グランスノー奥伊吹スキー場

12/23(木)は滋賀県のグランスノー奥伊吹スキー場で練習してきた。

先週末にまとまった雪が降って、ようやくここもオープンした。と言っても行くのは初めて。以前から知ってはいたけれど、休日は非常に混雑するという話を聞いていて、さらに高速代もかかるので、これまでは足が向かなかった。

朝5時過ぎに家を出て、途中で朝食休憩を取って、8時過ぎに到着した。

雪質はかなりガリガリで、ところどころ地面が出かかっていたりと、期待したほどのコンディションではなかったが、横手山と違ってリフトや休憩所などの設備が整っていて、それなりに滑りこむことはできた。

朝8時から夕方5時までオープンしていて、うまいコース設定がされていてわりと長い距離が滑れるので、また来てもいいかなと感じた。休日は混雑するというのがわかる気がした。

横手山・渋峠スキー場

12/15(水)、16(木)は志賀高原の横手山・渋峠スキー場に行ってきた。

先月末にまとまった雪が降って随所のスキー場がオープンして、私も岐阜県のスキー場に2回行ったが、その後はまとまった雪が降らず、信州のスキー場も含めて滑れるエリアが減っていく一方だった。そのために致し方なく志賀高原まで遠出することにした。

志賀高原は20年ほど前には家族でしばしば出かけたが、嫁がスキーに行かなくなったのと私は山スキーがメインになったので、すっかりご無沙汰になっていた。

昔は一の瀬や高天ヶ原がメインだったが、このあたりはまだ十分なエリアが滑れない。そこで、今一番広く滑れそうな横手山に行くことにした。ここはこれまでに行ったことが無い。

14日の午後に家を出て、高速のパーキングで夜を過ごしてから横手山に向かった。志賀高原のエリアに近づくと路面に雪が出てきて、蓮池あたりまで来ると道は完全に雪に覆われていた。慎重に運転して無事駐車場に到着した。

まずは目の前のリフトで上がって初心者コースを下りてみる。期待に反して雪質が悪い。しばらく新雪が降っていないのだろう。朝でまだ気温が低いので雪が堅い。

その後は中級斜面で練習したが、滑れる斜面は意外と少ない。練習目的で来ているので構わないが、遊びで来たスキーヤーなら半日くらいで飽きてしまうんじゃないだろうか。

リフトなどの設備も古くて、20年前の一の瀬に比べても古風なスキー場だ。まるで学生時代に遡りしたような感覚。

横手山の山頂は標高が 2307m あって、スキー場としては日本最高地点。

正面には 10 月に訪れた妙高黒姫戸隠の山々。

その左は北アルプス。

実は富士山も見えていたのだが写真を撮り損ねた。

横手山の反対側には渋峠のゲレンデがある。ここは初中級程度の斜面で、斜面の横に非圧雪のエリアが少しあったので何度かそこに入ってみた。ただしまだヤブが出ていて、しばらく新雪が降っていないので固くて滑りにくかった。

温泉は湯田中駅そばの「楓の湯」へ。何と入浴料 300 円で石鹸シャンプー付き。おまけに露天まであった。

昨夜からこのあたりは大雪のようで、岐阜などのスキー場も来週にはまたたっぷり滑れるようになるだろう。

スノーウエーブパーク白鳥高原

12/3(金)は今シーズン2回目のスキーで月曜日のウィングヒルズ白鳥のすぐそばのスノーウエーブパーク白鳥高原へ行った。

ホームページによるとほぼ全面滑走可能になっているらしい。しかも自然雪で。

先日同様に高速の途中で居眠りしたり朝食をとったりしながら、リフト運行開始の8時を少し過ぎた頃に到着した。平日にもかかわらずすでに結構な車が停まっていた。

いざゲレンデに出てみると運行しているリフトはゲレンデの下半分の数百メートルくらいのスロープの部分だけで、スロープの横幅はウィングヒルズに比べるとはるかに広いものの、距離が短いのであっという間に終わってしまう。リフト乗り場の直前に少し登り坂があるのでボードの人は面倒だと思う。

しかし1時間少々したらゲレンデ最上部まで上がれるリフトが運行開始となった。

全般的に設備はウィングヒルズに比べると古くて、リフトも遅いダブルリフトで時間がかかるが、上まであがるとそれなりの変化もあって滑走距離も長くなった。

今日は逆にウィングヒルズを眺める。結構大きなスキー場だが現在オープンしているのは真ん中の左側の3分の2くらいのスロープのみ。

まだまだ積雪は十分ではないけれど、途中には自然雪の未整地斜面を滑ることもできた。

シーズン初めのこの時期に何とか日帰りできるエリアでこういう斜面を滑れるとは思っていなかったので、ちょっとうれしかった。

このスキー場は初めてだったが、全般的に疎林でどこでも滑れそうで、雪がしっかり積もったらプチ山スキー気分も味わえそう。

リフト券はシニア料金 2500 円と安くて平日だと駐車場もタダなので、高速料金がかかるのを我慢すればなかなかいいゲレンデだと思った。

ウィングヒルズ白鳥

11/29(月)は今シーズン初スキーで岐阜のウィングヒルズ白鳥へ行ってきた。ここは 10 年以上前に何度か来たことがある。

今月中旬のオープン当初はまるでゴルフ場にトイレットペーパーを転がせたような状況だったが、先週後半の降雪で一気にスキー場らしくなってきた。

とは言っても実際に滑れるのは多少は幅が広くなった人工雪コース1本だけなので、混雑が予想される週末は避けて平日に行くことにした。

高速の深夜割引を使うために朝3時に起きて出かけたが、さすがに途中で眠くなってパーキングで居眠りして、リフト運行開始の8時を過ぎてからようやく到着した。

平日なので駐車場はタダ。昔は週末もタダだったような気がするが。屋根付きのエリアはすでに結構いっぱい停まっていた。

一見、全面滑れそうに見えるが、実際は真ん中の盛り上がった部分のみ。

出だしの部分がちょっとだけ急斜面になっているので最初はちょっと緊張したが、心配した雪質もそれほど悪くなかったのですぐに慣れた。オープン当初の人工雪だけの時は午前中はアイスバーンのガリガリだったようだが、先週後半の自然雪のおかげでかなり状況は改善された模様。あせって早く来なくて良かった。

コースは1本だけだが距離が 1000m くらいあるので、それなりの滑った感は得られる。

平日の割には人が多いようにも感じたが、それはコース1本でリフトも1本しか動いていないからで、リフト待ちは多くても5台待ちくらいで、リフトを下りたらすぐに滑って、そのままリフト乗り場に直行というのをずっと繰り返した。

上からは対岸にスノーウェーブパーク白鳥高原が見える。ここもすでにオープンしている。

昼食とコーヒーブレークの2回の休憩をはさんで、リフト終了の4時までネズミの回し車のごとく滑り続けた。

先週後半の全国的な降雪のおかげで随所でスキー場がオープンしている。この雪が根雪になるかどうかは今後の天候によるが、早く前面滑走可能になってほしい。もちろん山スキーができるようになるのが一番いいのだが、それにはまだしばらくかかりそうだ。

針ノ木岳

4/22(木)はいよいよ針ノ木岳に向かう。

針ノ木岳は無雪期は何度か登っているが、積雪期は初めてだ。今シーズンの山スキーはこれまではすべて半日行程のルートで、標高差も羊蹄山の 900m が最高。しかし針ノ木岳は登山口の扇沢から頂上までは標高差が 1400m ほどある。トレランシューズでの歩きならそれほど大した標高差ではないが、山スキーでは 1000m を超えるとなかなかしんどい。何せ片足 2kg を超える重しがある。

再開後初めての本格的なルートで、山頂まで行けるかどうかかなり不安があった。正直、山頂まではムリなんじゃないかという気持ちの方が若干大きかった。

7時頃に扇沢の駐車場に到着した。平日だというのにすでにかなりの車で、スキーを持った人がたくさんいる。針ノ木はこんなに人気があるのかと驚いたのだが、実は大半がアルペンルートへ行く人たちだったということが後になってからわかった。

*赤が登り。青が滑り。

7時半にスキーをザックにつけて駐車場を出発した。扇沢に来るのは久しぶりだ。たぶん 20 年以上ぶりくらい。

このすぐそばに登山口がある。

正規ルートはしばらく左岸のこの道を行って、しばらくしてから沢に下りるのだが、雪が繋がっていたらすぐに右岸に出た方がいいという情報を得ていたので、沢床を眺めてみた。

水の流れははっきり見えるが、スノーブリッジで渡れそうな場所があったので、下に下りて右岸に渡った。スキーのトレースがあり、そこでスキーを履いた。

たくさんの人が針ノ木岳に向かっているはずと思っていたのだが、登山者の姿は一人も見えない。

しばらく進むと河原を歩いている二人が見えた。

右側が落ちた片斜面をずっと進むのだが、大きな堰堤をいくつか越える。この手前の斜面が傾きが急で、しかも北斜面なので陽が当たらずに凍結している。

ここでクトーを装着することにしたのだが、なかなかうまく前のビンディングを踏み込むことができない。ぐっと踏み込むとつま先がずれてしまう。一体何度やり直したことだろう。10 分くらい格闘していたんじゃないだろうか。

そうこうするうちに後ろから男女パーティがいともあっさりと追い越して行った。おそらく先ほど河原に見えていた二人だと思う。

しかしここでクトーを装着しておいて良かった。堰堤の乗り越しは結構苦労した。

針ノ木大雪渓の中心部に入ってきた。ここは日本三大雪渓の一つ。白馬大雪渓に次ぐ大きさで、三番目は剣沢大雪渓。前方に見えるのは先ほど先行した二人パーティ。

次第に傾斜が急になってきた。振り返ると爺ヶ岳。

マヤクボ沢との出会いが近づいてきた。針ノ木雪渓は左だが、針ノ木岳山頂に近い右のマヤクボ沢に向かう。ここは残雪期限定のルート。

ちょっとしたプラトーのような場所で最後の登りに備えておにぎり休憩にした。12 時 8 分。かなり疲れてきた。

写真では大した傾斜には見えないが、ジグザグを切って登る。すぐそこに見えるコルがなかなか近づいてくれなかったが、ようやく山頂が見えた。山頂は右奥のハゲた部分。

コルに出たら槍ヶ岳がど〜ん。午後1時 27 分。

ここからは激坂なのでスキーとザックを置いてアイゼンに履き替えて念のためにヘルメットをかぶって、カメラとピッケル、ウィペットだけで行く。写真ではそれほどには見えないけれど、斜面上部はピッケルとウィペット のダブルアックスで登った。

激坂を上り切ってあと少し。

午後1時 57 分、ようやく針ノ木岳山頂(2820.7m)に到着した。本当にうれしかった。扇沢から6時間半かかった。

山頂からの全景。

ダブルアックスで登った斜面は山側を向いて慎重に下って、いよいよ滑り。

午後になって気温が下がって、雪質は多少マシになっていた。しかしなかなかの急斜面で何度かコケた。

それでもやはりスキーは早くて、6時間かけて登った斜面を1時間少々で下りてきた。

午後4時前に駐車場に戻ってきた。

快い疲労感と満足感に浸りながら、大町温泉郷の「薬師の湯」に向かった。ここは昔、何度か来たことがあるが、それ以上のことはもはや記憶に無い。

夕食をとったり、コーヒーを飲んだりしながら時間調整をして午前0時ちょっと過ぎに高速を下りて無事帰宅した。

今シーズンの山スキーでは最も充実した一日だった。

白馬乗鞍岳

今頃の季節は私のような中級レベルの山スキーヤーにとっては、信州あたりの山が一番安全に楽しめる時期だ。まさか先月の北海道だけでお終いにするわけにはいかない。

先日の北海道は 10 年以上ぶりの本格的な山スキーで、復活できるかどうか不安は大きかった。二年前の敗退も大きなトラウマになっていた。

なので道具も 10 年以上前に買ったものをそのまま使っていたのだが、経年劣化なども感じていて、このまま使い続けるのは危ないと思っていた。

幸い北海道遠征が満足できる結果で終わったので、またしばらく山スキーに取り組んでみようと思って、思い切って板、ビンディング、ブーツを新調した。それをぜひ早く試してみたいという気持ちもあった。

ということで、ガイドブックを参考にして、笹ヶ峰から火打山。そして白馬に移動して栂池高原から白馬乗鞍岳。最後に針ノ木岳という計画で出かけた。

4/21(水)の朝。何とナビでは通れることになっていた笹ヶ峰への道が、実はまだ冬期通行止めだった。

幸いまだ時間が早かったので栂池へ移動したが、ゴンドラ運行開始時間よりも早い8時前に駐車場に到着した。

休日は結構混雑するので平日に来たのだが、それでも駐車場にはすでに結構な数の車が停まっていた。

*赤が登り。青が滑り。

まずはゴンドラで上に上がる。スキー場は上のエリアだけが営業している。

ロープウェイを乗り継いで自然園まで上がって、ここからシールで歩き出す。すでにいくつかのパーティが出発して行った。

またもや前回と同じルートミスをしそうになって、あわてて戻って正規ルートを進む。正面に天狗原の端が見える。

しばらく登ると白馬乗鞍岳が見えてきた。ただし山頂はさらに向こう側。

白馬三山。真ん中やや右が白馬岳。コルの左に杓子岳。その左が白馬鑓ヶ岳。

出発して1時間足らずで天狗原に出た。いつの間にか今日の先頭になっていた。

ここからは傾斜が急になるので、新調したクトーを装着した。その間に後ろから来た単独行の人が先行していった。

急な部分を上がって、ジャンクションピークが見えてきた。先行者はこちらに向かって行ったが、私は乗鞍岳のピークに向かう。一昨年はここから先はハイマツになっていたが、今日はまだしばらく雪が繋がっている。

山頂エリアはだだっ広くてどこが山頂かわからない。とりあえず白馬三山。

その左に五竜岳(真ん中)と鹿島槍ヶ岳(左の双耳峰)。

振り返ると行く予定だった火打山(真ん中)。そして左に焼山。両山とも 15 年くらい前に北側の笹倉温泉から登った。

スキーを脱いで、gps を頼りにハイマツ原を彷徨って、ようやく大きなケルンを発見した。11 時 30 分、白馬乗鞍岳の山頂に到着した。

実は三角点はジャンクションピークにあって(2436.5m)、最高標高点(2456m)はスキーを置いてきたあたりになる。

スキーを置いた場所に戻っていたら、ハイマツ原をスキーを履いたままやって来る人がいた。

さて、シールを剥がして、二年前に散々だった斜面を滑る。

思ったよりも急に感じたが、それにしても雪が重い。実は天狗原からもう一度登り返して違う斜面を滑ろうかと思っていたのだが、この雪ではもういいという感じ。傾斜が緩くなると自然とブレーキがかかってしまうくらい(「ストップスノー」と言う)。

木の茂っていない斜面に向かったら足元に栂池山荘が見えた。

二年前に1時間くらいかかって下りてきた斜面を 10 分少々で下って、今日は下りはロープウェイには乗らずに林道を滑り下りた。

まだ昼過ぎなので、ゴンドラの駅のそばでおにぎりやどら焼きなどでのんびりした。

白馬乗鞍岳の山頂まで行けたのでそれなりの満足感はあったが、標高差にして 600m くらいのルートだったので、本当の満足感にはほど遠い。かと言ってこの雪質ではもう一度登り返して滑ろうという気にはならない。

昔なら今頃は非常にいい時期だったのだが、最近はもうこの時期では賞味期限切れなのだろうか。北海道でも思いのほか雪質は重かった。

温泉は先月このあたりにゲレンデスキーで来た時に行った、姫川温泉・天神の湯へ行った。ここは露天風呂から目の前に白馬連峰を眺めることができる。

いつも通り白馬のザ・ビッグで買い出しして、サンサンパークに車を停めた。

サッポロテイネスキー場、そして舞鶴へ

4/2(金)はついに北海道最終日となった。今夜のフェリーで舞鶴へ帰る。

このあたりの山スキールートはすでに賞味期限が切れてしまっているようなので、手稲のスキー場へ行くことにした。ここはかの三浦雄一郎氏のホームゲレンデで、一度は行ってみたいと思っていた。札幌オリンピックでアルペン競技の会場にもなった。

サッポロテイネスキー場は大きく二つのエリアがあるのだが、下の方のオリンピアゾーンはすでに営業を終了していて、滑れるのは上のハイランドゾーンのみ。とは言っても札幌オリンピックでの女子大回転のコースになったエリアもあるので、それなりの大きさはある。

9時のリフト営業開始に合わせて行った。

ゲレンデ下のスキーセンターはなかなか立派な建物。上までエスカレータで上がれるようになっている。スキーブーツ で階段を上り下りするのはなかなか面倒なので、これは助かる。

ゲレンデ上(手稲山山頂のすぐ下)からの眺めは素晴らしかった。石狩平野と石狩湾が一望できる。l

三浦雄一郎氏のスノードルフィンスキースクールは営業していない様子だった。もうすでに店終いなのか、平日のせいからなのかはわからない。

昼はスキーセンターのレストランでカレーを食べたのだが、焼き鳥のような鶏肉が煮込まれていて、ちょっと変わった味でおいしかった。

富良野のスキー場よりは良かったが、山スキーの快感を再確認してしまった身にとってはゲレンデスキーはすぐに飽きる。もちろんそれほどうまく滑れるわけではないのだけれど。

3時過ぎにおしまいにして、小樽市街に戻った。今日は夜にフェリーの風呂に入るので温泉は無し。

観光駐車場に車を停めて、夕食の店を物色した。フェリーに乗らなければならないので酒は呑めない。

海鮮丼をメインに探索したが、たまたま回転寿司の店があった。これなら食べる分量を好きなように調整できるので、ここにしよう。

お腹いっぱいになって、小樽のフェリーターミナルに行った。

今日は金曜日の夜なので、来た時(火曜日夜)よりも乗客が多いような気がする。行きは一人だった格安部屋も今日は他に二人いた。

それにしてもやはり退屈。ソファに腰掛けて外を眺めていたら、ちょうど反対向きの船が近くを通り過ぎた。

行きは何となく寒そうで甲板には出なかったのだが、暇つぶしに出てみた。さほど寒くは無かったけれど、ずっといようとは思わない。

舞鶴港に着いたのは翌土曜日の夜9時過ぎだった。高速を飛ばして 12 時前には家に帰り着くことができた。

こんなに長い間出かけたのは本当に久しぶりだった。前回の長期遠征は 1994 年夏のヨーロッパアルプス2週間だったので、27 年ぶりということになる。

それにしても今回は天候に恵まれた。天気が悪い日を休息日にしようと思っていたが、行動中に雨に降られたことは一度も無く、雨が降ったのは夜や車での移動中だけだった。おかげでどこへも行けない日は一日も無かった。

今回は初の北海道で、しかもまともな山スキーも 10 年以上ぶりだったので、あまり大きな満足は求めないようにしようと思っていた。ちょっと物足りないくらいでちょうどいいと思っていた。

2回のゲレンデスキーを除いては全日どこかの山へ出かけたが、いずれもせいぜい半日のコースで、午前中に下りてきてしまった日も何度かあった。

しかしこれで良かったと思っている。何よりも単独行なので安全が第一である。

行く前は本当に山スキーに復帰できるかどうかかなり不安だったのだが、今なりのレベルでやっていけばまだしばらくは楽しめそうに感じた。

スキーに関しては初めて滑ったのは中学生の時で、その後もゲレンデスキーはちょくちょく出かけてはいたけれど、マラソンのように集中的にやった時期がまったく無く、ブランクも何度もあったので、いつまでたっても中級者レベルを脱することができていない。

これまではスキーの重要度が最上位になることが一度も無かったのがその原因だが、これからしばらくは冬はスキーを最上位にしようと思っている。

この歳になってどこまで上達できるかはわからないが、前向きな気持ちで取り組める対象が見つかったことは自分でもうれしく思っている。

羊蹄山

4/1(木)はいよいよ北海道山スキーの最後の山。今日も朝から快晴で、今回は本当に天候に恵まれた。

8 時に真狩(まっかり)ルートの駐車場を出発した。

しばらくタラタラの登りを行く。

1合目の標識があった。

気持ちのいい樹林帯を進む。まだまだシールで大丈夫。

次第に疎林になってきた。標高 1200m あたりで、ガイドブックではこのあたりから滑るような案内になっている。

まだシールで上がれるので登り続けたが、1300m あたりでここから上がほぼオープンバーンになって、急な裸斜面で滑りの準備をするのは危ないので、ここを今日の最終到達地点として滑りの準備をした。10 時 50 分。

遠くに見えるのは洞爺湖。

下りはルートをはずさないように gps で確認しながら滑った。

下の方は湿雪で滑りにくかったが、11 時半に駐車場に戻ってきた。

今日のコンディションならクトーがあれば山頂まで行けたかもという心残りは若干あったが、それは次回の楽しみということにしておこう。

今日はこれから帰りのフェリーの出港地になる小樽へ向かう。

まずは朝里の温泉の「湯の花 朝里殿」へ。

それから小樽のコインパーキングに停めて、小樽散策に出かけた。

小樽駅はちょっとレトロな感じで、旭川駅とはずいぶん違う。

観光スポットの運河。平日のせいなのか、コロナのせいなのかよくわからないが、観光客は少ない。

夜は居酒屋の飲み放題で堪能した。今日、小樽へ来たのはこれが目的だった。

ニセコアンヌプリ

3/31(水)は朝から青空だった。行くしかない。

しかし五色温泉に向かっていると、山の上部にはヤブが見える。予想外の雪の少なさに不安を覚えた。

8 時 12 分に駐車場所を出発した。昨日と同様に右の斜面に入る。今日は最初からクトーを着けている。

知らないうちにクレバスの上に乗っていた。写真なんか撮っている場合ではないのだが。

下を見ると二人パーティが上がってきていたが、この二人は斜面の途中で滑って降りてしまった。

上がハイマツになってきた。

昨日、敗退した場所を確認。

その後、濃いハイマツ帯になって、あと標高差で 100m くらいなのでここにスキーをデポしてアイゼンで上がろうと思った。

ところがアイゼンで歩き出すやいなや、これはムリと断念した。足が太ももくらいまで沈んでしまう。今日は日差しがあるのですでに雪が緩んできている。

再度スキーを履き直して登り出したが、少し登ったところで右のクトーが外れてしまった。このクトーは外れやすいので注意していたのだが、板に止めているベースの部分が浮いてしまっている。

外れたクトーはほんの数メートルくらい下で止まったので、取りに戻れない場所ではないのだが、どうせ拾ってももはや装着不可能なので、帰りに拾うことにして先に進んだ。幸い、傾斜は徐々に緩くなってきたので片足クトーでも何とか登れた。

肩に出たら山頂が見えて、目の前に大斜面が広がっていた。山頂には人が見える。今日はリフトが運行されているのだろうか。

目の前を二人のスキーヤーがこの斜面を滑り降りていった。

あと少しで山頂。

10 時 46 分、快晴無風のニセコアンヌプリ山頂(1308m)に到着した。

指呼の距離にスキー場のリフトが見える。そしてニセコの街を挟んだ向こう側には羊蹄山。

しばらくのんびり展望を楽しんでいたい気持ちもあるのだが、それよりも早く滑りたい気持ちの方が大きかった。

さて、どこを滑るか。目の前の大斜面は登ってきた斜面とは少し違うので、ここを降りると五色温泉まで余分に歩かなければならない。それにクトーを回収できなくなる。

しかし登ってきた斜面は昨日、標高 1100m から下を滑っているし、このクトーはいずれにしてももう今回でお払い箱にしようと思っていたので、もう回収できなくてもいいだろう。どうせ拾っても今回はもう使えない。

と言うことで、目の前の大斜面に飛び込むことにした。

これはたまりません!! こんな快感を感じられることはそうそうは無い。

そのまま下に降りてしまうと戻りの車道部分が長くなるので、途中で登ってきた斜面の方向に戻ろうとしたが、樹林帯に阻まれて戻れなかった。

樹林帯が切れたあたりで左に寄って、ちょうどイワノヌプリの取り付きあたりで車道に降り立った。ここまで山頂からほんの数分の快楽でした。

これはイワノヌプリ。

駐車スペースに戻ったら、何人かが宴会をやっていた。

このあとはニセコアンヌプリ温泉の「湯心亭(ゆごころてい)」へ。

ここにはトンカツの店が入っていて、トンカツ定食を食べると 100 円で温泉に入れる。トンカツ定食が 1600 円くらいするのでそこそこの値段なのだが、温泉代を含めて考えると割安。それにごはん、味噌汁、キャベツが食べ放題になっている。

今回、北海道に来るまで知らなかったのだが、北海道の豚肉というのは結構有名らしい。

ここのトンカツも食べごたえがあっておいしかった。ごはんと味噌汁もおかわりいただきました。

満腹になって道の駅へ行って、デザートにソフトクリーム。

ここからはニセコアンヌプリの勇姿が眺められた。

ニセコに登山用品店があるのを思い出して、クトーが無いかどうか尋ねてみたが、残念ながら私のビンディングに合うものは無かった。

明日は羊蹄山に行くつもりだが、シールで上がれるところまでということになるだろう。

ニセコアンヌプリ敗退

3/30(火)は待望のニセコアンヌプリへ向かう。ここはピークへ行くだけならスキー場のリフト最上部から 30 分程度の登りで行けるらしいが、それでゲレンデ横のオフピステを滑るのではあまりに芸が無い。山スキーヤーならやはり下から登らなくては。

この日は天気予報では好天を伝えていたので、予定通り登山口の五色温泉に向かった。ここはスキー場がある斜面の反対側になる。

*赤が登り、青が滑り。

山の上の方は雲に隠れていて見えない。日差しも無し。しかし好天予報だったので良くなることを期待して除雪最終地点を 8 時 20 分に出発した。

少しなだらかな車道を行ってからトレースを追って右の斜面に入っていく。

傾斜は徐々にきつくなってきて、雪面もクラストしてきたので途中でクトーを付けた。天候は回復の兆しは無い。風も強くなってきた。

少し上がハイマツ帯になっているが、それより上のルートがどうなっているのかわからない。

風も一段と強くなってきたので今日はここで断念することにした。標高 1100m。

ハイマツでモノが流されにくい場所でシールを剥がして下りの準備をした。風が強いので十分注意していたのだが、シールの保護シートを一枚、風に飛ばされてしまった。仕方なくノリ面同志を合わせる。

そうこうするうちに今度はシールを入れる袋が雪面を滑り落ちてしまった。ミスの連発に気持ちは一段と落ち込む。

板だけは流さないように細心の注意を払って滑りの準備を整えた。

まずはモノが飛ばされた方向に向かってゆっくりと下る。少し下るとシールの袋を発見!! 良かった。これには流れ止めも入れているので、その重みで遠くまでは飛ばされれずにすんだのかも知れない。しかし保護シートは軽いので見つけることはできなかった。

駐車場所には 10 時 15 分に戻ってきた。

まだたっぷり時間があるので、ニセコのスキー場の様子を見に行くことにした。

このあたりはいくつかのスキー場が集まっているのだが、ニセコアンヌプリへ行く最上部のリフトがあるのはグランヒラフ。

リフト券売り場には最上部のリフトは運行していないと表示されていた。天候のせいなのかすでにシーズンオフなのかはわからない。

それにしてもこのあたりのニセコの街並みはちょっと異様である。日本とは思えない。おそらく外国人旅行者目当ての街づくりをしているのだろう。コロナ前は大変な賑わいだったそうだが。

お昼はニセコ駅の構内にある小さな店でカレーを食べた。焼き野菜がいくつかのっていて、おしゃれな味でおいしかった。

このあとは昨日と同じく駅前の綺羅乃湯に寄ってから、道の駅で、このあたりでは人気らしい高橋牧場のソフトクリームを食べた。おいしかった。

そして初めて羊蹄山の全貌を眺めることができた。

最後には羊蹄山に行きたいと思っているのだが、ピークまではちょっとムリかも。上部はかなり傾斜がありそう。

日用品の店があったので、シールの保護シートの代用になるようなものがないかどうか探してみたところ、台所用のゴミネットを発見。これで代用にできそう。100 円未満だった。

五色温泉へ向かう途中にトイレのある駐車スペースがあるのを見つけたので、今日は道の駅ではなくてこちらに停めることにした。