ゾーンに入る

スポーツの世界では『ゾーンに入る』という言葉がよく使われる。ゾーンに入っている状態というのは競技の特性(チームスポーツか個人スポーツか、相まみえる競技か記録を争う競技か、など)や個人のメンタリティによって様々だとは思うが、基本的には自分のプレーやパフォーマンスに対する集中力が高まって、周囲にまどわされることなく没頭できている状態のことだろう。
こういう状態というのはスポーツに限らず、音楽や絵画、演劇などの芸術活動、さらに職人工芸的な作業においても生じると思う。ビジネスの世界でも緊張感あふれるような状況では、ゾーンに入ったような状態もあり得るだろう。
私もマラソンでは何度かそういう経験をしたことがある。
フルマラソンがきっちりと走れていた頃は、後半もあまりペースが落ちないのが自分のスタイルだった。それでもだいたいは30kmあたりから少しペースが落ちてくる。ここでのペースダウンを最小限度に抑えられると、35kmからまた盛り返してくる。
ラスト5kmを過ぎるとラストスパートモードに入って、さらに40kmを越えると全力を出し切ろうと踏ん張る。
肉体的には一番きつい状態だが、精神的には非常に充実していて、まるで頭の上の方にもう一人の自分がいて、そいつが走っている自分に対して『最後まで頑張れ!!』と励ましているような気持ちになるのだ。
こういう状態は42.195kmのフルマラソンでしか経験したことが無い。ハーフや30kmではここまで力を出し切るという感じにはならないし、逆に距離がもっと長いと力をセーブしてしまう。かと言って余力を残してゴールしているわけではないのだが。
私がフルマラソンにこだわってきた理由は、これが一番大きいと思う。この感覚をまた味わいたくて、何度もフルマラソンにチャレンジしているのだ。この感覚が味わえれば結果のタイムは大した問題ではない。
しかし残念ながら49歳の時の加古川マラソンを最後に、この感覚には出会えていない。50歳を過ぎてからのフルマラソンでは最後まできっちりと走り切れたことが無いし、トレイルのレースはロードとは感覚が随分違う。
これまでの経験で言うと、こういう感覚はリズムに乗って一定ペースで走れている状態でないと発現しないように思える。だからマラソンでも福知山のような、ラストで急な上り坂になるようなコースではたとえうまく走れていたとしても、おそらくこの感覚は得られないだろう。
また、トレイルで周回コースの場合は初めてだとコースがわからないので、なかなかラストに思い切ってスパートするということができない。ロードレースと違って距離も結構いい加減だし、アップダウンの具合もやはり実際に走ってみないとどんなものなのかはわからない。
トレイルでは、シングルトラックで緩いアップダウンが続くようなところを走っていると(こんな場所はあまり無いのだが)、非常に気持ち良くなることがある。ただこれは、ゾーンに入るというよりはランニングハイに近い感覚のように思う。
クラブに入ってからは、どちらかと言うとレースよりも練習会の時の方が充実感を感じて終われることが多いように思う。
いずれにしてもこのような快感はやはり、自分の限界に近いところまで追い込まないと感じられないはずで、いつまでそんな走りができるのかはわからない。もう最終章に近づいてきていることは間違い無いと思うが。
何とかもう一度マラソンでゾーンに入ってみたい。

半休養日

昨日は完全休養して、今朝はいつも通りのジョグに行ったが、思った以上に大腿四頭筋の筋肉痛が残っていたので、夕方は散歩だけにしておいた。
大臀筋の筋肉痛は予想通りだが、大腿四頭筋は予想以上だ。
先月より下りをしっかり走った結果だと、前向きにとらえるようにしておこう。

六甲全山縦走塩屋ルート

今日は予定通り、六甲縦走へ行ってきた。昼頃に前線の通過で天気が荒れるという予報だったが、キャノンボールの本番も天気が悪い可能性があるので、悪天覚悟で出かけた。
六甲山系の西の端は塩屋だが、一般的に縦走のイベントは須磨浦公園がスタートになっている。おそらく集合できるスペースがあるからだろう。
しかし須磨浦公園をスタートすると、すぐに石段の登りがしばらく続く。これがうっとうしいので、今日はあえて塩屋からスタートすることにした。それも、早く山路に入れるルートを選択した。

より大きな地図で 六甲塩屋 を表示
今朝は異様に暖かかった。手袋がいらないくらいだったが、転倒時のケガ予防のために手袋をして走り出した。手にも汗をかきそうなくらいだった。
須磨浦公園からよりも快適に行けてルンルン気分だったが、旗振茶屋を越えると急に人が増えた。先月は土曜日だったが今日は日曜日なのでそのせいかと思ったが、実は全山縦走の大会が催されていた。おかげで宝塚手前までずっと、何度も渋滞に悩まされることになってしまった。
先月走っている気楽さで油断したようで、栂尾山でコースミスしてしまった。GPSのおかげでロスタイムは10分くらいですんだが、本番は夜なので注意しなければならない。
須磨アルプスは何度来ても緊張する。
須磨アルプス
こんなところを夜にヘッドランプで大丈夫だろうかと不安になる。足を踏み外したらまず生きては帰れない。
その後はショートカットもうまくできて順調に進めたが、歩いている人が多いのでついつい気持ちが緩む。標識をしっかり見ずにコースを間違えそうになったこともあった。
菊水山の登りの手前でパワーバージェルを補給して備えたが、案の定渋滞で自分のペースで登ることはできなかった。まぁオーバーペースを避けられたとプラス志向で行こう。
菊水山まではほぼ前回と同タイム。もっといいタイムを期待していたのだが・・・。
菊水山
市ヶ原では摩耶山の登りに備えておにぎりを食べた。
今回はメインルートを行く。しかし登るにつれて天候が悪化してきた。雨は時折小雨という程度だったが、風が強くなってきた。いかにも前線が通過しているという感じで、これから標高が高くなるので若干不安を感じる。
上部のショートカットもしっかり見つけられて、掬星台はスルーしようと思っていたのだが、摩耶山の登りが以外と体力を消耗したので、先を考えて休憩所で風をよけてジャケットを着て、大福餅を食べた。
風が非常に強くなってきて、ジャケットを着ても寒い。アゴニー坂を過ぎると雨が本降りになってきた。車道に出てから休憩所でウィンドパンツを着けて、さらに先へ進む。
先月はこのあたりの車道の緩い登りが走れなかったのだが、今日はまだ余裕がある。
前回コースミスしたところも間違わずにゴルフ場方面へ向かって、前回よりも早くガーテンテラスに着いた。今日はトイレ休憩だけにする。パワーバージェルを補給。
何となく調子が良くなっている感じ。東六甲縦走路は今回は雪も無く、雨でぬかるんでいるところが何カ所があったが、ポールは出さずに快調に走る。前回はこのあたりでかなり疲れて2度ほど腰を下ろして休憩したが、今日はそんな必要は無い。
塩尾寺の駐車場の下のショートカットに入ったが、ここはやはり走れるような道ではなかった。多少距離があっても車道の方が楽のように感じた。
宝塚まで約8時間30分。前回より1時間ほど短縮できたが、正直なところはもう少し短縮したかった。
しかし篠山と昨日の練習会の鬱憤は多少晴らせたようには思う。
できることなら本番は雨だけは勘弁してほしいところだ。

競技場インターバル、のはずが・・・

今日は久しぶりに競技場での練習会だった。
スピード練習らしいことをしばらくやっていなかったので、篠山からまだ1週間しか経っていないが、楽しみにしていた。
うまく集団に入れなかったせいで、一人でスタートすることになってしまい、少し速すぎるかなという感じで走り出した。1周はなんとかペースをキープしたが、2周目になると早くも脚が重くなり、さらに心肺機能もかなりいっぱいいっぱいの状態に陥って、800mで我慢しきれずにコースアウトした。
ちょうど年末のカメの子駅伝の時と同じような状態で、ペースを落としても走ること自体がきつくて、駅伝では止めるに止められずに何とか完走はしたが、今日はあっさりとあきらめた。
600mジョグして1本目を抑えめにスタートしたが、今度はわずか200mでコースアウト。
そのあと何周かジョグで回ったが、早めに切り上げて帰ってきた。
後からストップウォッチのデータを見てみると、確かに最初はキロ3分台のペースだが、そんなに無茶なペースではなかったように思う。どうもスピードに対する耐性が一段と落ちているようで、悲しくなってしまう。
もうロードでタイムにこだわるようなことはやめようと思ってはいるが、そうは言っても自分なりのベストは尽くしたい。
メンタルのコントロールが非常に難しい状態に陥っている。

ランニングと四季

朝起きてすぐに走りに出るようにしたのは昨年末で、日の出が最も遅くなる時期だった。7時過ぎに家を出ると、東の空にちょうど顔を出したばかりの太陽を輪郭もくっきりと眺めることができた。しかし今は太陽はもうかなり高くまで上がっていて、まぶしくて直接見ることはできない。空気の冷たさもずいぶん和らいできて、春の兆しをはっきりと感じることができる。
ランニングに向いた季節が近づいてきたと言えるだろう。ほとんどの人は春が好きだ。暖かくなることをみんな嬉しく思うようである。しかし私はそうではない。決して寒いのが好きというわけではないが、とにかく暑いのが苦手なのだ。春の兆しを感じると、気持ちは一足飛びに夏の蒸し暑さに向かってしまう。またあの季節がやってくるのかと思うと、憂鬱な気分になってしまうのだ。
桜の時期もうっとうしい。満開の桜を美しいと思わない訳ではないが、普段走るコースには桜の木が随所にあって、至る所人だかりで昼間から宴会である。私は人混みも嫌いなのだ。目的も無く繁華街へ出かけるようなことは絶対に無い。
そうは言っても桜の時期は1週間から2週間程度なのであっと言う間に過ぎ去るが、昨今の長い残暑には本当に苦しめられる。
そういう意味では今頃の季節が一番好きではある。厳寒の時期は過ぎたが、春の暖かさにはまだ少し間があるという時期で、走っても軽く汗をかく程度でちょうど心地よい。
5月に入ると、走ると汗がしたたるほどの暑い日が現れるようになる。しかし里山のトレイルには絶好の季節だ。冬場は寒かった山もこの季節になると空気が穏やかで、樹々の間のそよ風が爽やかで気持ち良い。唯一の難点はイネ科の花粉症の症状が出ること。スギやヒノキは何ともないのだが・・・。
梅雨は嫌いではない。この頃の気温だと雨の中を走るのも悪くないし、土砂降りの中を走っていると、妙に気持ち良さを感じることさえある。
梅雨が明けるといよいよ本格的な夏となる。私の一番嫌いな季節の到来だ。特に蒸し暑いのが苦手で、トレイルに行ってもすぐにバテてしまう。最近はアルプスの3000m近くまで行っても、8月前半くらいなら『下界よりはマシ』という程度でしかない。昨年の8月初旬、七倉から水晶岳を目指して裏銀座の稜線に上がった時も、予想外の暑さに体力を消耗させられて、結局真砂で断念することになってしまった。その前に比良に行った時も、目標の3分の1くらいで早々に敗退してしまった。
9月は下界ではまだまだ残暑が厳しいが、2000mを越える山々は快適になる。しかし天気が荒れると危険な季節だ。好天をつかまえればアルプスランには最高のシーズンである。この時期になると残雪に出会うこともまず無いし、登山者もぐっと減って、人気ルートでも快適に走れるようになる。
10月に入ると3000m近い稜線ではそろそろ雪の便りがやってくるので、それなりの準備をして行かないとメディアを賑わせることになりかねない。しかし里山はまた絶好の季節だ。六甲や京都の北山、比良などは快適である。
下界のランニングが快適になるのはやはり11月になってからだろう。長い距離を走っても疲労感が少なくなってくる。マラソンのレースも11月の声を聞くと一気に増えてくる。
山スキーによく行っていた頃は雪の便りにわくわくしたものだが、陸上クラブに入ってからはとんと行かなくなってしまった。行きたい気持ちが無くなった訳ではないのだが、末端冷え性の症状がつらい。パウダースノーで絶好のコンディションというのは気温が冷え込んだ時なので、滑りには良いが手足は冷えて痛いのだ。
よく行っていた頃は暖冬で雪不足のシーズンが続いていたのに、行かなくなったら雪の多いシーズンが続いているというのは何とも皮肉なものだ。
日本ではマラソンシーズンは冬だ。昔はいつも四国や九州など、関西より西の方のレースばかりだったので、冬と言ってもさほど寒い思いをしたことは無かったのだが、最近は遠出するのがもったいないので近場のレースばかりである。おかげで非常に寒い日に出会うこともしばしばで、昔はレースではランパン、ランシャツと決まっていたのに、最近はロングTシャツとロングタイツなんてこともめずらしくない。まぁ、ムリして寒い格好をすると、体温を維持するために余分なエネルギーを消費するようなので、適度に暖かくした方が理にかなっているとは思うが。
今週末はまた六甲へ行こうと思っている。先月は寒くて、雪がしっかり残っている所もあったが、今週末はそういうことはないだろう。雪は少しは残っているかも知れないが。2週間後はいよいよ六甲縦走キャノンボールなので、今度は何とか8時間くらいで余裕をもって走り終えたいところだ。

淀川ジョグ

今日は久しぶりに淀川を枚方大橋まで往復した。
また山田池へ行くつもりで家を出たが、走り出したら急に気が変わって淀川に方向転換した。
河川敷公園ではわずかながら芝生の上を走れる。このところ硬いロードに対する耐性が衰えているようで、久しぶりの芝生ランは気分転換にもなって非常に快適だった。
このところの暖かさで少し虫が湧いてきていたが、まだわずらわしいというほどではなかった。
週末の練習会はトラックでインターバルの予定だが、やってやろうという気持ちになってきた。

山田池ジョグ

今日は山田池でジョグ。
ずいぶん暖かくなってきたが、山田池の梅は先週より多少花が大きくなった程度で、まだまだ満開には遠い感じだった。
最近はマラソンを走った後のダメージが昔ほどは残らない。特に最近は長い距離の練習をよくやっているので、そのせいもあるように思うが、一番の原因はレースでうまく全力を出し切れていないということだと思う。昔もオーバーペースでつぶれたレースの時は、その場の疲労感は大きくても以外と回復は早く、むしろきっちりと走り切れた時の方が後まで疲れが残っていた。
本当に力を出し切ったと感じられる走りがもうしばらくできていないのが寂しい。

ランニングと音楽

音楽を聴きながらランニングをする人は多い。
公園や河川敷のような場所だけではなく、街中を走っている人がイヤホンを着けているのを見ると危ないなと思うが、そういう人はわりとよく見かける。レースでもフルマラソンなどの長い距離になるとイヤホンを着けている人をしばしば見かける。
音楽は曲を適切に選ぶと気持ちを落ち着かせる効果や、逆にテンションを上げる効果もあったりして、スポーツのパフォーマンスにプラスになる場合は確かにあるようだ。試合前の選手がアップの時にイヤホンを着けている光景は、ランニングに限らずスポーツ全般において良く見かける。
中でも有名なのは、高橋尚子選手がシドニー・オリンピックの本番前に、イヤホンを着けて踊って、歌っている光景。日本人のトップアスリートにこんな選手がいるのかと、多くの人たちが驚いた
私は子供の頃から音楽が好きだが、ランニング中にイヤホンを着けたことはほとんど無かった。20年以上前に、ランナーのための音楽というようなタイトルのカセットテープが売り出されて、それをウォークマン(その頃はiPodのようなものはまだ無かった)に入れて聞きながら走った事が何度かあったが(もちろんレースではなくて練習)、ランに集中できないような気がしてほんの数回だけでやらなくなった。
それ以降はiPodシャッフルのような小型プレーヤーが登場しても走りながら音楽を聴きたいとは思わなかったが、昨年、とある文章に出会って、速攻で耳掛け型のMP3ウォークマンを購入した。
その文章の内容を簡単に言うと、『マラソンのような時間のかかる持久型スポーツの場合はエネルギー消費の効率が重要だが、実は人間は脳で非常に多くのカロリーを消費している。余計なことを考えないようにした方が脳での無駄なカロリー消費を抑えられるが、それには音楽を聴きながら走るのが良い』というものであった。
なかでも勉強や仕事、スポーツなどに集中している時に現れる『シータ波』の波長が効果的とのことで、さっそくネットでそういうタイプの音楽を何曲かダウンロードして試してみた。
私自身の感覚では、どちらが先かはわからないが、タイムが落ちてきてからランニング中につまらない事をくよくよ考えることが多くなったように思う。そこでこのような無駄な邪念を減らしたいと考えて試してみたのだが、結果的にはあまり効果が感じられなかった。
何故かと言うと、BGMのようなサウンドはいつの間にか音楽を聴かずに、いつものように頭の中を邪念が駆け巡っている状態になってしまうのだ。音楽そのものが自分の興味のタイプではないので(嫌いというわけではないが)、外の雑音と何ら変わらない音でしかなくなってしまっている。
そこで、シータ波にはこだわらずに好きなタイプの音楽を入れて聴くことにしてみた。確かにこちらの方が音楽を聴いている感じがするが、ランニングのために曲を選んでいるわけではないのでリズムは一定しないし、曲の調子も様々に変わる。普通のアルバムCDをそのまま入れているので当然のことだ。ただ、音楽に気持ちを向けるという意味ではこちらの方が私には良さそうだ。
レースで効果があるかどうか試してみようと思って、淀川市民マラソンでは初めてウォークマンを着けて走った。しかしレースになると、いくら好きな音楽ばかり入れたとは言ってもやはりペースの事が気になって、練習ジョグの時ほどは音楽に気持ちが向かない。でも、レース中にどうでも良いような邪念が頭を駆け巡るようなことはほとんど無かったように思う。ただ、終盤になって汗のせいかしばしばずれるようになって、これがかなり煩わしかった。
結果のタイムで言うと、昨シーズンの3レースに較べると10分ほど良いタイムで走れた。終盤はやはりペースダウンしたが、昨シーズンに較べるとはるかにマシだった。これなら今シーズンはそこそこ期待できるかなと感じさせる内容だった。
終盤のイヤホンのずれが気になったので、その後の福知山と加古川では着けなかったところ、その影響かどうかわからないが期待に反してタイムは落ちた。特に加古川はひどかった。それからは練習でもウォークマンを着けることはあまりなかった。イヤホンを着けて走ることに慣れていないので、出かける時にいつも忘れるのだ。
その後、練習の目的がロングトレイルになったために長い距離、長い時間を走る練習がメインになって、またイヤホンを着けて走る機会が多くなった。淀川河川敷のような単調なところを長く走る時は、音楽を聴いていると気がまぎれて楽に走れるように感じるが、トレイルの場合は注意力が散漫になりそうで、特に下りでは危ないような気がする。また、郊外の車の通る細い道では後ろから来る車に気が付きにくかったりするので、止めた方がいいように感じた。
加古川が終わってからはスピード練習のようなものをほとんどやっていないので、篠山ではあまりペースを意識せずに、体感にまかせて走ろうと思った。とは言ってもやはり、ある程度納得のできる結果はほしい。と言うことで、淀川市民マラソンの縁起を担いでイヤホンを着けて走ることにした。
今回はイヤホンのずれもほとんど無く、違和感を感じること無く最後まで走れたが、タイム的には加古川とほどんど同じで、予想最悪タイムを下回るくらいだった。
これまでの実績から言えば、ロードの単調なコースでのLSD的な練習の場合は気分転換の効果がありそうだが、フルマラソン程度のレースではさほど効果は期待できず(100kmなら効果があるかも知れないが、私は未経験)、トレイルではやめておいた方がいいというところだろうか。

篠山マラソン

昨日は篠山マラソンだった。
毎年、枚方の他のランニングクラブのチャーターするバスに便乗させてもらって、会場近くの料理旅館で準備をして、レース後は風呂に入って猪鍋を堪能するという楽しいツアーになっている。私は昨年に続いて2回目。
現地へ向かうバスの窓から見える風景は、山は白く雪がかぶっており、畑や家の屋根にはうっすらと雪が残っている。天気は良さそうだが、気温はかなり低そう。ウェアの選択に困るパターンだ。
日射しがあるとそれほど寒くないので、だんだん気温が上がると予想してランパン、ランシャツにアームウォーマーで準備したが、確認のため外の様子を見てみたら空気がかなり冷たく感じられたので、上はロングTシャツを下に着ることにした。
今回はさほどタイムにはこだわっていないとは言え、今シーズン最後のマラソンなので、何とか気持ち良く終えたいとは思っていた。今シーズンで最もタイムの良かった淀川市民マラソンの縁起を担いで、ウォークマンをつけて走ることにした。
まぁこんなくらいかなと思って走り出したペースは、キロ4分40秒くらいだった。体感温度は高くなったり低くなったりという感じで、結果的にはTシャツを着て良かったと思う。
中盤は結構アップダウンが多くて体力を消耗する。できれば3時間20分以内と思っていたが、中間地点で1時間39分台で、終盤やや下り気味のコースとは言え、目標タイムクリアは無理と思った。
30kmの折り返し手前はずっと登り基調で、おまけに冷たい向かい風でキツかった。ここまでは少しのペースダウンくらいで持ちこたえてきたが、コースが楽になってペースを持ち直そうと思ったのが良くなかったのか、いつものように脚が重い状態に陥ってきた。
今回はパワーバージェルと、アミノバイタルのタブレットをウェストバックにしのばせて、これまで予定通りに補給してきたが、その効果もあまり感じられない。
35kmを過ぎるとさらに脚が重くなって、空腹感も感じてきたが、この大会はエイドでバナナやパンのようなものが無い。2カ所で猪汁のサービスがあるが、さすがに走っている途中に猪汁を食べる気にはならない。それにすでに通過してしまっている。
途中でトイレに行って少し脚を休めたおかげでその直後は少し持ち直せたが、それも長くは続かなかった。『あと5km』の標識のところで3時間を少し越えていたので、3時間30分は切れないだろうと思った。
40kmあたりでは沿道の私設エイドのような人からアメとチョコレートをもらって口に入れるが、チョコレートはなかなかうまく食べられない。
41kmあたりで応援に来てくれていたチームメートの声援を受けるが、力なく反応するだけ。
最後の1kmは本当に長く感じたが、結局3時間32分台で何とかゴールした。加古川とほぼ同タイムだった。
今シーズン最初の淀川市民マラソンでは1週間前に40km走をやったりして、あまり調整を考えずに走って3時間22分台だったので、これなら今シーズンは3時間20分を切れるだろうと思っていたが、結果的にはこの後はタイムが落ちる一方で、結局昨シーズンと変わらない結果でしかなかった。
昨シーズンは夏に鎖骨骨折のアクシデントがあったりしたので、今シーズンにはかなり大きな期待をかけて臨んだのだが、結果は期待を大きく裏切るものでしかなかった。
昨シーズンから全部で7レース。50歳を過ぎてからは10レース少々走ったが、どれもこれも納得のいかない結果しか得られなかった。50歳を過ぎてから内容が悪くなったのは練習不足のせいだと思っていたが、今シーズンの結果を見るともはやそういうものではなく、もっと本質的な体力低下が原因だと考えざるを得ない。
これだけやってもダメならもう諦めるしかない。ここまでやれば現実を受け入れざるを得ないという心境だ。
どうせどれだけ頑張ってもベストを更新するなんてことはあり得ないので、残されたランニング生活を充実したものにするためには、これまでできなかったことにチャレンジした方が良いだろう。
幸い、昨秋のクロスマウンテンマラソンでは終盤、久しぶりに気持ち良く走り切れたし、マラニックの大会では最後まで登りも走れて、望む結果に徐々に近づいてきている。
もう迷ってはいけない。

山田池ペース走

今日は山田池での練習会だったが、翌日に篠山を控えているのでペース走2周だけで終えた。
もうロードレースは主目的では無いとは言っても、やはりマラソンとなるとどうしても構える気持ちがある。こういう気持ちがまだ残っているということは良いことなのかも知れないし、このあたりがマラニックとは明らかに違うところだ。
このところしばらくキロ4分台の走りをほとんどやっていなかったので、今日は久しぶりにペースを上げて走ってみた。とは言っても平均でキロ4分40秒くらい。ただ、アップダウンの厳しいコースなので、体感的にはキロ4分30秒を切っているくらいの感覚だ。
ようやく身体が慣れてきた頃でお終いという感じだったが、先週のマラニックの疲労はほとんど感じなかった。
明日のペースは身体にまかせようと思ってはいるが、できればキロ4分40秒くらいでは行きたい。篠山のコースはおおむねフラットで、終盤微妙に下り気味なので、気象条件さえ良ければ記録が狙えるコースだ。
昨年は序盤から雨が降り出して、終盤になるにしたがって冷たい本降りになって身体が硬直したが、今年はそういうことはなさそうだ。ただ、気温は低くなりそうなので、下はタイツがいいかなと思っている。
今シーズンは満を持して臨んだのだが、結局初戦の淀川市民マラソンからタイムは落ちる一方なので、できれば今シーズンのベストを出して気持ち良く終わりにしたい。