第9回六甲縦走キャノンボールラン・往路編

台風の影響もあまり無く、無事、第9回六甲縦走キャノンボールランが開催された。今年2回目で、私自身にとっても2回目となる。
第7回までは毎回必ず天候が荒れるという大会だったが、前回初めて雨の降らない大会となって、今回も好天が期待される条件だった。しかし台風が過ぎ去った後なので、北からの寒気で寒くなりそうだ。
とは言っても3月よりは暖かいだろうと思って、上は前回と同じくファイントラックのノースリーブシャツに鯖街道の参加賞の長袖ジップシャツ。下は八ガ岳の時と同じストレッチハーフスパッツに薄い膝下までのストッキングという出で立ちで行くことにした。
今回は着替えなどの荷物は宝塚に預けて行くことにする。防寒対策は半袖Tシャツ1枚とウルトラライトのジャケットとパンツのみ。3月は摩耶山に上がってから風が強い中でもライトジャケットだけで大丈夫だったので、これでいいだろうと思った。
今回は、少しでも助けになるならと最初からポールを使うことにした。そしてヘッドランプは以前使っていたペツルにする。これは光量はGENTOSより少ないが、GENTOSがどうも今イチなので、再登場してもらうことにした。両手にポールを持っているので、ハンドライトはザックに入れておく。
今回はスタートが2部制になっていて、9時と10時のどちらか好きな方を選択できる。須磨ではある程度は休みたいが、休みすぎるとだれるので、なかなか選択の難しいところだが、安全を考えて9時スタートにした。
宣誓.JPG
予定時刻を少し過ぎた9時10分に湯本台の広場をスタート。前日までの雨でショートカットの山道の急登は登りにくいと思ったので、あえて遠回りして車道を行くことにした。しかしこちらに曲がったのは私だけ。
スタート直後.JPG
こちらのルートは久しぶりで、おまけに宝塚からここに向かうのは初めて、さらに夜間ということで、必要以上に大回りしてしまったが、無事本来の道に合流できた。息が上がらずに来られたので、まぁまぁ良かったと思う。
おおむね前回の試走と同じくらいのペースで進む。本音はもう少し良いタイムを期待していたのだが、体感ほどにはペースは上がっていない。ヘッドランプもやはり光量が少なくて暗い。おまけにベルトが横の輪だけで、頭頂部には無いので、走ったり下ったりするとずれてくる。サングラスがあるのでどうにか止まっているが、やはりこのヘッドランプは失敗だった。
30分もすると身体が暖まってちょうどいいくらいになってきたが、高度が上がるにつれて風が強くなってきた。幸い、このあたりはまだ樹林帯なので、風が直接当たることは無いのだが、ドライブウェイに出たらちょっと厳しいかも知れない。
試走とほぼ同じの約2時間で一軒茶屋のエイドに到着。あと10分くらいは良いタイムを期待していたのだが、仕方ない。ここではサンドイッチを二切れもらって、そのまま食べながら歩き続けた。幸い、風は直接当たることはほとんど無い。神戸の街の夜景がきれいだ。
一軒茶屋エイド.jpg
夜景.JPG
六甲山ホテルのあたりで、10時にスタートしたトップランナーが駆け抜けて行った。異次元のスピードだと思ったが、おそらく片道5時間少々くらいだろう。しかしよく考えてみると、私も20年ほど前にはタイムトライアルで須磨から塩尾寺の下まで5時間1分で駆け抜けたことがある。昔はあれと同じか、ひょっとしたらもう少し速いくらいのスピードで走っていたのだと思うと、何とも情けなくなると同時に、こんなになってもまだ続けている自分をちょっとほめてやりたい気持ちにもなる。
3時間半で掬星台に到着。これも試走とほぼ同タイム。ここのエイドでカレーライスをいただく。試走の時にここでパンを食べて、天狗道の下りでお腹の調子が悪くなったので、カレーなんか食べて大丈夫だろうかと思ったが、はやりできるだけカロリーを補給しておきたい。
掬星台カレーエイド.jpg
試走の時はこれから先が5時間半近くかかってしまったが、何とかそこを5時間くらいで行きたい。
幸い、お腹は大丈夫で、道を間違えることもなく市ヶ原へ。そして大竜寺への車道を登る。
鍋蓋山の下りもポールのおかげて試走の時よりはスムーズに下りられた、菊水山はうっかり頂上に出てしまったが、止まらずにそのまま通過する。
菊水山を下りたところの水道局のそばにエイドがあった。あたたかい具だくさんのスープをいただく。おいしい。
鵯越を越えると難関の丸山住宅街に入る。駅のそばのショートカットはしっかり利用して、その後も順調に進んだが、信号を渡ってすぐに右折するところであやうく真っ直ぐ行ってしまいそうになった。ここは前回も間違ったところだ。何となくおかしいと感じた瞬間、後ろから声をかけてもらったので、交差点を過ぎてすぐのところで車道を渡ることができた。
このあたりまで来るとどのくらいのタイムが適切なのかよくわからなくなってくるのだが、どうも期待したほどのペースではなさそうだ。試走の時とあまり変わらないような気がする。試走の時はこのあたりから結構疲れてきて、おにぎり休憩やコーラ休憩を取ったので、なんとかその分でタイムを稼ぎたいと思う。
須磨アルプスではコルからの登り返しで少しルートをはずれてしまった。前に誰もいなかったので自分のヘッドランプだけを頼りに真っ直ぐ登ったところ、実は左側をトラバースぎみに行かなければならなかったのだ。もろい岩場を無理矢理登ってきたので戻ることもできず、何とか下れそうな斜面を見つけて事なきを得た。
もう須磨まではエイドが無いので、淡々と足を進める。試走の時にコーラを買ったスーパーのあたりでは、ひょっとしたら試走の時よりもタイムが落ちるのではないかと感じてきた。ただ、そのためにペースアップということはやらない。と言うよりは、できない。
しかしこのあたりの山道、まだ暗いと言うのにライトを持って登山に来ている人が結構たくさんいる。よくやるなと感じるが、我々の方がもっと変わっているのかも知れない。
そろそろうすら明るくなってきた。旗振山からは明石大橋がしっかり見える。しかし前回のような感慨はまったく無い。
すっかり明るくなった6時20分に、ようやく須磨浦公園の駅に到着した。何と9時間10分もかかってしまった。しかし体力的には試走の時よりもはるかに余裕があるので、何とか宝塚まで戻れるだろうと感じた。
予定のおにぎりがまだ到着していないということで、暖かい紅茶をいただいて、持参したパンを食べた。
チャイ.JPG