランは内容のわりに高いということがわかっていたので、食事はすべて持ち込んだ。電子レンジがあるので温めることができる。

翌日は穏やかな好天だったので甲板に上がってみた。茨城沖くらい。

仙台到着後はまずガソリンスタンドで軽油を満タンにして、コンビニで食糧を調達してから仙台の南の方の村田町にある「道の駅 村田」を今宵の宿にした。

ウポポイ

10/27(木)はいよいよ最終日。当初は半日程度の山にでもと考えていたが、昨日の羊蹄山でもう満足して、おまけに疲れも残っていたので、のんびりと過ごすことにした。

とは言ってもいざどうやって一日を過ごすかとなるとなかなか名案が浮かばない。

天気もいいのでまた支笏湖へ寄ってのんびり山を眺めたり湖畔を散歩したりしようかと思ったが、これではせいぜい半日しか過ごせないだろう。苫小牧はあまり惹かれる場所がなくて、またウトナイ湖の道の駅へ行っても時間を持て余しそう。

そこでふと思いついたのが白老(しらおい)の「ウポポイ」。今年の1月に一度訪れたが、この時は北海道に緊急事態宣言が発出されていて、おまけに厳冬期ということもあって、完全な状態ではなかった。入場には前日までの予約が必要で、博物館の見学も時間が指定されていたし、ホールは何もやっていなかった。

ここなら午後までゆっくり時間をつぶせるのではないかと思って、開館直後の9時過ぎに入場した。

早くもそこそこの入場者があった。まずホールでの催しものの入場整理券をもらってから博物館へ。1月に来た時は別料金で、おまけに入場時間も指定されていたが、今回は追加料金は不要で、すぐに入れた。

ショートムービーの映像などがたくさんあって、前回ゆっくりできなかった分をじっくりと見ながら歩き回った。

知里幸恵の自筆ノートも展示されていた。

ホールでの上演時間が近づいてきたので一旦出て、ホールでアイヌの踊りなどを見学した。

終わったら次の催しの整理券をもらって、再度博物館へ。

そしてまたまたホールでアニメを見てからレストランで昼食にした。阿寒湖屈斜路湖のコタンで食べたような行者ニンニクがたっぷり入ったような雰囲気のメニューはなく、ジンギスカンなどの普通の北海道の料理ばかりだった。

目の前にはポロト湖。

このそばの広場でアイヌの踊りをやるということなので見学した。

以前から興味があったムックリの演奏もあった。★これはその時の映像ではありません。

その後、チセの一つに入ったらムックリを教えてくれるというところがあった。

ムックリを買ってしまいました。1100円なり。阿寒湖のコタンでは500円くらいで売っていたような記憶があるのだが、まぁケチるほどの金額でもない。

売店でコーヒーを買ってのんびりしたりして、朝の9時過ぎから夕方5時まで飽きることなく楽しんだ。

薄暗くなってきてからウポポイを発って、苫小牧での定番になった「なごみの湯」へ。

ここは入浴料はやや高め(870円)だが露天をはじめ浴槽がたくさんあって、もちろん水風呂もある。

コストパフォーマンスの良い食堂があって、いちばんのお気に入りは2階の休憩室にゆったりできるソファがたくさん並べられていること。テレビがあって無料 Wi-Fi も快適。夜11時まで営業しているので夜の10時半チェックインのフェリーの時間までゆっくり過ごせる。今年の1月にたまたま利用したのだが、この時が快適だったので7月にも立ち寄った。

フェリーは定刻の夜11時半に出航して、おだやかな海を進んで翌日の午後8時半に敦賀に到着した。

今回はあまり山をガツガツと登るつもりはなくて、半分観光で山は軽めにという予定だったのだが、最後に雪の羊蹄山に登れて満足感十分の旅となった。

倶多楽湖、知里幸恵 銀のしずく記念館、室蘭岳

10/23(日)のニセコは予報通り朝から本降りの雨だった。さすがにこの中を羊蹄山に向かう気にはなれない。明日も雨の予報で、どうやって二日間も過ごせばいいのだろうか。

しかし天気予報では東の太平洋に近い地域ではそれほどの雨ではないようなので、せっかくニセコまで来たけれど最後に行く予定だった登別の「知里幸恵銀のしずく記念館」へ先に行くのがいいのではないかと考えた。

ニセコからは 100km ほどあって昨日の遠距離移動がほぼ無駄になってしまうが、雨やどりの無駄な時間をここで過ごすよりはいいだろう。

登別に向かうにはこの1月に泊まった洞爺湖を通る。いつの間にか雨は止んでいた。ニセコでは降っているだろうけれど。

オロフレ峠を越えて、1月に滑ったサンライバスキー場の横を通って登別温泉に出るのだが、1月は冬期道路閉鎖で行けなかった倶多楽(くったら)湖に立ち寄ることにした。

途中の日和山展望台から大湯沼を見下ろす。

沼の側壁は上の方で噴煙が上がっている。

その後、道幅が狭くて離合できないような道になって、倶多楽湖に到着した。

ここは穏やかな湖だった。

そして開館時間ちょうどの9時半に「知里幸恵 銀のしずく記念館」に到着した。

実はこの1月もすぐ近くを通っていたのだが、その頃は知里幸恵のことは知らなかった。

入館料を支払っていったん入ったのだが、係の方がこの建物の横にある「知里森舎の森」を解説しながら案内して下さるとのことだったので、まずはそこを散策した。

本来の植生を何とか維持しようとされているのだが、温暖化の影響で樹木が異常に成長したりして、近年は維持に苦労されているとのことだった。

記念館そのものは小さな建物だが、知里幸恵の自筆の手紙や日記などがたくさん展示されてあって、内容は充実していた。

知里幸恵は生まれつき心臓が弱くて、19歳で死んだのもその要因は僧帽弁狭窄症で、親からの遺伝性とのこと。「結婚できないと言われた」と書かれているのが何とも切なかった。

記念館のすぐそばには登別川が流れている。

アイヌ名では「ヌプル・ペッ」と呼ばれていた。これは「(水色の)濃い川」という意味で、上流に温泉があるためにそこから濁った水が流れ込んでいた。今は上流に温泉施設がたくさんできているために濁ってはいない。「のぼりべつ」という地名はこの名前から来ている。

記念館で1時間ほど過ごしてから近くの「知里真志保の碑」へ。知里幸恵の弟で、アイヌ出身で東京大学に入って博士号まで取ったという秀才。知里幸恵と同じく金田一京助に招かれた。

それから少し離れた富浦墓地にある「金成マツの碑、知里幸恵の墓」へ。

知里幸恵は最初は金田一京助によって東京に埋葬されていたが、1975年にこちらに改葬された。

金成マツは知里幸恵の叔母にあたる人で(母親の姉)、知里幸恵が金田一京助に招かれて東京へ出る前までは旭川で一緒に暮らしていた。金成マツの碑が十字架になっているのは彼女がクリスチャンだったからだろう。宣教師のジョン・バチェラーの元で布教活動をしていた。ちなみに知里幸恵もクリスチャンだった。

まだ昼頃。とりあえずアヨロ海岸に行って時間潰しをする。

車の中で北海道の山のガイドブックを眺めていたら、室蘭岳というのが目に入った。半日あれば登って下りられるくらいの山で、登山口までここからなら1時間もかからない。これは行くしかないだろう。

山麓公園の駐車場を出発したのは午後1時半過ぎだった。地図は用意してきていないのでガイドブックをザックに入れておいた。

だんパラスキー場の横を行く。

10分少々で白鳥ヒュッテ。

なかなかのガッツリした登りが続く。

室蘭の街が見下ろせるようになってきた。

ダケカンバの美しい森。しかしこのあたりからあられのような小雨がパラパラ降り出してきた。

次第にあられが強くなってきて、致し方なく雨具の上下を羽織った。しかし案の定、少ししたら止んで虹が見えた。

山頂のほんの少し手前に三角点(911.1m)。

午後2時42分、山頂に到着した。登山口から1時間と数分だった。

誰もいなかったのでのんびり自撮りしてから下った。

室蘭の湾のあたりがすっきり見える。1月に行った測量山や地球岬などのあたりも見えているのだが、どれがどこだかはよくわからない。

午後3時40分、登山口に戻ってきた。

温泉は登別駅を越えてしばらく行ったところの「虎杖浜(こじょうはま)温泉ホテル」へ。

ホテルの温泉で、露天や水風呂、もちろんせっけんシャンプーもあって600円という良心的な価格だった。

明日は樽前山へ向かおうと思う。このあたりは道の駅が無いのでどこか大きな駐車スペースでもないかと注意しながら走ったが見当たらず、結局ガタガタ未舗装路をしばらく走って七合目登山口まで来てしまった。この駐車場は非常に混雑すると書かれていたが、さすがに日曜日の夜8時には他には一台も停まっていなかった。夜中には星がたくさん出ていたが強風が吹き荒れていた。時々車が揺れた。

駒ヶ岳、黄金温泉、ニセコ

北海道では連日山の予定。まずは北海道駒ヶ岳。

10/22(土)は朝から快晴だった。北海道の山でこんな好天は本当に久しぶりだ。

ガタガタの未舗装林道を走って登山口の駐車場に着いて、7時前に歩き出した。

槍ヶ岳のようなピークが見えているが、活火山なので山頂までは行けない。

広い一本道を淡々と登る。

シラタマノキ。

30分ほどで早くも九合目。

出発して40分ほどで最終地点の馬の背(892m)に到着した。さすがに活火山の様相だが噴煙などは見えない。

本当の山頂の剣ヶ峰(1131m)はまだまだ先。

右に目を向けると双耳峰の砂原岳(1112.2m)。

反対側は足元に大沼公園。

こんな好天の日に1時間足らずの登りで下山してしまうのは忍びないが、周遊コースなどもまったく無いので下りるしかない。

8時10分には駐車場まで下りてきてしまった。わずか1時間15分くらいで、昨日の函館山往復と同じくらいだった。

このあとはニセコに向かう予定なのだが、天気予報ではニセコ地域は翌日から天気が悪い。しかし山岳気象の予報を見ると羊蹄山はそれほど悪くない予報が出ているので、予定通り向かうことにする。

駒ヶ岳の麓を走り抜けて、森地区の道の駅の展望台から駒ヶ岳を振り返る。

長万部を経由してニセコ手前の黄金温泉へ。ここはぜひ行きたいと思っていた。

ほぼ浸かるだけのようなシンプルな温泉で、洗い場は二人分しかないのだが、せっけんシャンプーが備えられていた。

露天からはニセコの山々が目の前に眺められて、ぬるめのお湯でゆったりすることができた。

これはニセコアンヌプリ。

羊蹄山は山頂部は雲に覆われていた。

そしてここで提供されていた野菜カレーのランチをいただいた。500円なり。この温泉とカレーで合計1000円はコストパフォーマンス最高。

ニセコではまずはコインランドリーで洗濯。使い方がよくわからずに300円ほどムダ金を使ってしまった。

その後、道の駅で時間潰し。これまでここへは雪の季節にしか来たことがなかったので、あまりの混雑にびっくりした。

コンビニで食料を買って、ニセコ大橋そばのいつものトイレ付き駐車場へ。

明日は羊蹄山の予定だが雨予報。明日、明後日と雨予報なので、最悪2日間ニセコ沈殿かも。何をして過ごそう。

仏ヶ浦、大間崎、函館山

10/21(金)は午後のフェリーで大間埼から函館へ渡る。時間はたっぷりあるので途中でできるだ時間つぶししていく。

とりあえずかわうち湖の写真。

お次は仏ヶ浦。聞いたことのない場所だけれど何となく観光地っぽいので立ち寄ってみることにする。駐車場は海岸よりはかなり高いところだった。

最初は土道で、その後は長い階段。

10分ほど下りて海岸まで下ったら思いがけない光景が目の前に広がっていた。

東尋坊とはタイプが違うがかなりの迫力。桟橋の突端まで行ってみた。

ビデオを撮りながら、もしいま大きな波が襲ってきたらどうしようかと不安を感じた。

駐車場まで戻って、しばらく海岸沿いに走っていたらちょうど願掛岩が見えるところに駐車スペースがあった。

男女が抱き合っているように見えるということで信仰の対象になっていた。

さらに進んで津軽海峡文化館アルサスで時間潰し。

ここから仏ヶ浦を海から眺める遊覧船が出ているもよう。館内をざっと見学して、ちょっとしたお土産を買った。

10時前に大間埼に到着した。平日にもかかわらず駐車場にはたくさんの車が停まっていた。

北海道はもっと間近に見えるのではないかと思っていたが、意外と遠かった。

大間に来たのならマグロを食べるしかないだろう。お昼は駐車場のそばの店でマグロ丼2500円なりを味わった。

おいしかった。襟裳岬のしょぼい海鮮丼とは大違いだった。

フェリーターミナルへナビで向かっていたら何と一通行にぶち当たった。こんなことは初めて。無料のナビなので仕方ないのかも。結構ウロウロさせられた。

それにしても北海道のフェリーは高い。わずか1時間半少々の乗船で 15,000 円くらい。利尻や礼文も車で乗ると舞鶴・小樽間の半額以上の金額になる。

4日間を過ごした青森を離れて、ついに函館が見えてきた。

函館に到着したのは4時前なので際どい時間なのだが、予定通り函館山に向かうことにする。

登山口の駐車場に向かおうとしたら登山口に入る少し手前で通行規制のために入れなかった。どうしようかと思ったら、すぐ近くの神社の参道のそばにちょっとしたスペースがあって、1台停まっていた。駐車スペースではないのだが、ここに置いてしまおう。

秋の夕暮れはつるべ落としなのでヘッドランプを確認して、午後4時ちょっと過ぎに出発した。しばらく車道を上がって、旧登山道という標識に従って登山道に入る。

ほどなく1合目。

木の階段があったりして、何度か車道を渡る。函館山は山頂まで車で行けるが、今はバスとタクシーだけのようだ。

出発してから30分ほどで5合目。

5合目から10分ほどで山頂エリアまで来た。

展望台まで来てあまりの人だらけにびっくり。夜景を見に来る人たちなのだろうか。

午後4時50分。函館山の山頂は標高 334m で、332.6m の三角点があるのだが、どこかわからず。

夜景というにはまだまだ明るい。

人込みをかき分けて写真を何枚か撮って、早々に下山に移る。早く下りないと暗くなってしまう。

やはりあっと言う間に暗くなってきた。ヘッドランプを出すかどうか迷いながらも足元に注意して下り続けた。

午後5時23分、何とか無事下山できた。

フロは花の湯へ。今回初めてスーパー銭湯的な温泉で、露天や水風呂も味わえた。ただし480円という料金のせいかせっけんシャンプーは無し。持参した旅行セットの石けんが残り少なくなってきた。

となりのマックスバリューで買い物してから道の駅「なないろ・ななえ」まで走った。ここは昨日の道の駅とは真逆でかなり混雑していた。

✳︎翌朝に撮ったもの。