納沙布岬、釧路湿原

7/28(金)も天気は良さそう。寝たのか寝ていないのかわからないような状態で車の外に出ると海に朝陽が昇っていた。

まずは風蓮湖に向かう。以前にドキュメント番組でここのオオハクチョウを見て、一度行ってみたいと思っていた。もちろん、今の季節はハクチョウはいないけど。

風蓮湖のパノラマ。

R244に戻ってしばらく走って「道の駅スワン44ねむろ」に入る。あまり寝ていないせいですぐに眠くなる。

実はここも風蓮湖のすぐそば。

さっきは「別海十景」だったけれどここは「根室十景」。

朝の5時に道の駅を出て、風蓮湖に立ち寄って、途中でちょっと居眠りして、8時に日本最東端の納沙布岬に到着した。

説明板によるとこの灯台は今も点灯しているらしい。

灯台の先から岬の先端を望む。この先は立ち入り禁止になっていた。

ここからのパノラマ。

ここから少し戻ったところに北方領土関連の施設や土産物店などがある。

遠方にうっすらと見えているのは歯舞群島の島。

北方館は時間が早くてまだ開いていなかった。

納沙布岬で一番見たかったのはこれ。

1789年の「クナシリ・メナシの戦い」で71人の和人がアイヌに殺されたことに対する墓碑なのだが、説明板にある通り「和人が殺害された原因はアイヌ民族への非道行為が原因であり、石碑の内容と史実は異なる」。

次は「ヲンネモトチャシ跡」へ。

「チャシ」はアイヌ語で「柵囲い」を意味し、砦、祭祀の場、見張り場など多目的な用途で使われていたとされている。根室にはいくつかのチャシ跡が残っている。

少し離れた場所から見ないと造りはよくわからない。

他にもチャシ跡があったけれどそれらは割愛して、北方原生花園に立ち寄る。

盛夏なので花は少ない。ハマナス?

エゾフウロ。

トリカブト。

このあとは昨年どしゃぶりの雨だった釧路湿原に向かった。

12時半頃に到着してまずはレストランでキーマカレーで腹ごしらえ。

展望台に上がってぐるっと見渡してから散策路に向かった。

昨年、ほとんど何も見えなかったサテライト展望台は今年はいい眺めだった。

パノラマ。

一周回って戻ってきたらシカがいた。

さて、明日も天気が良さそうなのでまた大雪に戻って白雲岳へ向かおうと思う。

また途中で居眠りしながら2時間くらい走って、上士幌の道の駅で温泉に入った。

何度か立ち寄ったセブンイレブンで買い出しをして、6時頃に登山口の銀泉台に到着した。

誰もおらず、スマホは圏外。

羅臼岳

7/26(水)は天気も良さそうなので羅臼岳へ向かうことにした。

登山口の岩尾別温泉に7時頃に到着した。すでに駐車場は満車状態だったが、運良く旅館の前に1台分だけ空きがあった。

準備を整えて7時18分に出発した。

旅館の横を行くとほどなく木下小屋。

ここの横にある登山届けに記入して山道に入る。すでにかなりの人数が入山しているもよう。

30分ほど急なジグザグを上るとおだやかで歩きやすい道になった。

さらに上ると背後にオホーツク海が開けてきた。

登山道のそばにある弥三吉(やさきち)水。

さらに上がって銀冷水。

googleレンズによると「タカネトウウチソウ」。

道が沢筋になった。上の方に見える峠は稜線だろうか。

背後はオホーツク海。

エゾツツジ。

イワギキョウ。

かわいい小鳥が道のそばにとまっていた。近づいても逃げない。googleレンズによると「ギンザンマシコ」とのこと。

色違いの仲間?

10時過ぎに稜線の羅臼平に到着した。

3時間足らずで標高差 1200m ほど登ってきた。

実は当初はテント泊で羅臼岳から硫黄岳へ縦走しようと思っていたのだが、ニペソツの疲れが予想以上に大きかったので羅臼岳だけの日帰りにした。

羅臼岳まではまだひと頑張りいりそうだ。

岩清水の水場はわからず。

最後の岩場はなかなか厳しかった。

10時50分、羅臼岳の山頂(1660m)に到着した。

山頂から羅臼湖が見えた。

ここでおにぎり休憩にした。

山頂からのパノラマ。

羅臼平でようかんを補給してからあとは淡々と下って、午後2時前に登山口に下りてきた。

車の中は大変な蒸し風呂状態で、ガスボンベやバッテリーがあったので危なかった。

一旦、エアコンをかけて車を冷やして、着替えてから前の温泉に行った。ここは「地の涯(ちのはて)」という名称。

おそらく高いだろうとは予想していたが、やはり 1000 円だった。これまでの温泉はほとんど 500 円から 600 円。上士幌の道の駅では 65 歳以上は 350 円だったので、ここはずば抜けて高かった。

いいお湯だったが露天はちょっと熱くてあまり長くはつかっていられなかった。

結構疲れたので明日も休養日にする。一度、根室半島の納沙布岬に行ってみたいと思っていたので、そちらに向かうことにする。

まずは知床峠を越えて羅臼に向かう。知床峠では初めて羅臼岳を望むことができた。

昨年も食事をした羅臼の道の駅でサーモン丼を食べた。脂がのっていておいしかった。

国後島を眺めながらデザートのソフトクリームを楽しんだ。

根室までは遠いので標津町の先の「道の駅おだいとう」を今宵の宿にすることにした。

北海道へ来てからこちらも酷暑なのだが、これまではおおむね山間部で過ごしてきたのでひどい暑さに苦しめられることは無かったのだが、この日の夜は完全に熱帯夜だった。

ここは海のすぐそばなので海抜ゼロメートル。網戸をして窓を開けても入ってくる空気は温風で、充電式の小型ファンを入れっぱなしにして横になったが、ほとんどまともに寝られなかった。さすがにエンジンをかけてエアコンをつけっぱなしというのは憚られた。

羅臼湖

7/25(火)の天気はいま一つという感じだったので、羅臼湖のハイキングへ行くことにした。

知床峠では風が強くて寒くなるかもという気がしたので、昨日までの薄いウエアではなくファイントラックのポリゴンジップシャツとモンベル の登山パンツを着用した。

羅臼湖のハイキング道の入り口は駐車スペースが無いので、一日数本程度のバスを利用するか、知床峠の駐車場から歩くしかない。

3km 足らずなので私は迷わず歩くことにした。

昨年もそうだったが、今日も羅臼岳は雲に隠れている。

30分ほど歩いてバス停まで来た。

ハイキング道の入り口は道路の反対側。ちょうど反対側のバス停に羅臼からのバスが到着した。ハイカーがたくさん降りてくるんじゃないかと恐れたが、幸い一人も降りてこなかった。

いきなりのぐちゃぐちゃ道。入り口の掲示板にも長靴で来るように書いてあった。今日はゲイター付きのゴアテックスのシューズなのでこれくらいなら大丈夫。

展望台があったので寄り道してみたが、羅臼湖は見えなかった。

分岐があったが標識に従って羅臼湖の方に向かった。

車道から 35 分くらいで三の沼。

入り口に置いてあった自転車の持ち主であろう二人づれが戻ってきた。一人は外国人の男性で、もう一人はおそらくガイド。この人が「四の沼のあたりはクマのいそうな雰囲気がぷんぷんしていた」と言っていた。

四の沼の手前。木道が整備されている。

ほどなく四の沼。

クマの雰囲気というのは私にはまったくわからない。

そして五の沼。

ハイキング道に入って1時間20分ほどで羅臼湖に到着した。

幸い、他には誰もおらず、幻想的な光景を独り占めできた。

本当ならここでのんびりおにぎり休憩でもしたいところなのだが、こんなヒグマのテリトリーのど真ん中で食べ物など出そうものならヒグマを引き寄せるだけなので、それは我慢して戻ることにした。

行きに分岐のあったところを入ってみたら二の沼だった。

昔はこの先にもハイキング道があったようだが、この少し先で通行止めになっていた。

1時間くらいで車道に戻ってきて、登り勾配の車道を知床峠に戻る。

国後島が見えた。

朝9時に出発した知床峠に12時半に戻ってきた。

ウトロに戻る途中の知床自然センターに立ち寄ってみた。

レストランがあったので何か食べてもいいかなと思ってメニューを眺めてみたが、カレーのセットが千数百円もしたのでやめた。

まだまだ時間があるので昨年は行かなかったウトロの街をぶらついてみることにした。

ウトロ漁港のそばに車を停めて、トンネルをくぐると松浦武四郎の碑がある。

「山にふし 海に浮寝の うき旅も慣れれば慣れて 心やすけれ」だそうです。

この先には三角岩。このそばに森繁久弥の「知床旅情」の歌碑があるそうだがそこまでは行かなかった。

トンネルを戻る。このトンネルは「オロンコ岩」に開けられていて、この岩は上まで上ることができる。

急な石段を上ると周回路が設置されている。上から見た三角岩。

ウトロの街並み。

下に降りて、漁港のそばの「ゴジラ岩」。

風呂は昨日と同じく「夕陽台の湯」へ行った。ここはちょっとした丘の上にあって、ついでに夕陽台からウトロの街を眺めてみた。左からゴジラ岩、オロンコ岩、三角岩。

今宵も宿は「道の駅うとろ・シリエトク」。

実は今夜はとても楽しみなイベントがある。それは井上尚弥とスティーブン・フルトンのタイトルマッチ。道の駅の WiFi を借用するために建物のそばのベンチに腰掛けてPCで観戦した。

彼はいつも非常にアグレッシブな試合をするのが非常に魅力的だ。あれだけの結果を残しているにもかかわらず常に勝ちにいく試合をする。

この試合も序盤から攻撃的な試合運びをしていたが、中盤になってフルトンが尚弥の動きを読めるようになってきたのか、ちょっと攻めあぐねてきたような流れになってきた。

このままずるずると進んでいくのかもと思った刹那、左ボディからアゴへの右ストレート、そして左フックでダウンを奪った。

これは立てないのではないかと思ったが辛うじて立ち上がったものの、フルトンはクリンチもできずにレフェリーがストップさせた。

終わってみればいつもの尚弥の試合運びだった。

これですっきりした気分で明日は羅臼岳に向かうことができるだろう。

廃線めぐり、のち知床へ

7/24(月)は休養日の予定だったので、上士幌の道の駅を出てからまずは廃線めぐりをすることにした。

帯広を出発駅にして R273 と同じような経路で十勝三股まで、1978年まで士幌(しほろ)線という路線があった。

糠平湖のあたりにこの路線の廃線跡がいくつ残っていて、今はそれらを訪ねる観光ツアーも人気になっている。先日、寄り道した「タウシュベツ川橋梁」もその一つ。

今日はそれらを南から辿って北上してみる。

まずは「第三音更川橋梁跡」。各廃線跡には案内板とともに駐車スペースが設定されている。

駐車スペースから少し入ると昔の線路跡。

踏み跡を辿って少し下ると橋梁が見える。上の赤い橋は今の国道。

その後、糠平温泉にある「ひがし大雪自然館」へ。

入場無料だが展示内容は充実していた。昆虫の標本などもたくさんあったし、一泊二日のニペソツ登山の案内ビデオも楽しめた。

近くに士幌線関連の資料などが展示されている「鉄道博物館」があるのだが、残念ながら休館日だった。

廃線の一部を利用してトロッコ列車が運行されているもよう。

お次は「三の沢橋梁」。

線路跡は今は散策路になっている。

踏み跡を辿って沢筋まで下ると、

そしてお次は「五の沢橋梁」。

ここでも踏み跡を下って、

このあたりの橋梁が建設されたのはいずれも私と生まれ年と同じ。ということは私自身もこれくらい劣化しているということ。

そして「タウシュベツ川橋梁」を再訪。

実は上士幌駅以北のこのあたりの路線は音更(おとさら)線と呼ばれていた。

タウシュベツ橋梁は1955年の糠平ダムの完成で線路が敷き替えられる前に使われていたもので、ずっと古い。

次は幌加除雪ステーションの駐車スペースに車を停める。

案内板に従ってまずは「第五音更川橋梁」へ。

少し歩いて「幌加駅」へ。

ちょうどツアーのグループとかちあわせしてしまった。

さて、予定では大雪エリアでまだ行きたいところがあったのだが、しばらく天候が不安定のよう。知床のあたりの方が安定しそうなので、知床に向かうことにする。

コンビニも何も無い車道を延々と走る。天気予報通り、一時どしゃぶりの雨になった。そろそろ昼食をとりたいところなのだがそんな店は見当たらない。たまにすでに廃業している店舗跡が出てくるくらい。

2時間くらい走り続けただろうか、突然温泉の案内板が目に入った。食事処もあるようなのでそちらに行ってみた。

小綺麗な施設で、まだ昼過ぎなので温泉には入らなかったがシンプルなラーメンでほっこりした。

さらに走り続けて、斜里町で道の駅の案内板があったので、昨年行った道の駅と思って行ってみた。

ここは温泉があったのでここで温泉に入っておこうと思って立ち寄ったのだが、たどり着いた道の駅は昨年とは違うところだった。温泉は無く、そのままウトロに向かった。

オシンコシンの滝をチラッと眺めながらウトロの街に着いた。

まずは温泉へということでネットでいろいろ調べたが、道路が工事中で入れなかったりして、なかなかいいところが見つからない。

道路工事の看板を見て迂回路を辿って、丘の上の温泉にたどり着いた。

思いがけずいい温泉でした。

そしてコンビニで食料を買い込んでウトロの道の駅に入った。

ニペソツ山

7/23(日)はいよいよニペソツに向かう。

朝、起きた時、顔が少しむくんでいた。昨日のトムラウシの疲れだと思う。できれば今日は休養日にして明日に登れたら良かったのだが、天気予報では明日から天候が崩れるらしい。今日、行かざるを得ない。

12時間くらいを想定して早めに出ることにする。

3時50分に出発した。樹林帯はまだ薄暗いのでヘッドランプをつけた。

登山路の標識の距離表示は実際よりかなり長めになっていることが多いのだが、昨日のトムラウシもここもわりと正確だった。

30分ほど荒れた林道を歩いていよいよ登山路に入る。明るくなったのでヘッドランプをはずした。

明らかに昨日の疲れが残っているのでとにかく堅実な歩きを心がけた。

少し進むと足元がじゅくじゅくになってきて、進むのに苦労した。たまらずポールを出した。

そんなところを30分くらい登っただろうか、陽が上がってきた。

ゴゼンタチバナ。

3時間ほど登ったところでニペソツが見えた。

山頂ははるか彼方。はたしてあそこまでたどり着けるだろうか。不安が頭をもたげた。

平坦でぜんぜん標高の上がらない地形がしばらく続いた。

ミヤマアキノキリンソウ?

チングルマとツガザクラ?

エゾツツジ。

稜線への最後の登りにさしかかってきた。ザラザラの急斜面を上るとロープが出てきた。

このロープ、結び目がほとんど作られていないので持ちにくい。

8時前、ようやく稜線に出た。ここまで4時間以上かかった。

ここでおにぎり休憩にした。

それにしてももうかなり疲れている。今、登ってきたガリーはかなりの急斜面で、むしろ下りの方が危ない。もし足を滑らせたりしたらあんなロープではとても止められないし、かなり下の荒れた斜面まで滑落してしまうだろう。

今なら疲れているとは言ってもまだ多少の余裕はあるので何とか下りられると思うが、山頂まで行ってクタクタになって戻ってきたらはたして無事下りられるだろうか。そんな不安が頭をよぎった。

敗退?

しかし今日、ここで敗退したらもう再挑戦は無いだろう。それにすでに標高 1800m まで来ている。

不安を抱えながらも先に進むことにした。

イワブクロ。

少し行ったら何張りかのテントがあった。ここだと水を担ぎ上げなければならないので大変だろうと思う。

ウサギギク。

このあと天狗平でルートがわからなくなって何度も行ったり来たりしてしまったが、実は道標の見方を間違っていて、それに気付いてことなきを得た。

少し下ってからまた登り返す。いよいよ最終盤に近づいてきた。

最後に下りがあるというのは知っていたのでさきほどの下りがそうかと思っていたら、実はもっと大きな下りが待ち構えていた。おまけにこの頃からガスが出てきて先が見えなくなってきた。

最低鞍部にチシマノキンバイソウ。

最後の登りは苦しかった。ガスが切れて山頂が見えたが、このあと山肌をトラバースして右側から登り上げる。

10時12分、念願のニペソツ山の山頂(2013m)に到着した。

山頂からのパノラマ。

山頂でようかんを補給した。

イソツツジ?

15分ほど休憩して下山にかかる。あのガリーを下るまでは安心できない。

登り返しも何とかクリアして山頂を振り返る。

天狗平からのパノラマ。

天狗平でカロリーメイトを一つ食べて、いよいよ懸案のガリーを下る。

ロープ斜面もさることながら、その下のザレた場所もかなり緊張した。

危険箇所は脱したもののまだまだ先は長い。往路で山頂を眺めた場所からもう一度振り返る。

あとは淡々と樹林帯を下るだけ。

行きは気がつかなかったが三条沼という沼があった。

午後3時12分、ようやく林道まで戻ってきた。

そして登山口に戻ってきたのは午後3時40分だった。想定通りのほぼ12時間行動だった。

疲労感がいっぱいでうれしいという気持ちはあまり湧いてこなかった。うれしいというよりも「やれやれ」という安堵感が大きかった。

そして、こういう長時間行動の山行きはもうこれが最後になるのではないかと思った。

ずっと頭の隅にシコリのように引っかかっていたニペソツに登ることができて、肩の荷が下りたような感覚だった。

後片付けを済ませて幌加温泉に向かったが、なぜか営業していなかった。

仕方なく南に向かって、糠平温泉で適当な温泉を探した。

ここでもネットの情報で気軽そうな温泉はどういうわけかそこに行っても温浴施設のようなものが見当たらず、結局表通りに面した中村屋という旅館に入った。

いいお湯でした。

明日は休養日のつもりなので昨日行った上士幌のセブンイレブンで食料を買って、その近くの道の駅に車を停めた。

トムラウシ山

7/22(土)は好天で、百名山で人気のある山なので、朝からどんどん車がやってきた。

標高差が 1200m くらいあってそれなりに距離もあるので、9時間くらいを想定して朝の4時に出発した。何せ翌日に最大目標のニペソツを控えているのでできるだけ早く下山したい。

登山口で入山届けを記入してから入る。登山届けは記入項目がわりと少ないのでこれなら書いておこうという気になる。

20分くらいでトムラウシ温泉からの道が合流する。

出発して1時間足らずでカムイ天上に到着。特に何があるというわけでもないのだけれど、朝日がさしていた。

標高が 1500m くらいになって、ヨツバシオガマ。

このあといやになるくらい下って(標高差 100m くらい?)、沢を渡る。

このあとしばらく厳しい登りが続く。チシマノキンバイソウ。

このあと前常念の岩場のような大きな岩がゴロゴロした歩きにくい場所になった。

そして前トム平への最後の登り。

6時48分に前トム平に到着して、ここでおにぎり休憩にした。

トムラウシとご対面。

少し登ってから少し下ってトムラウシ公園へ。

ここは本当に桃源郷のような場所だった。

お花畑。エゾコザクラ?

清流が流れているが飲む気にはならない。

チングルマ。

イワブクロ。

何とシャクナゲ。何シャクナゲ?

コマクサ。

エゾノツガザクラ。

何とかフウロ?

ようやく山頂が近づいてきた。

8時27分、トムラウシ山の山頂(2141.2m)に到着した。

山頂からのパノラマ。気温が高いせいか霞んでいて遠方はあまり見えない。

下りも長いので大福を補給しておいた。

あとはひたすら下るだけ。登り返しもムリのないペースで終えて、山頂からノンストップで12時40分に下りてきた。

昨日行ったトムラウシ温泉の大雪荘で気持ちよく汗を流して、一旦南下してセブンイレブンで買い出ししてから然別湖のそばを通って幌加温泉に向かう。

幌加温泉の手前に廃線ファンに人気のタウシュベツ川橋梁の展望場所があったので立ち寄って行く。

この時期は徐々に糠平(ぬかびら)湖の水面下に沈んでいくのだが、まだ完全に出ていた。

橋のそばまで行くにはツアーに参加するか、前日までに進入路のカギをもらわなければならない。

ニペソツ山の幌加温泉ルートの登山口には6時半頃に着いた。地面がガタガタでほとんど整備されておらず、スペースの割には車が停められる場所はあまり多くない。簡易トイレが設置されていたが使えるのかどうかは確認しなかった。

国道(R273)から少し入っただけなのだが携帯は圏外。ただしこのあたりは国道でもかなりの場所が圏外になっていた。

原始ヶ原

昨年、富良野岳から上ホロカメットクの稜線を歩いた時、麓の方に広大な平原が広がっているのが目に入った。

後から地図を調べてみたら「原始ヶ原」と呼ばれているエリアらしい。いいネーミングだと思う。一部分、散策路もあるようだ。

夜に苫小牧に到着して、翌日の行程としてはちょうど手頃だと思った。

7/21(金)の朝の5時にウトナイ湖の道の駅を出て、高速道路を使って7時半頃に登山口に着いた。

出発してからクマスプレーを忘れたことに気がついてあわてて取りに戻ったりして、結局7時50分くらいの出発になった。

地形図ではずっと沢沿いの道が記載されているのだが、どうも通れない模様。

20分ほど進んだら滝コースへの分岐の標識があった。

ほどなく沢筋に降りて、歩きにくい道を進む。

ワイヤーの張られた丸木橋が出てきた。

ワイヤーはわりと太くて、しっかりピンと張られていたので、見かけよりは安全に渡れた。

少し進むと対岸に錦糸の滝。

さらに進むと二段の滝。

鎖に助けられてへつっていく。

登山地図のコースタイムが距離に対して異常に長かったのでなぜだろうと思っていたのだが、こういうことだったのだ。とにかく歩きにくい。

またまた丸木橋。前回のものが不安無く渡れたので心配しなかった。

飛び石伝いに沢を渡ったら標識が現れた。

滝の名前と場所をしっかり把握していなかったので、勝竜の滝の方に向かってしまった。

勝竜の滝。

なかなかの迫力です。

実は先の道標の赤岩の滝というのが一番奥にある滝で、そちらを先に行っておくべきだったのだ。仕方なく少し引き返して赤岩の滝へ。

そしてまた勝竜の滝に戻って、原始ヶ原に向かう。

10分もかからずに原始ヶ原に出た。正面に富良野岳

原始ヶ原に出ると踏み跡がほとんど消えて、足元は湿原でじゅくじゅく。せっかく防水のシューズを持ってきているのにそうではない方のシューズで来てしまった。大失敗。

これは前富良野岳。

gpsにルートを入れてきているのでそれを頼りに湿原を進んだら標識に出会った。

登山地図には無いが地形図にはここから東の方に五反沼というところまで道が記載されている。

踏み跡すら見当たらないが少し進んでみたところ、あっと言う間に激しい笹藪に行く手を阻まれた。

どう見てもヤブから解放されそうには思えないので先に進むのは諦めて、先ほどの標識のそばでおにぎり休憩にした。

富良野岳への登山道の方向に進むと、標柱が現れた。松浦武四郎がこのあたりを通ったらしい。

そばに道標があるが道などはまったく無い。

ほどなく富良野岳への登山道に合流した。

登山道に合流して少し進んだら足元じゅくじゅくからようやく解放された。

天使の泉の冷たい水でのどを潤した。

12時半に駐車スペースに戻ってきた。

後片付けをして、車の中で行動食のパンを食べて、これからトムラウシの短縮ルート登山口に向かう。

道の駅ふらので鹿肉のハヤシライスを食べた。わりとおいしかった。

セブンイレブンで買い出しをしてからトムラウシ温泉の東大雪荘へ。

さらに奥の登山口に着いたのは6時半だった。

山奥なのでスマホは圏外だろうと思っていたら、ソーラーパネル が設置されていて、立派なトイレもあって。さすが百名山トムラウシの登山口という感じだった。

苫小牧へ

ここ3年、この時期は続けて北海道へ行っている。

北海道の山でどうしても登っておきたいと思っていたのが利尻山とニペソツ山で、利尻山は2年前に登頂を果たすことができたが、行程の都合でニペソツへは近づくことすらできず、昨年は行程と天候がうまく合わず、終盤にもう一度戻ってこようと思っていたら脚を痛めて登れなくなってしまった。

数日前の天気予報では北海道地方の天候はあまり芳しくなかったが、出発が近づくにつれて好天模様になってきた。

7/19(水)の夜のフェリーで敦賀から出港する。

2年前に初めてフェリーで北海道へ行った時はコロナが猛威を奮っていた頃で、船内ではもちろんマスク着用。時間潰しのイベントもまったく開催されていなかったが、今回は初めて船上ミニコンサートというのが行われた。

若い女性アーティストのアコーディコン演奏で、童謡などポピュラーな歌が 30 分ほど演奏されたが、演奏だけで歌は無し。中山うりの歌でも歌ってくれればおもしろかったのだけれど。

このルートでは津軽海峡を通る時に何とも言えない気分になる。すでに出港から十数時間経っていて、遠くへ来たという実感が感じられからである。飛行機だとこうはいかない。

特に津軽半島は昨秋に訪れたこともあって、その時の光景がありありと浮かんできた。

あれはおそらく小泊のあたり。

そして竜飛崎。

あのハゲたところは下北半島の仏ヶ浦のあたりだろうか。

そして大間崎。

予定通り夜の8時半に苫小牧に到着して、いつもと同じくマックスバリュで夜のビールと翌日の食料を買い出しして、ウトナイ湖の道の駅へ向かった。ここはいつも車中泊の車で混雑している。

*これは翌朝に撮ったもの

釈迦岳

7/16(日)は陸上クラブの仲間と比良の釈迦岳へ行ってきた。

このところ体力の低下でみんなと一緒に走るのはしんどいのでずっと避けていたのだけれど、19日からの北海道遠征を控えて今の体力がどの程度なのか確認しておきたいという気持ちもあって、みなさんの計画に同行することにした。

湖西線の北小松を9時に出発した。

17分ほどで楊梅の滝へ。

まずは雌滝。

お次は雄滝に寄り道。こちらは立派です。

このあと山道になって、出発してから1時間足らずで涼峠。

早々に少しエネルギー補給して、涼峠から30分ほどで寒風峠に到着した。

ここからは稜線だが意外と道がわかりにくい。まずはヤケ山。

琵琶湖が見えてきた。

ガッツリ登って11時半にヤケオ山に到着した。

さらに雄大な琵琶湖の眺めが広がっていた。

12時過ぎに釈迦岳(1060.1m)に到着した。

最後に神爾の滝に立ち寄る。

もっとしょぼい滝だったような記憶あったのだが、思いのほか立派な滝でした。

水につかって、中には頭からしぶきをかぶっているような人も何人かおられたけれど、私は濡れるのはあまり好きではないので近づくだけでした。

車道に出てからはジョグで比良とぴあへ向かう。

午後2時15分、比良とぴあにゴールした。

温泉のあとはビールとちょっとしたつまみでリフレッシュして、送迎バスで比良駅まで送ってもらった。

駅前から釈迦岳を振り返る。

登りはまぁまぁ歩けたけれど、平坦なところや下りはペースアップできなかった。

入院の影響はそれほどではなさそうなのでそれだけは安心材料でした。

京都一周トレイル・高雄

7/12(水)は京都一周トレイルの講座で高雄を歩いてきた。

栂ノ尾のバス停に集合して、しばらく車道を歩く。

清滝川の青紅葉。秋にはこのあたりはとんでもない人混みになるが、こういう景色もなかなかいい。

高雄のホテルを抜けて錦雲峡へ。

しばらく左岸を歩いてから石橋で右岸に渡る。

川岸から少し離れて車道に合流。

しばらく車道を歩いて、ケーブル清滝川駅跡で昼食にした。

ここは愛宕山表参道の入り口でもある。

川沿いの小道に下りるとまずは与謝野晶子の歌碑。

「ほととぎす 嵯峨へは一里 京へ三里 水の清滝夜の明けやすき」

つづいて芭蕉の句碑。

「清滝や 波に散り込む 青松葉」

しばらく右岸を歩いて、落合からは一周トレイルコースをはずれてJR保津峡駅に向かう。

展望場所から保津川と書物岩(左の岩壁)を望む。

水尾へ向かう車道をしばらく歩いてJR保津峡駅にゴールして解散した。