高妻山

10/11(月)は最終日。当初は戸隠山に向かうつもりだったのだが、戸隠神社下の駐車場は有料とのことで、少し離れた戸隠キャンプ場の無料駐車場に停めた。

案内板によるとここは高妻山の登山口で、高妻山は百名山の一つとのこと。

百名山にはまったく興味はないけれど、山として魅力があるかどうかの目安にはなる。標高も戸隠山より高いし、それならまず高妻山に向かって、もし余裕があれば戸隠山まで足を伸ばすということにする。

6時過ぎに駐車場を出発して広大なキャンプ場に入る。ここは牧場でもある。

正面の山がとりあえずの目標の五地蔵山。正面の尾根が登山路の弥勒尾根。

道標に従って登山路に入る。

最初からなかなかの急登が続く。たまに獣臭がして心臓に悪い。昨日、一昨日は週末で人が多かったので、クマとの遭遇はあまり心配しなかったが、今日は平日の月曜日なので前後に登山者は一人もいない。おまけに今回はクマスプレーを持ってこなかった。

ブナ仙人。このあたりはブナ林。

急登を1時間あまりヒイコラ上がって、ようやく前方に五地蔵山が近づいてきた。

8時ちょっと過ぎ、出発して2時間弱でようやく五地蔵山(と思っていたが、実はピークは少し離れた場所だった)に到着した。

戸隠は修験道の山なのでこういうお祈りの場所が随所にある。大峰の靡(なびき)のようなもの。

七薬師。

しばらく小さなアップダウンを繰り返す。昨日の黒姫山と右下に古池。

右から妙高山、三田原山、火打山、そして焼山。

八観音。

今日、初めて登山者に出会った。単独の女性を追い越した。

九勢至。正面のピークの向こうが高妻山。左の草地と右の土の部分の境界あたりが登山ルート。

一気に傾斜が急になって、次々とロープが出てくる。

急登を上り切ったらようやく本当のピークが見えた。

十阿弥陀。

9時 17 分、高妻山山頂(2353m)に到着した。

すばらしい絶景だった。富士山も見える。

北アルプスの山並。左端に槍ヶ岳。

富士山から北アルプスにかけてのパノラマ。

人が少なかったので岩に腰かけて和菓子を食べて一服した。

岩場を慎重に下って、弥勒尾根への分岐を少し過ぎたところが五地蔵山(1998m)だった。

足元に戸隠牧場が広がっている。向かいの山は飯綱山。

戸隠の稜線はゴツゴツして厳しそう。右が戸隠山。

四普賢。何が拝む対象なのかよくわからない。

三文殊。

下山予定の大洞沢。かなり傾斜がありそう。

二釈迦。

一不動。

下山を始めて2時間弱で一不動避難小屋に到着した。

小屋のそばの朽ちたベンチに腰掛けておにぎり休憩にした。まだ 11 時過ぎだが、戸隠山まではルートも厳しそうなので、やはりここから下山することにした。

沢の上部はそれほど厳しくなかった。氷清水。手酌で飲んだが、冷たくておいしかった。

ここから水の流れる沢筋になって、次第に厳しくなってきた。

帯岩を鎖でトラバース。これはトラバース後に振り返った写真。

これが岩の全景と右に不動滝。

大きな滑滝。

何度も沢を渡って、ようやく牧場に下りてきた。

観光客は思いのほか多かった。平日だというのに食事処は順番待ち。ちょうど昼時ではあるけれど。

12時40分、駐車場に戻ってきた。思ったよりも早く終わってしまったが、過ぎたるは及ばざるが如し。無事下山が何よりも大切。

昨日同様に残ったパンとコーヒーで一服して、「戸隠神告げ温泉」に向かう。途中、戸隠神社の有料駐車場は平日とは思えない混雑ぶりだった。温泉も混んでいるのではないかと懸念したが、それほどではなかった。

ここは十数年前の乙妻山山スキーの時も帰りに立ち寄った温泉で、なぜか今も覚えている。表通りからは少し入り込んだ場所で、ナビも使っていなかった十数年前にどうやってここを見つけて辿り着けたのか、まったく思い出せない。

今回も前回と同様に戸隠そばを堪能した。

高速深夜割引にするにはあまりにも時間がありすぎるのですんなりと正規料金で走って、夜9時過ぎには家に帰り着いた。

戸隠山へは行けなかったが、もはや蟻の塔渡りのような危険な場所には行きたくないので、このあたりの山はもうこれでいいかなという感じ。

もう少し曇りがちの天候を予想していたのだが、思ったよりも良かった。特に高妻山からの絶景は素晴らしかった。

しかしこの気温の高さは異常としか言いようがない。すでに10月半ばで、新潟県と長野県の県境の標高 2000m 超の山である。

1ヶ月後にはオープンを予定しているスキー場が岐阜県にはあるのだが、はたしてどうなるだろうか。