今日はちょっとめずらしいテーマで。
私はこのところはプロ野球にはあまり興味が無いが、以前は阪神タイガースのファンだった。と言ってもそれほど熱狂的ではなくて、球場まで観戦に出かけたのはこれまでの生涯で数回程度。しかしそのすべての試合で、試合終了を待たずに球場を後にしたという実績が残っている。
なぜならば、あまりの大敗で、もはや逆転の可能性は無いと思えるような試合内容ばかりだったから。
野球に興味を持ちだしたのは小学校の4年生くらいだったと思う。クラスの男子でプロ野球が話題になることが多く、地元は京都だったが、聞こえてくる球団名はジャイアンツばかりだった。ちょうどV9の初期の頃だったと思う。
なぜか生来の性格で、『一番』という存在に対して反発するところがあって、友達に他のチームのことを尋ねたところ、阪神タイガースというチームの存在を教えてもらった。
関西では阪神タイガースは非常に人気のあるチームで、大阪が地元だということを知ったのはずっと後になってからだった。
江夏豊と王、長島との対決などは本当にワクワクしながらテレビを見ていたが、子供心にも阪神タイガースが優勝するなんてことは絶対にあり得ないと感じていた。確か高校3年くらいの頃だったと思うが、ジャイアンツV9の最後の頃で、最終戦までタイガースが首位で、最終戦のジャイアンツ戦に勝つか引き分けるかで優勝という年があったが、絶対に負けるだろうと思っていた。
案の定、大敗。試合終了後にファンがグラウンドになだれ込んで、随分と後味の悪い試合になったようだ。『なったようだ』と書いたのは、私はテレビも見ていなかったから。見れば悔しい思いをするに違いないと思っていたからだ。
阪神タイガースで一番強いイメージと言えば、とにかく重要な試合、ここぞという試合で、ことごとく負けるということである。しかもおおむね大敗する。選手に『どうしても勝ちたい』という気持ちがあるように思えないのだ。
なので、阪神が優勝、しかも日本一になることなど、私の目の黒い間にはあり得ないと思っていたので、30年ほど前に日本一になった時は本当にびっくりした。しかもその頃は日本一と言ってもいいチーム力だった西武が相手だっただけに、あり得ない結果だと思った。
しかしその年の強さはたまたま勢いが1シーズン続いただけだと感じていた。本当にチームに根付いた強さではないと思っていて、予想通り、その年をピークに下降線をたどり、数年間最下位に沈むという暗黒時代に突入していった。
その阪神タイガースの負け犬根性というようなものが薄まったのは、唯一、星野監督時代だ。
個人的には星野監督はあまり好きではない。監督としての手腕も私のような素人目にはよくわからない。ただ、今年の楽天もそうだが、間違い無く実績は残している。選手を鼓舞させるような何かを持った人間なのだろうと思う。単なる鉄拳制裁だけではあれだけの実績は残せないだろう。
しかし星野監督が阪神タイガースの監督を辞めてから、その時代の貯金を取り崩すように、徐々にまた以前の負け犬タイガースの体質に戻ってしまっていると感じる。
ただ、FA制度ができて以来、チームのイメージというのが随分変わった。はっきり言って、21世紀に入ってからのタイガースは、一体どこのチームなのかと見まがうくらいだ。
制度としてはFAは必要だとは思うが、以前ほどプロ野球に興味が無くなったのは、以前ほどチームに愛着が感じられなくなってしまったからだと思う。特に昨今のタイガースの金満体質にはうんざりする。
しかし今シーズンの2位は信じられない結果である。シーズン序盤にちらっと見た印象では、今シーズンは間違い無くBクラスだと思った。ただ、その内容はと言うと、一部のお客様チームから勝ちを稼いで、ジャイアンツには後半はほとんど負けている。
特に対ジャイアンツで言うと、タイガースがチーム状態の良い時にジャイアンツ戦になると、絵に描いた様に連敗する。良くて1勝2敗。だいたいは3連敗だ。
そんなわけで、クライマックスシリーズはおそらく広島に2連敗するだろうと思っている。こういう戦いに勝てるチームではないのだ。
しかしチームカラーというのはどこから生まれてくるのだろう。私はアンチジャイアンツだが、はやりジャイアンツは強いと思う。そういう土壌が培われているのだろう。
阪神も一時期、金本や城島など、メンタルの強そうな選手がいたが、チームカラーというのはそれくらいでは変わらないようだ。
まぁ、できの悪い息子ほどかわいいという言い方をするファンも少なくないようで、そういうファンがこういうチームにしてしまっているのかも知れない。
ほんの暇つぶしでした。。。